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第3章・神と精霊と、契約者と
第130話・ガンバナニーワは、距離が分かりません
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商業ギルドでの話し合いの後、露店の引き継ぎを柚月さんとマキさん、ケイトさんにおまかせしました。
可能ならば午前中にガンバナニーワ王国に向かい、綿羊の綿毛を仕入れたかったのですけれど、ちょっと打ち合わせに時間が掛かってしまいました。
話し合いの中では、裁縫ギルドのトゥーレさんの顔が途中からヒクヒクを引き攣っていました輩は急いで仕入れてこないとさらに機嫌が悪くなりそうです。
恐らくですけれど、頼みの綱が私だけになったのに、未だ自分の露店の準備で時間がかかったりしていて気が気ではないのでしょうね。
「お嬢や、我々は監視されているようじゃが……」
「恐らくは、裁縫ギルドの方でしょう。私が早く仕入れに行かないか、それを見ているのかもしれませんよ。とはいえ、街の中では旅行券を使うのは」
「認識阻害の効果があるから、魔力を込めた時点で周囲の人々には察知されない筈じゃろ? 使った瞬間に姿は消えるが、見ていた人々はどこかに行ってしまったと考える筈じゃないのか?」
そうですよ。
それならば、深く考える必要はないです。
そうと決まったら、早速転移しましょう。
アイテムボックスから旅行券を取り出して魔力を込めると、いざ、転移開始!!
──シュパパピパパッ
気がつくと、橋の上。
ガンバナニーワ王都『ブラッサマダ』、その中心部に流れるドートン川。
巨大な川を繋ぐ橋の真ん中に、私は立っていました。
「おうおうおう!! まだお前らはこの辺で商売しとるのかい!! とっとと畳んでここ街から出ていけヤァ!」
「ナンジャコラァ!! 貴様らこそあれやろ、カンクーで手広くやりたいから、うちらにいちゃもんつけとるだけじゃろが!!」
「なんじゃと?」
「なんやて!!」
あ、喧嘩です。
橋の真ん中で大勢の人が集まっています。
着ている服を見た感じ、二つの勢力がぶつかり合っているようですけど、これは巻き込まれないようにしないといけませんね。
「おうおうおう、怪我しないうちにとっとと出ていけヤァ!! マシマ先生、お願いします」
「おう、どこのどいつを捌いたらいいんじゃ!」
先生と呼ばれて出てきたのは、ま、まさかのジャイアント族。
蛇柄のレザージャケットにアイパッチと髭、いかにも柄の悪そうな先生が姿を現しましたよ。
「まてや、うちにも先生はおるわ。リージャー先生、宜しく頼みます」
「おう、ここは任せておけや。久しぶりに腕がなるわ」
今度はエルダーノームですよ!!
私よりも小柄な方ですが相手はエルダー、つまり古代精霊種です。
しかも魔導師のようで、白いローブに赤の飾り帯を下げています。
え、ストラは司祭が身につけるもの、つまりは患者様!!
「ええか、あのカンクーの街はな、我々ナンバ商会が取り仕切っているんや。リューガ商会にはな、小指の先ほどの儲けも分ける気はないわ」
「なんじゃと……まあ、所詮は古いアコギな商売をしているナンバ屋じゃからなぁ。新しいところで商売しないと、もう潰れそうで辛いんじゃろうななぁ!」
「ふっふっふっ……しばらくいい運動していなかったからなぁ……ここは本気でやらせてもらいますわ」
あ、エルダーノームさんがローブをゆっくりと脱ぎ、軽く一振りしてからまた着直しましたよ、何かの儀式でしょうか……って、いきなり殴りかかりましたが……あれ? 頭を上から抑えられて、拳が届いていませんよ!!
「お嬢、早いところ問屋へ向かわねば。こんなところにいると、巻き添えをくらいますぞ」
「あ、そ、そうですね……商業ギルドはどのあたりでしょうか」
何分にも、ガンバナニーワの王都中央なんて来たことがありません。
そもそも商業ギルドがどこにあるのかさえも、私は知らないのですから。
そう考えていても埒があきません。
では開けましょうということで、通りすがりの商人風の方にお尋ねします。
「あの、申し訳ありません。商業ギルドを探しているのですけれど」
「商業ギルド? どっちの?」
「え、どっちって、二つもあるとか?」
「ええ。この橋のあっちとこっちにありますよ。あっちが旧王政時代の商業ギルドでナンバ屋さん。あっちが新王政時代の商業ギルドでサイバシ屋さんですよ。どっちに行きたいのですか?」
「うわ、あ、あのですね、綿羊の綿毛を仕入れたかったのですけど」
目的を説明したら、多分適切な方を教えてくれますよね。
「それならナンバ屋さんかな。この橋をグワって進んでドーンってでかい建物がある場所にぶつかるので。そこを右に曲がって道なりにズズズイッていってから、冒険者ギルドが右手に見える角をもいっちょ右にチョイって曲がって、あとはビャ~って進んだ先にありますので」
「……え、魔法語? いえ違いますよね?」
「ん、もいっちょ説明する?」
「はい、お願いします」
聞き直して確認すること3回。
お礼を告げてから目的地に向かい、途中で迷ってまた書き直すこと二回。
そうしてようやく辿り着きましたよ、ガンバナニーワ王国旧王政商業ギルド・ナンバ屋さん。
え、ナンバ屋さんって、さっき橋の上で喧嘩をしていた方々ですか?
何か嫌な予感がしてきましたけれど。
意を決して堂々と入って行きます。
すると中は普通の商業ギルド、カウンターがあり壁には様々な商品や素材の卸値や相場が張り付けられています。
そのまま受付に向かい、順番待ちの木の番号札を受け取ってから丸テーブルに着いて一息。
歩き疲れたし喉も渇いたので、アイテムボックスから飲み物を二つ取り出してクリムゾンさんにも手渡して、グイッと一飲み。
「ぷは~。やっぱり炭酸はすっきりします」
「お嬢や、これはなんという飲み物じゃ?」
「開港祭の時の縁日で売っていたラムネです。まだ在庫が少しあったのを思い出したのですよ」
他にもクリスマス用のメリーシャンっていう炭酸飲料もまだ箱単位で残ってます。決して自分で飲むためではなく、お正月にも販売できると思って買い込んであったのですよ。
そういうことで、のんびりと順番待ちをしているのは良いのですが、気のせいか数人の商人さんがこちらをチラッチラッと見ているではないですか。
「12番の木札をお持ちの方、6番カウンターへどうぞ」
「はい、はーい!!」
呼び出されたので視線を交わすようにいそいそと移動。
そしてカウンターに着いたらギルドカードを提示します。
「ハーバリオスから来ましたフェイール商店の店主、クリスティナ・フェイールです」
「え……ハーバリオス? あの魔王国の向こうの? 死の砂漠を越えてきたのですか?」
──ザワッ……ザワザワッ……
あ、受付さん声が大きいです。
まあ、越えてきたというか飛んできたと言いますか。
「まあ、別ルートと言いますか、そんな感じです」
「そ、それは遠路はるばるご苦労様です。本日は、どのようなご用件でしょうか?」
「綿羊の綿毛を購入したいのですが。商業ギルドからの販売はございますか? なければ卸問屋もしくは取り扱い商会への紹介状をいただきたく思いまして」
商人として、正式な取引を求めます。
ここは多少時間がかかるかも知れませんが、一月や二月もかかるものではありませんし。
紹介状は即日発行してくれますから。
「当ギルドでの取り扱いはございます。今の在庫はこれぐらいで、卸し単価はこのように」
羊皮紙に記された数値を確認。
う~ん、やはり必要量の二割程度しかありませんか。
これを全て購入すると、後々が面倒になりそうですけど。
「では、この半量を買い取ります。それとですね、綿羊の綿毛を取り扱っている商会か卸問屋への紹介状を頂けると助かるのですが」
「はい。それでは金額はこのように。荷物はすぐにご用意しますけど、裏に馬車を回して貰えますか?」
「アイテムボックス持ちです」
「では、支払い後にご案内します。受け取りの間に紹介状はご用意しておきますので」
実に淡々と話が進みます。
そのまま支払いを終えて裏に回り、綿毛を受け取ってアイテムボックスへ。
倉庫の管理人さんが、私が綿毛をアイテムボックスに収めているのを見て、『ウチで働かないか!!』と誘ってきましたが丁寧にお断りしまして。
それで再びカウンターに戻り、紹介状を受け取ってきました。
「それでですね、問屋さんと商会はどのあたりにありますか?」
「布問屋はギルドを出て右手に曲がりまして。そのままブワーッと行ってから十字路を左にグワーッと曲がって頂けますと、すぐにラボラー子爵邸が見えますのでその手前をも一度右にガッて曲がって進んでください。その先にありますので」
「……あの、商会さんは?」
「その布問屋さんへ向かう道をですね、たまらないでまっすぐにガーッて進んでいきますと、すぐ先に十字路があります。そこの真ん中にアゲ=イナリさまの像が立っていますので、それを見て右手にシュッと曲がった先にあります」
………魔法語?
距離の単位が不明瞭。
ま、まあ、まずは布問屋さんへレッツゴーです。
可能ならば午前中にガンバナニーワ王国に向かい、綿羊の綿毛を仕入れたかったのですけれど、ちょっと打ち合わせに時間が掛かってしまいました。
話し合いの中では、裁縫ギルドのトゥーレさんの顔が途中からヒクヒクを引き攣っていました輩は急いで仕入れてこないとさらに機嫌が悪くなりそうです。
恐らくですけれど、頼みの綱が私だけになったのに、未だ自分の露店の準備で時間がかかったりしていて気が気ではないのでしょうね。
「お嬢や、我々は監視されているようじゃが……」
「恐らくは、裁縫ギルドの方でしょう。私が早く仕入れに行かないか、それを見ているのかもしれませんよ。とはいえ、街の中では旅行券を使うのは」
「認識阻害の効果があるから、魔力を込めた時点で周囲の人々には察知されない筈じゃろ? 使った瞬間に姿は消えるが、見ていた人々はどこかに行ってしまったと考える筈じゃないのか?」
そうですよ。
それならば、深く考える必要はないです。
そうと決まったら、早速転移しましょう。
アイテムボックスから旅行券を取り出して魔力を込めると、いざ、転移開始!!
──シュパパピパパッ
気がつくと、橋の上。
ガンバナニーワ王都『ブラッサマダ』、その中心部に流れるドートン川。
巨大な川を繋ぐ橋の真ん中に、私は立っていました。
「おうおうおう!! まだお前らはこの辺で商売しとるのかい!! とっとと畳んでここ街から出ていけヤァ!」
「ナンジャコラァ!! 貴様らこそあれやろ、カンクーで手広くやりたいから、うちらにいちゃもんつけとるだけじゃろが!!」
「なんじゃと?」
「なんやて!!」
あ、喧嘩です。
橋の真ん中で大勢の人が集まっています。
着ている服を見た感じ、二つの勢力がぶつかり合っているようですけど、これは巻き込まれないようにしないといけませんね。
「おうおうおう、怪我しないうちにとっとと出ていけヤァ!! マシマ先生、お願いします」
「おう、どこのどいつを捌いたらいいんじゃ!」
先生と呼ばれて出てきたのは、ま、まさかのジャイアント族。
蛇柄のレザージャケットにアイパッチと髭、いかにも柄の悪そうな先生が姿を現しましたよ。
「まてや、うちにも先生はおるわ。リージャー先生、宜しく頼みます」
「おう、ここは任せておけや。久しぶりに腕がなるわ」
今度はエルダーノームですよ!!
私よりも小柄な方ですが相手はエルダー、つまり古代精霊種です。
しかも魔導師のようで、白いローブに赤の飾り帯を下げています。
え、ストラは司祭が身につけるもの、つまりは患者様!!
「ええか、あのカンクーの街はな、我々ナンバ商会が取り仕切っているんや。リューガ商会にはな、小指の先ほどの儲けも分ける気はないわ」
「なんじゃと……まあ、所詮は古いアコギな商売をしているナンバ屋じゃからなぁ。新しいところで商売しないと、もう潰れそうで辛いんじゃろうななぁ!」
「ふっふっふっ……しばらくいい運動していなかったからなぁ……ここは本気でやらせてもらいますわ」
あ、エルダーノームさんがローブをゆっくりと脱ぎ、軽く一振りしてからまた着直しましたよ、何かの儀式でしょうか……って、いきなり殴りかかりましたが……あれ? 頭を上から抑えられて、拳が届いていませんよ!!
「お嬢、早いところ問屋へ向かわねば。こんなところにいると、巻き添えをくらいますぞ」
「あ、そ、そうですね……商業ギルドはどのあたりでしょうか」
何分にも、ガンバナニーワの王都中央なんて来たことがありません。
そもそも商業ギルドがどこにあるのかさえも、私は知らないのですから。
そう考えていても埒があきません。
では開けましょうということで、通りすがりの商人風の方にお尋ねします。
「あの、申し訳ありません。商業ギルドを探しているのですけれど」
「商業ギルド? どっちの?」
「え、どっちって、二つもあるとか?」
「ええ。この橋のあっちとこっちにありますよ。あっちが旧王政時代の商業ギルドでナンバ屋さん。あっちが新王政時代の商業ギルドでサイバシ屋さんですよ。どっちに行きたいのですか?」
「うわ、あ、あのですね、綿羊の綿毛を仕入れたかったのですけど」
目的を説明したら、多分適切な方を教えてくれますよね。
「それならナンバ屋さんかな。この橋をグワって進んでドーンってでかい建物がある場所にぶつかるので。そこを右に曲がって道なりにズズズイッていってから、冒険者ギルドが右手に見える角をもいっちょ右にチョイって曲がって、あとはビャ~って進んだ先にありますので」
「……え、魔法語? いえ違いますよね?」
「ん、もいっちょ説明する?」
「はい、お願いします」
聞き直して確認すること3回。
お礼を告げてから目的地に向かい、途中で迷ってまた書き直すこと二回。
そうしてようやく辿り着きましたよ、ガンバナニーワ王国旧王政商業ギルド・ナンバ屋さん。
え、ナンバ屋さんって、さっき橋の上で喧嘩をしていた方々ですか?
何か嫌な予感がしてきましたけれど。
意を決して堂々と入って行きます。
すると中は普通の商業ギルド、カウンターがあり壁には様々な商品や素材の卸値や相場が張り付けられています。
そのまま受付に向かい、順番待ちの木の番号札を受け取ってから丸テーブルに着いて一息。
歩き疲れたし喉も渇いたので、アイテムボックスから飲み物を二つ取り出してクリムゾンさんにも手渡して、グイッと一飲み。
「ぷは~。やっぱり炭酸はすっきりします」
「お嬢や、これはなんという飲み物じゃ?」
「開港祭の時の縁日で売っていたラムネです。まだ在庫が少しあったのを思い出したのですよ」
他にもクリスマス用のメリーシャンっていう炭酸飲料もまだ箱単位で残ってます。決して自分で飲むためではなく、お正月にも販売できると思って買い込んであったのですよ。
そういうことで、のんびりと順番待ちをしているのは良いのですが、気のせいか数人の商人さんがこちらをチラッチラッと見ているではないですか。
「12番の木札をお持ちの方、6番カウンターへどうぞ」
「はい、はーい!!」
呼び出されたので視線を交わすようにいそいそと移動。
そしてカウンターに着いたらギルドカードを提示します。
「ハーバリオスから来ましたフェイール商店の店主、クリスティナ・フェイールです」
「え……ハーバリオス? あの魔王国の向こうの? 死の砂漠を越えてきたのですか?」
──ザワッ……ザワザワッ……
あ、受付さん声が大きいです。
まあ、越えてきたというか飛んできたと言いますか。
「まあ、別ルートと言いますか、そんな感じです」
「そ、それは遠路はるばるご苦労様です。本日は、どのようなご用件でしょうか?」
「綿羊の綿毛を購入したいのですが。商業ギルドからの販売はございますか? なければ卸問屋もしくは取り扱い商会への紹介状をいただきたく思いまして」
商人として、正式な取引を求めます。
ここは多少時間がかかるかも知れませんが、一月や二月もかかるものではありませんし。
紹介状は即日発行してくれますから。
「当ギルドでの取り扱いはございます。今の在庫はこれぐらいで、卸し単価はこのように」
羊皮紙に記された数値を確認。
う~ん、やはり必要量の二割程度しかありませんか。
これを全て購入すると、後々が面倒になりそうですけど。
「では、この半量を買い取ります。それとですね、綿羊の綿毛を取り扱っている商会か卸問屋への紹介状を頂けると助かるのですが」
「はい。それでは金額はこのように。荷物はすぐにご用意しますけど、裏に馬車を回して貰えますか?」
「アイテムボックス持ちです」
「では、支払い後にご案内します。受け取りの間に紹介状はご用意しておきますので」
実に淡々と話が進みます。
そのまま支払いを終えて裏に回り、綿毛を受け取ってアイテムボックスへ。
倉庫の管理人さんが、私が綿毛をアイテムボックスに収めているのを見て、『ウチで働かないか!!』と誘ってきましたが丁寧にお断りしまして。
それで再びカウンターに戻り、紹介状を受け取ってきました。
「それでですね、問屋さんと商会はどのあたりにありますか?」
「布問屋はギルドを出て右手に曲がりまして。そのままブワーッと行ってから十字路を左にグワーッと曲がって頂けますと、すぐにラボラー子爵邸が見えますのでその手前をも一度右にガッて曲がって進んでください。その先にありますので」
「……あの、商会さんは?」
「その布問屋さんへ向かう道をですね、たまらないでまっすぐにガーッて進んでいきますと、すぐ先に十字路があります。そこの真ん中にアゲ=イナリさまの像が立っていますので、それを見て右手にシュッと曲がった先にあります」
………魔法語?
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