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第3章・神と精霊と、契約者と
第122話・新担当はオラオラ系? そして元貴族の嗜みですから。
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あうあう、昨日は飲みすぎてしまったようです。
いえ、私は途中からメアリーシャンという名前の、アルコールの入っていないシャンパン風味とやらのジュースも飲んでいたのですよ。
それはもう飲みやすくて、それでいて酔わないジュースですからグイグイと飲んでいたのですけど、どうやら途中から間違ってクリムゾンさんにお渡ししたチューハイというものを飲んでしまったようで。
しかも、それすら飲みやすくてついつい、気付かないうちに飲みすぎて。
──ガンガンガ~ン、ガンガンガン
頭が痛いです。
なんとなく酔いという悪魔の影が迫ってきそうです。
──ギンギンギーン、ギンギンギン
これはもう、私の中の反省という正義が怒りの炎をあげそうです。
「はふう。アルコールって毒の一種なので、飲みすぎた場合は錬金術ギルドで販売している『毒消し薬』で酔いが覚めるはずですよね……」
あとで薬を買ってくることにしましょう。
本来なら私のような個人商隊にとっては、旅をするときの魔法薬は必需品です。
でも、今まではブランシュさんが用意してくれたので、私自身が購入に向かうことはなかったのですよ。
──カランカラーン
そして身支度を整えていますと、どうやらシャーリィの配達馬車が到着したようです。ペルソナさんとクラウンさん、ジョーカーさんは再教育とか研修とかいうのでしばらくは担当から外れたそうでしたから、今日からは別の方が届けにきてくれます。
急いで宿から外に出ますと、紺色のジャケットに身を包んだ黒髪の男性? っていう感じの方が待っています。
「あの、シャーリィの方ですか?」
「ん? ああ、そうだが。君がクリスティナ・フェイールで間違いはないか?」
そう問われたので、アイテムボックスから【シャーリィの魔導書】を取り出して提示しました。すると、そこに手をかざして何かを読み取ると、少しだけ頷いてます。
「確認した。それじゃあ荷物を渡すが、アイテムボックスにすぐに収納できるか?」
「はい。今、荷下ろしの手伝いにクリムゾンさんが来ますので」
「いや、それは必要ない。関係者以外に手伝ってほしくはなくてね。そいつはエセリアルナイトで君の護衛だろ? シャーリィとは無関係だからな」
「あ、そ、そうですか。では、お願いします」
なんと言いますか、その。
ペルソナさんやクラウンさんは笑顔で雑談もしたこともありますし、ジョーカーさんは少しだけしか会ったことはありませんけど、優しいおじさまって感じで親しみやすかったのですけれど。
この方は、なんというかぶっきらぼうで、無口といいますか、業務以外に興味がないように思えていますが。
そのまま淡々と、言葉を交わすことなく荷物を受け取っています。
それでも30分後には全てを受け取りましたので、あとは支払いだけですね。
なお、馬車の傍で暇そうに腕を組んでいるクリムゾンさんは、万が一のために周辺チェック、不審者が近寄らないか確認しているようで。
認識阻害の効果がありますから、大丈夫ですよ。
「……これで全部だ。納品リストに差異はないか確認を頼む」
「あ? は、はい」
アイテムボックスから羊皮紙を取り出し、発注書と照らし合わせます。
いつもなら、お手伝いのブランシュさんたちがちゃっちゃとチェックしていましたから、私自身がチェックするのは久しぶりで。
そのまま全てをチェックし、間違いがないことを確認しました。
「はい、間違いはありません、すべて納品されています」
「了解。それじゃあ支払いを頼む」
「では、いつも通りにチャージからお願いします」
再びシャーリィの魔導書を取り出して、チャージからの支払いを終えて全ては完了しました。すると、配達員の方がアイテムボックスを開き、小さな箱と新しい型録をで渡してくれます。
「この箱の中身は、シャーリィさまから預かってきたものだ。カタログは来年一月分の新年特大号と、あとは新しい定番商品のカタログ、そして『ご自宅便』という、自分で使ったりするための便利な型録だ。それじゃあ、失礼する」
「はい、ありがとうございます……あの、お名前はなんと言いますか?」
そう問いかけますと、男性は御者台に乗りながら一言だけ。
「アルルカン。それじゃあ、またの取引を待っている」
──ガラガラガラガラ
馬車が走り出します。
そしてようやく、その後ろ姿に黒い尻尾があったことに気がつきました。
「アルルカンさんは、獣人さんでしたか。それにしても、無口というかなんというか、う~ん。実に事務的な方です」
腕を組んで思わず唸ってしまいましたが、まさに実務オンリーの方なのだなぁという印象です。
さて、この私の周りに集まりつつある商人の皆さん、今日はまぁ露店の時間ではありませんから、販売は致しませんよ?
あと二刻ほどお待ちくださいね。
………
……
…
朝一の納品が終わり、ちょっと遅れた朝食を食べていると、のんびりと柚月さんが食堂に姿を現しました。
「ち~っす。あーし参上したし。朝定食を一つ、お願いするし」
「おはようございます」
「うむ、おはようじゃ」
「それで、今日の予定は? あーしの力が必要なら、なんでもいうし」
ふむふむ。
今日の予定は、昨日のクリスマス商戦のぶり返しですね。
昨日購入した方が気に入ってくれて、また買いに来ることもあります。
それも、普段の商品の取り扱いと一緒に行いますし。
あとは、午前中はマキさんとケイトさんにはこの前の引き続きで、貸し倉庫で福袋を作ってもらう予定でもありますから。
「えーっと。露店と福袋作成、どちらが良いです?」
「んんん? ん~と。どうしようかなぁ~」
ちょうど朝定食も届いたので、柚月さんは食べながら考えています。
私としてはどちらでも構いませんし、でも、柚月さんならどちらでもお任せできそうなので。
「露店は商品の出し入れが大変そうだから、あーしは福袋を作ってくるし」
「よろしくお願いします。では、食後に倉庫に行って荷物を下ろしますね。私はそのあとは、クリムゾンさんとのんびりと露店を捌いてきますので」
「任せるし!!」
ニシシと笑いながらVサインする柚月さん。
さて、それでは食事を終わらせたら、ちゃっちゃとやってしまいましょう。
………
……
…
柚月さんに福袋作成の監督をお任せして。
私はのんびりと露店を……。
「嬢ちゃん!! 昨日ここで買ったチキン、あれを二つくれ!!」
「うちはケーキとかいうやつを頂戴。子供たちが喧嘩しちゃってね」
「なあ、あの長靴のお菓子、まだあるか? 中のおまけが欲しいって頼まれてさぁ」
「はい、少々お待ちください。今、お持ちしますので」
急いで商品の収められた箱を並べて、流れるように販売します。
昨日の本番ほどではありませんが、やっぱり気に入った方は買いに来てくれるようですし、今日がクリスマス本番ということで、パーティをする方も多いそうで。
そんなこんなで販売していますと、ふと、路地のほうからコチラを見ている子供達の視線を感じます。
「ん? あの子たちはどこの子じゃ?」
「リバイアス教会の孤児院の子供たちですね。そういえば、リバイアスさんのことですから、てっきり無理難題をふっかけてきて、全て10個ずつ納品しとか神託を授けてきそうですけど」
「それはないなぁ……そもそも、リバイアス殿は留守じゃろ? 今は眷属の神が代行で神の執務を行なっていると思うが?」
「そうなのですか?」
それは初耳です。
「うむ。それで、どうするつもりじゃ?」
「どうするもこうするも、やることは一つじゃないですか」
私ができること。
商人である以上、商品を無償奉仕するなどあってはいけません。
けれど、私としても子供たちには少しでも幸せになって欲しいという気持ちはありますし、何よりもアーレスト家にいた時代、父から散々教えられたことがあります。
初代アーレスト様が残した家訓。
すなわち、【ノブレスオブリージュ】。
これは貴族の義務であり、【貴族たるもの、徳を高くするべし】という意味合いがあります。
騎士家ならば弱気を助け強気をくじく。
豪農家ならば、食材を与え、飢えるものがないよう。
そして商家ならば、損する事を恐れず民に奉仕する。
まあ、守っていないどころか、逆のことをしでかしている貴族もおおいそうですか。
──オイデオイデ!!
子供たちを手招きします。
すると、ニコッと笑ってタタタタと走ってきました。
「何か御用ですか?」
「お仕事がありますか?」
「んーと。お仕事かな? 君たちはこの街のリバイアス教会の子供かな?」
そう問いかけると、にっこりと笑いながら頷いています。
「教会には、全部で何人いるのかな?」
「んと。子供なら15人かな。あとは司祭長さんとか、修道女さんとか」
「ふむふむ。それじゃあ、これを届けてくれるかな?」
オードブルを五つ、ケーキも五つ、チキンも五つ。
あとはそうですね、長靴のお菓子は15個出しましょう。
それらを次々と出しますと、流石に運びきれないと分かったのか?何人かの子供達が教会へと走って行きました。
届けてあげるのも良いのですけど、露店を放置するわけには行きませんし、クリムゾンさんに店番を頼むというのも違いますから。
そして少し経ちますと、シスターが子供たちを連れてやってきました。
「子供たちからお話を伺いました。フェイールさん、ありがとうございます」
「いえいえ、お気にせずどうぞこちらをお持ちください。皆様に、創造神さまと精霊女王の加護がありますように」
「はい。フェイールさんにも、リバイアス神の加護がありますように」
丁寧に右手で小さな輪を描き、両手を合わせて頭を下げてくれます。
そのあとは、皆さんで寄付の品々を持って行ってもらったので、私もホッと一安心。リバイアスさまの加護というところで、どうしようかと思いましたけど、素直に受け取りましたよ。
来年も、あの子供達に良いことがありますように。
いえ、私は途中からメアリーシャンという名前の、アルコールの入っていないシャンパン風味とやらのジュースも飲んでいたのですよ。
それはもう飲みやすくて、それでいて酔わないジュースですからグイグイと飲んでいたのですけど、どうやら途中から間違ってクリムゾンさんにお渡ししたチューハイというものを飲んでしまったようで。
しかも、それすら飲みやすくてついつい、気付かないうちに飲みすぎて。
──ガンガンガ~ン、ガンガンガン
頭が痛いです。
なんとなく酔いという悪魔の影が迫ってきそうです。
──ギンギンギーン、ギンギンギン
これはもう、私の中の反省という正義が怒りの炎をあげそうです。
「はふう。アルコールって毒の一種なので、飲みすぎた場合は錬金術ギルドで販売している『毒消し薬』で酔いが覚めるはずですよね……」
あとで薬を買ってくることにしましょう。
本来なら私のような個人商隊にとっては、旅をするときの魔法薬は必需品です。
でも、今まではブランシュさんが用意してくれたので、私自身が購入に向かうことはなかったのですよ。
──カランカラーン
そして身支度を整えていますと、どうやらシャーリィの配達馬車が到着したようです。ペルソナさんとクラウンさん、ジョーカーさんは再教育とか研修とかいうのでしばらくは担当から外れたそうでしたから、今日からは別の方が届けにきてくれます。
急いで宿から外に出ますと、紺色のジャケットに身を包んだ黒髪の男性? っていう感じの方が待っています。
「あの、シャーリィの方ですか?」
「ん? ああ、そうだが。君がクリスティナ・フェイールで間違いはないか?」
そう問われたので、アイテムボックスから【シャーリィの魔導書】を取り出して提示しました。すると、そこに手をかざして何かを読み取ると、少しだけ頷いてます。
「確認した。それじゃあ荷物を渡すが、アイテムボックスにすぐに収納できるか?」
「はい。今、荷下ろしの手伝いにクリムゾンさんが来ますので」
「いや、それは必要ない。関係者以外に手伝ってほしくはなくてね。そいつはエセリアルナイトで君の護衛だろ? シャーリィとは無関係だからな」
「あ、そ、そうですか。では、お願いします」
なんと言いますか、その。
ペルソナさんやクラウンさんは笑顔で雑談もしたこともありますし、ジョーカーさんは少しだけしか会ったことはありませんけど、優しいおじさまって感じで親しみやすかったのですけれど。
この方は、なんというかぶっきらぼうで、無口といいますか、業務以外に興味がないように思えていますが。
そのまま淡々と、言葉を交わすことなく荷物を受け取っています。
それでも30分後には全てを受け取りましたので、あとは支払いだけですね。
なお、馬車の傍で暇そうに腕を組んでいるクリムゾンさんは、万が一のために周辺チェック、不審者が近寄らないか確認しているようで。
認識阻害の効果がありますから、大丈夫ですよ。
「……これで全部だ。納品リストに差異はないか確認を頼む」
「あ? は、はい」
アイテムボックスから羊皮紙を取り出し、発注書と照らし合わせます。
いつもなら、お手伝いのブランシュさんたちがちゃっちゃとチェックしていましたから、私自身がチェックするのは久しぶりで。
そのまま全てをチェックし、間違いがないことを確認しました。
「はい、間違いはありません、すべて納品されています」
「了解。それじゃあ支払いを頼む」
「では、いつも通りにチャージからお願いします」
再びシャーリィの魔導書を取り出して、チャージからの支払いを終えて全ては完了しました。すると、配達員の方がアイテムボックスを開き、小さな箱と新しい型録をで渡してくれます。
「この箱の中身は、シャーリィさまから預かってきたものだ。カタログは来年一月分の新年特大号と、あとは新しい定番商品のカタログ、そして『ご自宅便』という、自分で使ったりするための便利な型録だ。それじゃあ、失礼する」
「はい、ありがとうございます……あの、お名前はなんと言いますか?」
そう問いかけますと、男性は御者台に乗りながら一言だけ。
「アルルカン。それじゃあ、またの取引を待っている」
──ガラガラガラガラ
馬車が走り出します。
そしてようやく、その後ろ姿に黒い尻尾があったことに気がつきました。
「アルルカンさんは、獣人さんでしたか。それにしても、無口というかなんというか、う~ん。実に事務的な方です」
腕を組んで思わず唸ってしまいましたが、まさに実務オンリーの方なのだなぁという印象です。
さて、この私の周りに集まりつつある商人の皆さん、今日はまぁ露店の時間ではありませんから、販売は致しませんよ?
あと二刻ほどお待ちくださいね。
………
……
…
朝一の納品が終わり、ちょっと遅れた朝食を食べていると、のんびりと柚月さんが食堂に姿を現しました。
「ち~っす。あーし参上したし。朝定食を一つ、お願いするし」
「おはようございます」
「うむ、おはようじゃ」
「それで、今日の予定は? あーしの力が必要なら、なんでもいうし」
ふむふむ。
今日の予定は、昨日のクリスマス商戦のぶり返しですね。
昨日購入した方が気に入ってくれて、また買いに来ることもあります。
それも、普段の商品の取り扱いと一緒に行いますし。
あとは、午前中はマキさんとケイトさんにはこの前の引き続きで、貸し倉庫で福袋を作ってもらう予定でもありますから。
「えーっと。露店と福袋作成、どちらが良いです?」
「んんん? ん~と。どうしようかなぁ~」
ちょうど朝定食も届いたので、柚月さんは食べながら考えています。
私としてはどちらでも構いませんし、でも、柚月さんならどちらでもお任せできそうなので。
「露店は商品の出し入れが大変そうだから、あーしは福袋を作ってくるし」
「よろしくお願いします。では、食後に倉庫に行って荷物を下ろしますね。私はそのあとは、クリムゾンさんとのんびりと露店を捌いてきますので」
「任せるし!!」
ニシシと笑いながらVサインする柚月さん。
さて、それでは食事を終わらせたら、ちゃっちゃとやってしまいましょう。
………
……
…
柚月さんに福袋作成の監督をお任せして。
私はのんびりと露店を……。
「嬢ちゃん!! 昨日ここで買ったチキン、あれを二つくれ!!」
「うちはケーキとかいうやつを頂戴。子供たちが喧嘩しちゃってね」
「なあ、あの長靴のお菓子、まだあるか? 中のおまけが欲しいって頼まれてさぁ」
「はい、少々お待ちください。今、お持ちしますので」
急いで商品の収められた箱を並べて、流れるように販売します。
昨日の本番ほどではありませんが、やっぱり気に入った方は買いに来てくれるようですし、今日がクリスマス本番ということで、パーティをする方も多いそうで。
そんなこんなで販売していますと、ふと、路地のほうからコチラを見ている子供達の視線を感じます。
「ん? あの子たちはどこの子じゃ?」
「リバイアス教会の孤児院の子供たちですね。そういえば、リバイアスさんのことですから、てっきり無理難題をふっかけてきて、全て10個ずつ納品しとか神託を授けてきそうですけど」
「それはないなぁ……そもそも、リバイアス殿は留守じゃろ? 今は眷属の神が代行で神の執務を行なっていると思うが?」
「そうなのですか?」
それは初耳です。
「うむ。それで、どうするつもりじゃ?」
「どうするもこうするも、やることは一つじゃないですか」
私ができること。
商人である以上、商品を無償奉仕するなどあってはいけません。
けれど、私としても子供たちには少しでも幸せになって欲しいという気持ちはありますし、何よりもアーレスト家にいた時代、父から散々教えられたことがあります。
初代アーレスト様が残した家訓。
すなわち、【ノブレスオブリージュ】。
これは貴族の義務であり、【貴族たるもの、徳を高くするべし】という意味合いがあります。
騎士家ならば弱気を助け強気をくじく。
豪農家ならば、食材を与え、飢えるものがないよう。
そして商家ならば、損する事を恐れず民に奉仕する。
まあ、守っていないどころか、逆のことをしでかしている貴族もおおいそうですか。
──オイデオイデ!!
子供たちを手招きします。
すると、ニコッと笑ってタタタタと走ってきました。
「何か御用ですか?」
「お仕事がありますか?」
「んーと。お仕事かな? 君たちはこの街のリバイアス教会の子供かな?」
そう問いかけると、にっこりと笑いながら頷いています。
「教会には、全部で何人いるのかな?」
「んと。子供なら15人かな。あとは司祭長さんとか、修道女さんとか」
「ふむふむ。それじゃあ、これを届けてくれるかな?」
オードブルを五つ、ケーキも五つ、チキンも五つ。
あとはそうですね、長靴のお菓子は15個出しましょう。
それらを次々と出しますと、流石に運びきれないと分かったのか?何人かの子供達が教会へと走って行きました。
届けてあげるのも良いのですけど、露店を放置するわけには行きませんし、クリムゾンさんに店番を頼むというのも違いますから。
そして少し経ちますと、シスターが子供たちを連れてやってきました。
「子供たちからお話を伺いました。フェイールさん、ありがとうございます」
「いえいえ、お気にせずどうぞこちらをお持ちください。皆様に、創造神さまと精霊女王の加護がありますように」
「はい。フェイールさんにも、リバイアス神の加護がありますように」
丁寧に右手で小さな輪を描き、両手を合わせて頭を下げてくれます。
そのあとは、皆さんで寄付の品々を持って行ってもらったので、私もホッと一安心。リバイアスさまの加護というところで、どうしようかと思いましたけど、素直に受け取りましたよ。
来年も、あの子供達に良いことがありますように。
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