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第3章・神と精霊と、契約者と
第112話・絶体絶命? いえ、命は大丈夫のようですが。
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どこか見知らぬ場所。
窓の外は海、そして断崖絶壁の上か、もしくはその途中を切り開いた場所に作られた建物の中。
窓の外は鉄格子、外に出られたとしても眼下に広がるのは荒波と高く打ちつける波飛沫と岩礁地帯。船が近寄ってくるのさえ阻んできそうな、そんな場所に幽閉されているのですけど。
「ひっひっふ~。落ち着いてクリスティナ、貴方はこれで攫われるのは三度目、もうプロなんだから」
そう、自分に言い聞かせている時点で、混乱の極みにあることは確かです。
エルフの里に攫われたときは、誤解から。
ラボリュート辺境伯の主人に攫われたときは、奴隷にされそうになった。
そして今回は、私を攫った人の目的がわからないのです。
唯一の逃げ道は、この扉だけ。
「ここからなら、逃げられる……かも」
恐る恐る扉に近寄り、取っ手に手をかけてゆっくりと回します。
鍵が掛かっていたら逃げる手段は全て失われ、私がいなくなったことに気がついたノワールさん達が助けに来てくれるのを待つしかありません。
──ガチャッ
ゆっくりと回すと、抵抗なく扉が開きました。
鍵も掛かっておらず、まるで外に出られても困らないかのような……。
「誰もいませんように」
恐る恐る扉を開くと、アイテムボックスから手鏡を取り出し、顔は出さずに鏡の反射で外の様子を確認します。
私たちの世界の鏡のように銀板を磨いたものや、平ガラスに金属を錬金術で定着させたものではない、シャーリィのコスメ道具。一片のの曇りもない鏡に映った光景は、室内とはガラリと雰囲気が変わり、石造りの湿っぽい回廊が伸びています。
その先には、またしても鉄格子。
つまり、そこをどうにか通り抜けないことには、私は部屋から出ることはできてもここから逃げることはできません。
人影もないため、一か八かで部屋から廊下へと出ますと、回廊の前後を確認。
人の気配もない、同じような扉が左右に続いている回廊。
「……牢屋?」
「はい、御名答。ここは、かつて魔族を収監していた監獄でね。悪いけれど、君にはそこで過ごしてもらうよ」
先ほど見た鉄格子の向こうから、女性の声がきこえてきます。
すかさず声の主を確認するのに振り向きますと、そこには修道女姿の背の高い女性が立っていました。
青い瞳に青い髪、そしてこの雰囲気。
どことなくノワールさんのような、それでいてもっと陰湿で我儘そうで、なんと言いますか自己中心的な感じがしてきます。
──ピクッ
「あのさぁ……悪いけど、私はあなたの僕のブランシュのように人の心を読む力はないし、ノワールのように感情を見ることもできないけど……でも、表情で、な~んとなく考えていることぐらいは察知できるわよ。あなた、心の中で私を馬鹿にしていない?」
「い、いえ、そんなことはありません。それよりもここはどこなのですか? 私を帰してください!!」
駆け寄って叫びたいけど、足がすくんで動けない。だから、ここから声を出して叫ぶしかできない。
「う~ん、それは無理よ。悪いけどさ、貴方にはこれから死ぬまで、リバイアスさまのために異世界の食べ物や飲み物、そして娯楽を提供してもらうわよ。たかだか百年程度だと思うけどさ、リバイアス様が向こうの世界のものを欲していたのよ。常に新しい刺激がね……だから、悪いけれどあなたには、ここでリバイアスさまの眷属になってもらうわよ」
この言い方、この雰囲気。
まるで、昨夜の神託のような……。
まさか、海神リバイアスの信徒のかたが、私を巫女にするために攫ってきたのですか。
そう考えたとき、修道女はニマァァァと、ヌチョァァァァァといやらしい笑みを浮かべました。
「また貴方は、心の中で私のことを馬鹿にしたわね。まあ、その表情で察しはついたわ、私のことをわかったようね、そうよ、この私こそがリバイアスさまの眷属であり、海神の加護を授かった聖女。さあ、私の前にひれ伏すがいいわ、神の御威光の前に頭を下げなさい」
「え? 三人目の聖女なのですか?」
「え? 三人もいるの?」
──シーン。
この重い沈黙。
そして心のやり場を失ったリバイアスの聖女さまは、ゆっくりと深呼吸を始めます。
「……ま、まあ、貴方には一生、そこで暮らしてもらいますので。そうそう、貴方の持つ力、確かどこにでも転移できる旅行券とか言ったわよね? あれはこの結界内では使えませんからね。転移阻害の術式が刻み込まれているし、外は断崖絶壁の海。船も使えない絶島だから……」
「そ、そんな……」
「あとは、そうねぇ。貴方につけられている枷、それはゆっくりと貴方と同化して、私の命令には逆らえなくなるから」
枷?
そう思って体のあちこちを確認しますけど、どこにもそのようなものはありません。手にも足にも、そしで頭にも。
首から何か下げられているというふうでもなく、そんなものがどこにあるのかと思いましたら。
──トントン
リバイアスさまが、自分の胸元、心臓の上を指で叩いています。
まさかでしょ?
「まさか、私の心に直接、何か術を施したのですか!!」
「そうよ、貴方の心臓の上に、支配の術式を刻んだのよ。それはやがて、貴方の心臓に届いて……え? 心に?」
「え? 心臓の上?」
──シーン。
また、重い空気が降りてきます。
このリバイアスの聖女さまって、先ほども話していた通りブランシュさんやノワールさんのような能力はなくて、それどころか……ええっと、武田さんの話していた、自爆癖のある厨二病患いとかいう病気のような気がしてきましたけど。
そっと、胸元に手を当てます。
するとそこ、確かに心臓のある位置から上に、何か異物を感じます。
「その術式が浸透するまでは二十四時間。その間、貴方は自分が消えていくという事実に恐怖しなさい」
「わ、私にはシャーリィ様の加護があります。このようなことを、シャーリィさまがお許しになるはずがありません」
「ばっかねぇ。なんのために、『神欺の壁』でこの監獄が作らていると思っているのよ。魔族が収監されても、彼らが自らが崇拝する『暗黒神』に助けを求めさせないためよ。この中に入っているとね、たとえシャーリィやメルセデス、そして貴方の守護神であるアゲ=イナリでさえも、この中を見通すことはできないってリバイアスさまは仰っていましたわ」
絶句。
頭の中が、クラクラしてきます。
それでは、私はもうすぐ、私でない何かになってしまうのですか。
「ちなみにだけど、この鉄格子からこちらには来られない。その代わりに奥にトイレもお風呂も用意してあげたから。あとは、食事は三度、私の使い魔がそこまで運んでいくので……そうそう、貴方の守護聖樹獣、エセリアルナイトだけどさ……封印したからね」
──ジャラッ
そう笑いながら、青く光る袋を私に見せつけます。
そこに記されている紋様、私の持つ万能鑑定眼が、その紋様が何かを理解しました。
神威型・拘束術式
神以外の、いかなるものも封じる術式。
かつて、勇者が命を賭けて魔王を封じた力、それによりブランシュさん達まで封じられたということでしょう。
力が……抜けました。
これが絶望というのでしょう……。
「かえ……して……」
呟くことはできても、もう声は届いていない。
リバイアスの聖女は、笑いながら私の前から立ち去っていきます。
「返してください!! それは、ブランシュさんとノワールさんは、私の大切な仲間なのです! 返して……どうして……」
涙が溢れてきます。
もう、体を動かすのも、億劫に感じてきました。
絶望という名の何かが、私に施された術式の浸透を加速させる。
そんな感覚が、私の中に……。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──港町サライ
砂浜に並んでいる三台の馬車。
黒と、白と、灰色の馬車。
黒い衣服に身を包んだ妖艶の魔女と、灰色のスーツを着込んだ壮年の剣士。
そして、白い衣服に身を包み、鍔広帽子とペストマスクを装着した青年。
その三人は、沖合に存在する、目に見えないリバイアスの居城を睨みつけると、すぐさま場所に飛び乗る。
「この世界から、クリスティナさまの気配が消えたという報告が届きましたわ……全く、あの駄目竜は、誰に喧嘩を仕掛けたのか、わかっているのかしら」
「相手は仮にも海を司る神……亜神であり竜の頂点……はっはっはっ、現役時代に戻るのは、久しぶりですなぁ。それよりもペルソナさま……クリスティナさまは、大丈夫なのですか?」
そう問いかけるジョーカーに、ペルソナは自身の手のひらを見る。
そこに浮かび上がる術式を見て、その目は少しだけ穏やかになった。
「まだ、大丈夫……俺が渡したペンダントが守っている……それと、黒幕はリバイアスのようだが、何かこう、違和感がある……では、悪い竜神たちにお仕置きの時間です」
ぐっ、と拳を握るペルソナ。
「カタログ通販のシャーリィ。その顧客であり、精霊女王の加護を持つ方を籠絡するような輩には、神罰を与えてもらう必要がありますわね」
「まあ、慰謝料は全身の鱗剥ぎというところで……と、クラウン、そろそろ時間ではないのか?」
「そうですわね。今からなら、ちょうど夕刻の配達時間には即日発送分をお届けに行けますけれど?」
「当然。我々は【型録通販のシャーリィ】。お客様のもとに商品をお届けするのが仕事。時間厳守、安全配達。そして、お客様の身を守るのが仕事だ……」
そのペルソナの言葉が終わると同時に、三人は馬車に乗る。
そしてエセリアルモードで海上を走り出すと、真っ直ぐにリバイアスの居城目指して速度を上げ始めた。
窓の外は海、そして断崖絶壁の上か、もしくはその途中を切り開いた場所に作られた建物の中。
窓の外は鉄格子、外に出られたとしても眼下に広がるのは荒波と高く打ちつける波飛沫と岩礁地帯。船が近寄ってくるのさえ阻んできそうな、そんな場所に幽閉されているのですけど。
「ひっひっふ~。落ち着いてクリスティナ、貴方はこれで攫われるのは三度目、もうプロなんだから」
そう、自分に言い聞かせている時点で、混乱の極みにあることは確かです。
エルフの里に攫われたときは、誤解から。
ラボリュート辺境伯の主人に攫われたときは、奴隷にされそうになった。
そして今回は、私を攫った人の目的がわからないのです。
唯一の逃げ道は、この扉だけ。
「ここからなら、逃げられる……かも」
恐る恐る扉に近寄り、取っ手に手をかけてゆっくりと回します。
鍵が掛かっていたら逃げる手段は全て失われ、私がいなくなったことに気がついたノワールさん達が助けに来てくれるのを待つしかありません。
──ガチャッ
ゆっくりと回すと、抵抗なく扉が開きました。
鍵も掛かっておらず、まるで外に出られても困らないかのような……。
「誰もいませんように」
恐る恐る扉を開くと、アイテムボックスから手鏡を取り出し、顔は出さずに鏡の反射で外の様子を確認します。
私たちの世界の鏡のように銀板を磨いたものや、平ガラスに金属を錬金術で定着させたものではない、シャーリィのコスメ道具。一片のの曇りもない鏡に映った光景は、室内とはガラリと雰囲気が変わり、石造りの湿っぽい回廊が伸びています。
その先には、またしても鉄格子。
つまり、そこをどうにか通り抜けないことには、私は部屋から出ることはできてもここから逃げることはできません。
人影もないため、一か八かで部屋から廊下へと出ますと、回廊の前後を確認。
人の気配もない、同じような扉が左右に続いている回廊。
「……牢屋?」
「はい、御名答。ここは、かつて魔族を収監していた監獄でね。悪いけれど、君にはそこで過ごしてもらうよ」
先ほど見た鉄格子の向こうから、女性の声がきこえてきます。
すかさず声の主を確認するのに振り向きますと、そこには修道女姿の背の高い女性が立っていました。
青い瞳に青い髪、そしてこの雰囲気。
どことなくノワールさんのような、それでいてもっと陰湿で我儘そうで、なんと言いますか自己中心的な感じがしてきます。
──ピクッ
「あのさぁ……悪いけど、私はあなたの僕のブランシュのように人の心を読む力はないし、ノワールのように感情を見ることもできないけど……でも、表情で、な~んとなく考えていることぐらいは察知できるわよ。あなた、心の中で私を馬鹿にしていない?」
「い、いえ、そんなことはありません。それよりもここはどこなのですか? 私を帰してください!!」
駆け寄って叫びたいけど、足がすくんで動けない。だから、ここから声を出して叫ぶしかできない。
「う~ん、それは無理よ。悪いけどさ、貴方にはこれから死ぬまで、リバイアスさまのために異世界の食べ物や飲み物、そして娯楽を提供してもらうわよ。たかだか百年程度だと思うけどさ、リバイアス様が向こうの世界のものを欲していたのよ。常に新しい刺激がね……だから、悪いけれどあなたには、ここでリバイアスさまの眷属になってもらうわよ」
この言い方、この雰囲気。
まるで、昨夜の神託のような……。
まさか、海神リバイアスの信徒のかたが、私を巫女にするために攫ってきたのですか。
そう考えたとき、修道女はニマァァァと、ヌチョァァァァァといやらしい笑みを浮かべました。
「また貴方は、心の中で私のことを馬鹿にしたわね。まあ、その表情で察しはついたわ、私のことをわかったようね、そうよ、この私こそがリバイアスさまの眷属であり、海神の加護を授かった聖女。さあ、私の前にひれ伏すがいいわ、神の御威光の前に頭を下げなさい」
「え? 三人目の聖女なのですか?」
「え? 三人もいるの?」
──シーン。
この重い沈黙。
そして心のやり場を失ったリバイアスの聖女さまは、ゆっくりと深呼吸を始めます。
「……ま、まあ、貴方には一生、そこで暮らしてもらいますので。そうそう、貴方の持つ力、確かどこにでも転移できる旅行券とか言ったわよね? あれはこの結界内では使えませんからね。転移阻害の術式が刻み込まれているし、外は断崖絶壁の海。船も使えない絶島だから……」
「そ、そんな……」
「あとは、そうねぇ。貴方につけられている枷、それはゆっくりと貴方と同化して、私の命令には逆らえなくなるから」
枷?
そう思って体のあちこちを確認しますけど、どこにもそのようなものはありません。手にも足にも、そしで頭にも。
首から何か下げられているというふうでもなく、そんなものがどこにあるのかと思いましたら。
──トントン
リバイアスさまが、自分の胸元、心臓の上を指で叩いています。
まさかでしょ?
「まさか、私の心に直接、何か術を施したのですか!!」
「そうよ、貴方の心臓の上に、支配の術式を刻んだのよ。それはやがて、貴方の心臓に届いて……え? 心に?」
「え? 心臓の上?」
──シーン。
また、重い空気が降りてきます。
このリバイアスの聖女さまって、先ほども話していた通りブランシュさんやノワールさんのような能力はなくて、それどころか……ええっと、武田さんの話していた、自爆癖のある厨二病患いとかいう病気のような気がしてきましたけど。
そっと、胸元に手を当てます。
するとそこ、確かに心臓のある位置から上に、何か異物を感じます。
「その術式が浸透するまでは二十四時間。その間、貴方は自分が消えていくという事実に恐怖しなさい」
「わ、私にはシャーリィ様の加護があります。このようなことを、シャーリィさまがお許しになるはずがありません」
「ばっかねぇ。なんのために、『神欺の壁』でこの監獄が作らていると思っているのよ。魔族が収監されても、彼らが自らが崇拝する『暗黒神』に助けを求めさせないためよ。この中に入っているとね、たとえシャーリィやメルセデス、そして貴方の守護神であるアゲ=イナリでさえも、この中を見通すことはできないってリバイアスさまは仰っていましたわ」
絶句。
頭の中が、クラクラしてきます。
それでは、私はもうすぐ、私でない何かになってしまうのですか。
「ちなみにだけど、この鉄格子からこちらには来られない。その代わりに奥にトイレもお風呂も用意してあげたから。あとは、食事は三度、私の使い魔がそこまで運んでいくので……そうそう、貴方の守護聖樹獣、エセリアルナイトだけどさ……封印したからね」
──ジャラッ
そう笑いながら、青く光る袋を私に見せつけます。
そこに記されている紋様、私の持つ万能鑑定眼が、その紋様が何かを理解しました。
神威型・拘束術式
神以外の、いかなるものも封じる術式。
かつて、勇者が命を賭けて魔王を封じた力、それによりブランシュさん達まで封じられたということでしょう。
力が……抜けました。
これが絶望というのでしょう……。
「かえ……して……」
呟くことはできても、もう声は届いていない。
リバイアスの聖女は、笑いながら私の前から立ち去っていきます。
「返してください!! それは、ブランシュさんとノワールさんは、私の大切な仲間なのです! 返して……どうして……」
涙が溢れてきます。
もう、体を動かすのも、億劫に感じてきました。
絶望という名の何かが、私に施された術式の浸透を加速させる。
そんな感覚が、私の中に……。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
──港町サライ
砂浜に並んでいる三台の馬車。
黒と、白と、灰色の馬車。
黒い衣服に身を包んだ妖艶の魔女と、灰色のスーツを着込んだ壮年の剣士。
そして、白い衣服に身を包み、鍔広帽子とペストマスクを装着した青年。
その三人は、沖合に存在する、目に見えないリバイアスの居城を睨みつけると、すぐさま場所に飛び乗る。
「この世界から、クリスティナさまの気配が消えたという報告が届きましたわ……全く、あの駄目竜は、誰に喧嘩を仕掛けたのか、わかっているのかしら」
「相手は仮にも海を司る神……亜神であり竜の頂点……はっはっはっ、現役時代に戻るのは、久しぶりですなぁ。それよりもペルソナさま……クリスティナさまは、大丈夫なのですか?」
そう問いかけるジョーカーに、ペルソナは自身の手のひらを見る。
そこに浮かび上がる術式を見て、その目は少しだけ穏やかになった。
「まだ、大丈夫……俺が渡したペンダントが守っている……それと、黒幕はリバイアスのようだが、何かこう、違和感がある……では、悪い竜神たちにお仕置きの時間です」
ぐっ、と拳を握るペルソナ。
「カタログ通販のシャーリィ。その顧客であり、精霊女王の加護を持つ方を籠絡するような輩には、神罰を与えてもらう必要がありますわね」
「まあ、慰謝料は全身の鱗剥ぎというところで……と、クラウン、そろそろ時間ではないのか?」
「そうですわね。今からなら、ちょうど夕刻の配達時間には即日発送分をお届けに行けますけれど?」
「当然。我々は【型録通販のシャーリィ】。お客様のもとに商品をお届けするのが仕事。時間厳守、安全配達。そして、お客様の身を守るのが仕事だ……」
そのペルソナの言葉が終わると同時に、三人は馬車に乗る。
そしてエセリアルモードで海上を走り出すと、真っ直ぐにリバイアスの居城目指して速度を上げ始めた。
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