25 / 28
第二十四話・校内予選、開幕‼︎
しおりを挟む
──ウォォォォ‼︎
高校生魔導騎士コロシアム全国大会。
それに参加すべく、全国では県大会が始まる時期が、やってきた。
北海道代表は、南北海道と北北海道の二つのブロックから全国大会参加者が決定し、予選登録した選手は、大会中は変更することができない。
そのために予備登録枠というのがあるのだが、銀河たち魔導騎士同好会には、予備枠を埋めるほどの会員は存在しない。
校内予選で敗北したチームが予備として参加できるのなら問題ないのだが、公式ルールによりそれも不可能。
銀河たちは、校内予選から全国大会決勝まで、この三名で駆け抜けなくてはならなかった。
そして本日は、校内予選日。
放課後であるにも関わらず、バトルリングが設置されている第二体育館は大勢の観客によって埋められ、熱気にあふれていた。
「……それじゃあ、当初の目的通り、俺が先鋒、秋穂波先輩が中堅。星野先輩は大将として登録します」
「わたくしと十六夜くんでワンツーを取れば問題ありませんわ」
「よろしくおねがいします。私は、戦力外と思って頂いて、結構ですから」
にっこりと微笑む星野だが、今日に至るまで、限界を超えた特訓を繰り返している。
銀河と秋穂波には一度も勝つことはできなかったものの、時間切れ引き分けまで持ち込む腕は、十分に身についている。
「それでは、只今より『全国魔導騎士コロシアム・校内予選を開始します。なお、試合の審判は私、ツクダサーガ公式審判の五百万石が務めさせていただきます‼︎」
公式審判の制服を身につけた五百万石が、マイク片手に挨拶する。
「それではっっっっ、第一回戦の魔導騎士操縦者はスタンバイ‼︎」
審判の掛け声で、銀河が立ち上がる。
かたや魔導騎士部の先鋒は、二年の『愛山きもと』
実力的には愛山の方が上、機体設定では銀河の圧勝。
この一戦、実に目が離せない。
◾️◾️◾️◾️BATTLE START ■◾️◾️◾️
──ゴゥゥゥゥゥゥ
巨大な円形闘技場。
全国高校生バトルコロシアム予選で使われるステージであり、全試合共通のノーハンデフィールド。
銀河のブレイザーが屈伸運動をしながら、スタートラインに待機する。
かたや愛山の『信濃』は四輪駆動型ケンタウロス。
異形型と呼ばれるタイプであり、背中に巨大な砲門が装備されている。
公式戦のスタートラインに両機が並ぶと、クリスマスツリーと呼ばれるスタートコールが点滅を開始。
──3…2…1…GO‼︎
観客一体のカウントダウン。
それが終わった直後、いきなり信濃が高速で走り込みつつ砲門をブレイザーに向ける‼︎
「走りながらの射撃なんて、そうそう当たるものじゃないってね‼︎」
ブレイザーが左右に不規則なステップを踏みつつ、信濃との間合いを詰めていく。
だが、信濃は急加速して後方にバック‼︎
すかさず停止してブレイザーに向けて砲撃を開始する。
──ドッゴォォォォォォン
魔導騎士プロリーグ・ドイツ代表が好んで使う『88mm砲』が火を吹く。
それはブレイザーの近くに着弾すると、爆発して地面を吹き飛ばした。
「うおぃ、どこからアハトアハトなんて持ってきたんだよ‼︎」
「ドイツのメーカーから輸入したんだ‼︎ 大会公式準拠だから、問題はないだろうが‼︎」
「闘技場が吹き飛ぶ威力だぞ‼︎ 正気か!」
ブレイザーの足に魔力を循環させて加速すると、そのまま信濃の右側端に回り込む。
アハトアハトは胴体固定型であり、回頭角度は正面120度。
その資格に回り込んだブレイザーが、力一杯の震脚を行い、鉄山靠を叩き込もうとした時。
「掛かったな‼︎」
──ガコン
胴部右側面が開く。
「ウォア‼︎」
「くらぇぇぇぇ‼︎」
開いた胴部に組み込まれた、対魔導騎士用地雷『クレイモア』。
そこから射出される百発の弾丸が、ブレイザーの全身に突き刺さる‼︎
「ちっ、フォース‼︎」
──プゥン‼︎
すでに突撃体制なので回避不可能。
それならばと、胴部正面に魔力の膜を展開して、少しでもダメージを軽減しようとしたのだが。
──ドゴドゴドゴドゴドゴッ
クレイモアはフォースを貫通し、ブレイザーのダメージゲージを加速させた。
「なん……だと?」
「君のブレイザーの動きは、十分に計算してある。そして、リミッターカットもね」
「さすがだわ先輩‼︎ クレイモアに魔力をコートしたのか‼︎」
そう。
愛山は信濃に搭載している『クレイモア』に、ファーストリミットの設定をした。
本当ならばアハトアハトにするべきなのだが、ブレイザーが側面に回り込んでくるのを見越して、あえて火力の低いクレイモアにセットした。
それでも、一撃必殺のアハトアハトほどでは無いが、クレイモアの面に対する攻撃は致命傷に近い。
事実、ファーストリミットが発動できない機体なら、これで決着である。
「まあね。まさか受け止められるとは思っていなかったけどさ……」
さらに後ろに切り返し、弱っているブレイザーに向かってアハトアハトを構える。
「動けないだろ? これで一勝だよ」
──ドッゴォォォォォォン
力一杯の一撃。
それはブレイザーに直撃するかと思われたが、ブレイザーが視界から消えた。
「何だって‼︎」
「先輩、頭上がお留守だぜ‼︎」
直撃直前に、ブレイザーは斜め上前方にジャンプ‼︎
そのまま信濃の頭上に飛び上がると、両手を組んで、力一杯信濃の頭をストライク‼︎
「オ、ル、テ、ガ、ハンマァァァァァ‼︎」
両腕に魔力を込めた一撃必殺。
信濃の視界には、ブレイザーの姿が見えない。
それでも咄嗟に後退しようとしたのだが、時、遅し‼︎
──ガギィィィィーン
信濃が咄嗟にあげた右腕。
それがブレイザーの一撃を止めたのだが、腕が吹き飛び、胸部を腰まで抉り取った。
「止めるのか‼︎」
「オルテガハンマーは、頭上からの振り下ろしだろ、なんで技の名前を叫ぶ‼︎」
「お約束だ‼︎」
咄嗟に後方に下がって間合いを取るものの、信濃の残りゲージは1。
そしてブレイザーも1。
次の一撃で、勝負が決まる。
だが、信濃は胴部に装着されているアハトアハトを切り離し、背中からスタビライザーを広げる。
──ゴゥゥゥゥゥゥ
そのまま高速で走り出すと、ブレイザーの周囲を回り始める。
「時間切れを狙ったのかよ」
「まさか。君って、やっぱりわかりやすいわ」
高速で走り出した信濃の機体温度は、ゆっくりと冷えていく。
それに対して、リミッターワンを全力で酷使したブレイザーは、間も無く臨界点。
「うぉぉ、そんなのありかよ‼︎」
「魔導騎士コロシアムはチーム戦だよ? 猪突猛進に進むだけじゃなく、頭を使ったほうがいい」
「それなら、信濃だって熱暴走するじゃないかよ」
「信濃の背中のスタビライザーは、ドイツ製の冷却システムだよ? なんでこんなパーツがって思っていたけど、リミッターカットを知ったら、なるほどなぁってね」
そう。
信濃の背部スタビライザーは、ドイツ代表が使っている冷却フィン。
機体各部にこっそりと設置して、魔力により稼働させるのが本来の使い方。
だが、その設定ができない愛山は、背中に傘のように展開して高速で走ることにより、冷却を始めたのである。
「ち、ちっくしょぉぉぉ‼︎」
──キィィィィィン
ブレイザーが両腕に魔力を集める。
魔導砲と呼ばれている、ブレイザーのオリジナルの技なのだが、そこで足を止めたブレイザーを、信濃が見逃すはずがない。
「……全く。君に足りないのは、実践経験だよ。もっと、場数を踏み給え‼︎」
──キュィィィィィィン
信濃が高速で接近。
途中でアハトアハトを拾い上げると、それを槌のように構えて、ブレイザーの後方に回り込む‼︎
「これで終わりだ‼︎」
「そうくると思っていましたよ‼︎」
──ドッゴォォォォォォン
足元目掛けて魔導砲を撃ち込み、衝撃で空中に飛び上がるブレイザー。
そのまま大地に着地して、更に一撃をとかまえたのだが。
ブレイザーの真下では、アッパースイングにアハトアハトを構える信濃の姿があった。
「ゲーム……オーバー‼︎」
──ドッゴォォォォォォン
信濃のアッパースイングが、ブレイザーを穿つ。
それでダメージゲージが振り切られる。
◾️◾️◾️◾️GAME OVER ■◾️◾️◾️
バトルリングがブレイザーの負けを宣言し、試合が終わる。
これには魔導騎士同好会の全員が絶句する。
「うぉおぉぉぉ、冷却‼︎」
慌ててブレイザーをパワーBOXに収めて冷却を始める銀河。
その様子を見ながら、愛山は会場の観客目掛けて、右拳を突き上げた!
校内予選・第一回戦。
◯信濃 vs ブレイザー⚫︎
「……星野さん。いきなり後がなくなりましたわ」
「一対一の代表選まで持ち込めば、或いはなんとかできますよね?」
グッと拳を構える星野だが、その言葉には頭を振る。
「私もファーストリミットは全開でいかないとなりませんわ。そうなると、私も十六夜くんも、機体の冷却時間で代表選には参加できませんわよ?」
本当に、後がない。
それは魔導騎士部も同じかと思われるが、スタビライザーで冷却していた信濃は、軽い調整だけですぐに稼働可能になる。
明らかに、この校内予選は、部が悪いものとなった。
高校生魔導騎士コロシアム全国大会。
それに参加すべく、全国では県大会が始まる時期が、やってきた。
北海道代表は、南北海道と北北海道の二つのブロックから全国大会参加者が決定し、予選登録した選手は、大会中は変更することができない。
そのために予備登録枠というのがあるのだが、銀河たち魔導騎士同好会には、予備枠を埋めるほどの会員は存在しない。
校内予選で敗北したチームが予備として参加できるのなら問題ないのだが、公式ルールによりそれも不可能。
銀河たちは、校内予選から全国大会決勝まで、この三名で駆け抜けなくてはならなかった。
そして本日は、校内予選日。
放課後であるにも関わらず、バトルリングが設置されている第二体育館は大勢の観客によって埋められ、熱気にあふれていた。
「……それじゃあ、当初の目的通り、俺が先鋒、秋穂波先輩が中堅。星野先輩は大将として登録します」
「わたくしと十六夜くんでワンツーを取れば問題ありませんわ」
「よろしくおねがいします。私は、戦力外と思って頂いて、結構ですから」
にっこりと微笑む星野だが、今日に至るまで、限界を超えた特訓を繰り返している。
銀河と秋穂波には一度も勝つことはできなかったものの、時間切れ引き分けまで持ち込む腕は、十分に身についている。
「それでは、只今より『全国魔導騎士コロシアム・校内予選を開始します。なお、試合の審判は私、ツクダサーガ公式審判の五百万石が務めさせていただきます‼︎」
公式審判の制服を身につけた五百万石が、マイク片手に挨拶する。
「それではっっっっ、第一回戦の魔導騎士操縦者はスタンバイ‼︎」
審判の掛け声で、銀河が立ち上がる。
かたや魔導騎士部の先鋒は、二年の『愛山きもと』
実力的には愛山の方が上、機体設定では銀河の圧勝。
この一戦、実に目が離せない。
◾️◾️◾️◾️BATTLE START ■◾️◾️◾️
──ゴゥゥゥゥゥゥ
巨大な円形闘技場。
全国高校生バトルコロシアム予選で使われるステージであり、全試合共通のノーハンデフィールド。
銀河のブレイザーが屈伸運動をしながら、スタートラインに待機する。
かたや愛山の『信濃』は四輪駆動型ケンタウロス。
異形型と呼ばれるタイプであり、背中に巨大な砲門が装備されている。
公式戦のスタートラインに両機が並ぶと、クリスマスツリーと呼ばれるスタートコールが点滅を開始。
──3…2…1…GO‼︎
観客一体のカウントダウン。
それが終わった直後、いきなり信濃が高速で走り込みつつ砲門をブレイザーに向ける‼︎
「走りながらの射撃なんて、そうそう当たるものじゃないってね‼︎」
ブレイザーが左右に不規則なステップを踏みつつ、信濃との間合いを詰めていく。
だが、信濃は急加速して後方にバック‼︎
すかさず停止してブレイザーに向けて砲撃を開始する。
──ドッゴォォォォォォン
魔導騎士プロリーグ・ドイツ代表が好んで使う『88mm砲』が火を吹く。
それはブレイザーの近くに着弾すると、爆発して地面を吹き飛ばした。
「うおぃ、どこからアハトアハトなんて持ってきたんだよ‼︎」
「ドイツのメーカーから輸入したんだ‼︎ 大会公式準拠だから、問題はないだろうが‼︎」
「闘技場が吹き飛ぶ威力だぞ‼︎ 正気か!」
ブレイザーの足に魔力を循環させて加速すると、そのまま信濃の右側端に回り込む。
アハトアハトは胴体固定型であり、回頭角度は正面120度。
その資格に回り込んだブレイザーが、力一杯の震脚を行い、鉄山靠を叩き込もうとした時。
「掛かったな‼︎」
──ガコン
胴部右側面が開く。
「ウォア‼︎」
「くらぇぇぇぇ‼︎」
開いた胴部に組み込まれた、対魔導騎士用地雷『クレイモア』。
そこから射出される百発の弾丸が、ブレイザーの全身に突き刺さる‼︎
「ちっ、フォース‼︎」
──プゥン‼︎
すでに突撃体制なので回避不可能。
それならばと、胴部正面に魔力の膜を展開して、少しでもダメージを軽減しようとしたのだが。
──ドゴドゴドゴドゴドゴッ
クレイモアはフォースを貫通し、ブレイザーのダメージゲージを加速させた。
「なん……だと?」
「君のブレイザーの動きは、十分に計算してある。そして、リミッターカットもね」
「さすがだわ先輩‼︎ クレイモアに魔力をコートしたのか‼︎」
そう。
愛山は信濃に搭載している『クレイモア』に、ファーストリミットの設定をした。
本当ならばアハトアハトにするべきなのだが、ブレイザーが側面に回り込んでくるのを見越して、あえて火力の低いクレイモアにセットした。
それでも、一撃必殺のアハトアハトほどでは無いが、クレイモアの面に対する攻撃は致命傷に近い。
事実、ファーストリミットが発動できない機体なら、これで決着である。
「まあね。まさか受け止められるとは思っていなかったけどさ……」
さらに後ろに切り返し、弱っているブレイザーに向かってアハトアハトを構える。
「動けないだろ? これで一勝だよ」
──ドッゴォォォォォォン
力一杯の一撃。
それはブレイザーに直撃するかと思われたが、ブレイザーが視界から消えた。
「何だって‼︎」
「先輩、頭上がお留守だぜ‼︎」
直撃直前に、ブレイザーは斜め上前方にジャンプ‼︎
そのまま信濃の頭上に飛び上がると、両手を組んで、力一杯信濃の頭をストライク‼︎
「オ、ル、テ、ガ、ハンマァァァァァ‼︎」
両腕に魔力を込めた一撃必殺。
信濃の視界には、ブレイザーの姿が見えない。
それでも咄嗟に後退しようとしたのだが、時、遅し‼︎
──ガギィィィィーン
信濃が咄嗟にあげた右腕。
それがブレイザーの一撃を止めたのだが、腕が吹き飛び、胸部を腰まで抉り取った。
「止めるのか‼︎」
「オルテガハンマーは、頭上からの振り下ろしだろ、なんで技の名前を叫ぶ‼︎」
「お約束だ‼︎」
咄嗟に後方に下がって間合いを取るものの、信濃の残りゲージは1。
そしてブレイザーも1。
次の一撃で、勝負が決まる。
だが、信濃は胴部に装着されているアハトアハトを切り離し、背中からスタビライザーを広げる。
──ゴゥゥゥゥゥゥ
そのまま高速で走り出すと、ブレイザーの周囲を回り始める。
「時間切れを狙ったのかよ」
「まさか。君って、やっぱりわかりやすいわ」
高速で走り出した信濃の機体温度は、ゆっくりと冷えていく。
それに対して、リミッターワンを全力で酷使したブレイザーは、間も無く臨界点。
「うぉぉ、そんなのありかよ‼︎」
「魔導騎士コロシアムはチーム戦だよ? 猪突猛進に進むだけじゃなく、頭を使ったほうがいい」
「それなら、信濃だって熱暴走するじゃないかよ」
「信濃の背中のスタビライザーは、ドイツ製の冷却システムだよ? なんでこんなパーツがって思っていたけど、リミッターカットを知ったら、なるほどなぁってね」
そう。
信濃の背部スタビライザーは、ドイツ代表が使っている冷却フィン。
機体各部にこっそりと設置して、魔力により稼働させるのが本来の使い方。
だが、その設定ができない愛山は、背中に傘のように展開して高速で走ることにより、冷却を始めたのである。
「ち、ちっくしょぉぉぉ‼︎」
──キィィィィィン
ブレイザーが両腕に魔力を集める。
魔導砲と呼ばれている、ブレイザーのオリジナルの技なのだが、そこで足を止めたブレイザーを、信濃が見逃すはずがない。
「……全く。君に足りないのは、実践経験だよ。もっと、場数を踏み給え‼︎」
──キュィィィィィィン
信濃が高速で接近。
途中でアハトアハトを拾い上げると、それを槌のように構えて、ブレイザーの後方に回り込む‼︎
「これで終わりだ‼︎」
「そうくると思っていましたよ‼︎」
──ドッゴォォォォォォン
足元目掛けて魔導砲を撃ち込み、衝撃で空中に飛び上がるブレイザー。
そのまま大地に着地して、更に一撃をとかまえたのだが。
ブレイザーの真下では、アッパースイングにアハトアハトを構える信濃の姿があった。
「ゲーム……オーバー‼︎」
──ドッゴォォォォォォン
信濃のアッパースイングが、ブレイザーを穿つ。
それでダメージゲージが振り切られる。
◾️◾️◾️◾️GAME OVER ■◾️◾️◾️
バトルリングがブレイザーの負けを宣言し、試合が終わる。
これには魔導騎士同好会の全員が絶句する。
「うぉおぉぉぉ、冷却‼︎」
慌ててブレイザーをパワーBOXに収めて冷却を始める銀河。
その様子を見ながら、愛山は会場の観客目掛けて、右拳を突き上げた!
校内予選・第一回戦。
◯信濃 vs ブレイザー⚫︎
「……星野さん。いきなり後がなくなりましたわ」
「一対一の代表選まで持ち込めば、或いはなんとかできますよね?」
グッと拳を構える星野だが、その言葉には頭を振る。
「私もファーストリミットは全開でいかないとなりませんわ。そうなると、私も十六夜くんも、機体の冷却時間で代表選には参加できませんわよ?」
本当に、後がない。
それは魔導騎士部も同じかと思われるが、スタビライザーで冷却していた信濃は、軽い調整だけですぐに稼働可能になる。
明らかに、この校内予選は、部が悪いものとなった。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる