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エルフさん、逃げて匿ってもらう
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さて。
この世界の地理なんて全く分からない。
なら、高橋さんに聞きましょうそうしましょう。
「高橋さん、どこか安全に逃げられる場所はないですか?」
「警察も動いていますから無理ですね。でも、安全かどうかはわかりませんが、一箇所だけ心当たりがあります」
「そこで良いわよ、案内して」
そのまま高橋さんの案内で、街道……路上を高速で飛んでいく。
兎にも角にも、異世界からやってきた私を印象付けるために派手に、大きく目立つように移動する。
暫くして、後方からパトカーのサイレンが聞こえてくるがそんなものは一切無視。
目指すは平岸の高台、HTN放送局本社ビル。
たとえ警察でも、捜査令状なくては中には入ることはできない。
そのついでに、高橋さんとしては放送局を味方にして異世界の来訪者と友好に付き合っていることをアピールしたいとの申し出である。
「……中々、|強か(したたか)ね。でもそう言うところは好きですよ」
「ありがとうございます。先に社にはメールが入れてありますので、すぐに飛び込めるように手筈は整えてありますから」
「おーけーおーけー。それではレッツゴー」
魔法の箒に魔力を充填して加速すると、目の前に巨大な建物が見えてきた。
そして真っ直ぐに正面玄関に向かうと、そのまま中に飛び込んでいった。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
最初は不審者の通報から始まった。
すぐに所轄警察署に連絡が入り、担当警察官が近くの自然公園に向かったところ、報告にあった『怪しい格好の危なそうな女』が浮かんでいた。
ああ、そうだ、浮かんでいたんだよ。
「ちょっと職務質問させて貰っていいかな? 何か身分を証明するものは持っているか? それと持ち物のチェックをさせて貰いたい」
「もしも武器を持っているのなら速やかに出すことだ」
この手の奴は、コスプレ衣装とか道具とか言って長物やモデルガンを所持している場合がある。まあ、その手の報告は結構きているから、厳重注意ではいおしまいが関の山なんだが。
「身分証明はこれで良いか? それと武器なんだけど、身を守るためのダガーとショートソード、あとはこの杖しかない。杖は大切なものだから渡せないが、ショートソードとダガーなら渡せる」
いきなりロングコートのしたから、ダガーとショートソーダが出てくる。
それにしても精巧な作りだ、最近のコスプレ衣装は金掛かっているんだなぁ。
「田辺さん、これ違法ですよ。しっかりと刃がついています。ダガーもこの長さはダメですね。銃刀法違反の現行犯が適応されます」
ボソッと矢代警部が耳打ちしてくれる。
なら、仕事をするとしますか。
幸いなことに、目の前の女は言葉遣いはどうあれ、従順に見える。
彼女が差し出した身分証明だが、そもそもどこの文字なのかもわからない。
最近はスマホで検索できるので、すぐに鑑識にデータを送って調べてもらうことにした。
しかし、俺の知る限りの国の文字でないことは明らかだ。
「これは何処の国の文字かな?」
「いゃあ、それが覚えていなくてねぇ。そもそも、ここって日本国の北海道の札幌の豊平の公園だよね?それが何処かも私は知らないのよ」
「なんだ君は? パスポートはないのか? それにその服装、大きな耳もあれか? 今流行りのコスプレとかいうやつだな?」
日本語は流暢に話せているが、我が国の文化についてはまだ知らないか。
けれど、気のせいか話している言葉と口の動きが違うような気がする。
「うーん、パスポートって何? 私そんなの持っていないよ。ここに来たのだって、時空転移現象で来たんじゃないかって思っているからね」
「……何をわからないことを。パスポートを所持していないというのなら、一度警察に来て貰って、詳しい話を聞かせてもらうけどいいかな?」
最悪の場合、入管に連絡して本国に送還する必要もあるか。
だが、どこの国から来たのかも理解できていないのはどう言うことだ?
それにパスポートも所持していない。
雰囲気から察すると、本当にパスポートも知らない感じだ。
これは厄介なことになるなぁ。
「ついていくのは構わないけれど。何処にいくのかな?」
「警察署だよ。豊平警察署、しばらくはそこで話をさせてもらうけれど」
「へぇ。それじゃあ、ついていくよ」
そのまま連れて行こうとしたが、パトカーに乗らずに自分で飛んでいくと言うじゃないか。しかも目の前で、何処にでも売っている箒に座ってふわりと浮かんだ。
まさかガチの魔法使いか?
いや、取り敢えずは応援だ、署に連絡して対応を待とう。
途中から、この女が北海道知事と話がしたいとまで言いだす始末、やれやれ、本物のキチ◯◯がもしくは若手の俳優志望者か、それともお笑い芸人か?
そんなことを考えていると、こいつは公園に戻るじゃないか?
しかもテントを張って、その中に潜っていく。
慌てて捕まえようとするが、目に見えない壁に阻まれてしまう。
「やれやれ、朝まで監視するしかないのか……」
今晩は徹夜になる、そう考えていたのだが、突然署長から撤退命令が出た。
管轄が俺たちから別部署に移るらしい。
俺たちも入れ違いにやってきた北海道警察機動隊が包囲すると、周りに非常線まで張り巡らしている。
ああ、報道関係が勝手に接近しないためか。
それにしても、あの変なコスプレネーチャンは一体何者なんだろう。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
「はじめまして。HTN放送北海道本社の常呂です。朝のニュースを拝見させてもらいました」
「こちらこそ。機動隊に追われている異世界の賢者、アルカ・トラスです。お会いできて光栄です」
確か、こっちの挨拶はガッチリと握手だったよなぁ。なので差し出された手を握って握手を返すと、椅子に座って話を聞くことにした。
「今、私たちの住んでいる日本はですね、異世界からやってきた貴方に興味津々なのですよ。何処の世界から、どうやって来たのか、異世界は本当にあるのかとかね」
「それはどうも。まあ、私は嘘をついてはいないし、必要なら魔術でもなんでも見せてあげるわよ。今の私に必要なのは、帰るための手段を探すこととこっちの世界で生きる術を身につけることなのですから」
そう。
私は、この世界の貨幣を持っていない。
買い物をするにもお金は必要だし、住むための場所も欲しい。
テントが建てられる土地さえあれば、私はそこに魔法のテントを建てることができるので、それさえクリアすれば後はどうとでもなる。
「それじゃあ、私たちと契約しませんか?」
「契約?」
「はい。アルカさんは我がHTN放送局と契約し、うちの番組に出て貰って異世界のことについて話して貰ったり魔法を見せてもらう。
当然、出演料は支払いますし、必要でしたら、住む場所も提供しますが?」
ふむふむ。
実に都合の良い話ではある。
さて、この話になるべきか否か、ここが運命の分かれ道なのかもしれない。
この世界の地理なんて全く分からない。
なら、高橋さんに聞きましょうそうしましょう。
「高橋さん、どこか安全に逃げられる場所はないですか?」
「警察も動いていますから無理ですね。でも、安全かどうかはわかりませんが、一箇所だけ心当たりがあります」
「そこで良いわよ、案内して」
そのまま高橋さんの案内で、街道……路上を高速で飛んでいく。
兎にも角にも、異世界からやってきた私を印象付けるために派手に、大きく目立つように移動する。
暫くして、後方からパトカーのサイレンが聞こえてくるがそんなものは一切無視。
目指すは平岸の高台、HTN放送局本社ビル。
たとえ警察でも、捜査令状なくては中には入ることはできない。
そのついでに、高橋さんとしては放送局を味方にして異世界の来訪者と友好に付き合っていることをアピールしたいとの申し出である。
「……中々、|強か(したたか)ね。でもそう言うところは好きですよ」
「ありがとうございます。先に社にはメールが入れてありますので、すぐに飛び込めるように手筈は整えてありますから」
「おーけーおーけー。それではレッツゴー」
魔法の箒に魔力を充填して加速すると、目の前に巨大な建物が見えてきた。
そして真っ直ぐに正面玄関に向かうと、そのまま中に飛び込んでいった。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
最初は不審者の通報から始まった。
すぐに所轄警察署に連絡が入り、担当警察官が近くの自然公園に向かったところ、報告にあった『怪しい格好の危なそうな女』が浮かんでいた。
ああ、そうだ、浮かんでいたんだよ。
「ちょっと職務質問させて貰っていいかな? 何か身分を証明するものは持っているか? それと持ち物のチェックをさせて貰いたい」
「もしも武器を持っているのなら速やかに出すことだ」
この手の奴は、コスプレ衣装とか道具とか言って長物やモデルガンを所持している場合がある。まあ、その手の報告は結構きているから、厳重注意ではいおしまいが関の山なんだが。
「身分証明はこれで良いか? それと武器なんだけど、身を守るためのダガーとショートソード、あとはこの杖しかない。杖は大切なものだから渡せないが、ショートソードとダガーなら渡せる」
いきなりロングコートのしたから、ダガーとショートソーダが出てくる。
それにしても精巧な作りだ、最近のコスプレ衣装は金掛かっているんだなぁ。
「田辺さん、これ違法ですよ。しっかりと刃がついています。ダガーもこの長さはダメですね。銃刀法違反の現行犯が適応されます」
ボソッと矢代警部が耳打ちしてくれる。
なら、仕事をするとしますか。
幸いなことに、目の前の女は言葉遣いはどうあれ、従順に見える。
彼女が差し出した身分証明だが、そもそもどこの文字なのかもわからない。
最近はスマホで検索できるので、すぐに鑑識にデータを送って調べてもらうことにした。
しかし、俺の知る限りの国の文字でないことは明らかだ。
「これは何処の国の文字かな?」
「いゃあ、それが覚えていなくてねぇ。そもそも、ここって日本国の北海道の札幌の豊平の公園だよね?それが何処かも私は知らないのよ」
「なんだ君は? パスポートはないのか? それにその服装、大きな耳もあれか? 今流行りのコスプレとかいうやつだな?」
日本語は流暢に話せているが、我が国の文化についてはまだ知らないか。
けれど、気のせいか話している言葉と口の動きが違うような気がする。
「うーん、パスポートって何? 私そんなの持っていないよ。ここに来たのだって、時空転移現象で来たんじゃないかって思っているからね」
「……何をわからないことを。パスポートを所持していないというのなら、一度警察に来て貰って、詳しい話を聞かせてもらうけどいいかな?」
最悪の場合、入管に連絡して本国に送還する必要もあるか。
だが、どこの国から来たのかも理解できていないのはどう言うことだ?
それにパスポートも所持していない。
雰囲気から察すると、本当にパスポートも知らない感じだ。
これは厄介なことになるなぁ。
「ついていくのは構わないけれど。何処にいくのかな?」
「警察署だよ。豊平警察署、しばらくはそこで話をさせてもらうけれど」
「へぇ。それじゃあ、ついていくよ」
そのまま連れて行こうとしたが、パトカーに乗らずに自分で飛んでいくと言うじゃないか。しかも目の前で、何処にでも売っている箒に座ってふわりと浮かんだ。
まさかガチの魔法使いか?
いや、取り敢えずは応援だ、署に連絡して対応を待とう。
途中から、この女が北海道知事と話がしたいとまで言いだす始末、やれやれ、本物のキチ◯◯がもしくは若手の俳優志望者か、それともお笑い芸人か?
そんなことを考えていると、こいつは公園に戻るじゃないか?
しかもテントを張って、その中に潜っていく。
慌てて捕まえようとするが、目に見えない壁に阻まれてしまう。
「やれやれ、朝まで監視するしかないのか……」
今晩は徹夜になる、そう考えていたのだが、突然署長から撤退命令が出た。
管轄が俺たちから別部署に移るらしい。
俺たちも入れ違いにやってきた北海道警察機動隊が包囲すると、周りに非常線まで張り巡らしている。
ああ、報道関係が勝手に接近しないためか。
それにしても、あの変なコスプレネーチャンは一体何者なんだろう。
◯ ◯ ◯ ◯ ◯
「はじめまして。HTN放送北海道本社の常呂です。朝のニュースを拝見させてもらいました」
「こちらこそ。機動隊に追われている異世界の賢者、アルカ・トラスです。お会いできて光栄です」
確か、こっちの挨拶はガッチリと握手だったよなぁ。なので差し出された手を握って握手を返すと、椅子に座って話を聞くことにした。
「今、私たちの住んでいる日本はですね、異世界からやってきた貴方に興味津々なのですよ。何処の世界から、どうやって来たのか、異世界は本当にあるのかとかね」
「それはどうも。まあ、私は嘘をついてはいないし、必要なら魔術でもなんでも見せてあげるわよ。今の私に必要なのは、帰るための手段を探すこととこっちの世界で生きる術を身につけることなのですから」
そう。
私は、この世界の貨幣を持っていない。
買い物をするにもお金は必要だし、住むための場所も欲しい。
テントが建てられる土地さえあれば、私はそこに魔法のテントを建てることができるので、それさえクリアすれば後はどうとでもなる。
「それじゃあ、私たちと契約しませんか?」
「契約?」
「はい。アルカさんは我がHTN放送局と契約し、うちの番組に出て貰って異世界のことについて話して貰ったり魔法を見せてもらう。
当然、出演料は支払いますし、必要でしたら、住む場所も提供しますが?」
ふむふむ。
実に都合の良い話ではある。
さて、この話になるべきか否か、ここが運命の分かれ道なのかもしれない。
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