4 / 14
エルフさん、ぶっちゃける
しおりを挟む
自然公園で一晩過ごし、一夜明けるとテレビ局の中継車が来ていた。
それならばと朝のニュース番組中継に乱入したけれど、途中で機動隊が電源車を止めてしまう。
だが、ハンディタイプのカメラは回り続けていたので、そのまま放送は続いている。
さあ、機動隊が突入してカメラを止めるのか。
他の放送局もハンディカメラを回して中継しているので、機動隊が強権発動する瞬間を捉えることができるのか?
「はい、CM明けも引き続き、異世界からの来訪者であるアルカ・トラスさんに独占インタビューを行いますね。すでにboyaitterを通して、皆さんから質問は受け付けていますのでそちらから質問させてもらいましょう」
ニコニコと笑うアナウンサーの横で、私は魔法の箒に横座りで浮いている。
周りでは機動隊が突撃準備をしているし、彼らが本気になれば番組を止めることもできるだろう。
そして、報道局の上層部に睨みを聞かせて、番組自体を止めることもできる。
そのあとで動く可能性は十分にある。
取り敢えず、もう少し情報が欲しいのでアナウンサーに右手を差し出す。
「え? 握手ですか?」
「そ。友達の証明ね?」
そのまま軽く握手したとき、|深淵の書庫(アーカイブ)を通じてアナウンサーの記憶から、一般的な社会常識などを読み取る。
これで、昨日|深淵の書庫(アーカイブ)で集めたものと摺り合わせて、この世界の普通の社会的知識は理解できた。
「はい、まず最初の質問です。異世界から来たと話していましたが、私たち地球の人々も異世界に行くことはできるのですか?」
「さぁ? 勇者召喚術式によって、異世界から特異な能力を持つ人を召喚したことはあるみたいよ。私の師匠がその術式の名人なのですけど、私もその術式を受け継いでいます」
アルカの言葉に、またもお茶の間は騒然。
ラノベやアニメでしか、異世界に旅立つことはできなかったのだが、それが現実になったのである。
騒がしくならない方がおかしい。
「そ、それは、アルカさんが私たちを異世界に呼んでくれると言うことですか?」
「帰れたらね。帰り方もわからないから、こっちの世界に住むしかないのよ。でも、警察は私のことを密入国だの不法滞在だのって、話を聞いてくれないからね」
「では、戻ることができたらと言うことですね。次の質問ですが、アルカさんが異世界人、ハイエルフであることを証明できますか? これはどうでしょう」
まあ、そう思うのも仕方がない。
けれど、いざ証明しろと言われてもなかなか難しいものである。
なので、右手の中に|魂の護符(ソウルプレート)を作り出した。
「それは?」
「これはね、私たちの世界の身分証明。魂から削り出した本人のみしか使えないカードよ。えーっと、あなたのお名前は?」
「私ですか? 高橋美知ですが」
「じゃあ、もう一度握手して」
再度、高橋アナと握手すると、私は彼女の|魂の護符(ソウルプレート)を作り出す。
「はい、これがあなたの|魂の護符(ソウルプレート)よ。こう手にとって念じると、あなたの所持しているスキルが表示されるから」
「え? そうなのですか?」
疑心暗鬼のまま、高橋アナは|魂の護符(ソウルプレート)を右手に持って念じる。
すると、その表面にゆっくりと日本語が浮かびあがってくる。
「はわわわ、私の持っている資格がすべて表示されました、それに、私の知らないものも……え? これが私のスキルなのですか?」
「そうよ。あなたが知らないということは、そのスキルに対しての適性を持っているっていうことね。これで私たちは、冒険者や商人の適性を調べたりしますし、裏面には犯罪歴も出ますから殺人犯とか盗賊も捕まえたりできますよ」
こっちの世界には、そういう身分証明はないものの、マイナンバーズという国が振り割ったナンバーがあるらしい。
それで貯金や税金、健康保険の管理なども一括で行っている。
ある意味、私たちの持っている|魂の護符(ソウルプレート)と似たようなものである。
「こ、これは無くさないようにしないと」
「あ、それって所有者の魂なので、念じて出し入れできますから」
──ヒュッ、スパッ、ヒュッ、スパッ
テレビカメラに向かって、高橋アナが|魂の護符(ソウルプレート)を出し入れする。
流石にスキルについては個人情報でもあるので、カメラに向かって表示しないものの、裏面には学歴まで出ていたらしい。
「こ、これ一つで異世界の技術であることが証明できますね?」
「まあね、それで、次の質問は?」
「はい。魔法が使えるようですが、ラノベによくあるインベントリとかアイテムBOXのようなものは使えますか? それと鑑定はできますか?」
ふむふむ。
そのラノベについて私個人としては色々と知りたいところではある。
「アイテムBOXというのは、あれよね? 異空間収納よね? これかな?」
──シュンッ
一瞬で|空間収納(チェスト)から魔法の杖を引き出して構える。
「あ、あの、それは何処から?」
「えーっと、多分この辺りかな? 私の|空間収納(チェスト)は|第六聖典(レジェンド)の空間魔法なので、誰でもホイホイ使える訳ではないわよ」
「そうですか。では、鑑定というのは?」
私の場合、|深淵の書庫(アーカイブ)端末から鑑定したい対象を見るだけで、簡単にそのものの真偽や価値、はては来歴まで見ることができる。
これがスキルの鑑定ならば、せいぜい真偽と価値程度、それも物質のみで対人には使えない。
「例えば……そうね、何か鑑定して欲しいものはあるかしら?」
「では、この時計は?」
高橋アナが自分の腕に着けている時計をアルカに手渡す。それを受け取り鑑定すると、アルカは云々と肯いている。
「こっちの世界のブランドは知らないわよ? これはゴルティアって言うメーカーの偽物ね……送り主はゴニョゴニョさんでしょ?」
ゴニョゴニョの部分は、彼女に耳打ちする。
すると真っ赤な顔になり、何やら怒っているようだ。
「そ、その名前はどうしてわかるのですか?」
「だから、わたしには来歴が分かるのよ。まあ、真偽については、そのゴニョニョさんと話し合って見てね?」
「ありがとうございます……と、それでは、次の質問に」
──ドゴゴゴゴゴッ
高橋アナがそう告げた瞬間、機動隊がアルカたちに向かって突撃してくる。
ディレクターもすぐに拘束され、近くの報道局も囲まれてしまっている。
「きゃぁぁぁあ」
「はい、そうくると思いましたよ‼︎」
すぐさま高橋アナの手を掴んで箒に飛び乗ると、一気に急上昇する。
「えええ、なに、何があったのですか?」
「これ以上、わたしがテレビで話するとまずいって思った人がいるのでしょ? おあいにく様、その程度は予想済みよ」
──バシュゥゥゥゥゥ
だが、眼下の機動隊がネットランチャーを構えてアルカたちを捕獲するために射出した。
「甘いわよ‼︎」
アルカもその程度は予測済み、結界で捕まえられないのなら結界ごと捕まえる。あっちの世界でも良くあった戦術なので。
──パチィィィン
飛んでくるネットに向かって指パッチンする。
すると、突然ネットが燃え上がり、消し炭になって落ちていく。
「はぁ。いきなりクライマックス見たいね。さて、高橋さん、貴方はどうしますか? 望むならあの場におろしてあげても構いませんし、わたしの家に逃げても構いませんよ?」
「わ、わ、私は……アルカさんの家に逃してください」
「オッケー。では行きますね」
そのまま真っ直ぐにテントに向かって飛ぶ。
テントの周りは包囲されているので、もう一度指パッチンでテントを回収すると、そのまま高度を上げてその場から撤退した。
それならばと朝のニュース番組中継に乱入したけれど、途中で機動隊が電源車を止めてしまう。
だが、ハンディタイプのカメラは回り続けていたので、そのまま放送は続いている。
さあ、機動隊が突入してカメラを止めるのか。
他の放送局もハンディカメラを回して中継しているので、機動隊が強権発動する瞬間を捉えることができるのか?
「はい、CM明けも引き続き、異世界からの来訪者であるアルカ・トラスさんに独占インタビューを行いますね。すでにboyaitterを通して、皆さんから質問は受け付けていますのでそちらから質問させてもらいましょう」
ニコニコと笑うアナウンサーの横で、私は魔法の箒に横座りで浮いている。
周りでは機動隊が突撃準備をしているし、彼らが本気になれば番組を止めることもできるだろう。
そして、報道局の上層部に睨みを聞かせて、番組自体を止めることもできる。
そのあとで動く可能性は十分にある。
取り敢えず、もう少し情報が欲しいのでアナウンサーに右手を差し出す。
「え? 握手ですか?」
「そ。友達の証明ね?」
そのまま軽く握手したとき、|深淵の書庫(アーカイブ)を通じてアナウンサーの記憶から、一般的な社会常識などを読み取る。
これで、昨日|深淵の書庫(アーカイブ)で集めたものと摺り合わせて、この世界の普通の社会的知識は理解できた。
「はい、まず最初の質問です。異世界から来たと話していましたが、私たち地球の人々も異世界に行くことはできるのですか?」
「さぁ? 勇者召喚術式によって、異世界から特異な能力を持つ人を召喚したことはあるみたいよ。私の師匠がその術式の名人なのですけど、私もその術式を受け継いでいます」
アルカの言葉に、またもお茶の間は騒然。
ラノベやアニメでしか、異世界に旅立つことはできなかったのだが、それが現実になったのである。
騒がしくならない方がおかしい。
「そ、それは、アルカさんが私たちを異世界に呼んでくれると言うことですか?」
「帰れたらね。帰り方もわからないから、こっちの世界に住むしかないのよ。でも、警察は私のことを密入国だの不法滞在だのって、話を聞いてくれないからね」
「では、戻ることができたらと言うことですね。次の質問ですが、アルカさんが異世界人、ハイエルフであることを証明できますか? これはどうでしょう」
まあ、そう思うのも仕方がない。
けれど、いざ証明しろと言われてもなかなか難しいものである。
なので、右手の中に|魂の護符(ソウルプレート)を作り出した。
「それは?」
「これはね、私たちの世界の身分証明。魂から削り出した本人のみしか使えないカードよ。えーっと、あなたのお名前は?」
「私ですか? 高橋美知ですが」
「じゃあ、もう一度握手して」
再度、高橋アナと握手すると、私は彼女の|魂の護符(ソウルプレート)を作り出す。
「はい、これがあなたの|魂の護符(ソウルプレート)よ。こう手にとって念じると、あなたの所持しているスキルが表示されるから」
「え? そうなのですか?」
疑心暗鬼のまま、高橋アナは|魂の護符(ソウルプレート)を右手に持って念じる。
すると、その表面にゆっくりと日本語が浮かびあがってくる。
「はわわわ、私の持っている資格がすべて表示されました、それに、私の知らないものも……え? これが私のスキルなのですか?」
「そうよ。あなたが知らないということは、そのスキルに対しての適性を持っているっていうことね。これで私たちは、冒険者や商人の適性を調べたりしますし、裏面には犯罪歴も出ますから殺人犯とか盗賊も捕まえたりできますよ」
こっちの世界には、そういう身分証明はないものの、マイナンバーズという国が振り割ったナンバーがあるらしい。
それで貯金や税金、健康保険の管理なども一括で行っている。
ある意味、私たちの持っている|魂の護符(ソウルプレート)と似たようなものである。
「こ、これは無くさないようにしないと」
「あ、それって所有者の魂なので、念じて出し入れできますから」
──ヒュッ、スパッ、ヒュッ、スパッ
テレビカメラに向かって、高橋アナが|魂の護符(ソウルプレート)を出し入れする。
流石にスキルについては個人情報でもあるので、カメラに向かって表示しないものの、裏面には学歴まで出ていたらしい。
「こ、これ一つで異世界の技術であることが証明できますね?」
「まあね、それで、次の質問は?」
「はい。魔法が使えるようですが、ラノベによくあるインベントリとかアイテムBOXのようなものは使えますか? それと鑑定はできますか?」
ふむふむ。
そのラノベについて私個人としては色々と知りたいところではある。
「アイテムBOXというのは、あれよね? 異空間収納よね? これかな?」
──シュンッ
一瞬で|空間収納(チェスト)から魔法の杖を引き出して構える。
「あ、あの、それは何処から?」
「えーっと、多分この辺りかな? 私の|空間収納(チェスト)は|第六聖典(レジェンド)の空間魔法なので、誰でもホイホイ使える訳ではないわよ」
「そうですか。では、鑑定というのは?」
私の場合、|深淵の書庫(アーカイブ)端末から鑑定したい対象を見るだけで、簡単にそのものの真偽や価値、はては来歴まで見ることができる。
これがスキルの鑑定ならば、せいぜい真偽と価値程度、それも物質のみで対人には使えない。
「例えば……そうね、何か鑑定して欲しいものはあるかしら?」
「では、この時計は?」
高橋アナが自分の腕に着けている時計をアルカに手渡す。それを受け取り鑑定すると、アルカは云々と肯いている。
「こっちの世界のブランドは知らないわよ? これはゴルティアって言うメーカーの偽物ね……送り主はゴニョゴニョさんでしょ?」
ゴニョゴニョの部分は、彼女に耳打ちする。
すると真っ赤な顔になり、何やら怒っているようだ。
「そ、その名前はどうしてわかるのですか?」
「だから、わたしには来歴が分かるのよ。まあ、真偽については、そのゴニョニョさんと話し合って見てね?」
「ありがとうございます……と、それでは、次の質問に」
──ドゴゴゴゴゴッ
高橋アナがそう告げた瞬間、機動隊がアルカたちに向かって突撃してくる。
ディレクターもすぐに拘束され、近くの報道局も囲まれてしまっている。
「きゃぁぁぁあ」
「はい、そうくると思いましたよ‼︎」
すぐさま高橋アナの手を掴んで箒に飛び乗ると、一気に急上昇する。
「えええ、なに、何があったのですか?」
「これ以上、わたしがテレビで話するとまずいって思った人がいるのでしょ? おあいにく様、その程度は予想済みよ」
──バシュゥゥゥゥゥ
だが、眼下の機動隊がネットランチャーを構えてアルカたちを捕獲するために射出した。
「甘いわよ‼︎」
アルカもその程度は予測済み、結界で捕まえられないのなら結界ごと捕まえる。あっちの世界でも良くあった戦術なので。
──パチィィィン
飛んでくるネットに向かって指パッチンする。
すると、突然ネットが燃え上がり、消し炭になって落ちていく。
「はぁ。いきなりクライマックス見たいね。さて、高橋さん、貴方はどうしますか? 望むならあの場におろしてあげても構いませんし、わたしの家に逃げても構いませんよ?」
「わ、わ、私は……アルカさんの家に逃してください」
「オッケー。では行きますね」
そのまま真っ直ぐにテントに向かって飛ぶ。
テントの周りは包囲されているので、もう一度指パッチンでテントを回収すると、そのまま高度を上げてその場から撤退した。
57
お気に入りに追加
126
あなたにおすすめの小説
解体新書から始まる、転生者・杉田玄白のスローライフ~わし、今度の人生は女の子なのじゃよ~
呑兵衛和尚
ファンタジー
杉田玄白。
享年、享年八十三歳。
徳を積んだ功績により、異世界転生を果たす。
与えられたチート能力は二つ。
神によって作られた御神体、そして神器『解体新書(ターヘルアナトミア)』。
回復魔法という概念のない世界で、蘭学医の杉田玄白が神器を武器に世界を癒す。
男であった自分の肉体を捨て、知識としてしか知らない女性の体を得て。
さまざまな困難も、蘭学医ならば大丈夫w
己の好奇心を満たすため二つのチート能力を駆使して、杉田玄白が異世界を探訪する。
注)毎週月曜日、午前10時の更新です。
機動戦艦から始まる、現代の錬金術師
呑兵衛和尚
ファンタジー
有限会社・異世界トラックのミスにより死亡した俺だけど、神様からチートスキルを貰って異世界転生することになった。
けど、いざ転生する直前に、異世界トラックが事故を隠蔽していたことが発覚、神様の粋な計らいで俺は生き返ることになりました。
チートアイテム『機動戦艦』を所有したまま。
しかも、俺の凡ミスで肉体は女性になり、本当の体は荼毘に付されて手遅れ。
もう一つのチートスキル『伝承級錬金術』と『機動戦艦』を操り、この現実世界を面白おかしく生き延びてやる……生き延びたいよなぁ。
女性が少ない世界へ異世界転生してしまった件
りん
恋愛
水野理沙15歳は鬱だった。何で生きているのかわからないし、将来なりたいものもない。親は馬鹿で話が通じない。生きても意味がないと思い自殺してしまった。でも、死んだと思ったら異世界に転生していてなんとそこは男女500:1の200年後の未来に転生してしまった。
白梅奇縁譚〜後宮の相談役は、仙術使いでした〜
呑兵衛和尚
キャラ文芸
こことは違う、何処かの世界。
神泉華大国という国の西方にある小さな村の女の子『白梅』が、世界を知るために旅に出たのが、物語の始まりです。
娘はまだ生まれて間も無く、この村の外れに捨てられていました。それを不憫に思ったお人よし集団の村人により育てられ、やがて娘は旅に出ます。
ところが旅先で偶然、この国の官吏である洪氏を救うことにより命運は大きく揺らぎ、白梅は後宮の部署の一つである『東廠』にて働くことになりました。
彼女の仕事は、後宮の相談役。
尸解仙、つまり仙女である白梅ですが、それほど頭が切れるわけではありません。
それでも、身につけた仙術と体術と戦術を駆使して、後宮でのんびりと暮らすことを決めたのですが。
皇后候補たちの権力争い、後宮に満ちる瘴気、そして敵国の貴妃の後宮入りなどなど、彼女にはゆっくりとする暇もありません。
白梅にとって、本当に心穏やかな日々は来るのでしょうか。
いえ、来ません。
注)イメージイラストは、AI生成ツールを使用して作成しました。
異世界ライフの楽しみ方
呑兵衛和尚
ファンタジー
それはよくあるファンタジー小説みたいな出来事だった。
ラノベ好きの調理師である俺【水無瀬真央《ミナセ・マオ》】と、同じく友人の接骨医にしてボディビルダーの【三三矢善《サミヤ・ゼン》】は、この信じられない現実に戸惑っていた。
俺たち二人は、創造神とかいう神様に選ばれて異世界に転生することになってしまったのだが、神様が言うには、本当なら選ばれて転生するのは俺か善のどちらか一人だけだったらしい。
ちょっとした神様の手違いで、俺たち二人が同時に異世界に転生してしまった。
しかもだ、一人で転生するところが二人になったので、加護は半分ずつってどういうことだよ!!
神様との交渉の結果、それほど強くないチートスキルを俺たちは授かった。
ネットゲームで使っていた自分のキャラクターのデータを神様が読み取り、それを異世界でも使えるようにしてくれたらしい。
『オンラインゲームのアバターに変化する能力』
『どんな敵でも、そこそこなんとか勝てる能力』
アバター変更後のスキルとかも使えるので、それなりには異世界でも通用しそうではある。
ということで、俺達は神様から与えられた【魂の修練】というものを終わらせなくてはならない。
終わったら元の世界、元の時間に帰れるということだが。
それだけを告げて神様はスッと消えてしまった。
「神様、【魂の修練】って一体何?」
そう聞きたかったが、俺達の転生は開始された。
しかも一緒に落ちた相棒は、まったく別の場所に落ちてしまったらしい。
おいおい、これからどうなるんだ俺達。
レンタルショップから始まる、店番勇者のセカンドライフ〜魔導具を作って貸します、持ち逃げは禁止ですので〜
呑兵衛和尚
ファンタジー
今から1000年前。
異形の魔物による侵攻を救った勇者がいた。
たった一人で世界を救い、そのまま異形の神と共に消滅したと伝えられている……。
時代は進み1000年後。
そんな勇者によって救われた世界では、また新たなる脅威が広がり始めている。
滅亡の危機にさらされた都市、国からの援軍も届かず領主は命を捨ててでも年を守る決意をしたのだが。
そんなとき、彼の目の前に、一軒の店が姿を現した。
魔導レンタルショップ『オールレント』。
この物語は、元勇者がチートスキルと勇者時代の遺産を駆使して、なんでも貸し出す商店経営の物語である。
冤罪で自殺未遂にまで追いやられた俺が、潔白だと皆が気付くまで
一本橋
恋愛
ある日、密かに想いを寄せていた相手が痴漢にあった。
その犯人は俺だったらしい。
見覚えのない疑惑をかけられ、必死に否定するが周りからの反応は冷たいものだった。
罵倒する者、蔑む者、中には憎悪をたぎらせる者さえいた。
噂はすぐに広まり、あろうことかネットにまで晒されてしまった。
その矛先は家族にまで向き、次第にメチャクチャになっていく。
慕ってくれていた妹すらからも拒絶され、人生に絶望した俺は、自ずと歩道橋へ引き寄せられるのだった──
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる