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第一章・夢から少し遠い場所~イベント設営業~
初めてのテント設営
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金曜日、午後。
今日はアクシア札幌で初のテント設営。
どんな作業になるのかと、わくわくしていた自分に活を入れたくなってきます。
本日の施工は東尾レンタリースからの請負い作業。集合場所に集まってから、ウィルプラスのメンバーは正面入り口横にある大駐車場へと移動します。
すでに私が登録している会社以外の人たちも集まっていて。それぞれの持ち場に移動して打ち合わせを行っています。
「それではミーティングを始めます……まずは図面を配りますので、それを見ながら詳細について説明します……と、まあ、今更テント設営なんてなれているメンバーばかりだと思いますから、注意事項だけ……」
東尾レンタリースの関川さんが、いつものように砕けた調子で話をしていますが、こちらは真剣そのもの。
ちょっとした油断が事故に繋がることもありますので、心してかからなくてはなりません。
すでにウィルプラスの設営場所にはトラックが待機していまして、そこからテントの具材を下す作業からのスタートですが。
「……え? テントってキャンプとかのものじゃなく?」
思わず口から出た言葉。慌てて口元に手を当ててなかったことにしようとしましたけれど、関川さんが笑っています。
「んんん? 御子柴さんはテント設営は初めて?」
「はい。テントっていうことで、てっきりキャンプとかで使うものか、それの少し大きなものかとばかり思っていました」
「なるほど。それじゃあ簡単に説明するか。まず、最初のテントの設営の時は、俺について見ていてくれ。事細かに教えるので、そのあとは……って、背、支柱にとどくのか?」
そこからですか。
高いところの作業なら脚立があれば大丈夫ですれど、どこを見ても脚立なんてありませんよ。
「ま、それじゃあテントについて説明するか。こっちきて」
「はい」
そのままトラックに移動、ちょうどテント用の具材が降りてきたので、その説明が始まります。
そして、私かとんでもない勘違いをしていることに気が付きました。
イベントで設営するテントというのは、キャンプなどでつくる△のものではなく。
大きな四角いテントです。
よく、小学校とかの運動会で作られている『本部席』とか『来賓席』ってあるじゃないですか。
あの四角くて大きなテントでした。
ちなみに今日の設営に使われるのは『集会用テント 2K×4K』とよばれるもの。
2Kはサイズで、長さ約3550mm。昔の度量衡でいう2間で、だから2Kですか。
つまり、幅7070mm、奥行き3550mmのテントの設営が今日の仕事です。
なお、支柱の高さは2000mm、つまり2メートル、その上に△の屋根が付きます。
「まず、間配りとしてこことここに、こっちの青いテープの撒いてある支柱を。向きがあるから注意して。そのあとで、支柱の間に赤いテープが巻いてあるのをこういう感じで配置してくれると助かる」
「ふむふむ」
いわれるままに、指定された場所に支柱を配置。
すると大川さんや伊藤さん、トミーさんがやって来ててきぱきと支柱を組み立てていきます。
まず最初に、支柱の足が折れたまま地面での組み立てを行い、屋根の骨組みまですべてくみ上げていきます。
すると、地面から直接△の屋根が付いたような状態になるので、こんどはそこに『天幕』というものを乗せていきます。
最初は屋根の部分だけ、綺麗に乗せ終わったり支柱と天幕を固定する紐で縛り上げると。
「それじゃあ、こっちから上げますか。三人、配置について」
「「「はい!!」」」
関川さんの声掛けで、正面三か所の支柱に一人ずつ配置。
「ここからが難しいから、ミコシーちゃんはしっかりと見ていてね」
「はい」
私はトミーさんについて、支柱を持ち上げるところを見ています。
「せーのっ!!」
掛け声と同時に、一気にテントの正面側が持ち上がります。
そして素早く支柱を垂直に立たせて金具でロックすると、後ろ側へと移動。
あとは同じ要領で三人同時に支柱を立ててロックして完了です。
「すごい……」
「まあ、この一つ目はミコシーちゃんに分かりやすいように時間を掛けて建てたけどね。本番なら、この半分ぐらいの速度で建てられるかな。ということで、ここからはミコシーちゃんの仕事の番」
「俺たちはテントを立てていくので、ミコシーは先回りで間配りをしてくれるかな? そのあとは最初に建てたテントまで戻って、横幕と屋根の固定作業をしてもらう。さすがにこれを立てるために持ち上げるのは、まだ力が足りないと思うからさ」
トミーさんと伊藤さんがそう告げ、大川さんが頷いている。
うん、力仕事以外なら、私でもまだ出番があるということですね。
それじゃあ、急いで間配りを終わらせることにしましょう。
「ちなみに、御子柴さんはこれ、持ち上げられる?」
関川さんがそういいながら指さしたものは、重さ20キロのウェイト。
高さ15センチほどの円柱型で、切れ込みが入っています。
これをまず、立てた支柱の下に設置して風で飛ばないようにしなくてはならないそうです。
「んんん……どうにか」
「まあ、男でも重いから無理はしないで、四隅と真ん中の支柱にこれを設置するので、それぞれの間配りの時に12個ずつ、台車で持っていって。ほかにも間配りできる人に支柱とかは任せるので、御子柴さんはウェイトの配りをよろしく。ええっと、新人の……君は俺と一緒に間配りからはじめるか。支柱だけでもかなり重いから無理せず気を付けて」
「はい、分かりました」
「了解です」
元気に返事を返して、私はさっそくウェイト配りからの横幕設置に回ります。
もう一人、今日からの新人さんは関川さんと一緒に支柱などの間配りを。
それら間配りを全て終えてから、私と新人さんと関川さんが横幕の設置を開始。
まずは支柱の角の部分から紐で固定して、そのまま一気に反対側の支柱まで天幕を広げつつ移動。
そして反対側も紐で固定したら、途中途中を一気に縛っていきます。
あとは同じ手順で後ろと左右の横幕を設置し、最後は正面。
まだ備品のはすんにゅうがあるため、正面の横幕は完全に閉じずに上に巻き上げるそうですが、高さ2mの場所に固定するのでどうしてもつま先立ちになってしまうのは仕方がありません。
あと10センチとは言わない、5センチほど身長をください。
トミーさんなんて、ひょいひょいと天幕と横幕を支柱に固定していますよ。
「うう……ふくらはぎと腕がプルプル震えて来る」
「あっはっは。まあ、最初はこんな感じだからねん。ロックフェスタなんて、このテントを延々と朝から夕方まで、毎日設営しないとならないからさ」
「ウェイトは使えないので、地面に悔いを打ち込んでそれに支柱を固定したり……ああ、ロックフェスタといえば、今年の設営はミコシーちゃんも参加するの?」
実は、まだ悩んでいます。
実家からはいつ頃こっちに顔を出すんだいとせっつかれていますし、ロックフェスタの正式に仕事以来と内容もまだ確認できていません。
「まだ、悩んでいます」
「そう? 別に全日程参加する必要はないんだからね。そりゃあ、毎日出てくれると仕事も覚えられて便利だけどさ、その帰還は別の現場とかも重なっているんだから、行けるところに行った方がいいよ。まだ一年目どころか、入って3か月ちょいなんだから」
「そうそう。ミコシーと一緒に入った面子なんてもう殆ど残っていないからね。頑張っていると思うよな?」
トミーさんのり言葉に伊藤さんが相槌を打ってくれます。
そして話を振られた大川さんは、タオルで汗をぬぐいながら。
「まあ、頑張っていると思うよ。うん」
と、相変わらず無表情ですが、私のことを褒めてくれたのですよね。
「そ、それじゃあ、少しスケジュールを調整しようかな……帰省するからロックフェスタではなく、別の現場にしようと思います」
「それでいいと思うよ。一年も頑張っていたら自然と筋肉もついてくるし、コツも覚えるからね」
「そうですね。まずはじっくりと腰を据えて……ってあれ?」
やばい、また目的を見失いそうになっていますよ。
今の目的はPAの仕事を覚えることもそしてMCとしてマイク片手に舞台に立つことですから。
でも、ロックフェスタって当日スタッフもいるのですよね?
つまり無料で間近で見られるっていう……いけないいけない、そんな邪ことを考えてはだめですね。
今日はアクシア札幌で初のテント設営。
どんな作業になるのかと、わくわくしていた自分に活を入れたくなってきます。
本日の施工は東尾レンタリースからの請負い作業。集合場所に集まってから、ウィルプラスのメンバーは正面入り口横にある大駐車場へと移動します。
すでに私が登録している会社以外の人たちも集まっていて。それぞれの持ち場に移動して打ち合わせを行っています。
「それではミーティングを始めます……まずは図面を配りますので、それを見ながら詳細について説明します……と、まあ、今更テント設営なんてなれているメンバーばかりだと思いますから、注意事項だけ……」
東尾レンタリースの関川さんが、いつものように砕けた調子で話をしていますが、こちらは真剣そのもの。
ちょっとした油断が事故に繋がることもありますので、心してかからなくてはなりません。
すでにウィルプラスの設営場所にはトラックが待機していまして、そこからテントの具材を下す作業からのスタートですが。
「……え? テントってキャンプとかのものじゃなく?」
思わず口から出た言葉。慌てて口元に手を当ててなかったことにしようとしましたけれど、関川さんが笑っています。
「んんん? 御子柴さんはテント設営は初めて?」
「はい。テントっていうことで、てっきりキャンプとかで使うものか、それの少し大きなものかとばかり思っていました」
「なるほど。それじゃあ簡単に説明するか。まず、最初のテントの設営の時は、俺について見ていてくれ。事細かに教えるので、そのあとは……って、背、支柱にとどくのか?」
そこからですか。
高いところの作業なら脚立があれば大丈夫ですれど、どこを見ても脚立なんてありませんよ。
「ま、それじゃあテントについて説明するか。こっちきて」
「はい」
そのままトラックに移動、ちょうどテント用の具材が降りてきたので、その説明が始まります。
そして、私かとんでもない勘違いをしていることに気が付きました。
イベントで設営するテントというのは、キャンプなどでつくる△のものではなく。
大きな四角いテントです。
よく、小学校とかの運動会で作られている『本部席』とか『来賓席』ってあるじゃないですか。
あの四角くて大きなテントでした。
ちなみに今日の設営に使われるのは『集会用テント 2K×4K』とよばれるもの。
2Kはサイズで、長さ約3550mm。昔の度量衡でいう2間で、だから2Kですか。
つまり、幅7070mm、奥行き3550mmのテントの設営が今日の仕事です。
なお、支柱の高さは2000mm、つまり2メートル、その上に△の屋根が付きます。
「まず、間配りとしてこことここに、こっちの青いテープの撒いてある支柱を。向きがあるから注意して。そのあとで、支柱の間に赤いテープが巻いてあるのをこういう感じで配置してくれると助かる」
「ふむふむ」
いわれるままに、指定された場所に支柱を配置。
すると大川さんや伊藤さん、トミーさんがやって来ててきぱきと支柱を組み立てていきます。
まず最初に、支柱の足が折れたまま地面での組み立てを行い、屋根の骨組みまですべてくみ上げていきます。
すると、地面から直接△の屋根が付いたような状態になるので、こんどはそこに『天幕』というものを乗せていきます。
最初は屋根の部分だけ、綺麗に乗せ終わったり支柱と天幕を固定する紐で縛り上げると。
「それじゃあ、こっちから上げますか。三人、配置について」
「「「はい!!」」」
関川さんの声掛けで、正面三か所の支柱に一人ずつ配置。
「ここからが難しいから、ミコシーちゃんはしっかりと見ていてね」
「はい」
私はトミーさんについて、支柱を持ち上げるところを見ています。
「せーのっ!!」
掛け声と同時に、一気にテントの正面側が持ち上がります。
そして素早く支柱を垂直に立たせて金具でロックすると、後ろ側へと移動。
あとは同じ要領で三人同時に支柱を立ててロックして完了です。
「すごい……」
「まあ、この一つ目はミコシーちゃんに分かりやすいように時間を掛けて建てたけどね。本番なら、この半分ぐらいの速度で建てられるかな。ということで、ここからはミコシーちゃんの仕事の番」
「俺たちはテントを立てていくので、ミコシーは先回りで間配りをしてくれるかな? そのあとは最初に建てたテントまで戻って、横幕と屋根の固定作業をしてもらう。さすがにこれを立てるために持ち上げるのは、まだ力が足りないと思うからさ」
トミーさんと伊藤さんがそう告げ、大川さんが頷いている。
うん、力仕事以外なら、私でもまだ出番があるということですね。
それじゃあ、急いで間配りを終わらせることにしましょう。
「ちなみに、御子柴さんはこれ、持ち上げられる?」
関川さんがそういいながら指さしたものは、重さ20キロのウェイト。
高さ15センチほどの円柱型で、切れ込みが入っています。
これをまず、立てた支柱の下に設置して風で飛ばないようにしなくてはならないそうです。
「んんん……どうにか」
「まあ、男でも重いから無理はしないで、四隅と真ん中の支柱にこれを設置するので、それぞれの間配りの時に12個ずつ、台車で持っていって。ほかにも間配りできる人に支柱とかは任せるので、御子柴さんはウェイトの配りをよろしく。ええっと、新人の……君は俺と一緒に間配りからはじめるか。支柱だけでもかなり重いから無理せず気を付けて」
「はい、分かりました」
「了解です」
元気に返事を返して、私はさっそくウェイト配りからの横幕設置に回ります。
もう一人、今日からの新人さんは関川さんと一緒に支柱などの間配りを。
それら間配りを全て終えてから、私と新人さんと関川さんが横幕の設置を開始。
まずは支柱の角の部分から紐で固定して、そのまま一気に反対側の支柱まで天幕を広げつつ移動。
そして反対側も紐で固定したら、途中途中を一気に縛っていきます。
あとは同じ手順で後ろと左右の横幕を設置し、最後は正面。
まだ備品のはすんにゅうがあるため、正面の横幕は完全に閉じずに上に巻き上げるそうですが、高さ2mの場所に固定するのでどうしてもつま先立ちになってしまうのは仕方がありません。
あと10センチとは言わない、5センチほど身長をください。
トミーさんなんて、ひょいひょいと天幕と横幕を支柱に固定していますよ。
「うう……ふくらはぎと腕がプルプル震えて来る」
「あっはっは。まあ、最初はこんな感じだからねん。ロックフェスタなんて、このテントを延々と朝から夕方まで、毎日設営しないとならないからさ」
「ウェイトは使えないので、地面に悔いを打ち込んでそれに支柱を固定したり……ああ、ロックフェスタといえば、今年の設営はミコシーちゃんも参加するの?」
実は、まだ悩んでいます。
実家からはいつ頃こっちに顔を出すんだいとせっつかれていますし、ロックフェスタの正式に仕事以来と内容もまだ確認できていません。
「まだ、悩んでいます」
「そう? 別に全日程参加する必要はないんだからね。そりゃあ、毎日出てくれると仕事も覚えられて便利だけどさ、その帰還は別の現場とかも重なっているんだから、行けるところに行った方がいいよ。まだ一年目どころか、入って3か月ちょいなんだから」
「そうそう。ミコシーと一緒に入った面子なんてもう殆ど残っていないからね。頑張っていると思うよな?」
トミーさんのり言葉に伊藤さんが相槌を打ってくれます。
そして話を振られた大川さんは、タオルで汗をぬぐいながら。
「まあ、頑張っていると思うよ。うん」
と、相変わらず無表情ですが、私のことを褒めてくれたのですよね。
「そ、それじゃあ、少しスケジュールを調整しようかな……帰省するからロックフェスタではなく、別の現場にしようと思います」
「それでいいと思うよ。一年も頑張っていたら自然と筋肉もついてくるし、コツも覚えるからね」
「そうですね。まずはじっくりと腰を据えて……ってあれ?」
やばい、また目的を見失いそうになっていますよ。
今の目的はPAの仕事を覚えることもそしてMCとしてマイク片手に舞台に立つことですから。
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