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第一章・迷宮大氾濫と赤の黄昏編
最下層攻略戦~ダンジョンコアと、命の尊厳と~
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すべての装備を整えたのち、レムリアは最下層へと駆け抜ける。
つい先ほどまで、第八層は巨大樹の浸食により階層全体が植物の蔓に覆われていた。
それを転送された装備で粉砕したものの、すでにダンジョンコアは最下層より上へと寝食を開始。高い層への蔦による浸食を可能にしていた。
幸いなことに階層を飛ばしての上層部への浸食は不可能なため、今しばらくは第八層から上まで浸食の手は伸びることはない。
それゆえに、今のこのタイミングを逃してはダンジョンの制圧は不可能であるとレムリアも理解している。
まっすぐに階段を駆け下り、最下層のダンジョンコアの填めこまれた巨大樹の前に立つと、前回と同じように樹木の枝の上にエルフたちの姿が出現した。
「また来たのか。もう何もかも手遅れだ、ダンジョンコアは最終段階まで成長を終えている。あとは、このまま精霊樹の力によってダンジョン全域を侵食し、さらに地上へと音を広げていくだけ……もう、あきらめろろ」
「この地は、この国は亡ぶ。そして我々は精霊樹と共に、この地に安息の地を作り出すだけ……それを邪魔するというのなら、貴様にはここで死んでもらう」
――シュルルルルッ
地面から壁から天井から。
次々と植物の蔓や根、枝が伸びてレムリアを襲う。
だが、それらを手にした両手剣で切り薙いでいくと、レムリアは右腕を前方に突き出し、巨大なガントレットを装着する。
「まだ抵抗するのか!!」
「当然。転送依頼……4番倉庫から浄化の鉄槌を。内部カードリッジは八号対植物用麻痺術式カートリッジと、3号広範囲拡散術式を」
『了解っと!!』
――シュンッ
耳元のデバイスからエリオンの声が聞こえてくると、いきなりレムリアの右腕前方に巨大な鉄槌が転送される。
その柄を両手で握り振り上げると、レムリアは一言。
「眠れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
絶叫と同時に、鉄槌を床に向かって振り下ろす。
その途中、鉄槌の軌跡の前に次々と魔法陣が浮かび上がり鉄槌の先、鎚の部分に吸収されていく。
それと同時に鉄槌全体が緑色に輝くと、レムリアは全力で床をぶん殴った。
――ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ
爆音と同時に、鉄槌の命中か所を中心に魔法陣が広がっていく。
それはやがて、この階層全体に広がっていくと緑色の光を放つ。
「な、なんだ……この光は」
「暖かい……心が現れていく……」
緑色の魔法陣の光。
これに包まれたエルフたちは魂が癒され、暖かい力によって眠りについていく。
「対植物用麻痺カートリッジは、世界樹の葉および雫と眠りの精霊の加護により作られた貴重な弾丸。無理に生きるものはすべて、安らかな眠りにつく。たとえそれが、ダンジョンコアによって支配されているエルフであろうとも……その魂は、森の民、豊かな自然を守る防人だから……」
――ドン
浄化の鉄槌を床に投げ捨てると、さらにアイテムボックスからスクロールを引っ張り出す。
この場に倒れているすべてのエルフの数に等しいスクロールを広げると、レムリアは両手をパン、と叩いて祝詞を唱える。
「安らかなるかな、魂たちや。我、白き翼の盟約に基づき、汝らの魂を新たな現世へと誘わん……円環転送!」
そして再度、利用手を叩き合わせると、アイテムボックスから疑似ダンジョンコアが出現する。
それまで巨大樹のダンジョンコアにつながっていたエルフたちの魂の鎖が、ゆっくりと開放されて疑似ダンジョンコアへと繋がり始める。
本来ならば、この時点でダンジョンコアからの反撃があってもおかしくはないのだが、先ほどの浄化の鉄槌による一撃により、巨大樹自体が眠りについてしまっている。
どれだけダンジョンコアが抗おうとも、その本体である巨大樹が動かない以上、妨害することもできない。
そしてすべての魂の鎖が巨大樹から解放され、疑似ダンジョンコアへと繋がったとき。
レムリアはもう一度、鉄槌を拾い上げる。
「エリオン。追加のカードリッジの転送。カードリッジナンバー2番達磨落とし!!」
――ガシュュュュュュュゥゥゥゥゥゥゥゥッ
鉄槌の柄の部分が開き、空になった弾倉が外に射出される。
そしてレムリアが左手を前に突き出すと、エリオンから転送された新しいカードリッジが目の前に出現する。
それを握りしめたのち柄に収めてリロードすると、鉄槌を握りしめてぐるぐると回転を始める。
「達磨式斥力開放術式展開……」
そう叫びつつ、レムリアは巨大樹のダンジョンコアを睨みつける。
――ブゥン
先ほどとは違い、こんどは巨大樹に填めこまれているダンジョンコアが魔法陣に包まれる。
そして鉄槌の加速度はさらに高まり、レムリアは駒のようにぐるぐると高速回転をしつつ巨大樹に近寄っていく。
相手の動きが止まっいるからこそ使える大技、ゆえに今しかチャンスはない。
「秘儀、エイティフォー・エイティシックス!!」
そう叫ぶと同時にジャンプ、勢いよく鉄槌を魔法陣に向かって叩き込むと。
――カッコォォォォォン
小気味よい音と同時に、巨大樹に嵌められていたダンジョンコアが吹き飛ばされ、壁に向かって飛んでいき激突。
さらにレムリアはハンマーを捨てて左右の手を床に落ちている疑似ダンジョンコアに向かって伸ばすと、手から伸びたく銀色の鎖でからめとり、まっすぐに巨大樹に向かって引っ張っていく。
そしてぽっかりと空洞になった巨大樹の幹に疑似ダンジョンコアを埋め込元、最後に柏手を一つ打つ。
――パーン!
「マナライン接続。疑似ダンジョンコアはダンジョンコアとなる。それを司るのは、この場の24人のエルフたち、そして蘇った精霊樹……」
そう呟くと、今まで意識を失っていたエルフたちが目を覚ます。
そして自分たちの体に触れ、今の状態がどうなつているのかを確認すると、床に着地して吹き飛んだダンジョンコアに近寄っていくレムリアを見る。
「あ、あんた……一体何をしたのだ」
「さっきまでの忌々しい感情が消えている……絶望も、悲しみも、怒りも……」
巨大樹の填められていたダンジョンコアからは、生きとし生けるものを恨む憎しみ、怨嗟が噴き出していた。
それによってエルフたちの心も闇に堕ち、自分たちのこと以外は何も考えられなくなっていたのだが。
今は、心の中にまとわりついていた忌々しい憎しみもなにもかも、ゆっくりと晴れていったのである。
「ん……大したことはしていない。ダンジョンコアから切り離し、新しいコアにつないだだけ。もう、貴方たちの命はあのコアだったものに吸いつくされていたけれど、疑似ダンジョンコアにつなぎなおして命を永らえさせた。詳しい理屈なんて私には分からないけれど、この疑似ダンジョンコアが破壊されるまでは、貴方たちは生きて居られる……」
そう呟いてから、ダンジョンコアをアイテムボックスに収める。
「私たちは、これからどうすればいいのだ……」
「貴方たちは、このダンジョンのコアでありマスター。だから、マナラインから生み出される瘴気を適度に開放して魔物を作り出し、ダンジョンを徘徊されるかより複雑な構造に作り替えればいい。あと、冒険者や貴族とった連中は利己的だから、貴方たちはずっと地下まで階層を広げて逃げて」
そう告げられて、エルフたちは全員が目を閉じる。
今自分たちの体がどうなっているのか、そしてレムリアの言葉が正しいのかどうかを確認するために。
やがて一人のエルフが目を開くと、レムリアに頭を下げた。
「……今の我々の状態、すべてを理解した。いや、正確にはダンジョンコアが教えてくれた。我々は、このあとはこの地でダンジョンを管理していればいいのだな?」
「そう。この生まれ変わった精霊樹がダンジョンコア。あなたたちは、これを護らなくてはならない……本当なら、貴方たちをダンジョンコアから切り離して地上に帰してあげればいいんだけれど……トワイライトの術式によって、貴方たちの体はもう死んでいるから。魂も転生輪廻の枠にとらわれないように、ダンジョンコアが吸収した。だから、それはあきらめて」
表情を変えずに説明する。
その言葉で納得しているかどうかなんて、レムリアには理解できない。
けれどエルフたちはお互いに顔を見合わせると、レムリアに頭を下げた。
「ありがとうございます……」
「これは仕事だから気にしないで。報酬はしっかりと関係者に支払ってもらうし、疑似ダンジョンコアについては、10年以内にはどこかの魔術師協会が研究開発して持ってくると思う。その時は交換してもらって……」
そう告げてから、レムリアは一つ上の階層に向かって走り出す。
そしてレムリアの姿が最下層から消えた時、第八層と繋がっていた階段は全て消滅し、最下層は閉鎖空間へと姿を変えていった。
つい先ほどまで、第八層は巨大樹の浸食により階層全体が植物の蔓に覆われていた。
それを転送された装備で粉砕したものの、すでにダンジョンコアは最下層より上へと寝食を開始。高い層への蔦による浸食を可能にしていた。
幸いなことに階層を飛ばしての上層部への浸食は不可能なため、今しばらくは第八層から上まで浸食の手は伸びることはない。
それゆえに、今のこのタイミングを逃してはダンジョンの制圧は不可能であるとレムリアも理解している。
まっすぐに階段を駆け下り、最下層のダンジョンコアの填めこまれた巨大樹の前に立つと、前回と同じように樹木の枝の上にエルフたちの姿が出現した。
「また来たのか。もう何もかも手遅れだ、ダンジョンコアは最終段階まで成長を終えている。あとは、このまま精霊樹の力によってダンジョン全域を侵食し、さらに地上へと音を広げていくだけ……もう、あきらめろろ」
「この地は、この国は亡ぶ。そして我々は精霊樹と共に、この地に安息の地を作り出すだけ……それを邪魔するというのなら、貴様にはここで死んでもらう」
――シュルルルルッ
地面から壁から天井から。
次々と植物の蔓や根、枝が伸びてレムリアを襲う。
だが、それらを手にした両手剣で切り薙いでいくと、レムリアは右腕を前方に突き出し、巨大なガントレットを装着する。
「まだ抵抗するのか!!」
「当然。転送依頼……4番倉庫から浄化の鉄槌を。内部カードリッジは八号対植物用麻痺術式カートリッジと、3号広範囲拡散術式を」
『了解っと!!』
――シュンッ
耳元のデバイスからエリオンの声が聞こえてくると、いきなりレムリアの右腕前方に巨大な鉄槌が転送される。
その柄を両手で握り振り上げると、レムリアは一言。
「眠れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
絶叫と同時に、鉄槌を床に向かって振り下ろす。
その途中、鉄槌の軌跡の前に次々と魔法陣が浮かび上がり鉄槌の先、鎚の部分に吸収されていく。
それと同時に鉄槌全体が緑色に輝くと、レムリアは全力で床をぶん殴った。
――ドッゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ
爆音と同時に、鉄槌の命中か所を中心に魔法陣が広がっていく。
それはやがて、この階層全体に広がっていくと緑色の光を放つ。
「な、なんだ……この光は」
「暖かい……心が現れていく……」
緑色の魔法陣の光。
これに包まれたエルフたちは魂が癒され、暖かい力によって眠りについていく。
「対植物用麻痺カートリッジは、世界樹の葉および雫と眠りの精霊の加護により作られた貴重な弾丸。無理に生きるものはすべて、安らかな眠りにつく。たとえそれが、ダンジョンコアによって支配されているエルフであろうとも……その魂は、森の民、豊かな自然を守る防人だから……」
――ドン
浄化の鉄槌を床に投げ捨てると、さらにアイテムボックスからスクロールを引っ張り出す。
この場に倒れているすべてのエルフの数に等しいスクロールを広げると、レムリアは両手をパン、と叩いて祝詞を唱える。
「安らかなるかな、魂たちや。我、白き翼の盟約に基づき、汝らの魂を新たな現世へと誘わん……円環転送!」
そして再度、利用手を叩き合わせると、アイテムボックスから疑似ダンジョンコアが出現する。
それまで巨大樹のダンジョンコアにつながっていたエルフたちの魂の鎖が、ゆっくりと開放されて疑似ダンジョンコアへと繋がり始める。
本来ならば、この時点でダンジョンコアからの反撃があってもおかしくはないのだが、先ほどの浄化の鉄槌による一撃により、巨大樹自体が眠りについてしまっている。
どれだけダンジョンコアが抗おうとも、その本体である巨大樹が動かない以上、妨害することもできない。
そしてすべての魂の鎖が巨大樹から解放され、疑似ダンジョンコアへと繋がったとき。
レムリアはもう一度、鉄槌を拾い上げる。
「エリオン。追加のカードリッジの転送。カードリッジナンバー2番達磨落とし!!」
――ガシュュュュュュュゥゥゥゥゥゥゥゥッ
鉄槌の柄の部分が開き、空になった弾倉が外に射出される。
そしてレムリアが左手を前に突き出すと、エリオンから転送された新しいカードリッジが目の前に出現する。
それを握りしめたのち柄に収めてリロードすると、鉄槌を握りしめてぐるぐると回転を始める。
「達磨式斥力開放術式展開……」
そう叫びつつ、レムリアは巨大樹のダンジョンコアを睨みつける。
――ブゥン
先ほどとは違い、こんどは巨大樹に填めこまれているダンジョンコアが魔法陣に包まれる。
そして鉄槌の加速度はさらに高まり、レムリアは駒のようにぐるぐると高速回転をしつつ巨大樹に近寄っていく。
相手の動きが止まっいるからこそ使える大技、ゆえに今しかチャンスはない。
「秘儀、エイティフォー・エイティシックス!!」
そう叫ぶと同時にジャンプ、勢いよく鉄槌を魔法陣に向かって叩き込むと。
――カッコォォォォォン
小気味よい音と同時に、巨大樹に嵌められていたダンジョンコアが吹き飛ばされ、壁に向かって飛んでいき激突。
さらにレムリアはハンマーを捨てて左右の手を床に落ちている疑似ダンジョンコアに向かって伸ばすと、手から伸びたく銀色の鎖でからめとり、まっすぐに巨大樹に向かって引っ張っていく。
そしてぽっかりと空洞になった巨大樹の幹に疑似ダンジョンコアを埋め込元、最後に柏手を一つ打つ。
――パーン!
「マナライン接続。疑似ダンジョンコアはダンジョンコアとなる。それを司るのは、この場の24人のエルフたち、そして蘇った精霊樹……」
そう呟くと、今まで意識を失っていたエルフたちが目を覚ます。
そして自分たちの体に触れ、今の状態がどうなつているのかを確認すると、床に着地して吹き飛んだダンジョンコアに近寄っていくレムリアを見る。
「あ、あんた……一体何をしたのだ」
「さっきまでの忌々しい感情が消えている……絶望も、悲しみも、怒りも……」
巨大樹の填められていたダンジョンコアからは、生きとし生けるものを恨む憎しみ、怨嗟が噴き出していた。
それによってエルフたちの心も闇に堕ち、自分たちのこと以外は何も考えられなくなっていたのだが。
今は、心の中にまとわりついていた忌々しい憎しみもなにもかも、ゆっくりと晴れていったのである。
「ん……大したことはしていない。ダンジョンコアから切り離し、新しいコアにつないだだけ。もう、貴方たちの命はあのコアだったものに吸いつくされていたけれど、疑似ダンジョンコアにつなぎなおして命を永らえさせた。詳しい理屈なんて私には分からないけれど、この疑似ダンジョンコアが破壊されるまでは、貴方たちは生きて居られる……」
そう呟いてから、ダンジョンコアをアイテムボックスに収める。
「私たちは、これからどうすればいいのだ……」
「貴方たちは、このダンジョンのコアでありマスター。だから、マナラインから生み出される瘴気を適度に開放して魔物を作り出し、ダンジョンを徘徊されるかより複雑な構造に作り替えればいい。あと、冒険者や貴族とった連中は利己的だから、貴方たちはずっと地下まで階層を広げて逃げて」
そう告げられて、エルフたちは全員が目を閉じる。
今自分たちの体がどうなっているのか、そしてレムリアの言葉が正しいのかどうかを確認するために。
やがて一人のエルフが目を開くと、レムリアに頭を下げた。
「……今の我々の状態、すべてを理解した。いや、正確にはダンジョンコアが教えてくれた。我々は、このあとはこの地でダンジョンを管理していればいいのだな?」
「そう。この生まれ変わった精霊樹がダンジョンコア。あなたたちは、これを護らなくてはならない……本当なら、貴方たちをダンジョンコアから切り離して地上に帰してあげればいいんだけれど……トワイライトの術式によって、貴方たちの体はもう死んでいるから。魂も転生輪廻の枠にとらわれないように、ダンジョンコアが吸収した。だから、それはあきらめて」
表情を変えずに説明する。
その言葉で納得しているかどうかなんて、レムリアには理解できない。
けれどエルフたちはお互いに顔を見合わせると、レムリアに頭を下げた。
「ありがとうございます……」
「これは仕事だから気にしないで。報酬はしっかりと関係者に支払ってもらうし、疑似ダンジョンコアについては、10年以内にはどこかの魔術師協会が研究開発して持ってくると思う。その時は交換してもらって……」
そう告げてから、レムリアは一つ上の階層に向かって走り出す。
そしてレムリアの姿が最下層から消えた時、第八層と繋がっていた階段は全て消滅し、最下層は閉鎖空間へと姿を変えていった。
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