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第五章 愛されたかった
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「まさか、その男の家族じゃ……」
一瞬、言葉を失った時田に、小野寺は静かに首を振る。
「最初はそう思ったの。奥さんがいなければ、私たちは幸せに過ごせるって。すごいよね、愛って。殺意なんて簡単にわ沸いちゃうんだから。でも、違うの。違う、私が手をかけたのは、自分の子供だったから」
あの家族に勝てる武器をくださいと願った小野寺に、神様は新しい命を小野寺のお腹に宿した。あの人の子供。そう思うとうれしくて、あの人なら絶対に喜んでくれると胸が弾んだ。
早く報告したくて、でも電話で伝えるよりも直接顔を合わせて伝えたい。喜んだ顔を見せてほしい。そう思ったことが、一番間違っていた。
子供が出来たのと、あの人に伝えたとき、さあと血の気が引いていくような顔を見たのは初めてだと思った。頬がみるみる緩んで、目を細めて、心から喜んでもらえると思っていたその反応は、彼の「まじかよ」と呟いた一言で粉々に砕かれていった。
「子供って……なんで。危ない日にはしたつもりないけど。俺、散々聞いたよな? 今日は大丈夫かって。そしたら大丈夫だって言ってたよな」
初めてだった。まくし立てるようにこの人から責められたのは。喜びどころか、怒りに満ちたその顔を見せられたのは。
そこでようやく気付いてしまった。ああ、この人が私にくれていたものは全て、自分が都合よく生きていくための言葉でしかなかったんだと。
囁いてくれた愛の言葉も、自分に与えてくれた熱も、全てこの人だけが自分のためだけに放出しているものだと知ったときには、もう全てが遅かった。
馬鹿だった。自分はあまりにも馬鹿だった。同年代の子を知性がないと内心罵っていたくせに、自分が一番知性に欠けていた。自分が子供だから、ずっと騙されていた。世の中を知らないから、大人の世界を知らないから、だから都合が良かった。自分の欲を満たせれば、どれだけだって嘘を吐き続けてきたのだろう。男もまた、小野寺を子供扱いしていた。
「悪いけど、これで全部片づけて」
ぽんと渡された大金は、今思えばなんて醜いはした金だったのだろうと思う。ちょうど支払いで使おうと思ってた金で、帰ったら嫁に渡すつもりだった、とかなんとか言っていた。ベッドの上に放り投げられた数枚の諭吉。
なんで、どうして、別れたいって言ってたじゃない。私が好きだって言ってくれてたじゃない。
そう叫ぶ小野寺を、男は躊躇いもなく頬を叩きつけた。その痛みが、自分の父がぶつけてくる痛みとよく似合っていて、吹っ飛ばされた床の上で、惨めに転がる。
「だからガキは嫌なんだよ』
そう吐き捨てたあの言葉が、今でも鼓膜に張り付いている。
離婚なんてするわけねえだろ。子供だから適当にできると思ったら妊娠なんかしやがって。二度と俺の前に顔を出すんじゃねえ。
知らなかった。子供が出来たら幸せになれると思っていた。もう誰にも負けないし、この人と幸せに過ごしていけると本気で思っていたのに。
でも、違った。本当に知らなかったのは、偽りの恋愛に子供なんて必要はなかったし、願っていいものでもなかった。この人が本当は奥さんを愛していたことも、家族を失いたくないことも、小野寺は知らなかった。けれど、どこかで分かってもいた。
この男から言われたことがなかったんだ。家族になろうよと。
好きだよ、愛してるよ、とは何百回と言われてきたのに、家族になろうとは一度だって言われたことがなかった。その言葉があれば、もうなにもいらなかったのに、あの人は決して小野寺にくれようとはしなかった。
家族になろうなんて最初から微塵も思っていなかったことを、子供を授かってしまってから理解してしまった。
どれだけ馬鹿なのだろう。どれだけ私は馬鹿だったのだろう。
震える手で産婦人科を調べた。行ったこともない場所で、宿ったばかりの命を、私はなんてことをしようとしているのだろう。なんてことを、私は今までしてきてしまったのだろう。
遅れれば遅れるほど、手術が受けられなくなることは知っていた。ここから先、お腹が膨らんでしまったら隠せなくなる。未知の世界だったから、どれぐらいでお腹が出てくるとかなんて分からなかったから、ひたすら恐怖と戦っていた。早くいかなきゃ行けないのに、早くお腹から出してもらわなきゃいけないのに。途端に足が竦んで、産婦人科には行けない。
そんな時だった。須王に救われたのは。
朝、学校へ行く電車の中で気分が悪くなり、普段降りない駅で降りたのを須王が追いかけた。
どうした? 大丈夫? そう聞いた彼に平気と答えるだけで精一杯で、本当は吐いてしまいたくて仕方がなかった。何度か話はしたことがあったけれど、さすがに吐くところを見られるわけにはいかない。そう耐えている中で、
「使って、これ。吐いたら楽になるよ」
さっきコンビニでパン買ったときの袋、と付け加えられたところまでは聞こえた。吐ける場所が目の前にあると分かった途端、胃の中から全てのものが出ていった。
げえげえ吐く小野寺に、須王は何も言わず、ずっと背中をさすった。
妊娠していることを小野寺は誰にも言えなかった。あれから、ずっと一人で抱えてきた。それなのに、仲良くもない須王だけが、小野寺が妊娠していることを見破った。
「俺、洞察力はあるんだ。あと、勘もよく当たる」
自販機で買った水を小野寺に差し出しながら須王が言った。ありがとうとお礼を伝えながら、すごい才能だねとつけくわえる。
「なにがあったか教えてくれないか」
そう言った彼に、濁流のように流れてきたのは、愛していた人からふるわれた暴力の一部。ぶるっと寒気が襲い望萌はふるふると首を懸命に横に振り続けた。言えない、ぜったいに。ぶたれたことも、子供を望んだことも、自分の愚かさを告白しなければならないことが小野寺は耐えられなかった。
「言わないことと、言えないことは違う。言わないと決め込んでいるのか、それとも言えないのか、どっちか教えて」
須王の声はまるで鈴のようだなと感じた。軽やかで、けれども心に響く音。どっちもだけれど、しかし後者かもしれないと言った小野寺に対し、じゃあ言えるまで待つと須王は言った。
「小野寺が言えるようになるまで、何時間でも何日でも待つ。多分、小野寺が今抱えているものは、一人では決して解決できないものだから」
ホームに行き交う人々は、二人に視線は投げても気遣いを見せることはない。大都会とまではいかないが、それでもここは都市部に近い。人はうじゃうじゃといる。それなのに、ホームで吐く女子高生に足を止める大人はいなかった。
一瞬、言葉を失った時田に、小野寺は静かに首を振る。
「最初はそう思ったの。奥さんがいなければ、私たちは幸せに過ごせるって。すごいよね、愛って。殺意なんて簡単にわ沸いちゃうんだから。でも、違うの。違う、私が手をかけたのは、自分の子供だったから」
あの家族に勝てる武器をくださいと願った小野寺に、神様は新しい命を小野寺のお腹に宿した。あの人の子供。そう思うとうれしくて、あの人なら絶対に喜んでくれると胸が弾んだ。
早く報告したくて、でも電話で伝えるよりも直接顔を合わせて伝えたい。喜んだ顔を見せてほしい。そう思ったことが、一番間違っていた。
子供が出来たのと、あの人に伝えたとき、さあと血の気が引いていくような顔を見たのは初めてだと思った。頬がみるみる緩んで、目を細めて、心から喜んでもらえると思っていたその反応は、彼の「まじかよ」と呟いた一言で粉々に砕かれていった。
「子供って……なんで。危ない日にはしたつもりないけど。俺、散々聞いたよな? 今日は大丈夫かって。そしたら大丈夫だって言ってたよな」
初めてだった。まくし立てるようにこの人から責められたのは。喜びどころか、怒りに満ちたその顔を見せられたのは。
そこでようやく気付いてしまった。ああ、この人が私にくれていたものは全て、自分が都合よく生きていくための言葉でしかなかったんだと。
囁いてくれた愛の言葉も、自分に与えてくれた熱も、全てこの人だけが自分のためだけに放出しているものだと知ったときには、もう全てが遅かった。
馬鹿だった。自分はあまりにも馬鹿だった。同年代の子を知性がないと内心罵っていたくせに、自分が一番知性に欠けていた。自分が子供だから、ずっと騙されていた。世の中を知らないから、大人の世界を知らないから、だから都合が良かった。自分の欲を満たせれば、どれだけだって嘘を吐き続けてきたのだろう。男もまた、小野寺を子供扱いしていた。
「悪いけど、これで全部片づけて」
ぽんと渡された大金は、今思えばなんて醜いはした金だったのだろうと思う。ちょうど支払いで使おうと思ってた金で、帰ったら嫁に渡すつもりだった、とかなんとか言っていた。ベッドの上に放り投げられた数枚の諭吉。
なんで、どうして、別れたいって言ってたじゃない。私が好きだって言ってくれてたじゃない。
そう叫ぶ小野寺を、男は躊躇いもなく頬を叩きつけた。その痛みが、自分の父がぶつけてくる痛みとよく似合っていて、吹っ飛ばされた床の上で、惨めに転がる。
「だからガキは嫌なんだよ』
そう吐き捨てたあの言葉が、今でも鼓膜に張り付いている。
離婚なんてするわけねえだろ。子供だから適当にできると思ったら妊娠なんかしやがって。二度と俺の前に顔を出すんじゃねえ。
知らなかった。子供が出来たら幸せになれると思っていた。もう誰にも負けないし、この人と幸せに過ごしていけると本気で思っていたのに。
でも、違った。本当に知らなかったのは、偽りの恋愛に子供なんて必要はなかったし、願っていいものでもなかった。この人が本当は奥さんを愛していたことも、家族を失いたくないことも、小野寺は知らなかった。けれど、どこかで分かってもいた。
この男から言われたことがなかったんだ。家族になろうよと。
好きだよ、愛してるよ、とは何百回と言われてきたのに、家族になろうとは一度だって言われたことがなかった。その言葉があれば、もうなにもいらなかったのに、あの人は決して小野寺にくれようとはしなかった。
家族になろうなんて最初から微塵も思っていなかったことを、子供を授かってしまってから理解してしまった。
どれだけ馬鹿なのだろう。どれだけ私は馬鹿だったのだろう。
震える手で産婦人科を調べた。行ったこともない場所で、宿ったばかりの命を、私はなんてことをしようとしているのだろう。なんてことを、私は今までしてきてしまったのだろう。
遅れれば遅れるほど、手術が受けられなくなることは知っていた。ここから先、お腹が膨らんでしまったら隠せなくなる。未知の世界だったから、どれぐらいでお腹が出てくるとかなんて分からなかったから、ひたすら恐怖と戦っていた。早くいかなきゃ行けないのに、早くお腹から出してもらわなきゃいけないのに。途端に足が竦んで、産婦人科には行けない。
そんな時だった。須王に救われたのは。
朝、学校へ行く電車の中で気分が悪くなり、普段降りない駅で降りたのを須王が追いかけた。
どうした? 大丈夫? そう聞いた彼に平気と答えるだけで精一杯で、本当は吐いてしまいたくて仕方がなかった。何度か話はしたことがあったけれど、さすがに吐くところを見られるわけにはいかない。そう耐えている中で、
「使って、これ。吐いたら楽になるよ」
さっきコンビニでパン買ったときの袋、と付け加えられたところまでは聞こえた。吐ける場所が目の前にあると分かった途端、胃の中から全てのものが出ていった。
げえげえ吐く小野寺に、須王は何も言わず、ずっと背中をさすった。
妊娠していることを小野寺は誰にも言えなかった。あれから、ずっと一人で抱えてきた。それなのに、仲良くもない須王だけが、小野寺が妊娠していることを見破った。
「俺、洞察力はあるんだ。あと、勘もよく当たる」
自販機で買った水を小野寺に差し出しながら須王が言った。ありがとうとお礼を伝えながら、すごい才能だねとつけくわえる。
「なにがあったか教えてくれないか」
そう言った彼に、濁流のように流れてきたのは、愛していた人からふるわれた暴力の一部。ぶるっと寒気が襲い望萌はふるふると首を懸命に横に振り続けた。言えない、ぜったいに。ぶたれたことも、子供を望んだことも、自分の愚かさを告白しなければならないことが小野寺は耐えられなかった。
「言わないことと、言えないことは違う。言わないと決め込んでいるのか、それとも言えないのか、どっちか教えて」
須王の声はまるで鈴のようだなと感じた。軽やかで、けれども心に響く音。どっちもだけれど、しかし後者かもしれないと言った小野寺に対し、じゃあ言えるまで待つと須王は言った。
「小野寺が言えるようになるまで、何時間でも何日でも待つ。多分、小野寺が今抱えているものは、一人では決して解決できないものだから」
ホームに行き交う人々は、二人に視線は投げても気遣いを見せることはない。大都会とまではいかないが、それでもここは都市部に近い。人はうじゃうじゃといる。それなのに、ホームで吐く女子高生に足を止める大人はいなかった。
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