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お姉様、逃げてください。
しおりを挟む***数時間後。
とある屋敷にて。
「魔獣たちが苦戦するわけだ。」
屋敷の中は化け猫のような巨大な猫の魔獣が放し飼いにしてあり、カラスが3羽、棚の上で羽を休めている。
「フェルディナント侯爵家の長女で、今は大公家に居候中。しかもつい先日子爵位を授かったクセ者ときた。」
カラスは目が三つもあり屋敷中をキョロキョロと見回している。
「あの魔力の秘密はなんだろうね。とても神秘的な感じがする。ああ……彼女の澄み切った内側を真っ黒に汚したいなぁ。」
男は一羽のカラスを呼び寄せて自身の腕に乗せた。
「ふぅん。リビア嬢には敵対する実の妹がいるのか。これは使えそうだね。」
そして男は、素手でカラスから目玉を一つくり抜いた。
「巻き戻った世界と、不思議な魔力を持って運命に抗う令嬢。そして世界の道理に抗えた僕。
神に選ばれるのは果たして誰かな。」
仲間を殺されてガーガーと騒ぐカラス達。
その鳴き声はしばらく屋敷中に響き渡っていた。
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