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お姉様、トカゲのヒントです。
しおりを挟む「お嬢様!?」
「お嬢様、ここは危ないです!」
庭にでてきた私を見て使用人たちが慌て出す。
「大丈夫よ。トカゲの正体は分かっているわ。」
さあ、出てらっしゃい。
ゴソゴソ……
「あ!いました大トカゲ!」
「捕まえろ!」
「あ、待って!その子はペットなの!」
「「「……え?」」」
***
「ベアトリスー!!探したんだよぉ!!」
「クリフト教授、ベアトリスの管理はしっかりされてくださいね。私が見つけたからよかったものの。」
ベアトリスはクリフト教授が大切に育てている絶滅寸前の大トカゲ。
この大トカゲ、もといベアトリスも実は今日この日前の人生と違う動きをしたものの一つだったりする。
前の人生でベアトリスはクリフト教授の屋敷から抜け出したあと、クリフト教授が大騒ぎして二人であらゆる場所を探した末、連絡が来て発見に至った場所はなんと王城だった。
運良く絶滅寸前の変種だと知っている人が城にいたからよかったものの、普通なら殺されていてもおかしくなかった。
そしてこの時、ベアトリスが城に向かったのには理由があった。
ベアトリスは魔力に強く惹かれる習性がある。
王城にはこの国で一番の魔力を持つ王族の方々が住んでいるからベアトリスが王城に入り込んだのは必然だった。
そして、巻き戻った今世でベアトリスが大公家の屋敷に現れた理由は恐らく私にある。
薔薇の宝石によって魔力が桁外れになってきている私にベアトリスが引き寄せられたのでしょう。
「ベアトリスー、二度と会えないかと思ったよぉ」
人の家の庭で朝から大きなトカゲに抱きついて嬉し泣きをするクリフト教授。
「あの方がお嬢様のゼミの教授?」
「お嬢様、ゼミを変えられた方がよろしいんじゃ……」
愛するベアトリスと再開出来て変人モード全開なクリフト教授に使用人たちはかなり戸惑っていた。
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