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お姉様、教授に相談する。
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ゼミにて。
「ええ!?君の魔力に何か秘密があるかもしれない!?」
「声が大きいですわ教授っ!」
「あ、ああ。すまない。それでなんでそんな事を思うんだい?」
「先日、王城の廊下でイザーク・バッツドルクに出会ったのですが、」
「イザーク・バッツドルクって稀代の大魔法使いの?」
そういえばあの方、自分でもそう言っておられましたわね。
「そのイザーク・バッツドルクに、その...胸元に手をかざされると私の体の内側が光ったんです。
そして彼は私の魔力の源はここにあると言ったのです。」
「ふむ。と言われても僕は魔道具が専門だからね。出来ることといえば...実体があるものならそこそこ得意なんだけど、魔力って目に見えないものはどうも苦手なものでね。
でも変に調べて君の魔力の正体が違法なものだとしたらマズいよねぇ」
「問題はそこなのです。その原因がなにか不安で...」
「イザーク・バッツドルクにそれ以上の話は聞いてないのかい?」
「...あの方のことは少し苦手で。初対面の方ですから信用出来ませんし。」
「あ、そうだ!僕の知り合いに医療魔法の権威が居るから紹介しようか。彼ならなにか調べる方法を知っているかもしれないよ。口も堅さは僕が保証しよう。
ただ、王都にいないから会うのに時間がかかるかもしれないけど。」
「いえ、とても助かりますわ。」
「じゃあ、彼に連絡を取ってみよう。」
「よろしくお願いいたしますわ、クリフト教授。」
これで私の魔力の謎が分かればいいのだけど。
「まあ学園もまだ休校中だしね。久しぶりに彼に会いに旅行でも行こうかな。
あ、そうだ。これあげるよ。ボタンを押すと強い光が出て相手の目をしばらく潰せる。獣を怯えさせるくらいなら出来るから護身用に作ったんだ。
もっと強力な武器も作れるけど、法律に引っかかるからね。」
「ありがとうございます。クリフト教授もお気をつけて。
それではそろそろ帰らないと。ジェイダ夫人が心配されますから。」
「ああ、ならその夫人の分もあげるよ。よろしく伝えてくれ、君の義理のお母さんだろう?」
「はい、ありがとうございます。」
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