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しおりを挟む特に何もなかった休日の夜、俺はエロくて好みなエロゲーの広告にまんまとハマり、明日は仕事だと言うのに夜明け前まで徹夜でゲームした。
そして気絶するように眠り目が覚めると……
エロゲーのサブキャラになっていた。
「おはようございます、ケイト坊っちゃま。」
見知らぬ豪華な寝室で執事っぽい爺さんにその名を呼ばれてピンと来た。
俺の名前と一緒だったから覚えていた。転校してきた主人公に最初に挨拶をした優等生の公爵令息になってるのかもって。
この世界は中世ヨーロッパっぽい貴族階級のあるところで、舞台は令息令嬢たちが通う学園。
ゲームは男爵令嬢が皇太子やターゲットの令息達を恋に落とす恋愛モノだがターゲット達はエロい方向に曲者揃いで、ターゲットの扱い方を間違えるとこれまたエロい方向にバッドエンドに陥ってしまう。
だから、ターゲットじゃない脇役公爵令息の俺は物語に巻き込まれる心配は薄い、はずだ。
チートなのかその場その場で俺の頭にはケイトとしての記憶が出てきて、屋敷の人間が誰かや学園での教室への道のりも把握出来ていた。
文字も読めるし、貴族のマナーも何故か体が覚えている。
やばい、冴えない25歳サラリーマンから成績優秀公爵令息になっちまったぜ。
夢なら冷めないでくれよ。(キラッ)
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