悪役侯爵令嬢がエロ反撃される話

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みんな誰が誰を好きとかって話好きだよなぁ。

僕には縁がない話だ。見た目重視の貴族社会で小デブな僕は誰からも相手にされない。



そう思っている男爵令息も、幼い頃はそれなりに恋をしたことのあった。その初恋が玉砕してから彼は恋することすらやめてしまった。




その時、


「うふふ嬉しいですわ、殿下」


可憐な声が男爵令息の耳に入ってきた。




「約束ですわよ。次のパーティーでは私をエスコートしてくださると言ったこと忘れないでください。」


「勿論だよ、侯爵令嬢。」



男爵令息をいじめている侯爵令嬢と、侯爵令嬢が恋している皇太子だ。



二人は恋人のように仲睦まじい様子だが、男爵令息は知っていた。



皇太子は侯爵令嬢だけではなく、ほかの多くの美人な令嬢に甘い言葉を囁いていることを。


パーティーに出る事に皇太子のパートナーが違っているのは有名な話だが、令嬢達は盲目に皇太子の唯一になる為に争っている。

気高い侯爵令嬢もその一人。






そして男爵令息の初恋こそ、この侯爵令嬢だった。