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第1部 - 第2章 勤労令嬢と魔法学院
第25話 怒っている、その理由
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3日後。
学院の競技場で、ジリアンは5人の魔法使いと対峙することになった。
ダイアナ・チェンバース、第四席、炎魔法を得意とする。
アーロン・タッチェル、第六席、同じく炎魔法を得意としている。
イライアス・ラトリッジ、第十席、土魔法を得意としており防御に長けている。
コリー・プライム、席次はないが、学年一の剣術の使い手。
マーク・リッジウェイ、同じく席次はないが、新しい魔法の使い手。
一人ずつではジリアンとの実力差は歴然。初めての授業のようにバラバラに向かって来るならジリアンの敵ではないが、この5人が連携して攻撃してこれば本気を出さざるを得ない。絶妙な人選だ。
(どうして、こんなことになったのかしら……)
「これより、決闘を行う!」
高らかに言ったのは、チェンバース教授だ。
「この決闘は、3日前に発せられたダイアナ・チェンバースを代表とする生徒たちの、声明文に基づいて行われるものである」
観客席から大歓声が上がる。学院内外を問わず、大勢の見物客が集まっているのだ。
例の声明文は、その日の夕刊の一面を飾った。ことのあらましと、代表者であるダイアナ・チェンバースのコメントと共に。
曰く、『我々は、噂話を野放しにして学院の秩序を蔑ろにしている、ジリアン・マクリーン嬢に対しても怒りを覚える』と。
「結果に関わらず、原因となった確執は精算される。それが魔法騎士の決闘である!」
この騒動の、落とし所だ。
噂を流した根本となる人物は、おそらく名乗り出ない。かつ、それを特定するのは困難。それを見越して、声明文を出した生徒たちは落とし所を準備していたのだ。
この決闘がどういう結果で終わっても、これ以降、例の噂を口にした者は堂々と糾弾されることになる。
(外に向けても内に向けても、禍根を残さない。限りなく最上に近い解決策だわ)
「決闘は本来は1対1で行われるべきであるが、それぞれの実力を考慮して、学院教職員によって公平に人選を行った」
その結果が、ジリアン1人対彼ら5人というわけだ。
「真剣を用い、使う魔法の制限はない。正真正銘の決闘である。ただし、戦闘不能にした相手への追い打ちや、急所への直接攻撃は禁止とする」
つまり、『本気で戦え、ただし殺すな』ということだ。無茶な注文である。
とはいえ、競技場には学院の魔法医療学の教授や助教がずらりと並んでいる。以前にジリアンが言っていた通り、『身体が蒸発して消える』などということがない限り、治癒は可能だろう。
「では、はじめ!」
5人の魔法使い達が、いっせいにジリアンに向かってきた。
* * *
「よお」
「アレン!?」
声明文が発表された日。ジリアンは、マクリーン侯爵家の魔法騎士団によって学院から連れ出された。命じたのは、もちろんマクリーン侯爵だ。
こんな事態になるまで黙っていたことを3時間かけて説教されたジリアンは、3日後の決闘まで謹慎を命じられた。
その深夜。
ジリアンの寝室のバルコニーに、アレンが訪ねてきたのだ。ジリアンは慌てて隠蔽の魔法をかける。そうでなければ、見回りの騎士に見つかってしまう。
「あの声明文は、どういうことなの?」
「俺達は怒ってるってこと」
詰問するジリアンに、アレンは困り顔で言った。
「どうして」
「友達だからな」
「そんな理由で、こんなこと……!」
新聞に載せたことで学院の外に問題を拡大させた。そして、学院の機能自体を止めてしまったのだ。行いは正しいかもしれないが、批判する人も出てくるだろう。
「そんな理由って、そりゃないよ」
「でも」
「言い出しっぺは、アーロンだ」
「アーロン・タッチェル?」
「そう。ただでさえ胸糞が悪いのに、お前が何も言い返さないから」
「言い返したって、彼女たちは喜ぶだけよ」
「それもわかってたけどな。あまりにも噂がエスカレートしていくもんだから。で、賛同したのがダイアナ嬢さ」
「どうして、彼女まで」
「ダイアナ嬢も、相当怒ってたぞ? なんで言わせっぱなしにするんだ、って」
あの祖父にしてこの孫あり、である。
「男子よりも女子が代表者になった方がいいだろうって言ってくれて。まあ、後はぜんぶ彼女の策略だよ」
「策略……?」
「他学年も含めて、男子生徒を引き込んだ。ついでに噂話をよく思ってなかった女子生徒も。んで、社交界デビュー直前のこのタイミングで、あの声明文だ」
「あ」
「気づいたか? 彼女にとっても、相当な利がある。この騒動を収めた功績で、彼女はチェンバース公爵の後継者候補に躍り出ることになる」
「さすが、チェンバース教授のお孫さんね」
「それと、この件を貴族派の陰謀と見る奴もいる」
その可能性はジリアンも考えていた。マクリーン侯爵家は国王派の筆頭。この騒動は、国王派同士の軋轢を生む可能性があった。学生とはいえ、貴族の子女。学院内の出来事であっても、政治的な判断をしていかなければならない。
「出どころは、おそらくモニカ・オニール嬢よ」
「だろうな」
「アレンは、どうして彼女だと思うの?」
「……男爵家の晩餐会の招待者リストを、俺も見た」
これには驚いたジリアンだった。
この件を侯爵が国王に報告したのは、つい先日のことだ。つまり、アレンはそれが既に耳に入る立場にあるということを意味する。
「あなた、いったい何者なの?」
「モナハン伯爵家の、しがない三男坊だよ」
「……」
無言でアレンを見つめるが、彼は肩を竦めるだけだった。この件について、これ以上は何も答えてくれないだろうことは明白だ。
「貴族派の陰謀かもしれないって思ってるのに、3日後の決闘を提案したのはなぜ?」
落とし所を準備したということはモニカ・オニール嬢を、ひいては貴族派を徹底的に糾弾するつもりがない、ということだ。
「他の面子にはモニカ嬢について話せないしな。しばらく泳がせたいって思惑もある」
「なるほど。貴族派が何を企てているのか、その全てが明らかになってから糾弾するということね」
「そのとおり。だから、今回は早々に騒動を沈静化させることを優先したってところだ」
ジリアンは納得して頷いた。ジリアンだけではどうにもできなかった問題が、解決の兆しを見せている。正直、ありがたかった。
「そういうことだから。決闘は頑張れよ」
「私がやるの?」
「騒動の原因になった人物であり、第一席であるジリアン・マクリーンが責任をとって決闘に応じる。これが、俺たちが考えたシナリオだ。根回しも済んでる」
そこまで言って、おもむろにアレンが顔を上げた。
バルコニーの柵に無造作にもたれかかり、月の光を背にする彼の顔は、逆光でよく見えない。
「さっきも言ったけど、俺達は……俺は、怒ってるんだ」
「ごめんなさい」
「ほんとに、分かってるか?」
「分かってるわよ」
「じゃ、何で謝ったんだ?」
アレンの金色の瞳がジリアンを見つめている。一瞬たじろいだジリアンだったが、すぐにその瞳を見つめ返した。
「不名誉な醜聞に巻き込んでしまったから」
「それから?」
「遠ざけようとして、悪かったと思う」
「それで?」
「学院の授業も止めてしまったし」
「あとは?」
「あとは、って……」
考えを巡らせるが、ジリアンにはそれ以上に思い当たることがなかった。
「私が迷惑をかけたから。だから怒っているんじゃないの?」
「それだけじゃないって、わからない?」
「わからないよ」
アレンの両手がスっと伸びてきた。その手が、ずり落ちかけていたショールの両端を掴む。そのままグイっと引かれて、二人の距離が一気に近づいた。
アレンは顔を伏せているので、その表情はわからない。
「アレン?」
「こんな時間に男が訪ねてきて、そんな格好で迎え入れるのはどうかと思うぞ?」
「そっちが勝手に来たんじゃない」
「お前、無防備すぎるんだよ」
「無防備って、相手はアレンよ?」
幼馴染の、特別な友達。警戒が必要な相手ではないのだ。
「……お前は、もっと自分を大事にしなきゃだめだ」
「自分を?」
「傷ついてるのは、お前なんだぞ? なんで怒らないんだよ」
「なんで、って……」
答えようとして顔を上げると、すぐそこにアレンの瞳があった。
「こんな風に男を近づけて。傷つくのは、お前なんだぞ?」
「アレン?」
ふいに、金色の瞳が見えなくなった。アレンが目を閉じたのだ。
次いで、唇に柔らかい感触──。
何が起こったのか理解できないジリアンを尻目に、アレンの身体が離れていった。
「……怒れよ」
何も答えられないジリアンに、アレンが苦笑いを浮かべている。
「そういうとこ。だから、マクリーン侯爵もお前を囲って離さないんだろうな」
結局、何も言えなかったジリアンを置いて、アレンは夜の闇に消えていった。
彼が消えて、ようやく何が起こったのかを理解したジリアン。当然、その日は一睡もできなかった──。
学院の競技場で、ジリアンは5人の魔法使いと対峙することになった。
ダイアナ・チェンバース、第四席、炎魔法を得意とする。
アーロン・タッチェル、第六席、同じく炎魔法を得意としている。
イライアス・ラトリッジ、第十席、土魔法を得意としており防御に長けている。
コリー・プライム、席次はないが、学年一の剣術の使い手。
マーク・リッジウェイ、同じく席次はないが、新しい魔法の使い手。
一人ずつではジリアンとの実力差は歴然。初めての授業のようにバラバラに向かって来るならジリアンの敵ではないが、この5人が連携して攻撃してこれば本気を出さざるを得ない。絶妙な人選だ。
(どうして、こんなことになったのかしら……)
「これより、決闘を行う!」
高らかに言ったのは、チェンバース教授だ。
「この決闘は、3日前に発せられたダイアナ・チェンバースを代表とする生徒たちの、声明文に基づいて行われるものである」
観客席から大歓声が上がる。学院内外を問わず、大勢の見物客が集まっているのだ。
例の声明文は、その日の夕刊の一面を飾った。ことのあらましと、代表者であるダイアナ・チェンバースのコメントと共に。
曰く、『我々は、噂話を野放しにして学院の秩序を蔑ろにしている、ジリアン・マクリーン嬢に対しても怒りを覚える』と。
「結果に関わらず、原因となった確執は精算される。それが魔法騎士の決闘である!」
この騒動の、落とし所だ。
噂を流した根本となる人物は、おそらく名乗り出ない。かつ、それを特定するのは困難。それを見越して、声明文を出した生徒たちは落とし所を準備していたのだ。
この決闘がどういう結果で終わっても、これ以降、例の噂を口にした者は堂々と糾弾されることになる。
(外に向けても内に向けても、禍根を残さない。限りなく最上に近い解決策だわ)
「決闘は本来は1対1で行われるべきであるが、それぞれの実力を考慮して、学院教職員によって公平に人選を行った」
その結果が、ジリアン1人対彼ら5人というわけだ。
「真剣を用い、使う魔法の制限はない。正真正銘の決闘である。ただし、戦闘不能にした相手への追い打ちや、急所への直接攻撃は禁止とする」
つまり、『本気で戦え、ただし殺すな』ということだ。無茶な注文である。
とはいえ、競技場には学院の魔法医療学の教授や助教がずらりと並んでいる。以前にジリアンが言っていた通り、『身体が蒸発して消える』などということがない限り、治癒は可能だろう。
「では、はじめ!」
5人の魔法使い達が、いっせいにジリアンに向かってきた。
* * *
「よお」
「アレン!?」
声明文が発表された日。ジリアンは、マクリーン侯爵家の魔法騎士団によって学院から連れ出された。命じたのは、もちろんマクリーン侯爵だ。
こんな事態になるまで黙っていたことを3時間かけて説教されたジリアンは、3日後の決闘まで謹慎を命じられた。
その深夜。
ジリアンの寝室のバルコニーに、アレンが訪ねてきたのだ。ジリアンは慌てて隠蔽の魔法をかける。そうでなければ、見回りの騎士に見つかってしまう。
「あの声明文は、どういうことなの?」
「俺達は怒ってるってこと」
詰問するジリアンに、アレンは困り顔で言った。
「どうして」
「友達だからな」
「そんな理由で、こんなこと……!」
新聞に載せたことで学院の外に問題を拡大させた。そして、学院の機能自体を止めてしまったのだ。行いは正しいかもしれないが、批判する人も出てくるだろう。
「そんな理由って、そりゃないよ」
「でも」
「言い出しっぺは、アーロンだ」
「アーロン・タッチェル?」
「そう。ただでさえ胸糞が悪いのに、お前が何も言い返さないから」
「言い返したって、彼女たちは喜ぶだけよ」
「それもわかってたけどな。あまりにも噂がエスカレートしていくもんだから。で、賛同したのがダイアナ嬢さ」
「どうして、彼女まで」
「ダイアナ嬢も、相当怒ってたぞ? なんで言わせっぱなしにするんだ、って」
あの祖父にしてこの孫あり、である。
「男子よりも女子が代表者になった方がいいだろうって言ってくれて。まあ、後はぜんぶ彼女の策略だよ」
「策略……?」
「他学年も含めて、男子生徒を引き込んだ。ついでに噂話をよく思ってなかった女子生徒も。んで、社交界デビュー直前のこのタイミングで、あの声明文だ」
「あ」
「気づいたか? 彼女にとっても、相当な利がある。この騒動を収めた功績で、彼女はチェンバース公爵の後継者候補に躍り出ることになる」
「さすが、チェンバース教授のお孫さんね」
「それと、この件を貴族派の陰謀と見る奴もいる」
その可能性はジリアンも考えていた。マクリーン侯爵家は国王派の筆頭。この騒動は、国王派同士の軋轢を生む可能性があった。学生とはいえ、貴族の子女。学院内の出来事であっても、政治的な判断をしていかなければならない。
「出どころは、おそらくモニカ・オニール嬢よ」
「だろうな」
「アレンは、どうして彼女だと思うの?」
「……男爵家の晩餐会の招待者リストを、俺も見た」
これには驚いたジリアンだった。
この件を侯爵が国王に報告したのは、つい先日のことだ。つまり、アレンはそれが既に耳に入る立場にあるということを意味する。
「あなた、いったい何者なの?」
「モナハン伯爵家の、しがない三男坊だよ」
「……」
無言でアレンを見つめるが、彼は肩を竦めるだけだった。この件について、これ以上は何も答えてくれないだろうことは明白だ。
「貴族派の陰謀かもしれないって思ってるのに、3日後の決闘を提案したのはなぜ?」
落とし所を準備したということはモニカ・オニール嬢を、ひいては貴族派を徹底的に糾弾するつもりがない、ということだ。
「他の面子にはモニカ嬢について話せないしな。しばらく泳がせたいって思惑もある」
「なるほど。貴族派が何を企てているのか、その全てが明らかになってから糾弾するということね」
「そのとおり。だから、今回は早々に騒動を沈静化させることを優先したってところだ」
ジリアンは納得して頷いた。ジリアンだけではどうにもできなかった問題が、解決の兆しを見せている。正直、ありがたかった。
「そういうことだから。決闘は頑張れよ」
「私がやるの?」
「騒動の原因になった人物であり、第一席であるジリアン・マクリーンが責任をとって決闘に応じる。これが、俺たちが考えたシナリオだ。根回しも済んでる」
そこまで言って、おもむろにアレンが顔を上げた。
バルコニーの柵に無造作にもたれかかり、月の光を背にする彼の顔は、逆光でよく見えない。
「さっきも言ったけど、俺達は……俺は、怒ってるんだ」
「ごめんなさい」
「ほんとに、分かってるか?」
「分かってるわよ」
「じゃ、何で謝ったんだ?」
アレンの金色の瞳がジリアンを見つめている。一瞬たじろいだジリアンだったが、すぐにその瞳を見つめ返した。
「不名誉な醜聞に巻き込んでしまったから」
「それから?」
「遠ざけようとして、悪かったと思う」
「それで?」
「学院の授業も止めてしまったし」
「あとは?」
「あとは、って……」
考えを巡らせるが、ジリアンにはそれ以上に思い当たることがなかった。
「私が迷惑をかけたから。だから怒っているんじゃないの?」
「それだけじゃないって、わからない?」
「わからないよ」
アレンの両手がスっと伸びてきた。その手が、ずり落ちかけていたショールの両端を掴む。そのままグイっと引かれて、二人の距離が一気に近づいた。
アレンは顔を伏せているので、その表情はわからない。
「アレン?」
「こんな時間に男が訪ねてきて、そんな格好で迎え入れるのはどうかと思うぞ?」
「そっちが勝手に来たんじゃない」
「お前、無防備すぎるんだよ」
「無防備って、相手はアレンよ?」
幼馴染の、特別な友達。警戒が必要な相手ではないのだ。
「……お前は、もっと自分を大事にしなきゃだめだ」
「自分を?」
「傷ついてるのは、お前なんだぞ? なんで怒らないんだよ」
「なんで、って……」
答えようとして顔を上げると、すぐそこにアレンの瞳があった。
「こんな風に男を近づけて。傷つくのは、お前なんだぞ?」
「アレン?」
ふいに、金色の瞳が見えなくなった。アレンが目を閉じたのだ。
次いで、唇に柔らかい感触──。
何が起こったのか理解できないジリアンを尻目に、アレンの身体が離れていった。
「……怒れよ」
何も答えられないジリアンに、アレンが苦笑いを浮かべている。
「そういうとこ。だから、マクリーン侯爵もお前を囲って離さないんだろうな」
結局、何も言えなかったジリアンを置いて、アレンは夜の闇に消えていった。
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