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最終章 最後に愛は勝つ!? 婚約破談の危機に害虫駆除!
絶倫皇女、顔を真っ赤にさせる
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「…………ふぇ?」
気が付けば朝になっていた。日は高く登り始め、鳥の囀りが聞こえてくる。
あれ……確か私はグレンとセックスをしていたはずなのに、途中で気絶しまったのだろうか? いつも愛を囁き合う大事な時間、ピロートークをした覚えがない。
「うぅん……あたっ」
寝返りを打つと何かにぶつかった。
薄ら目を開けてみると、大きな身体が目の前にあったのだが、脂肪を蓄えたようなプニプニとした体付きに私は違和感を覚えた。
おかしい。グレンの肉体はもっと筋肉質で無駄な脂肪は無かったはずなのに。
「……グレン?」
「おはようございますぅぅ、イングリッド姫様♡」
「ッ!?」
私はシーツで身体を隠しながら飛び起き、隣で寝ている男を凝視した。
「グフフフ、昨日は熱~~い夜でしたねぇ♡ 貴方の大きなおっぱいを存分に堪能させて頂きましたよ~~♡」
「な、なな……なんでアンタがここに!?」
キモデブ宰相がどうして私の自室にいるのよ!? グレンは……グレンはどこに!?
「グ、グレン––––」
「グレン様は先程、国にお帰りになりました♡」
「なんですって!? そんなの嘘っぱちよ……グレンが私を置いていくわけないじゃない!!」
私は動揺しながら宰相に怒鳴り散らした。
あり得ない、そんなはずはない! だって、私と彼は苦難を乗り越えてきた仲だもの!!
「グレン皇太子殿下が姫様が淫乱すぎて対応できないと、私に泣き付いてきたんですよぉぉ……それに、ほら♡ 婚約白紙の書類にちゃーんとサインと血判が押してあるでしょう?」
私の眼前に突き付けられた書類には、グレンの名前と血判がくっきりと押されていた。
「そん、な……」
それを見た私は崖から奈落の底へ滑落したかのような絶望感に襲われた。それを見た宰相は、ニヤニヤと勝ち誇ったような笑みを浮かべてきたのである。
「な・の・でぇぇ……姫様の新たな婚約者はこの私、ルマンド・デ・アズールになりまーーーーすっ♡ やはり、私と貴方は運命の赤い糸で結ばれていたのですよ……グフ、グフフフフ♡」
「う、嘘よ……そんな勝手な事、お父様とお母様が認めるはずないわ!!」
すると、ルマンドはまたもや別の書面を私に突き出してきた。
「ちゃ~~んと、私達の仲を認めてくださってますよぉぉ~~♡ ほら、ちゃんと両陛下のサインもございますし♡」
「こんな紙切れ、どうだって良いわよ!!」
私は新たに突き付けられた書類を奪い取り、グシャグシャに丸めて窓から放り投げてやった。
「はぁ……はぁ……一体、何が起こって––––」
「イングリッド姫~~、そんな事をしても無駄ですぞぉぉ♡ だって、本物の書類はココにありますから♡」
同じ内容の書類を突き付けられたので、今度は右ストレートで大きな穴を開けてやると、キモデブ宰相はまたもや「こっちが本物のです♡」と同じ書類を目の前に提示してきた。
嘘だ……嘘だ嘘だ嘘だ嘘だーーーー!!!!
き、昨日はグレンとイチャイチャしていたはずなのに……どうしてこんな事になっているの!?
「さ……イングリッド姫♡ 誓いのキッスを♡」
なにがキッスだ! ケアの一つもされていない、肛門みたいな皺々の口を私に向けてくるんじゃないわよっ、この穢らわしいブタめ!!
「うあぁぁぁぁッーーーー、お前と結婚するんだったら、死んでやるーーーー!!!!」
私はアクション俳優ばりに自室の窓から身を投げ出したのだった。
◇◇◇
「……ジー、インジー!」
「うぅ……誰が、お前なんかとぉぉ……」
「インジー、起きて下さい!」
「誰が、お前なんかと結婚するもんですかぁぁぁぁッ!!」
私はグレンの眼前で大声で叫んでしまったが、彼に「インジー、しっかりしてください!」と言われて、ようやく夢だと気付いた。
「あっ、グ……グレン、なの?」
「えぇ、そうです。凄くうなされてましたよ……大丈夫––––!?」
私はグレンに抱きついて、わんわん泣き叫び始めた。
「うわぁぁぁぁ……夢で良かった! 夢でキモデブ宰相と結婚させられそうになってたのぉぉぉぉ!!」
「んぷっ! イ、インジー。胸が……顔に、苦しっ……」
私はグレンを自分の胸にギューっと抱きながら、暫くグスグスと泣いていた。
「ぐすんっ……グレン、私を一人にしないで」
「私が貴方を一人にするはずありませんから、安心して下さい」
胸から顔を上げたグレンはチュッとキスをしてくれた。
「うぅ……朝からごめんね、グレン」
「気にしないで下さい。それに謝るのは私の方です。悪夢を見る程、無茶をさせてしまったようですし……身体は痛くありませんか?」
私は手や肩を動かしたりして痛みがないのを確認し「大丈夫みたい」と答えると「良かった」と彼は微笑んでくれた。
「私は一足先に身体の汗を流させて頂きました。インジーもこれから入浴するでしょう?」
「そうね……この脱ぎ捨てた精液塗れのドレスもアンリにこっそり渡さないといけないし」
それを聞いたグレンは苦笑いしながら「そうですね」と答えた。
「早速、湯浴みの準備をしますか。グレンは私の部屋でゆっくりしてて……キャッ!」
「インジー!?」
足腰に力が入らず、バランスを崩してベッドから床に落ちそうになってしまった。
だが、グレンは咄嗟に手を伸ばし、間一髪の所で私を助けてくれたのだが––––。
「あ……」
彼の顔が目の前にあって、恥ずかしくなって少し顔を背けた。
少し良い雰囲気になったのを肌で感じ取ると、グレンが「逃げないで下さい……」と私をベッドに押し倒し、唇を重ねようとしてきたのだが、タイミングが悪くノックが三回鳴った。
「おはようございます、お姉様。体調はいかがですか?」
なんと扉の向こうに妹のエリーナがいる。
ま、まずいぞ……今の私は全裸でグレンに押し倒されている状態! こんな状況見られてしまったら、きっと「破廉恥ですわーーーー!!」と泣き叫んで、両親にチクるに違いない!!
そうなれば、婚約は白紙?
ふおぉぉ……そんな事させてたまるかぁぁぁぁッ!!
「あ……グ、グレン?」
「インジーはベッドで寝ているフリをしていて下さい。私が代わりに妹さんと話してきますから、安心して下さいね」
彼は笑いながら私の頬にキスを落とした後、部屋の扉に向かい、エリーナと部屋の前で話をした後すぐに戻ってきた。
「戻りました」
「もう済んだの?」
「えぇ、これを渡しに来たみたいですよ」
グレンから手渡されたのは薬草を調合した袋だった。この独特の匂いのするこの薬草は、確か筋肉痛などに効果のあるものだった気がする。
「これをエリーが?」
「いえ。厳密に言えば、貴方のお母様かららしいです。激しい運動の後にはコレが一番効くわ♡って言っていたそうですよ」
「…………あぁん、もうっ!!」
私は恥ずかしくなって、頭の天辺までベッドの中に潜り込んだ。
気が付けば朝になっていた。日は高く登り始め、鳥の囀りが聞こえてくる。
あれ……確か私はグレンとセックスをしていたはずなのに、途中で気絶しまったのだろうか? いつも愛を囁き合う大事な時間、ピロートークをした覚えがない。
「うぅん……あたっ」
寝返りを打つと何かにぶつかった。
薄ら目を開けてみると、大きな身体が目の前にあったのだが、脂肪を蓄えたようなプニプニとした体付きに私は違和感を覚えた。
おかしい。グレンの肉体はもっと筋肉質で無駄な脂肪は無かったはずなのに。
「……グレン?」
「おはようございますぅぅ、イングリッド姫様♡」
「ッ!?」
私はシーツで身体を隠しながら飛び起き、隣で寝ている男を凝視した。
「グフフフ、昨日は熱~~い夜でしたねぇ♡ 貴方の大きなおっぱいを存分に堪能させて頂きましたよ~~♡」
「な、なな……なんでアンタがここに!?」
キモデブ宰相がどうして私の自室にいるのよ!? グレンは……グレンはどこに!?
「グ、グレン––––」
「グレン様は先程、国にお帰りになりました♡」
「なんですって!? そんなの嘘っぱちよ……グレンが私を置いていくわけないじゃない!!」
私は動揺しながら宰相に怒鳴り散らした。
あり得ない、そんなはずはない! だって、私と彼は苦難を乗り越えてきた仲だもの!!
「グレン皇太子殿下が姫様が淫乱すぎて対応できないと、私に泣き付いてきたんですよぉぉ……それに、ほら♡ 婚約白紙の書類にちゃーんとサインと血判が押してあるでしょう?」
私の眼前に突き付けられた書類には、グレンの名前と血判がくっきりと押されていた。
「そん、な……」
それを見た私は崖から奈落の底へ滑落したかのような絶望感に襲われた。それを見た宰相は、ニヤニヤと勝ち誇ったような笑みを浮かべてきたのである。
「な・の・でぇぇ……姫様の新たな婚約者はこの私、ルマンド・デ・アズールになりまーーーーすっ♡ やはり、私と貴方は運命の赤い糸で結ばれていたのですよ……グフ、グフフフフ♡」
「う、嘘よ……そんな勝手な事、お父様とお母様が認めるはずないわ!!」
すると、ルマンドはまたもや別の書面を私に突き出してきた。
「ちゃ~~んと、私達の仲を認めてくださってますよぉぉ~~♡ ほら、ちゃんと両陛下のサインもございますし♡」
「こんな紙切れ、どうだって良いわよ!!」
私は新たに突き付けられた書類を奪い取り、グシャグシャに丸めて窓から放り投げてやった。
「はぁ……はぁ……一体、何が起こって––––」
「イングリッド姫~~、そんな事をしても無駄ですぞぉぉ♡ だって、本物の書類はココにありますから♡」
同じ内容の書類を突き付けられたので、今度は右ストレートで大きな穴を開けてやると、キモデブ宰相はまたもや「こっちが本物のです♡」と同じ書類を目の前に提示してきた。
嘘だ……嘘だ嘘だ嘘だ嘘だーーーー!!!!
き、昨日はグレンとイチャイチャしていたはずなのに……どうしてこんな事になっているの!?
「さ……イングリッド姫♡ 誓いのキッスを♡」
なにがキッスだ! ケアの一つもされていない、肛門みたいな皺々の口を私に向けてくるんじゃないわよっ、この穢らわしいブタめ!!
「うあぁぁぁぁッーーーー、お前と結婚するんだったら、死んでやるーーーー!!!!」
私はアクション俳優ばりに自室の窓から身を投げ出したのだった。
◇◇◇
「……ジー、インジー!」
「うぅ……誰が、お前なんかとぉぉ……」
「インジー、起きて下さい!」
「誰が、お前なんかと結婚するもんですかぁぁぁぁッ!!」
私はグレンの眼前で大声で叫んでしまったが、彼に「インジー、しっかりしてください!」と言われて、ようやく夢だと気付いた。
「あっ、グ……グレン、なの?」
「えぇ、そうです。凄くうなされてましたよ……大丈夫––––!?」
私はグレンに抱きついて、わんわん泣き叫び始めた。
「うわぁぁぁぁ……夢で良かった! 夢でキモデブ宰相と結婚させられそうになってたのぉぉぉぉ!!」
「んぷっ! イ、インジー。胸が……顔に、苦しっ……」
私はグレンを自分の胸にギューっと抱きながら、暫くグスグスと泣いていた。
「ぐすんっ……グレン、私を一人にしないで」
「私が貴方を一人にするはずありませんから、安心して下さい」
胸から顔を上げたグレンはチュッとキスをしてくれた。
「うぅ……朝からごめんね、グレン」
「気にしないで下さい。それに謝るのは私の方です。悪夢を見る程、無茶をさせてしまったようですし……身体は痛くありませんか?」
私は手や肩を動かしたりして痛みがないのを確認し「大丈夫みたい」と答えると「良かった」と彼は微笑んでくれた。
「私は一足先に身体の汗を流させて頂きました。インジーもこれから入浴するでしょう?」
「そうね……この脱ぎ捨てた精液塗れのドレスもアンリにこっそり渡さないといけないし」
それを聞いたグレンは苦笑いしながら「そうですね」と答えた。
「早速、湯浴みの準備をしますか。グレンは私の部屋でゆっくりしてて……キャッ!」
「インジー!?」
足腰に力が入らず、バランスを崩してベッドから床に落ちそうになってしまった。
だが、グレンは咄嗟に手を伸ばし、間一髪の所で私を助けてくれたのだが––––。
「あ……」
彼の顔が目の前にあって、恥ずかしくなって少し顔を背けた。
少し良い雰囲気になったのを肌で感じ取ると、グレンが「逃げないで下さい……」と私をベッドに押し倒し、唇を重ねようとしてきたのだが、タイミングが悪くノックが三回鳴った。
「おはようございます、お姉様。体調はいかがですか?」
なんと扉の向こうに妹のエリーナがいる。
ま、まずいぞ……今の私は全裸でグレンに押し倒されている状態! こんな状況見られてしまったら、きっと「破廉恥ですわーーーー!!」と泣き叫んで、両親にチクるに違いない!!
そうなれば、婚約は白紙?
ふおぉぉ……そんな事させてたまるかぁぁぁぁッ!!
「あ……グ、グレン?」
「インジーはベッドで寝ているフリをしていて下さい。私が代わりに妹さんと話してきますから、安心して下さいね」
彼は笑いながら私の頬にキスを落とした後、部屋の扉に向かい、エリーナと部屋の前で話をした後すぐに戻ってきた。
「戻りました」
「もう済んだの?」
「えぇ、これを渡しに来たみたいですよ」
グレンから手渡されたのは薬草を調合した袋だった。この独特の匂いのするこの薬草は、確か筋肉痛などに効果のあるものだった気がする。
「これをエリーが?」
「いえ。厳密に言えば、貴方のお母様かららしいです。激しい運動の後にはコレが一番効くわ♡って言っていたそうですよ」
「…………あぁん、もうっ!!」
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