絶倫皇女〜この世の女性の敵である男の精を絞り尽くし、世界一と謳われる美貌と豊満な肉体を使って世界平和を目指します!〜

麦星れな

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第一章 転生。そして、絶倫皇女の噂

絶倫皇女は昇天させる

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 事の発端はある兵士が一週間もの間、無断欠勤が続いていた事から始まった。

 真面目に勤務していた兵士だった。
仲間内からの信頼も厚い彼が何にも連絡を寄越さないまま無断欠勤をして一週間と三日が経った。さすがに部下の事が心配になった団長は誰か様子を見に行ってくれと命令を下したのである。

 命令を受けて家を見に行った兵士によると、なんと彼はベッドから起き上がれないほど衰弱していたらしい。

 件の兵士はすぐに病院に搬送され、手厚い看護の末にようやく食べたり喋れるようになった。そして、何故こうなったのかと兵士に経緯を聞くと『第一皇女に寝室に誘われた後に死にかけたんだ』と話したのだ。

 それを聞いた兵士達は真剣に彼の話を聞かなかった。
何故なら、第一皇女は聡明で世界一美しいと言われる美貌の持ち主で誰にも気遣いの出来る心優しきお方だからだ。そんなお方が寝所に男を誘う姿が全く想像出来なかったのだ。

『おいおい、嘘つくならもっとマシな嘘をつけよ! そんな事、言ってるのがバレたら皇室侮辱罪で牢屋にぶち込まれちまうぞ! 』

 見舞いに行った皆で病室で件の兵士を笑い飛ばしたのがとても懐かしい。今思えば、もっと真面目に彼の話を聞いとけば良かったと思う。

 何故なら、そいつが必死に『本当だって! 信じてくれよ!』と訴えていたのが印象的だったからだ。

 自分も実際こうなるまで、彼の話を真剣に捉えていなかった……実際に姫様に寝所に誘われるまでは。そして、自分の息子が指し示すまま行動した結果がこれである。

「お、お願いです……イングリッド様っ。どうか……どうかご慈悲、を」

 兵士はヨロヨロと力無く伸ばした手を必死に伸ばした。すると、自分の身体の上で激しく動いていた王女がピタリと動くのをやめたではないか。

 や、やっと終わった……。

 そう安心したのも束の間。ふにゅりとした柔らかな手の感触がした。

 なんだこれは?

 疑問に思ったので、兵士は更にふにふにと揉んでみる。

 これは……マシュマロ?

 何度もイキすぎて視界がチカチカする中、何度も瞬きを繰り返して目の前の状況を把握してみた。

 こ、この肉厚で温かな感触は……皇女様の胸? じ、自分は今、皇女様の胸を鷲掴みにしている……だと?

 サッと血の気が引いていくのを感じた。

 ハハッ、終わった……終わったぞ、俺の人生。俺は今、間違いなく死の階段を登ってしまった。

「あら……ごめんなさい。まだ足りなかったかしら?」

 困ったようにそう呟いたのは、あれだけ動いたのにも関わらず、息一つ上がっていない性欲の化身……イングリッド・マルセイユ・グラン・サクリファイスである。

 イングリッドは「ふぅ……」と悩ましげに溜息を一つ。どうすれば、この兵士を満足して差し上げられるか必死に考えていた。

 この殿方、私の胸を触ってきたわ。つまり、胸が好きって事よね? あぁっ……どうすれば、この方を満足して差し上げられるのかしら?

 うーんと唸りながら考えた末に私は閃いた。

「あ、そうだ! こうすれば良いんだわ!」

 兵士は何をする気なのか身構えていると、なんと先程触ってしまった大きな双丘が徐々に顔に近付いてくるではないか!

 姫がこれから何をするのか悟ってしまい、兵士は慌てた。

「お、お待ち下さい……私は一般兵です! 貴方様の高貴な胸に溺れるだなんてそんな、お戯れをっ!」

 丸くて形の良いたわわに実る乳房。ピンクの乳輪にぷっくりとした小さな乳首。それが顔面に近付いて来るなんてなんという絶景なのだろうか。

 確かに絶景ではあったが、兵士は泣きたくなった。もはや気持ち良さはなどは一切なく、胸の内に抱くのは恐怖と絶望しかない。もう身体も動かない……この状況ではどうする事も出来なかった。

「いくわよ~~~~、よい……しょっと♡」

 皇女はGカップ程もある胸を兵士の顔にグイグイと押し付けながら腰を振り始めた。

「ばふぅぅ……んむゔゔぅぅぅぅっ!」

 まずい。肉厚の胸に挟まれ、息が出来ない。苦しい、辛い、この女怖いの三重苦。あぁ、無常……セックスとは本来、男が気持ち良くなるモノではないのか?

「はぁはぁ……どう? 気持ち良い?」
「ぶぷっ、む、むゔぅ~~~~っ!」

(もう駄目……死ぬ)

 兵士の意識が完全に途絶え、白目を剥いて文字通り魂が天に召されてしまったのである。
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