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突然の出来事から始まる俺たちの新しい日常
日常0・1
しおりを挟む「あっ、んぅ…かな、たぁ…っ」
甘い吐息が漏れ、相手の名を呼ぶ
下半身から燃えるような熱を感じ、Ωの体は本能的に目の前にいるαを求めて腰が浮く
壁に寄りかかって何とか立つことが出来ていた
でも次の瞬間奏汰の熱が下から突き上げられ、俺は白濁を零しながら地面に崩れた
ー
この世界には男・女という2種類の性別と他にα・β・Ωの3種類に分けられている
αの場合、数が希少なため優遇され社会的にも階級が高い
βはごく一般の男女と変わらず、特に特性はない
それらに対してΩは、αよりも数は少ないが社会的地位は低い。それはある年齢になると起こる「ヒート」、いわゆる「発情期」というもので普段の生活をすることが難しい。そのため世間からは軽蔑されてしまう
小学校ではα・β・Ωという第2次特性の検査をすることが義務となっている。
その検査で俺、寺島 玲は『Ω』と診断された。
でもそれは幼なじみである奏汰には言ってない
なぜなら『Ω』というのは世間的に弱い存在であるため、たとえ奏汰でも周囲の人には極力知られないようにしていた
…という理由もあったが1番は、自分が『Ω』ということで奏汰ともう一緒にいることは出来ないと思ったから
だから奏汰に結果を聞かれた時は適当にはぐらかしていた
奏汰も検査結果をおしえてくれたことはなかった
でも中学2年あたりから元から綺麗だった顔はワイルドイケメンと言われるような顔つきに変化していき、更には体格まで良くなっていって、何をやってもこなす姿は完全に『α』だった
それに対してΩの俺はというと男なのか女なのか分からない中性的な顔と白くてほっそい体が変化していくことは無かった
(…なんて理不尽な世の中なんだ)
奏汰に自分がΩということを隠したまま、俺たちは同じ高校に進学し、また新しい生活が始まった
朝、奏汰と同じ通学路を歩き、学校へ向かう。授業を受けたあとは来た道を並んで帰り、奏汰の家に行く
この自分の家に帰らずに奏汰の家に行くという帰り方は、小学生の頃から変わってない
奏汰の両親は2人とも仕事で帰りが遅いため家に帰っても奏汰はいつも独りだった。
でもある日
「家に1人は寂しいから玲くん一緒にいて」
と俺の袖を掴み俯きながらそう言った
当時の奏汰は元気で明るい性格だったので1人が寂しいと思ってるなんて知らなかった
だから俺は奏汰の手を握り、
「うん!僕も奏汰くんと一緒がいい」
と笑顔で返すと、今まで俯いていた顔を上げ、嬉しそうに笑ってくれた
その時奏汰の目に涙が浮かんでいたのは今でも覚えている。
それからは奏汰の両親が帰ってくるまでは一緒に過ごすことが俺たちの当たり前になっていった
今でもこの時の話をするが、君付けで呼び合っていたことが可笑くて、たまに2人で互いの真似をして笑い合っている
(奏汰と今でもずっと一緒にられるのはこの時のおかげなので、当時の俺らに本当に感謝だ)
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