冷淡騎士に溺愛されてる悪役令嬢の兄の話

雪平@冷淡騎士2nd連載中

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甘くて苦しく痛い

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「君は俺を楽しませる事だけ考えてくれたらいい」

「……っ」

「俺より大切な事なんてないだろ」

カイウスは俺が反応したのに気付いたのか、下半身を突然掴み出した。
びっくりして、片手を口から外してカイウスの手を掴んだ。

それでもカイウスは止める気がなくて、力が少し強い。
加減が分からないのか、痛くて止めてほしくて小声でカイウスに「痛いよ…」と伝えた。
このままだと、握り潰されそうだ。

このカイウスは性欲がなさそうで、こういう事をした事はないんだろう。

キスもそうだ、俺が反応をしたからしているだけだ。

何の意味もない、そう思っていてもカイウスだからか顔が熱くなる。
こんなところで痛みに耐えながら変な気になるのはダメだ!

カイウスは俺の言葉が届いたのか手を離した。

「…カイウス、話を聞いて…あの人に会いに来たわけじゃなくて」

「じゃあ何故こんなところにいる?俺をあそこから連れ出してくれるんじゃないのか?」

「当然だよ、でも今は」

「今も、俺を見るべきだ…他の人間なんて見る必要はない」

カイウスは下半身を再び握っていて、痛いと言われたからか加減していた。
それが絶妙な力加減になっていて、俺の下半身を刺激する。

首を横に振って、今はダメだからとカイウスに訴えても許してくれない。

手のひらで包み込んでいて、指先で俺の敏感な下半身を擦っていた。
息も荒くなってきて、腰がビクビクと震える。

どのくらい耐えればいいんだ?
終わりのない快楽の地獄を味わっているようだ。
こんなところでイくわけにもいかないし、そもそも今度のカイウスの力が弱くてイくほどではない。

手のひらでも擦ってきていて、下着とズボンを押し上げている。

手を止めようとしていた手は、カイウスの服の袖を掴む事しか出来なくなっていた。

「んっ、はぁ…だ、ダメっ」

「まだ痛いか?」

「い、たくは…っっ!!??」

少しだけ強く力を入れられて、さっきまで焦らされていたから突然来た刺激に声が出そうになる。
カイウスは気付いたのか、手で押さえていた俺の腕を掴んで床に押さえつけた。

唇を塞がれて、声は出なかったが激しく奪うようなキスに頭がボーッとする。
カイウスの手は下半身から腹に移動してきて、服の中に入ってきた。

冷たい手にゾクゾクと震えた。

キスをしながら、カイウスの手が下に移動していた。
ズボンのベルトを外されて、ズボンの中に手を入れられた。
直接触られて、びっくりしてカイウスの胸元に顔を埋める。

直はダメだって、本当にイけなくて辛いんだ。

「濡れてる、怪我した?」

「ち、違っ…触らないで」

「………」

唇を離してカイウスが聞いてきたから、首を横に振った。
違うけど、気持ちよくてこうなったって聞いたら引かれるかもしれない。
気持ち悪いと思われたくなくて、離してとだけ言うので精一杯だった。

カイウスは痛くなさそうな俺の姿を見て、動きを再開した。
痛くはないが、いろいろとヤバい事だけは確かだ。

卑猥な音が聞こえてきて、下着を濡らす。

イかないように自分の事でいっぱいいっぱいで、カイウスの顔を見ていなかった。
カイウスも眉を寄せていて、俺と目線が合ったら唇が重なった。

物音がして、俺がなにかにぶつかったと思った。
目線だけ横に向けてクローゼットの扉を見た。

さっきのドキドキとは違う鼓動が早くなる。

「来たか、話せ」

「………」

ローベルト卿の声を聞いたら、熱が冷静になった。
カイウスは萎えた俺のを見て、首を傾げていた。

物音だと思っていたのは扉の開く音だったみたいで、俺達には気付いていなかった。
ジークが入ってきて、報告をするところなんだろう。

扉の向こう側の会話に集中する。
カイウスの不機嫌さが増しているように感じた。
触られると反応してしまうが、ローベルト卿とジークを見ると萎えるから不思議だ。

カイウスが俺に視線を向けていて、首元に顔を埋めて舌で撫でられた。
ぞわぞわしてカイウスの方を見ると、気分がよくなっていた。
そのまま舐められて、感じて声を出さないように我慢しながら耳を傾ける。

「創世の神についての資料です」

「…これだけか?」

「あまり、知られていない存在のようで、こちらは悪魔の紋様についての資料です」

ジークは資料と言って、小さな束になった紙をローベルト卿に渡していた。
資料って図書館にでも行っていたのかな?でも図書館に置いてあるような資料はローベルト家にもいくつかある。

世間一般で知られていない神の資料なんて、国の機密情報じゃないのか?
そうなると、まさか機密資料を盗んだのか?

ジークに命令したのは、騎士と戦う必要があるからだろう。
機密資料を盗む時に、下手に魔力を使う兵士に行かせたら機密資料ごと燃やされるかもしれない。
だから薬を飲んでいないジークに行かせたんだろう。

集中していたら、首筋に痛みが走ってカイウスの方を見た。

「俺以外見るなよ、ライム」
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