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アルバイト
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「ライム!そっちの食材とってくれ!」
「はい!」
「そこに食材を置いてくれ!」
「はい!」
「食器が溜まってるぞ!」
大きなシンクで食べ終わった食器を洗う、疲れる暇なんてないほど動いている。
見習いなら当然だろう、料理はまださせてくれないが一生懸命頑張っている。
お昼時だからか、テーブルはほとんど埋まっていてクマさんが作った料理を運ぶ。
いろんな人達がいるからいろんな会話が聞こえてきて面白い。
とはいえゆっくり聞く時間はないから、すぐに厨房に戻る。
時間はあっという間に過ぎていき、食事ピークが過ぎてやっと俺も休憩がもらえた。
「お疲れ、初日なのにこき使って悪いな」
「いえ、鍛えるのにちょうどいい運動です!」
「カイ様の知り合いだから将来は騎士志望か?」
「…そうなれたらいいんですけど」
ローベルトという名を嫌う騎士は多い、ゲームでそうだったからきっと現実もそうだろう。
俺がいたら仕事にならないかもしれない、だったら名前を隠してここの料理人になるのも悪くない。
勿論一番は歌を歌う職業を目指しているが、現実問題…それだけで食えるとは思えない。
昼飯の賄いを食べていると、クマさんを呼ぶ元気な声が聞こえた。
それに応えるようにクマさんは手を上げていた。
俺はご飯を喉に詰まらせそうになり、むせた。
「よう、ハイドレイ!今から飯か?」
「おう!今日はカイ様がいるからはりきっちゃって、肉が食いたい!」
「肉ばっかりじゃなく、野菜も食え」
「いいじゃん!この後も訓練に体力いるんだから!お願いクマ!」
茶髪を揺らして笑う騎士にやれやれといった慣れた感じでクマさんは厨房に入っていった。
騎士は何処のテーブルに座ろうか周りを見渡して、俺と目が合った。
え…いっぱい席空いてるよ、彼には悪いけど別の席に行ってほしいかな。
そんな俺の考えなんて当然知らない騎士は「隣いいか?」と聞いてきた。
本当の事を言うわけにもいかず、断る理由がないので頷いた。
そうだよな、今まで騎士団の中に入った事なかったから忘れてたけどいるよな。
「お前見ない顔だな!新人騎士か?」
「い、いえ…今日から騎士団兵舎の食堂で働く事になりましたライムです!よろしくお願いします」
「ふぅん、俺の名前はハイドレイ!まだ見習い騎士だ」
そう言ってハイドレイが手を差し伸ばしてきたから、握った。
ゲームでも見習いだったけど、やっぱり見習いなんだな。
ハイドレイはカイウスに憧れて騎士団に入った見習い騎士で攻略キャラクターだ。
マリーとはカイウスを通して知り合い、お互い見習い同士だから仲良くなり…だんだん恋愛感情が芽生えたという内容だ。
ニカッとはにかむ顔がとても眩しい、出来れば関わりたくない。
攻略キャラクター全員と関わってしまったらいよいよ死亡フラグが立ってしまう。
俺的にこの世界はカイウスのトゥルーエンドのような気がするんだ。
俺が唯一プレイしていないルート…その前に死んでしまったから…
カイウスのトゥルーエンドは全員のエンドが終わった後の真のエンディングだ。
生前の時の妹はカイウスのトゥルーエンドは泣けると言っていた。
そしてカイウスとマリーを脅かしていたローベルト家が崩壊すると聞いた。
崩壊…つまり、俺達一族は死ぬんだろう、誰にかは分からない…カイウスか、攻略キャラクター全員にか…
トゥルーエンドの条件は攻略キャラクターの接触だと思っている。
カイウスとユリウスとローズとハイドレイ…出会っていない攻略キャラクターは一人だけだ。
その一人は騎士ではないが、騎士団の敷地に来ないとも限らない…警戒しよう。
複雑な顔をしている俺を見てハイドレイは首を傾げていた。
「どうしたんだ?具合悪いのか?」
「えっ、ううん…大丈夫」
「ハイドレイ、お待たせ!」
クマさんが大きなお肉が乗ったステーキを出して、ハイドレイは目を輝かせていた。
そろそろ俺も手伝おうと食べた食器を持つとハイドレイは「またな!ライム!」ともう友達のように声を掛けていた。
出来るだけ関わりたくなかったからか、苦笑いになってしまい厨房に戻った。
ハイドレイは悪い奴ではないのは分かるんだけどね。
夕方の仕事も終わり、クマさんに今日の給料をもらった。
俺の記念すべき初給料だ、これでカイウスに美味しいもの食べさせたいな。
そう思って給料袋をポケットに入れて兵舎を後にした。
「……なんでお前がここにいるんだ?」
「っ!?」
冷たく突き刺さる声が聞こえて足を止めた。
もう一人いた事をすっかり忘れていた。
騎士団の敷地内だから居ても可笑しくはないが、闇堕ちしたから帰ってきていないと勝手に思い込んでいた。
「………ユリウス」
「ユリウス様だろ、立場をわきまえろ」
つい呼び捨てにしてしまったら、眉を寄せて睨まれた。
カイウスの兄で騎士副団長であり、ローベルト家に出入りしている男。
俺は弱みを握られたくなくて、働いていた事を隠して無視して帰ろうと思った。
すると突然肩を掴まれて思いっきり振り返った。
俺が驚いているのに、俺が振り返るとユリウスも驚き肩から手を離した。
「…な、なんだよ…俺もアイツらみたいに殺すのか?」
「何の話?」
「しらばっくれても全部知ってるからな!お前が昨日ローベルトのところの黒子を殺した事くらいな!」
俺が怖いのか顔を引きつらせているが、強がってドヤ顔をしていた。
黒子を殺したのはカイウスだ、俺ではない…でもそれは言えない。
カイウスは悪役ではないんだ…暴走した時は誰にも止められないほどになるが、カイウスはゲームのメインヒーローでこの国の英雄となる人で俺の大好きな人だ。
俺がいなければカイウスは黒子を殺す事はなかったんだ、俺のせいだ。
カイウスに人を殺してほしくないと思っていても、この世界は生前の世界とは違う。
この世界で人を殺してもいい職業がある…それが国の平和を守る騎士だ。
騎士とはいえ、誰でも殺していいわけではない…国の反逆者・殺人者・敵国の騎士だ。
カイウスも騎士だからきっと小さな頃から人を殺した事があるのだろう。
でもカイウスが仕事外で殺した事は確かだ…だとしたら、ユリウスが言っている事は正しいのかもしれない。
俺が悪魔…黒子を殺した悪魔、この紋様に相応しい悪役の完成だ。
「あぁ、そうか…お前カイウスの隙を狙って殺しにきたのか」
「……え?」
「その練習で黒子を殺したんだろ?次はカイウスだな、アイツは無垢な顔して近付けば警戒もしないんじゃないか?お前の力は十分に見せてもらった、次はカイウスの死に顔を見せてくれ」
ユリウスはカイウスを憎んでいるとゲームで知っているから、サクヤがカイウスを欲しているがユリウスはカイウスを殺したいんだとこの時一番分かった。
そして、俺のこの感情も今まで感じた事のないほどの激情だった。
気付いたら、ユリウスの頬に一発拳を入れていた。
ユリウスは驚いた顔をして、尻餅をついて俺を見つめていた。
殴った拳が痛い、でもそれ以上に心が痛いんだ。
感情的になり、涙も溢れてきた。
「カイウスは絶対に死なないし、死なせない!お前なんかにカイウスのなにが分かるんだ!」
「テメェ!!」
カイウスは俺が絶対に守るんだ、ローベルト家からもユリウスからも…
俺が反抗的な態度だったからか、ユリウスも怒りを露わにしていた。
俺が何でも言う事を聞く人形だと思うな、カイウスを守るためなら…たとえゲームで物凄く怖くて残虐非道で圧力が凄くてもカイウスを守るんだ!
悪役に勝てるのは正義のヒーローか身内の悪役だと思っている。
俺は正義のヒーローにはなれない、それなら身内の悪役を止めるアンチヒーローになりたい。
ユリウスは立ち上がると、俺の胸ぐらを掴んだ…首が締まるほどに…
「カイウスを殺せないお前に生きる価値はない、ローベルトの奴らも俺と同じ意見だ…無能は死んで有能に生まれ変われ」
ユリウスは腰に下げていた剣を掴んで引き抜こうとした。
この距離で刺されても誰にも分からないだろう。
嫌な汗が頬を伝う、一瞬動いたら死が待ち受けている。
俺はせめてもの抵抗で睨む事しか出来ない、ここで怯んだら父親にも勝てない。
ユリウスはプライドがとても高い、そして自分に従わないものは全て自分の敵だと思っている。
自分中心の男だ、悪役としては向いてるだろうが国を守る騎士としては最悪だ。
「俺も簡単に死んだりしない!」
「なら試してみるか?」
「何を試すんだ?」
引き抜こうとした剣が再び鞘の中に戻される。
顔が近いほどに近付いていたが、俺達の間に無理矢理割り込ませて離された。
ユリウスは隠しもしない舌打ちをして、剣を掴んでいた手に別の手が重なっているのを振り払った。
さらに不機嫌になるユリウスと違い、俺は安心して全身の力が抜けていった。
足が震えているなんて情けないな、強がっているが怖いものは怖い。
倒れる前に支えてくれたからホッと胸を撫で下ろした。
「はい!」
「そこに食材を置いてくれ!」
「はい!」
「食器が溜まってるぞ!」
大きなシンクで食べ終わった食器を洗う、疲れる暇なんてないほど動いている。
見習いなら当然だろう、料理はまださせてくれないが一生懸命頑張っている。
お昼時だからか、テーブルはほとんど埋まっていてクマさんが作った料理を運ぶ。
いろんな人達がいるからいろんな会話が聞こえてきて面白い。
とはいえゆっくり聞く時間はないから、すぐに厨房に戻る。
時間はあっという間に過ぎていき、食事ピークが過ぎてやっと俺も休憩がもらえた。
「お疲れ、初日なのにこき使って悪いな」
「いえ、鍛えるのにちょうどいい運動です!」
「カイ様の知り合いだから将来は騎士志望か?」
「…そうなれたらいいんですけど」
ローベルトという名を嫌う騎士は多い、ゲームでそうだったからきっと現実もそうだろう。
俺がいたら仕事にならないかもしれない、だったら名前を隠してここの料理人になるのも悪くない。
勿論一番は歌を歌う職業を目指しているが、現実問題…それだけで食えるとは思えない。
昼飯の賄いを食べていると、クマさんを呼ぶ元気な声が聞こえた。
それに応えるようにクマさんは手を上げていた。
俺はご飯を喉に詰まらせそうになり、むせた。
「よう、ハイドレイ!今から飯か?」
「おう!今日はカイ様がいるからはりきっちゃって、肉が食いたい!」
「肉ばっかりじゃなく、野菜も食え」
「いいじゃん!この後も訓練に体力いるんだから!お願いクマ!」
茶髪を揺らして笑う騎士にやれやれといった慣れた感じでクマさんは厨房に入っていった。
騎士は何処のテーブルに座ろうか周りを見渡して、俺と目が合った。
え…いっぱい席空いてるよ、彼には悪いけど別の席に行ってほしいかな。
そんな俺の考えなんて当然知らない騎士は「隣いいか?」と聞いてきた。
本当の事を言うわけにもいかず、断る理由がないので頷いた。
そうだよな、今まで騎士団の中に入った事なかったから忘れてたけどいるよな。
「お前見ない顔だな!新人騎士か?」
「い、いえ…今日から騎士団兵舎の食堂で働く事になりましたライムです!よろしくお願いします」
「ふぅん、俺の名前はハイドレイ!まだ見習い騎士だ」
そう言ってハイドレイが手を差し伸ばしてきたから、握った。
ゲームでも見習いだったけど、やっぱり見習いなんだな。
ハイドレイはカイウスに憧れて騎士団に入った見習い騎士で攻略キャラクターだ。
マリーとはカイウスを通して知り合い、お互い見習い同士だから仲良くなり…だんだん恋愛感情が芽生えたという内容だ。
ニカッとはにかむ顔がとても眩しい、出来れば関わりたくない。
攻略キャラクター全員と関わってしまったらいよいよ死亡フラグが立ってしまう。
俺的にこの世界はカイウスのトゥルーエンドのような気がするんだ。
俺が唯一プレイしていないルート…その前に死んでしまったから…
カイウスのトゥルーエンドは全員のエンドが終わった後の真のエンディングだ。
生前の時の妹はカイウスのトゥルーエンドは泣けると言っていた。
そしてカイウスとマリーを脅かしていたローベルト家が崩壊すると聞いた。
崩壊…つまり、俺達一族は死ぬんだろう、誰にかは分からない…カイウスか、攻略キャラクター全員にか…
トゥルーエンドの条件は攻略キャラクターの接触だと思っている。
カイウスとユリウスとローズとハイドレイ…出会っていない攻略キャラクターは一人だけだ。
その一人は騎士ではないが、騎士団の敷地に来ないとも限らない…警戒しよう。
複雑な顔をしている俺を見てハイドレイは首を傾げていた。
「どうしたんだ?具合悪いのか?」
「えっ、ううん…大丈夫」
「ハイドレイ、お待たせ!」
クマさんが大きなお肉が乗ったステーキを出して、ハイドレイは目を輝かせていた。
そろそろ俺も手伝おうと食べた食器を持つとハイドレイは「またな!ライム!」ともう友達のように声を掛けていた。
出来るだけ関わりたくなかったからか、苦笑いになってしまい厨房に戻った。
ハイドレイは悪い奴ではないのは分かるんだけどね。
夕方の仕事も終わり、クマさんに今日の給料をもらった。
俺の記念すべき初給料だ、これでカイウスに美味しいもの食べさせたいな。
そう思って給料袋をポケットに入れて兵舎を後にした。
「……なんでお前がここにいるんだ?」
「っ!?」
冷たく突き刺さる声が聞こえて足を止めた。
もう一人いた事をすっかり忘れていた。
騎士団の敷地内だから居ても可笑しくはないが、闇堕ちしたから帰ってきていないと勝手に思い込んでいた。
「………ユリウス」
「ユリウス様だろ、立場をわきまえろ」
つい呼び捨てにしてしまったら、眉を寄せて睨まれた。
カイウスの兄で騎士副団長であり、ローベルト家に出入りしている男。
俺は弱みを握られたくなくて、働いていた事を隠して無視して帰ろうと思った。
すると突然肩を掴まれて思いっきり振り返った。
俺が驚いているのに、俺が振り返るとユリウスも驚き肩から手を離した。
「…な、なんだよ…俺もアイツらみたいに殺すのか?」
「何の話?」
「しらばっくれても全部知ってるからな!お前が昨日ローベルトのところの黒子を殺した事くらいな!」
俺が怖いのか顔を引きつらせているが、強がってドヤ顔をしていた。
黒子を殺したのはカイウスだ、俺ではない…でもそれは言えない。
カイウスは悪役ではないんだ…暴走した時は誰にも止められないほどになるが、カイウスはゲームのメインヒーローでこの国の英雄となる人で俺の大好きな人だ。
俺がいなければカイウスは黒子を殺す事はなかったんだ、俺のせいだ。
カイウスに人を殺してほしくないと思っていても、この世界は生前の世界とは違う。
この世界で人を殺してもいい職業がある…それが国の平和を守る騎士だ。
騎士とはいえ、誰でも殺していいわけではない…国の反逆者・殺人者・敵国の騎士だ。
カイウスも騎士だからきっと小さな頃から人を殺した事があるのだろう。
でもカイウスが仕事外で殺した事は確かだ…だとしたら、ユリウスが言っている事は正しいのかもしれない。
俺が悪魔…黒子を殺した悪魔、この紋様に相応しい悪役の完成だ。
「あぁ、そうか…お前カイウスの隙を狙って殺しにきたのか」
「……え?」
「その練習で黒子を殺したんだろ?次はカイウスだな、アイツは無垢な顔して近付けば警戒もしないんじゃないか?お前の力は十分に見せてもらった、次はカイウスの死に顔を見せてくれ」
ユリウスはカイウスを憎んでいるとゲームで知っているから、サクヤがカイウスを欲しているがユリウスはカイウスを殺したいんだとこの時一番分かった。
そして、俺のこの感情も今まで感じた事のないほどの激情だった。
気付いたら、ユリウスの頬に一発拳を入れていた。
ユリウスは驚いた顔をして、尻餅をついて俺を見つめていた。
殴った拳が痛い、でもそれ以上に心が痛いんだ。
感情的になり、涙も溢れてきた。
「カイウスは絶対に死なないし、死なせない!お前なんかにカイウスのなにが分かるんだ!」
「テメェ!!」
カイウスは俺が絶対に守るんだ、ローベルト家からもユリウスからも…
俺が反抗的な態度だったからか、ユリウスも怒りを露わにしていた。
俺が何でも言う事を聞く人形だと思うな、カイウスを守るためなら…たとえゲームで物凄く怖くて残虐非道で圧力が凄くてもカイウスを守るんだ!
悪役に勝てるのは正義のヒーローか身内の悪役だと思っている。
俺は正義のヒーローにはなれない、それなら身内の悪役を止めるアンチヒーローになりたい。
ユリウスは立ち上がると、俺の胸ぐらを掴んだ…首が締まるほどに…
「カイウスを殺せないお前に生きる価値はない、ローベルトの奴らも俺と同じ意見だ…無能は死んで有能に生まれ変われ」
ユリウスは腰に下げていた剣を掴んで引き抜こうとした。
この距離で刺されても誰にも分からないだろう。
嫌な汗が頬を伝う、一瞬動いたら死が待ち受けている。
俺はせめてもの抵抗で睨む事しか出来ない、ここで怯んだら父親にも勝てない。
ユリウスはプライドがとても高い、そして自分に従わないものは全て自分の敵だと思っている。
自分中心の男だ、悪役としては向いてるだろうが国を守る騎士としては最悪だ。
「俺も簡単に死んだりしない!」
「なら試してみるか?」
「何を試すんだ?」
引き抜こうとした剣が再び鞘の中に戻される。
顔が近いほどに近付いていたが、俺達の間に無理矢理割り込ませて離された。
ユリウスは隠しもしない舌打ちをして、剣を掴んでいた手に別の手が重なっているのを振り払った。
さらに不機嫌になるユリウスと違い、俺は安心して全身の力が抜けていった。
足が震えているなんて情けないな、強がっているが怖いものは怖い。
倒れる前に支えてくれたからホッと胸を撫で下ろした。
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