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逃げ出した先
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地面に落ちていたぬいぐるみを拾っていて、そういえばなんでカイウスは普通に来れたんだろうと不思議に思った。
ワープした?でもそれだとカイウスがぬいぐるみで来た意味がなくなる。
「カイウス、どうやって来たの?」
「来てない」
「……へ?」
「俺の力が具現化してるだけだ、分身だ」
まさかこのカイウスが本物ではないなんて信じられず、頬をペタペタと触れる。
本物みたいな肌触り、もし本物だと現れても誰も偽物だって思わない気がする。
カイウス自身、何故人の姿に具現化出来たか分かっていないようで「ライムを助けるために俺の願いが通じたんだろう」と一人で納得していた。
もうぬいぐるみに戻れないようで、具現化といってもこの姿のカイウスがバレるのはやはりダメだ。
鉄格子を押すとぐにゃりと曲がっていた、それはまるでゴムのようだ。
いや、鉄だよ?カイウスって筋肉はあるがこんな怪力だったの!?
「行くぞ」
「でも、外にはいっぱい人がいるし…」
牢屋を出て廊下に誰もいない事を確認しながら走り抜ける。
俺が怖いからか、牢屋の近くには誰も近付いていなかった。
ただ廊下の先にある鉄の扉を開いた先には大勢の人がいる。
扉とは反対方向の壁に手をついていて、なにかを探すように撫でていた。
そして思いっきり壁を殴り付けたら、壁が吹き飛んで空洞になっていた。
あまりの怪力に開いた口が塞がらなくてカイウスと壁だったものを交互に見つめた。
そのまま何事もなかったかのように進んで、地上に進むために上の土を風魔法で吹き飛ばし光が差し込んだ。
あまりの眩しさに目を瞑ると、大きな音を立てて破壊したからか牢獄の向こう側が騒がしかった。
さすがに穴を開けた地上には誰もいないのか、声はしなかった。
先にカイウスは俺を逃がそうと肩車をして、穴の向こう側に出た。
最後にカイウスは風魔法を足元に纏わせて一気に地上に上がる。
そのまますぐに俺を再びお姫様だっこして、風魔法を使い物凄い速さで走っていく。
屋敷から離れて、人がいない湖の近くに下されて足がよろける。
助けてくれたカイウスにお礼を言おうと思い、顔を上げると…そこには誰もいなかった。
カイウスの本物は何処かにいるが、分身は消えてしまっていた。
これから寮に戻るしか選択肢はないが、どうしよう…また連れ戻されたら大変だ。
今回の騒ぎはローベルト家の人達しか知らないが、また俺がやったと思い込むだろう。
カイウスに相談したら、絶対に自分がやったと名乗り出るから言えない。
そんな事を言ったら悪魔の正体がカイウスだってバレて、英雄のカイウスが悪者になってしまう。
それだけはダメだ、カイウスに辛い思いをさせたくないんだ。
学校を辞めたら行く場所がなくなるし、俺は学べるものは学びたい。
どうやったら連れ戻されないか考えながら歩く、いや…俺だと気付かれないようにする方法を考えよう。
「頭を丸坊主にして筋肉ムキムキになれば俺だって分からないよな」
「…ライムはそのままでいい」
突然背後から声がして、追っ手がもう来たのかと飛び跳ねて驚いた。
後ろを振り返ると、さっき居なくなった筈のカイウスがそこに居た。
これは本物のカイウスだ、そう分かるとカイウスに抱きついた。
カイウスは受け止めてくれて頭を撫でてくれた、分身もカイウスだがやっぱり本物がいい。
カイウスに腕を引かれて何処かに歩き出した、町の人達は英雄カイウスに挨拶をしていた。
カイウスは愛想はよくないが、一人一人に挨拶を交わしていた。
間近でカイウスが騎士団長として慕われているのを見て、俺の知ってるカイウスではない気分だった。
一通り挨拶が終わり再びカイウスに腕を引かれて歩き出した。
俺とカイウスって周りからどう見られているんだろう、他人に興味がないカイウスが俺と手を握ってるなんて変だよな。
この世界では同性を好きになるのはそうある事じゃないから恋人には見られないと思う。
その時、後ろにいたお姉さん達がクスクスと笑っているのが聞こえた。
「あの子迷子なのかな?」
「なんか可愛い」
そうか、俺…迷子でカイウスに親を探してもらってるように見えるのか。
恥ずかしく顔を真っ赤にさせながら早く目的地に着かないかなぁと思っていた。
そして着いた先はカイウスの屋敷で、てっきり寮に向かってると思っていた俺は首を傾げた。
寮は隣だから間違えたのかなと思ったら、カイウスは屋敷の門の前にいたメイドに話しかけていた。
あのメイドはゲームでいた子だ、初めて見た時は女の子だと思ってパッケージを見て女の子同士の恋愛があるのかと思っていた。
実際は男の娘と呼ばれるキャラクターで、普通に恋愛対象は異性だった。
カイウスとは友人同士で、ヒロインのマリーの上司でもある銀髪の肩まで長いゆるふわヘアーのローズだった。
カイウスはローズを連れてきて、俺のところまでやってきた。
「彼がライムだ、部屋まで案内を頼む」
「分かりました」
ローズはカイウスに頭を下げて、カイウスはまだ少し仕事が残ってると広場の方に向かった。
部屋って事はカイウスの部屋だよな、今寮に戻るとローベルトの人達が来るかもしれないから大人しくローズの後を付いて行った。
ひらひらしたスカートをはためかせて歩く後ろ姿は可愛い女の子でちょっとドキドキした。
屋敷に入り、廊下を進んでいる時にローズは一人のメイドに声を掛けていた。
その子は俺を一瞬だけ見つめてすぐに頭を下げていた、マリーだ。
ローズはマリーも一緒に連れて行きたいのか「新人メイドのマリーをお勉強のためにご同行してよろしいですか?」と聞いてきた。
全然いいと頷くと、ローズとマリーに頭を下げられて慣れていなくてどうしたらいいのか戸惑う。
三人でカイウスの部屋に到着して、ローズはカイウスから預かっていた鍵を差し込んで開けていた。
「カイ様はもう少し時間がかかります、豆茶をご用意致します」
「お構いなく!」
「いえ、カイ様には特別扱いだと言われておりますので」
そう言ったローズはニコニコと笑いながら部屋から出て行った。
特別扱いじゃなくて普通の客でいいのになと思っていたら、マリーと目が合った。
すぐに頭を下げられて、下げなくていいよと笑うとマリーはホッとしていた。
あまりこういうのに慣れていないんだよな、俺もそうだから気持ちは分かる。
マリーと二人っきりの空間で、お互い無言…ちょっと気まずいな。
そういえばゲームのマリーは18歳でゲームが始まるが、確かマリーはライムと同じ歳…今のマリーは16歳って事になる。
だとしたらそこの設定も変わっているのかな、他になにか変わっているのかもしれない。
今ならいろいろと聞ける、こんなチャンスは滅多にないだろうし…
「あの…マリー、さん」
「えっ!?は、はい!」
お互いしどろもどりになりながら会話していたら、マリーの手の甲が視界に映った。
思わず手を伸ばしてマリーの手を掴むと驚いて小さな声を上げていた。
女の子の手を無理矢理掴んでしまい、土下座する勢いで謝った。
マリーはすぐに微笑んで許してくれたが、俺の心の中はずっと引っかかったままだった。
マリーの手の甲に、悪魔の紋様がない…綺麗で真っ白な手だった。
マリーはヒロインで生まれたばかりの頃から紋様があった筈だ。
それはカイウスルートに入っても、別の人のルートに入っても変わらない筈だ。
悪魔だと虐げられても攻略キャラクターと一緒に乗り越えて逞しく成長するのがゲームの物語だ。
でも今のマリーは虐げられる事もなく、ただのメイドのように見える。
悪魔の紋様を通して知り合う攻略キャラクターとも繋がりがなくなる。
今、マリーは誰の事が好きなんだろう…屋敷にいて知り合える攻略キャラクターはユリウスとローズと……カイウスだ。
「マリーさんは好きな子いるの?」
「えっ、わ…私は…」
マリーは頬を赤らめつつ、チラッと視線を向けていた…その先にはカイウスの私服が壁に掛かっていた。
そうか、幼少期の頃二人は出会って恋に落ちたのか…カイウスは小鳥の歌声がどうの言っていたけど…
マリーの約束された幸せを俺が奪ってしまったかもしれない。
悪魔の紋様がなくて、カイウスにも守ってもらえない…守ってもらうほどの事は起きないけど…
俺は本来は敵役、幸せを許されない立場でカイウスに想いを寄せた。
俺の悪魔の紋様は何の役にも立たないとローベルトの人達に言えないのも、カイウスに想いを伝えられないのも…俺が悪役だからだ。
悪役は人々に嫌われて、幸せになる権利もなくて…カイウスに殺されるのが決まっている未来だ。
ゲームの何らかの力が、俺を悪役として正しい道に導こうとしている。
「マリーさん、俺は…カイウスの事っ」
そこまで言おうと思ったら、息がヒューヒューと抜けている変な感じがした。
声が出ない、やっぱり…誰にも俺の本当の想いを伝えられない。
でも、皆ゲーム通りに動いているのに…なんでカイウスだけゲームに逆らう事が出来るんだろう。
その時、屋敷が大きな音を立てて揺れて立っていられなくなり、なにかに掴まった。
マリーが大きく体を揺らして倒れそうだったから、とっさに支えようと手を伸ばした。
ワープした?でもそれだとカイウスがぬいぐるみで来た意味がなくなる。
「カイウス、どうやって来たの?」
「来てない」
「……へ?」
「俺の力が具現化してるだけだ、分身だ」
まさかこのカイウスが本物ではないなんて信じられず、頬をペタペタと触れる。
本物みたいな肌触り、もし本物だと現れても誰も偽物だって思わない気がする。
カイウス自身、何故人の姿に具現化出来たか分かっていないようで「ライムを助けるために俺の願いが通じたんだろう」と一人で納得していた。
もうぬいぐるみに戻れないようで、具現化といってもこの姿のカイウスがバレるのはやはりダメだ。
鉄格子を押すとぐにゃりと曲がっていた、それはまるでゴムのようだ。
いや、鉄だよ?カイウスって筋肉はあるがこんな怪力だったの!?
「行くぞ」
「でも、外にはいっぱい人がいるし…」
牢屋を出て廊下に誰もいない事を確認しながら走り抜ける。
俺が怖いからか、牢屋の近くには誰も近付いていなかった。
ただ廊下の先にある鉄の扉を開いた先には大勢の人がいる。
扉とは反対方向の壁に手をついていて、なにかを探すように撫でていた。
そして思いっきり壁を殴り付けたら、壁が吹き飛んで空洞になっていた。
あまりの怪力に開いた口が塞がらなくてカイウスと壁だったものを交互に見つめた。
そのまま何事もなかったかのように進んで、地上に進むために上の土を風魔法で吹き飛ばし光が差し込んだ。
あまりの眩しさに目を瞑ると、大きな音を立てて破壊したからか牢獄の向こう側が騒がしかった。
さすがに穴を開けた地上には誰もいないのか、声はしなかった。
先にカイウスは俺を逃がそうと肩車をして、穴の向こう側に出た。
最後にカイウスは風魔法を足元に纏わせて一気に地上に上がる。
そのまますぐに俺を再びお姫様だっこして、風魔法を使い物凄い速さで走っていく。
屋敷から離れて、人がいない湖の近くに下されて足がよろける。
助けてくれたカイウスにお礼を言おうと思い、顔を上げると…そこには誰もいなかった。
カイウスの本物は何処かにいるが、分身は消えてしまっていた。
これから寮に戻るしか選択肢はないが、どうしよう…また連れ戻されたら大変だ。
今回の騒ぎはローベルト家の人達しか知らないが、また俺がやったと思い込むだろう。
カイウスに相談したら、絶対に自分がやったと名乗り出るから言えない。
そんな事を言ったら悪魔の正体がカイウスだってバレて、英雄のカイウスが悪者になってしまう。
それだけはダメだ、カイウスに辛い思いをさせたくないんだ。
学校を辞めたら行く場所がなくなるし、俺は学べるものは学びたい。
どうやったら連れ戻されないか考えながら歩く、いや…俺だと気付かれないようにする方法を考えよう。
「頭を丸坊主にして筋肉ムキムキになれば俺だって分からないよな」
「…ライムはそのままでいい」
突然背後から声がして、追っ手がもう来たのかと飛び跳ねて驚いた。
後ろを振り返ると、さっき居なくなった筈のカイウスがそこに居た。
これは本物のカイウスだ、そう分かるとカイウスに抱きついた。
カイウスは受け止めてくれて頭を撫でてくれた、分身もカイウスだがやっぱり本物がいい。
カイウスに腕を引かれて何処かに歩き出した、町の人達は英雄カイウスに挨拶をしていた。
カイウスは愛想はよくないが、一人一人に挨拶を交わしていた。
間近でカイウスが騎士団長として慕われているのを見て、俺の知ってるカイウスではない気分だった。
一通り挨拶が終わり再びカイウスに腕を引かれて歩き出した。
俺とカイウスって周りからどう見られているんだろう、他人に興味がないカイウスが俺と手を握ってるなんて変だよな。
この世界では同性を好きになるのはそうある事じゃないから恋人には見られないと思う。
その時、後ろにいたお姉さん達がクスクスと笑っているのが聞こえた。
「あの子迷子なのかな?」
「なんか可愛い」
そうか、俺…迷子でカイウスに親を探してもらってるように見えるのか。
恥ずかしく顔を真っ赤にさせながら早く目的地に着かないかなぁと思っていた。
そして着いた先はカイウスの屋敷で、てっきり寮に向かってると思っていた俺は首を傾げた。
寮は隣だから間違えたのかなと思ったら、カイウスは屋敷の門の前にいたメイドに話しかけていた。
あのメイドはゲームでいた子だ、初めて見た時は女の子だと思ってパッケージを見て女の子同士の恋愛があるのかと思っていた。
実際は男の娘と呼ばれるキャラクターで、普通に恋愛対象は異性だった。
カイウスとは友人同士で、ヒロインのマリーの上司でもある銀髪の肩まで長いゆるふわヘアーのローズだった。
カイウスはローズを連れてきて、俺のところまでやってきた。
「彼がライムだ、部屋まで案内を頼む」
「分かりました」
ローズはカイウスに頭を下げて、カイウスはまだ少し仕事が残ってると広場の方に向かった。
部屋って事はカイウスの部屋だよな、今寮に戻るとローベルトの人達が来るかもしれないから大人しくローズの後を付いて行った。
ひらひらしたスカートをはためかせて歩く後ろ姿は可愛い女の子でちょっとドキドキした。
屋敷に入り、廊下を進んでいる時にローズは一人のメイドに声を掛けていた。
その子は俺を一瞬だけ見つめてすぐに頭を下げていた、マリーだ。
ローズはマリーも一緒に連れて行きたいのか「新人メイドのマリーをお勉強のためにご同行してよろしいですか?」と聞いてきた。
全然いいと頷くと、ローズとマリーに頭を下げられて慣れていなくてどうしたらいいのか戸惑う。
三人でカイウスの部屋に到着して、ローズはカイウスから預かっていた鍵を差し込んで開けていた。
「カイ様はもう少し時間がかかります、豆茶をご用意致します」
「お構いなく!」
「いえ、カイ様には特別扱いだと言われておりますので」
そう言ったローズはニコニコと笑いながら部屋から出て行った。
特別扱いじゃなくて普通の客でいいのになと思っていたら、マリーと目が合った。
すぐに頭を下げられて、下げなくていいよと笑うとマリーはホッとしていた。
あまりこういうのに慣れていないんだよな、俺もそうだから気持ちは分かる。
マリーと二人っきりの空間で、お互い無言…ちょっと気まずいな。
そういえばゲームのマリーは18歳でゲームが始まるが、確かマリーはライムと同じ歳…今のマリーは16歳って事になる。
だとしたらそこの設定も変わっているのかな、他になにか変わっているのかもしれない。
今ならいろいろと聞ける、こんなチャンスは滅多にないだろうし…
「あの…マリー、さん」
「えっ!?は、はい!」
お互いしどろもどりになりながら会話していたら、マリーの手の甲が視界に映った。
思わず手を伸ばしてマリーの手を掴むと驚いて小さな声を上げていた。
女の子の手を無理矢理掴んでしまい、土下座する勢いで謝った。
マリーはすぐに微笑んで許してくれたが、俺の心の中はずっと引っかかったままだった。
マリーの手の甲に、悪魔の紋様がない…綺麗で真っ白な手だった。
マリーはヒロインで生まれたばかりの頃から紋様があった筈だ。
それはカイウスルートに入っても、別の人のルートに入っても変わらない筈だ。
悪魔だと虐げられても攻略キャラクターと一緒に乗り越えて逞しく成長するのがゲームの物語だ。
でも今のマリーは虐げられる事もなく、ただのメイドのように見える。
悪魔の紋様を通して知り合う攻略キャラクターとも繋がりがなくなる。
今、マリーは誰の事が好きなんだろう…屋敷にいて知り合える攻略キャラクターはユリウスとローズと……カイウスだ。
「マリーさんは好きな子いるの?」
「えっ、わ…私は…」
マリーは頬を赤らめつつ、チラッと視線を向けていた…その先にはカイウスの私服が壁に掛かっていた。
そうか、幼少期の頃二人は出会って恋に落ちたのか…カイウスは小鳥の歌声がどうの言っていたけど…
マリーの約束された幸せを俺が奪ってしまったかもしれない。
悪魔の紋様がなくて、カイウスにも守ってもらえない…守ってもらうほどの事は起きないけど…
俺は本来は敵役、幸せを許されない立場でカイウスに想いを寄せた。
俺の悪魔の紋様は何の役にも立たないとローベルトの人達に言えないのも、カイウスに想いを伝えられないのも…俺が悪役だからだ。
悪役は人々に嫌われて、幸せになる権利もなくて…カイウスに殺されるのが決まっている未来だ。
ゲームの何らかの力が、俺を悪役として正しい道に導こうとしている。
「マリーさん、俺は…カイウスの事っ」
そこまで言おうと思ったら、息がヒューヒューと抜けている変な感じがした。
声が出ない、やっぱり…誰にも俺の本当の想いを伝えられない。
でも、皆ゲーム通りに動いているのに…なんでカイウスだけゲームに逆らう事が出来るんだろう。
その時、屋敷が大きな音を立てて揺れて立っていられなくなり、なにかに掴まった。
マリーが大きく体を揺らして倒れそうだったから、とっさに支えようと手を伸ばした。
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