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幻想
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「はぁはぁ…これで、最後だ!」
銃を撃ち、最後の木が倒れると空にあった大きなヒビは割れていった。
そして、目の前には俺がずっと探していた社があった。
まだ偽物シリウス達はいる、結界を破ったくらいじゃダメか。
社に向かおうにも、かなり体力が消耗していた…いくら疲れたとはいえここまで体力がなくなるものなのか?
宝玉に体力を吸われていたのかもしれない、予備に回復剤を買っておくんだった。
膝を付くと、後ろに気配を感じる…肩を触れられて弱々しいが「さわ…るな」と拒絶した。
抵抗する体力がないが、もしまた服の中に手を入れてきたら…銃で…撃ち……
俺の名前を呼ぶ声が聞こえる、その声で俺を呼ぶんじゃねぇよ。
そう言おうとしたら、ふとにおいがした…脳を麻痺させるそのにおいの持ち主に心当たりがあった。
俺の意識はそこでプツリと消えていった、それからどうなったか俺は知らなかった。
※シリウスの話
宝玉を探して、街までやってきて魔物だと気付かれないように変装までした。
街を抜けた先にある森に宝玉の気配を強く感じるな。
そんな時、フラフラしている人間が見えた…見ているこちらが危うい。
何故ここに居るのか知らないが、体を支えるとレインの体温が服を通して感じる。
自分から手放したとはいえ、ずっとレインに会いたかった。
まだ離れてそんな時は経っていないというのに、俺の隣は当たり前にレインがいた。
レインは言いにくそうに観光と言っていた、他の理由があっても言いたくないんだろう。
俺はレインを巻き込まないと決めたんだ、口を出す事ではない。
レインと別れて、俺はまた宝玉探しに向かおうと思ったが誰かに呼び止められた。
後ろを振り返ると、そこにはフェザーがいてフェザーも人間に化けていた。
「シリウス様!こんなところで会えるなんて奇遇ですね!」
「本当だな」
「シリウス様も縁結びのお祈りですか?」
「なんだそれは」
「ここの近くの森で縁結びが評判の社があるんですよ!」
フェザーは人間の精を食らう悪魔だから、人間の情報をよく知っているな。
縁結び…いろんな縁を引き連れてきそうなものだな。
俺とレインが出会ったのも、その縁のおかげかもしれないな。
フェザーは何の縁を結びたいのか知らないが、俺は宝玉を探すために行くからフェザーは少しこの街で待っていろと言った。
あの森は今、宝玉の力で満ちていてなにが起きても不思議ではない。
それを考えると、レインは大丈夫だろうか…もし縁結びに来たのなら森に入るかもしれない。
レインの気配を探るが、なにかに妨害されて上手くいかない。
これも近くの宝玉のせいか…レインが行ったかもしれないなら俺も早く宝玉を取り戻そうと歩き出した。
レインはやはり森にいて、フラフラしていて宝玉に力を座れたんだと分かる。
それでも立ち上がろうとしているレインに心臓の奥が気持ち悪く感じる。
レインはそうまでして誰かと縁を結びたいのか?それはいったい誰だ。
倒れる寸前でレインを支えると俺を拒絶する言葉を吐く。
少し離れていただけなのに、レインはもう俺の事を忘れてしまったのか?
街では俺だと気付いて引き止めていたというのに…
「レイン、俺を忘れる事なんて許さない…絶対に」
レインに近付こうとしているなにかを睨みつけると消えていった。
宝玉の気配がする社、これが縁結びなんて皮肉なものだな。
手をかざして、宝玉を自分のものにしてからレインを連れて歩き出した。
無防備に寝ているレイン、いったい何の夢を見ているのか。
こんなにレインを憎らしいと思うなんて考えてもいなかった。
銃を撃ち、最後の木が倒れると空にあった大きなヒビは割れていった。
そして、目の前には俺がずっと探していた社があった。
まだ偽物シリウス達はいる、結界を破ったくらいじゃダメか。
社に向かおうにも、かなり体力が消耗していた…いくら疲れたとはいえここまで体力がなくなるものなのか?
宝玉に体力を吸われていたのかもしれない、予備に回復剤を買っておくんだった。
膝を付くと、後ろに気配を感じる…肩を触れられて弱々しいが「さわ…るな」と拒絶した。
抵抗する体力がないが、もしまた服の中に手を入れてきたら…銃で…撃ち……
俺の名前を呼ぶ声が聞こえる、その声で俺を呼ぶんじゃねぇよ。
そう言おうとしたら、ふとにおいがした…脳を麻痺させるそのにおいの持ち主に心当たりがあった。
俺の意識はそこでプツリと消えていった、それからどうなったか俺は知らなかった。
※シリウスの話
宝玉を探して、街までやってきて魔物だと気付かれないように変装までした。
街を抜けた先にある森に宝玉の気配を強く感じるな。
そんな時、フラフラしている人間が見えた…見ているこちらが危うい。
何故ここに居るのか知らないが、体を支えるとレインの体温が服を通して感じる。
自分から手放したとはいえ、ずっとレインに会いたかった。
まだ離れてそんな時は経っていないというのに、俺の隣は当たり前にレインがいた。
レインは言いにくそうに観光と言っていた、他の理由があっても言いたくないんだろう。
俺はレインを巻き込まないと決めたんだ、口を出す事ではない。
レインと別れて、俺はまた宝玉探しに向かおうと思ったが誰かに呼び止められた。
後ろを振り返ると、そこにはフェザーがいてフェザーも人間に化けていた。
「シリウス様!こんなところで会えるなんて奇遇ですね!」
「本当だな」
「シリウス様も縁結びのお祈りですか?」
「なんだそれは」
「ここの近くの森で縁結びが評判の社があるんですよ!」
フェザーは人間の精を食らう悪魔だから、人間の情報をよく知っているな。
縁結び…いろんな縁を引き連れてきそうなものだな。
俺とレインが出会ったのも、その縁のおかげかもしれないな。
フェザーは何の縁を結びたいのか知らないが、俺は宝玉を探すために行くからフェザーは少しこの街で待っていろと言った。
あの森は今、宝玉の力で満ちていてなにが起きても不思議ではない。
それを考えると、レインは大丈夫だろうか…もし縁結びに来たのなら森に入るかもしれない。
レインの気配を探るが、なにかに妨害されて上手くいかない。
これも近くの宝玉のせいか…レインが行ったかもしれないなら俺も早く宝玉を取り戻そうと歩き出した。
レインはやはり森にいて、フラフラしていて宝玉に力を座れたんだと分かる。
それでも立ち上がろうとしているレインに心臓の奥が気持ち悪く感じる。
レインはそうまでして誰かと縁を結びたいのか?それはいったい誰だ。
倒れる寸前でレインを支えると俺を拒絶する言葉を吐く。
少し離れていただけなのに、レインはもう俺の事を忘れてしまったのか?
街では俺だと気付いて引き止めていたというのに…
「レイン、俺を忘れる事なんて許さない…絶対に」
レインに近付こうとしているなにかを睨みつけると消えていった。
宝玉の気配がする社、これが縁結びなんて皮肉なものだな。
手をかざして、宝玉を自分のものにしてからレインを連れて歩き出した。
無防備に寝ているレイン、いったい何の夢を見ているのか。
こんなにレインを憎らしいと思うなんて考えてもいなかった。
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