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性奴隷

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目の前を見ると、まだ慰みものの少年は行為をしていた。
獣人のデカいモノを咥えて、後ろから激しく揺さぶられている。
…もう一匹増えてないか?なんで?何処から入った?

恐怖で顔を青くすると、腰を掴まれて心臓が握りつぶされるような驚きを感じた。

俺の尻を掴んで広げられる、何も身につけていないから全てがさらけ出されている。
生暖かい感触に全身の鳥肌が立つのが分かる。

我慢だ、我慢すれば…あの子が助かるんだから…
シリウスにだって何回もされただろ、同じようなものだ。

…………同じ?本当にシリウスと同じだと思っているのか?

シリウスに触られて、こんなに鳥肌が立ったか?
嫌だ、こんなの…シリウスじゃないと…受け入れたくない。

俺は首の鎖を掴んで、オークの肩に足を乗っけた。
俺のを舐めていて夢中だったのか、無防備だった。

俺も感じてると思ったのか?そんなんじゃ誰も満足しねぇよ、童貞豚野郎。

鎖をオークの首に巻いて、思いっきり引っ張った。
オークはデカい図体を暴れさせていて、俺の首が持っていかれそうになったから踏ん張った。
体が動かなくなり、俺は鎖をオークの首から外した。

死んだわけではない、あのくらいじゃオークの太い首は締まらない。
気絶がいいところだろう、逃げるための時間稼ぎになればいい。

最悪だ、ずっと見て見ぬふりをしてきたのに自覚が芽生えるなんて…
俺…シリウスの事、好きなのかよ…普通男にされたくないって思うのに、二回もシリウスがいいなんて考えて…

ゴブリンの時もオークの時もシリウスを求めて、寂しくて一人でした事もあった。

いや、今はそんな事を考えている時間はない…早くここから出なくてはいけない。

これからどうするか、武器はないし…首の鎖をどうにかしないといけない。
引きちぎれないなら武器が必要になる、このオークは武器を持っていないのか?

触りたくはないが、触らないと調べられないから調べてみる。
なんか白くてドロッとしたものが垂れていて、あの首絞めでイったのだと分かる。
ドン引きしつつ、調べてもオークも裸で何もなかった。

あるとしたらバケツだけか、バケツでも強度はありそうだよな…やってみる価値はあるか。
俺はバケツの水を流して、思いっきり鎖に向かって振り下ろした。
一撃では何ともないが、何度もやれば壊れるかもしれない。

鎖を床につけて何度も叩くと、だんだん変形してきた。
このくらいなら手で壊せる、思いっきり引っ張ると鎖がちぎれた。

これで自由に動けるようにはなったが、問題は牢屋だよな。

牢屋の南京錠もバケツで壊そうと思っても、さっきの鎖で壊れてしまった。

バケツの小さな欠片で南京錠が壊れたらいいけど…

すると、大きな雄叫びが再び聞こえてビックリした。
鎖を壊す音は最小限に押さえたつもりだったが、目の前の獣人達が何かを察したらしい。
余計な事を…と舌打ちすると、騒ぎを聞きつけたのか足音が聞こえる。

どうするか、開けるように誘導してこのバケツを投げつけるか。
さっきバカにしたんだから、このくらいしていいよな。
その後に気絶させて…と考えていたら、牢屋の外に影が見えた。

しかし、その影は明らかにエルフの男のものではなく小さかった。
持っていたバケツを床に置くと、影の人物は俺の前にやってきた。
あのエルフの少年が俺の前に鉄格子越しに立っていて急いで駆け寄る。

「良かった、無事だったんだな!」

「…暗い部屋に閉じ込められて、魔王が助けてくれた」

「シリウスが?じゃあシリウスも一緒か?」

エルフの少年は首を横に振って、手に持っていた鍵で南京錠を開けた。
シリウスにもらって、俺を助けるように言われたらしくて今はいないらしい。

何処に行ったんだ?まさか、まだあのエルフの長のところじゃ…

エルフの少年は「なんで裸なの?」と首を傾げていた。
子供にこんな場所に長居させるわけにはいかないと、横で担いで牢屋を出た。
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