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玉座
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周りを見ても人がいっぱいいて、はぐれてしまったとすぐに分かった。
「君、そんなに俺の事が好きなの?」
「あ、いえ…間違えまし…」
「いいねぇ、抜けようか」
繋がれた手は引っ張っても全然離してくれず、余計に催促しているように感じるのかもしれない。
ここで大声を出せば悪目立ちする、このまま会場を抜けてコイツをどうにかしてから玉座に向かった方がいいかもしれない。
鍛えていないコイツを人がいない場所で気絶させる事は簡単だ。
玉座に行けばシリウスと合流出来る。
男に引きずられるままに、会場の横にある扉から抜けた。
ここが何処に繋がっているのか分からないが、まずは人気のない場所に誘導して…
そう思っていたら、廊下の壁に体を押し付けられた。
「ちょっ!こんなところで…」
「はぁはぁ…いいにおい…はぁはぁ」
「気持ち悪いっ!!」
俺は足を上げて、男を蹴り飛ばして…男は向かいの壁に激突した。
まだこれじゃあ気絶させてはいないから男に近付いて腕を振り上げた。
男の首を狙い、肘をぶつけると力なく倒れた。
これでいい、玉座に向かわないとなと歩き出そうとした。
すると後ろから「そこで何をしているんだ!!」と言われて足を止めた。
後ろを見ると数人の兵士の姿があり、さっき攻撃したのが見えたのだろう。
舌打ちして、どうするか考える。
「答えろ!!いったい何して…ぐあっ!」
兵士が次々と倒れていき、兵士達の後ろに黒い影がいた。
その影は気絶している兵士の首を掴んで持ち上げるから慌てて止めた。
シリウスは「レインの顔を見られた」と言っているが、それでも腕を離すように言った。
顔が見られてもすぐに指名手配犯にされる事はないだろうし、俺は男を気絶させただけだから大丈夫だろう。
シリウスにもそう言うと、シリウスは男から手を離した。
顔面から地面に落ちて、物凄い音がしたから大丈夫かと心配になったがまだ気絶していた。
「レイン」
「…なんだ?」
「指名手配犯にはなる」
「えっ!?なんで?」
「宝玉は俺のものだが、コイツらにとっては俺達は宝玉泥棒に見える」
「……」
確かにシリウスの言った通りだ、宝玉がどういう扱いをしているのか分からないが玉座に置くほど大切にしているという事だろう。
それがなくなったとなると真っ先に疑われるのは怪しい俺達なのは間違いない。
シリウスが「記憶だけ消すか」と言っていたから俺は静かに頷いた。
玉座の場所は分からないが、シリウスは宝玉の力が強い場所に向かっているから迷いはなかった。
皆パーティーにいるのか?こんなに警備がガバガバでいいのか?
一応周りを見ながら警戒する。
「シリウス、なんか変じゃないか?宝玉を大切にしているならいくらパーティーをしていても警備が薄くないか?」
「…宝玉を知っている人間が居ても、取られる心配がないからだろ?」
「どういう事だ?」
シリウスが、真っ赤な扉を開いてその先にあったのは大きな椅子が奥にあった。
ここが玉座か、近付こうとしたが玉座の入り口から足が動かなかった。
シリウスは先に中に入り、後ろを振り返った。
足を一生懸命上げようとしたが、全然動かない。
重力で足がガクガクしてくる、シリウスに助けを求めるように腕を伸ばそうとしたら…やっぱり途中までしか腕が上がらない。
まさか、これが本物の宝玉の影響なのか?あんなに離れているのに近くに行く事すら難しい。
王の椅子の上に黒い玉が見えた、あれがシリウスの宝玉なのだろう。
「レインは宝玉を体に入れているから中には入れない」
「どういう事だ?」
「入らなくていい、人間に悪影響をもたらすものだから」
シリウスはそう言い、俺に背を向けて歩き出した。
シリウスが宝玉に手をかざすと、シリウスの中に宝玉が入っていった。
すると、俺の体はナナメに傾いて床に倒れた。
重力がなくなったんだ、宝玉はもうシリウスの体の中に入ったから…
突然シリウスは膝を折り、しゃがんだから驚いてシリウスに駆け寄る。
少し息が荒くて、しばらくそうしていたら立ち上がった。
「大丈夫か?シリウス」
「元々俺の魔力を安定させるために宝玉に入れていたんだ、ちょっと体が体力の魔力に驚いただけだ」
「そうなのか」
「それより、あれをどうにかしないとな」
「…へ?」
シリウスが入り口を見ていると、そこには数人の男女がいた。
着飾っているから、パーティーに参加していた人だろう。
宝玉がなくなった事を知って入ってきたのだろう。
驚いてシリウスを見ると、俺の前にシリウスが立った。
俺はシリウスに穏便にと言いたかったが、それが出来なかった。
なにかが変だ、この人達の姿を見てそう思った。
まるで生気が抜けた人形のようにユラユラと体を揺すっていた。
ゾンビか?コイツら…なにかブツブツ言っている。
よく耳をすますと「宝玉…宝玉…」と言っていた。
「宝玉に長く近付いたせいで魅入られたのだろう、魔物のように」
「俺は近付けなかったけど」
「レインの中の宝玉が他の宝玉に近付くのを拒んだんだろう、近付けばレインも同じになっていた」
シリウスにそう言われると、ゾッとして顔が引きつる。
あのゾンビ達は宝玉を求めて寄ってきているのか。
操られている状態なだけの人間に銃を撃ち込むわけにはいかない。
なら全員素手で気絶させるしかないな、この数を二人でか。
シリウスに「素手で気絶させるだけだぞ!」と言うと、頷いた。
ゾンビ達が俺達に向かって飛びかかってきて、俺達は手分けして向かった。
棒を振り上げる女の棒を掴み、目の前の男を蹴り上げて棒を横に投げ飛ばすと女が隣の人物にぶつかり二人で倒れた。
後ろの人物に向かって腕を上げて顎を殴った。
シリウスを見ると、シリウスの下には倒れている人が大量にいた。
シリウスに向かって殴り掛かる人物の腕を止めると、力なく倒れていく。
シリウスは殴っているわけではないみたいだ。
まさかと思いシリウスに近付いて背中と背中をくっつけた。
「シリウス、まさかとは思うけど…魔法…」
「俺の意思では使っていない」
「…どういう事だ?」
「俺の体の中の魔力が俺を守ろうと魔力を放出して倒れた、一応抑えてはいるから死んではいない」
「……そ、そうか」
シリウスの条件反射の魔力なら仕方ないのかな、死んでないならまぁいいか?
シリウスのおかげで楽に終わり、息を荒くした。
全く息が乱れないシリウスに若干イラつきながら玉座を急いで離れた。
騒ぎになったら今までの苦労が全て水の泡になる。
シリウスに腰を抱かれて引き寄せられ、瞬きするとそこは城の外だった。
ひとまず安心した、これで後は村に帰るだけだ。
一日だけ宿屋に泊まって朝に帰るとしよう、夜は魔物が活発になる…いくらシリウスが居てもな。
「シリウス?」
「……なんだ?」
「どうかした?」
「…いや、なんでもない」
シリウスはそう言って、宿屋に向かって歩いていった。
さっきもなにかありそうだって思ったけど、あの城になにかあるのか?
そういえば、シリウスの宝玉ってシリウス以外触れない筈なのにどうやって玉座まで運んだんだ?
シリウスの宝玉を盗んだ奴も気になる、シリウスは宝玉以外にも調べる事があるんだろうな。
俺も宝玉に関わっている、体内にあるしな…だから無視が出来ない。
宝玉が爆発すると死ぬんだし、シリウスの中に宝玉を返すまで手伝おう。
リール村に帰るつもりだったが、シリウスがすぐに別の宝玉を探しに行くならと前を歩くシリウスの手を握った。
「どうした?」
「いや、明日の朝出発する気なんだけどシリウスはどうするんだ?」
「俺はこのまま西に行く」
「宝玉を探しに?」
「当然だ、あれを放置してられない」
「俺も行く、シリウスの宝玉が人間に悪影響なら俺にも無関係じゃない」
「…レインは俺が居なくてはいけないからな」
「…………そ、それは…あまり関係ないし」
「そうか」
シリウスは俺の腹を撫でていて、そういう意味だとすぐに分かった。
それは…俺の命もあるし、ないとは言えないが…人を助ける事にも繋がるから俺はシリウスに協力するんだ。
唇が近付いてきたから、人差し指で押さえた。
いくら暗くて見えないからってここで何する気なんだよ。
さっさと宿屋に戻るぞとシリウスの腕を掴んで歩き出す。
そしてその日、城では大騒ぎになっていた事は知らない。
「君、そんなに俺の事が好きなの?」
「あ、いえ…間違えまし…」
「いいねぇ、抜けようか」
繋がれた手は引っ張っても全然離してくれず、余計に催促しているように感じるのかもしれない。
ここで大声を出せば悪目立ちする、このまま会場を抜けてコイツをどうにかしてから玉座に向かった方がいいかもしれない。
鍛えていないコイツを人がいない場所で気絶させる事は簡単だ。
玉座に行けばシリウスと合流出来る。
男に引きずられるままに、会場の横にある扉から抜けた。
ここが何処に繋がっているのか分からないが、まずは人気のない場所に誘導して…
そう思っていたら、廊下の壁に体を押し付けられた。
「ちょっ!こんなところで…」
「はぁはぁ…いいにおい…はぁはぁ」
「気持ち悪いっ!!」
俺は足を上げて、男を蹴り飛ばして…男は向かいの壁に激突した。
まだこれじゃあ気絶させてはいないから男に近付いて腕を振り上げた。
男の首を狙い、肘をぶつけると力なく倒れた。
これでいい、玉座に向かわないとなと歩き出そうとした。
すると後ろから「そこで何をしているんだ!!」と言われて足を止めた。
後ろを見ると数人の兵士の姿があり、さっき攻撃したのが見えたのだろう。
舌打ちして、どうするか考える。
「答えろ!!いったい何して…ぐあっ!」
兵士が次々と倒れていき、兵士達の後ろに黒い影がいた。
その影は気絶している兵士の首を掴んで持ち上げるから慌てて止めた。
シリウスは「レインの顔を見られた」と言っているが、それでも腕を離すように言った。
顔が見られてもすぐに指名手配犯にされる事はないだろうし、俺は男を気絶させただけだから大丈夫だろう。
シリウスにもそう言うと、シリウスは男から手を離した。
顔面から地面に落ちて、物凄い音がしたから大丈夫かと心配になったがまだ気絶していた。
「レイン」
「…なんだ?」
「指名手配犯にはなる」
「えっ!?なんで?」
「宝玉は俺のものだが、コイツらにとっては俺達は宝玉泥棒に見える」
「……」
確かにシリウスの言った通りだ、宝玉がどういう扱いをしているのか分からないが玉座に置くほど大切にしているという事だろう。
それがなくなったとなると真っ先に疑われるのは怪しい俺達なのは間違いない。
シリウスが「記憶だけ消すか」と言っていたから俺は静かに頷いた。
玉座の場所は分からないが、シリウスは宝玉の力が強い場所に向かっているから迷いはなかった。
皆パーティーにいるのか?こんなに警備がガバガバでいいのか?
一応周りを見ながら警戒する。
「シリウス、なんか変じゃないか?宝玉を大切にしているならいくらパーティーをしていても警備が薄くないか?」
「…宝玉を知っている人間が居ても、取られる心配がないからだろ?」
「どういう事だ?」
シリウスが、真っ赤な扉を開いてその先にあったのは大きな椅子が奥にあった。
ここが玉座か、近付こうとしたが玉座の入り口から足が動かなかった。
シリウスは先に中に入り、後ろを振り返った。
足を一生懸命上げようとしたが、全然動かない。
重力で足がガクガクしてくる、シリウスに助けを求めるように腕を伸ばそうとしたら…やっぱり途中までしか腕が上がらない。
まさか、これが本物の宝玉の影響なのか?あんなに離れているのに近くに行く事すら難しい。
王の椅子の上に黒い玉が見えた、あれがシリウスの宝玉なのだろう。
「レインは宝玉を体に入れているから中には入れない」
「どういう事だ?」
「入らなくていい、人間に悪影響をもたらすものだから」
シリウスはそう言い、俺に背を向けて歩き出した。
シリウスが宝玉に手をかざすと、シリウスの中に宝玉が入っていった。
すると、俺の体はナナメに傾いて床に倒れた。
重力がなくなったんだ、宝玉はもうシリウスの体の中に入ったから…
突然シリウスは膝を折り、しゃがんだから驚いてシリウスに駆け寄る。
少し息が荒くて、しばらくそうしていたら立ち上がった。
「大丈夫か?シリウス」
「元々俺の魔力を安定させるために宝玉に入れていたんだ、ちょっと体が体力の魔力に驚いただけだ」
「そうなのか」
「それより、あれをどうにかしないとな」
「…へ?」
シリウスが入り口を見ていると、そこには数人の男女がいた。
着飾っているから、パーティーに参加していた人だろう。
宝玉がなくなった事を知って入ってきたのだろう。
驚いてシリウスを見ると、俺の前にシリウスが立った。
俺はシリウスに穏便にと言いたかったが、それが出来なかった。
なにかが変だ、この人達の姿を見てそう思った。
まるで生気が抜けた人形のようにユラユラと体を揺すっていた。
ゾンビか?コイツら…なにかブツブツ言っている。
よく耳をすますと「宝玉…宝玉…」と言っていた。
「宝玉に長く近付いたせいで魅入られたのだろう、魔物のように」
「俺は近付けなかったけど」
「レインの中の宝玉が他の宝玉に近付くのを拒んだんだろう、近付けばレインも同じになっていた」
シリウスにそう言われると、ゾッとして顔が引きつる。
あのゾンビ達は宝玉を求めて寄ってきているのか。
操られている状態なだけの人間に銃を撃ち込むわけにはいかない。
なら全員素手で気絶させるしかないな、この数を二人でか。
シリウスに「素手で気絶させるだけだぞ!」と言うと、頷いた。
ゾンビ達が俺達に向かって飛びかかってきて、俺達は手分けして向かった。
棒を振り上げる女の棒を掴み、目の前の男を蹴り上げて棒を横に投げ飛ばすと女が隣の人物にぶつかり二人で倒れた。
後ろの人物に向かって腕を上げて顎を殴った。
シリウスを見ると、シリウスの下には倒れている人が大量にいた。
シリウスに向かって殴り掛かる人物の腕を止めると、力なく倒れていく。
シリウスは殴っているわけではないみたいだ。
まさかと思いシリウスに近付いて背中と背中をくっつけた。
「シリウス、まさかとは思うけど…魔法…」
「俺の意思では使っていない」
「…どういう事だ?」
「俺の体の中の魔力が俺を守ろうと魔力を放出して倒れた、一応抑えてはいるから死んではいない」
「……そ、そうか」
シリウスの条件反射の魔力なら仕方ないのかな、死んでないならまぁいいか?
シリウスのおかげで楽に終わり、息を荒くした。
全く息が乱れないシリウスに若干イラつきながら玉座を急いで離れた。
騒ぎになったら今までの苦労が全て水の泡になる。
シリウスに腰を抱かれて引き寄せられ、瞬きするとそこは城の外だった。
ひとまず安心した、これで後は村に帰るだけだ。
一日だけ宿屋に泊まって朝に帰るとしよう、夜は魔物が活発になる…いくらシリウスが居てもな。
「シリウス?」
「……なんだ?」
「どうかした?」
「…いや、なんでもない」
シリウスはそう言って、宿屋に向かって歩いていった。
さっきもなにかありそうだって思ったけど、あの城になにかあるのか?
そういえば、シリウスの宝玉ってシリウス以外触れない筈なのにどうやって玉座まで運んだんだ?
シリウスの宝玉を盗んだ奴も気になる、シリウスは宝玉以外にも調べる事があるんだろうな。
俺も宝玉に関わっている、体内にあるしな…だから無視が出来ない。
宝玉が爆発すると死ぬんだし、シリウスの中に宝玉を返すまで手伝おう。
リール村に帰るつもりだったが、シリウスがすぐに別の宝玉を探しに行くならと前を歩くシリウスの手を握った。
「どうした?」
「いや、明日の朝出発する気なんだけどシリウスはどうするんだ?」
「俺はこのまま西に行く」
「宝玉を探しに?」
「当然だ、あれを放置してられない」
「俺も行く、シリウスの宝玉が人間に悪影響なら俺にも無関係じゃない」
「…レインは俺が居なくてはいけないからな」
「…………そ、それは…あまり関係ないし」
「そうか」
シリウスは俺の腹を撫でていて、そういう意味だとすぐに分かった。
それは…俺の命もあるし、ないとは言えないが…人を助ける事にも繋がるから俺はシリウスに協力するんだ。
唇が近付いてきたから、人差し指で押さえた。
いくら暗くて見えないからってここで何する気なんだよ。
さっさと宿屋に戻るぞとシリウスの腕を掴んで歩き出す。
そしてその日、城では大騒ぎになっていた事は知らない。
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