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鬼将軍襲来
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それに鬼将軍はなんて言った?…悪魔?俺が?
どういう事か分からず、聞こうにも墓穴を掘ったら嫌だから聞けない。
よく分からないがこれは好都合だ、少なくとも人間で殺される事はなくなったわけだ。
まだ外では人間を探してたりするのだろうか、どう逃げようか。
「おい貴様!」
「は、はい!!」
「何処の悪魔だ、言え!!」
鬼将軍が「言わぬなら殺す」という危ないオーラを出していた。
何処の悪魔ってなんだ?俺はリール村の賞金首ハンターレインだ!……なんて死亡フラグを自ら立てる事はしたくない。
俺はなんて言えばいいのか迷っていて、鬼将軍と魔王の視線が痛い。
やけくそになりながら口を開くと、再びドアが開いた。
そこにいたのは顔が瓜二つの双子の男達だった。
この双子はゲームにいたのか正直思い出せないが、魔王ほどではないがコイツらも美形で腹が立つ。
鬼将軍は双子の男達を睨みつけていて、慌てていた二人だが背筋を伸ばした。
「若様の部屋にノックなしで入るとは、命知らずが」
「「ひぃぃ!!!お許し下さいシリウス様ぁ!!」」
「それはいい、それよりどうした」
魔王はいつもの事のように冷静な態度で双子の話を聞いた。
双子は思い出したように魔王に向かって駆け寄っていた。
身振り手振りで説明していて、魔王と鬼将軍は黙って見ていた。
双子の話によると「騒がせている人間を捕らえた」というものだった。
騒がせている人間を捕らえた?あれ?騒がせていたのって俺じゃなかったっけ?
俺以外にもいたって事なのだろうか…分からないがチャンスだ。
魔王と鬼将軍は双子の案内で部屋を出ていき、俺一人になった。
きっと城の中も手薄になるだろう…何処かの誰だが知らないが、ありがとう…君の事は忘れないよ!
「………」
こういう時、主人公とは不憫なものだと思う。
軽く舌打ちして、再び痛み出した腰を引きずり魔王の部屋を急いで出た。
廊下に出ると、やはり悪魔はいない…皆捕まえた人間のところにいるのだろう。
俺は周りを見渡して、それらしい部屋を探した。
一つ一つ開けていれば見つかるかもしれない、もし悪魔と鉢合わせても今…俺は人間のにおいがしないみたいだし…悪魔のフリをすれば見逃してくれるかもしれない。
そう思いながらドアを開けると目当ての部屋に到着した。
魔物達が住まう広場の中心には、太い木に縄で硬く縛られている男がいた。
瓶底のメガネはずり落ちて、その顔から恐怖を感じる。
背中には大きなリュックを背負っていて、死ぬ寸前まで手放さないと握りしめていた。
太鼓を激しく鳴らす音が聞こえて、周りの多種多様の魔族達は興奮していた。
メガネの男の傍にいた豚の獣人であるオーク達が、鋭く尖った槍を持ちメガネの男に向けていた。
「これより、活きのいい人間の解体ショーを行う!」
司会の悪魔はそんな事を言って、オークの一人が槍で突こうとしていた。
その時、空からなにかが飛んできてそれがオークの一人に命中した。
見事頭に突き刺さったのは意思で出来た矢だった。
さっきまで楽しそうだった周りの悪魔達はピタリと笑い声を止めて、矢が飛んできた場所を探すようにキョロキョロと周りを見つめた。
そして、魔王城のバルコニーになにかがいる事に気付いた。
気付いたのもつかの間、再び矢が飛んできてオークを次々と射ていく。
あれは誰だ、誰か止めさせろ!とオーク達が騒いでいて…バルコニーにいた影はもうバルコニーにはいなかった。
すると、今度はオークの上に誰かが立っていて軽やかに蹴り上げて、地面に着地した。
最後のオークが倒れて、手にしていた弓矢を放り投げてオークの槍を奪った。
「…な、なんだ貴様!!」
「うるせぇな、なんだっていいだろ」
面倒そうにそう言って槍の鋭い刃で男の布を削って切ろうとする。
意外と硬いんだな、時間が掛かりそうだ。
その間にも、周りの悪魔達は俺達に向かってジリジリと寄ってくる。
俺は槍をメガネの男に渡して自分で切るように言った。
壊れたロボットのように、カクカクと頷いていてニッと笑った。
これで戦いに集中出来る、もう一人のオークの槍を掴んで振り回した。
俺が城で見つけたのは武器庫だった。
本当は銃が良かった、普段使い慣れている武器の方がやりやすい。
しかし、銃は残念ながらなくて…同じ飛び道具である弓矢を選んだ。
やった事はなかったが、こんな感じだろうかと思って弓を引いたら意外と上手くいった。
助けたいという気持ちがちゃんと行動に出ていて良かった。
いくら見ず知らずの人間とはいえ、ほっといて逃げる事なんて出来なかった。
…たとえ、この行為が危険を呼ぶ事になろうとも……
誰かの「コイツだよ!僕が見た人間!」という叫び声が聞こえた。
誰かなんて分かってる、あのエロ悪魔くらいしかいないだろう。
周りの悪魔達の目の色が一瞬で変わっていった。
さっきまでは人間を助ける悪魔…裏切り者という顔をしていた。
しかし、今は完全に獲物を見るような瞳に変わっていた。
俺は狩られるわけにはいかないんだ!
槍で悪魔達を薙ぎ倒して、薙ぎ倒して…どんどん湧いてきてキリがない。
一人で大勢の悪魔を相手にするのは、キツい…昨日の事で疲れている身体には余計に…
はぁはぁ息を吐きながらも、槍を持って…振り回す。
絶対に武器を落としてはいけない…ハンターとして、丸腰になるわけにはいかない!
蹴り飛ばして、後ろか襲ってくる奴を槍を振り回して斬り…薙ぎ払った。
視界がグラグラと揺れている中で…目の前になにか白いものがふよふよと浮いていた。
なんだこれ、幻覚か?
白いものは俺の横を通り過ぎてパチッと弾けた。
すると、広場全体を包み込むようなとても強い光が現れた。
目がチカチカして、前が見えない。
何処からか「縄切れました!」という声が聞こえて、声のした方に急いで向かう。
周りから悪魔達の苦しむような声が聞こえて、その声を頼りに悪魔達を避けながら進む。
すると、向こう側から人影が見えて近付くとメガネの男がいた。
まだ悪魔達は周りが見えていない、今のうちに逃げよう。
メガネの男の腕を引いて、走り出す…メガネの男は分厚いメガネをしているからか光の中前が見えるようだ。
的確に悪魔がいない道を教えてくれて、広場から抜け出す事に成功した。
目眩しの光も長くは持たず、このままだと追いつかれるのは早いだろう。
「くそっ、どうするか」
「あっ、僕…ワープの魔石を持ってます!」
メガネの男は自信満々にそう言い、大事に抱えていたリュックを下ろして中を探していた。
そこにあったのは片手サイズの丸い水晶玉だった。
メガネの男は「助けてくれたお礼で、好きな場所に移動します」と言っていた。
そんな便利なアイテムがあったのか…
目眩しがなくなり、悪魔達がこちらに向かってやって来る。
俺は自分の村の名前を伝えると、メガネの男は両手で水晶玉を握りしめた。
「むむむ…ワープするので僕に触れてください!」
「分かった、これでいいか?」
俺はメガネの男の腕を掴むと、俺達の体が発光した。
そして、上に向かって吸い込まれるような感覚がして視界が真っ暗になった。
そして、一つ瞬きをしたら見慣れた景色が広がっていた。
チュンチュンと鳥の囀りが聞こえて、風が優しく俺の髪を揺らしていた。
やっと俺は、自分の村に帰る事が出来た。
どういう事か分からず、聞こうにも墓穴を掘ったら嫌だから聞けない。
よく分からないがこれは好都合だ、少なくとも人間で殺される事はなくなったわけだ。
まだ外では人間を探してたりするのだろうか、どう逃げようか。
「おい貴様!」
「は、はい!!」
「何処の悪魔だ、言え!!」
鬼将軍が「言わぬなら殺す」という危ないオーラを出していた。
何処の悪魔ってなんだ?俺はリール村の賞金首ハンターレインだ!……なんて死亡フラグを自ら立てる事はしたくない。
俺はなんて言えばいいのか迷っていて、鬼将軍と魔王の視線が痛い。
やけくそになりながら口を開くと、再びドアが開いた。
そこにいたのは顔が瓜二つの双子の男達だった。
この双子はゲームにいたのか正直思い出せないが、魔王ほどではないがコイツらも美形で腹が立つ。
鬼将軍は双子の男達を睨みつけていて、慌てていた二人だが背筋を伸ばした。
「若様の部屋にノックなしで入るとは、命知らずが」
「「ひぃぃ!!!お許し下さいシリウス様ぁ!!」」
「それはいい、それよりどうした」
魔王はいつもの事のように冷静な態度で双子の話を聞いた。
双子は思い出したように魔王に向かって駆け寄っていた。
身振り手振りで説明していて、魔王と鬼将軍は黙って見ていた。
双子の話によると「騒がせている人間を捕らえた」というものだった。
騒がせている人間を捕らえた?あれ?騒がせていたのって俺じゃなかったっけ?
俺以外にもいたって事なのだろうか…分からないがチャンスだ。
魔王と鬼将軍は双子の案内で部屋を出ていき、俺一人になった。
きっと城の中も手薄になるだろう…何処かの誰だが知らないが、ありがとう…君の事は忘れないよ!
「………」
こういう時、主人公とは不憫なものだと思う。
軽く舌打ちして、再び痛み出した腰を引きずり魔王の部屋を急いで出た。
廊下に出ると、やはり悪魔はいない…皆捕まえた人間のところにいるのだろう。
俺は周りを見渡して、それらしい部屋を探した。
一つ一つ開けていれば見つかるかもしれない、もし悪魔と鉢合わせても今…俺は人間のにおいがしないみたいだし…悪魔のフリをすれば見逃してくれるかもしれない。
そう思いながらドアを開けると目当ての部屋に到着した。
魔物達が住まう広場の中心には、太い木に縄で硬く縛られている男がいた。
瓶底のメガネはずり落ちて、その顔から恐怖を感じる。
背中には大きなリュックを背負っていて、死ぬ寸前まで手放さないと握りしめていた。
太鼓を激しく鳴らす音が聞こえて、周りの多種多様の魔族達は興奮していた。
メガネの男の傍にいた豚の獣人であるオーク達が、鋭く尖った槍を持ちメガネの男に向けていた。
「これより、活きのいい人間の解体ショーを行う!」
司会の悪魔はそんな事を言って、オークの一人が槍で突こうとしていた。
その時、空からなにかが飛んできてそれがオークの一人に命中した。
見事頭に突き刺さったのは意思で出来た矢だった。
さっきまで楽しそうだった周りの悪魔達はピタリと笑い声を止めて、矢が飛んできた場所を探すようにキョロキョロと周りを見つめた。
そして、魔王城のバルコニーになにかがいる事に気付いた。
気付いたのもつかの間、再び矢が飛んできてオークを次々と射ていく。
あれは誰だ、誰か止めさせろ!とオーク達が騒いでいて…バルコニーにいた影はもうバルコニーにはいなかった。
すると、今度はオークの上に誰かが立っていて軽やかに蹴り上げて、地面に着地した。
最後のオークが倒れて、手にしていた弓矢を放り投げてオークの槍を奪った。
「…な、なんだ貴様!!」
「うるせぇな、なんだっていいだろ」
面倒そうにそう言って槍の鋭い刃で男の布を削って切ろうとする。
意外と硬いんだな、時間が掛かりそうだ。
その間にも、周りの悪魔達は俺達に向かってジリジリと寄ってくる。
俺は槍をメガネの男に渡して自分で切るように言った。
壊れたロボットのように、カクカクと頷いていてニッと笑った。
これで戦いに集中出来る、もう一人のオークの槍を掴んで振り回した。
俺が城で見つけたのは武器庫だった。
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しかし、銃は残念ながらなくて…同じ飛び道具である弓矢を選んだ。
やった事はなかったが、こんな感じだろうかと思って弓を引いたら意外と上手くいった。
助けたいという気持ちがちゃんと行動に出ていて良かった。
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…たとえ、この行為が危険を呼ぶ事になろうとも……
誰かの「コイツだよ!僕が見た人間!」という叫び声が聞こえた。
誰かなんて分かってる、あのエロ悪魔くらいしかいないだろう。
周りの悪魔達の目の色が一瞬で変わっていった。
さっきまでは人間を助ける悪魔…裏切り者という顔をしていた。
しかし、今は完全に獲物を見るような瞳に変わっていた。
俺は狩られるわけにはいかないんだ!
槍で悪魔達を薙ぎ倒して、薙ぎ倒して…どんどん湧いてきてキリがない。
一人で大勢の悪魔を相手にするのは、キツい…昨日の事で疲れている身体には余計に…
はぁはぁ息を吐きながらも、槍を持って…振り回す。
絶対に武器を落としてはいけない…ハンターとして、丸腰になるわけにはいかない!
蹴り飛ばして、後ろか襲ってくる奴を槍を振り回して斬り…薙ぎ払った。
視界がグラグラと揺れている中で…目の前になにか白いものがふよふよと浮いていた。
なんだこれ、幻覚か?
白いものは俺の横を通り過ぎてパチッと弾けた。
すると、広場全体を包み込むようなとても強い光が現れた。
目がチカチカして、前が見えない。
何処からか「縄切れました!」という声が聞こえて、声のした方に急いで向かう。
周りから悪魔達の苦しむような声が聞こえて、その声を頼りに悪魔達を避けながら進む。
すると、向こう側から人影が見えて近付くとメガネの男がいた。
まだ悪魔達は周りが見えていない、今のうちに逃げよう。
メガネの男の腕を引いて、走り出す…メガネの男は分厚いメガネをしているからか光の中前が見えるようだ。
的確に悪魔がいない道を教えてくれて、広場から抜け出す事に成功した。
目眩しの光も長くは持たず、このままだと追いつかれるのは早いだろう。
「くそっ、どうするか」
「あっ、僕…ワープの魔石を持ってます!」
メガネの男は自信満々にそう言い、大事に抱えていたリュックを下ろして中を探していた。
そこにあったのは片手サイズの丸い水晶玉だった。
メガネの男は「助けてくれたお礼で、好きな場所に移動します」と言っていた。
そんな便利なアイテムがあったのか…
目眩しがなくなり、悪魔達がこちらに向かってやって来る。
俺は自分の村の名前を伝えると、メガネの男は両手で水晶玉を握りしめた。
「むむむ…ワープするので僕に触れてください!」
「分かった、これでいいか?」
俺はメガネの男の腕を掴むと、俺達の体が発光した。
そして、上に向かって吸い込まれるような感覚がして視界が真っ暗になった。
そして、一つ瞬きをしたら見慣れた景色が広がっていた。
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