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社交パーティー
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俺は邪魔をしないように、ウルを見ていてとお母さんに言われている。
元気なウルだから、悪戯なんかしたら大変な事になる。
お母さんの言葉は覚えているが、俺は別の事を考えていた。
このパーティーに主人公が来るのはゲームのシーンにある。
しかもウルの過去の出会いとして描かれている。
ウルにとって運命が変わる話だ、お母さんは知らないが、俺はウルが主人公と出会えば悪戯なんてしないと分かっている。
俺はただ、ウルを誘導するだけでいいんだ。
最終的に選ぶのは主人公だから、誰のルートに行くとかは俺は知らない。
ただ、共通のルートくらい手伝ってもいいだろ。
いつも兄弟喧嘩をしているが、ゲームのウルは嫌いではない。
どこまでゲームに忠実な世界なのかは分からない。
今のところは同じだ、仕立て屋が実家なのも…
「ウルを探してくるから、ナギは先に家を出てて」
「分かった」
お母さんは先に部屋を出て、俺は家の玄関である仕立て屋のドアの前に立った。
いつもはラフな服を着ているから慣れない。
首に触れて、ネクタイと襟に息苦しさを感じる。
この正装を着るのはこれが初めてだけど、これからもなにかパーティーとか大切な日に呼ばれた時に着なくてはいけない。
堅苦しいのは苦手だけど、お母さんがせっかく作ってくれたからな。
早く帰れば問題ないと明るい気持ちでドアを開けた。
お迎えの馬車が前にあって、お父さんが手を振っていた。
少ししたらウルを連れたお母さんが来た。
四人で馬車に乗り込み、社交パーティーがある家に向かって馬を走らせた。
高速で変わる背景を眺めていると、隣に座っているウルに頬を引っ張られた。
またお母さんに怒られて騒がしい中、馬車は目的地に到着した。
ここまで連れてきてくれた御者に頭を下げて、敷地内に入る。
美しい花がたくさん咲いている庭園を進むと大きな噴水が見えた。
さすが貴族の屋敷だ、俺の家が丸々庭園の中に収まりそうなほど広い。
ウルも初めてこんな広い庭に入ったからか、今にでも駆け出しそうにしていた。
実行する前に腕を掴んで止めたが、俺を引きずりながら走り回っていた。
俺の力じゃ、ウルの暴走は全く止まらなかった。
お母さんの鉄拳が頭の上に振り下ろされたのは言うまでもない。
俺はウルのとばっちりで、殴られて頭が痛い。
引きずられただけなのに、一緒に遊んでると思われたのかもしれない。
ウルを止められなかったのは俺の責任だから、怒られるのは仕方ない。
今度は羽交締めをしてでもウルを止める事を決意した。
屋敷の主である夫婦が出迎えてくれて、そのまま会場に案内された。
会場には既に大勢の人が集まっていて、賑やかだった。
俺とウルは色とりどりの食べた事がない料理に興味が湧いた。
でも両親はいろんな人に挨拶をしないといけないから、料理はまだ後だ。
俺はウルの服を掴んで、今度は行かないように足を踏ん張った。
両親の知り合いの人達に笑みを向けるけど、ちょっと顔が引き攣っているかもしれない。
少しでも気が緩むと、ウルの暴走が始まる。
何人かと同じ挨拶をしていたら、俺達のように子供連れの人達に挨拶していた。
両親の話の内容からして、お得意様のようだ。
お得意様には俺達と歳が近い少年が後ろにいた。
明るい茶髪に目が大きく、愛嬌のある少年だ。
俺達に笑いかけて、丁寧に頭を下げているがウルは興味がないのか横を向いていた。
俺がウルの分まで笑うが、やはり笑顔が引き攣っていた。
「初めまして、トーヤって言います」
「あ、俺はナギでこっちがウルです!よろしくお願いします」
「なんで勝手に名前言うんだよ!バカナギ!!」
頭をボカボカ殴られて、頬を引っ張られても笑顔を絶やさなかった。
その結果、トーヤの顔が引き攣る事になった。
怖がらせてごめん、いつもの事だから気にしないで。
トーヤは主人公の幼馴染みのキャラクターだ。
家はそれなりの貴族で、昔から主人公に片想いしていた。
いつも一緒にいるから、ここにいるのも頷ける。
トーヤの他にも優しそうなメガネを掛けた父親に連れられた少年はローゼンだ。
華やかな正装を着こなして、誰もが振り向くほどの美貌の少年。
積極的に主人公にアプローチするチャラい性格だ。
彼も攻略キャラだった、ウルのライバルはここだけで大変そうだな。
ウルは暴れていて、限界が近いみたいだ。
こんな猛獣みたいなウルを野放しに出来ない。
周りの人の視線が痛くて、誤魔化すために笑ってちょっと気が緩んだ。
その隙にウルが俺を突き飛ばして、走っていってしまった。
会場の隣にある扉の中に入り、俺も慌てて追いかける。
一般解放されているのは、この会場と右側の扉から行ける廊下とバルコニーだけだ。
確かゲームでは、主人公はバルコニーにいた筈だ。
人混みが苦手で、休憩しているんじゃなかっただろうか。
まさか、これで運命的な出会いになるのか?
廊下に出たらウルが居て、走り回っている。
そんなにほんの数分も耐えられなかったのか?
ゲームのウルも悪戯するところがあったが、ここまでとは思わなかった。
「おいウル!落ち着けって!」
ウルの腕を掴んで止めようとしたが、ウルに簡単に振り払われた。
足を挫いてしまい、尻餅を付いていたらウルは舌を出して走って行ってしまった。
バルコニーに続く扉の方に向かっていった。
立ち上がろうとしたけど、足に鋭い痛みが走った。
靴と靴下を脱いで足を見ると、痛々しい青痣がうっすらと浮かんでいた。
どうするか、ウルを追いかけないといけないのに…
とりあえず足を冷やしたい、会場に戻れば両親に頼める。
しかし、今の俺には会場への道は遠かった。
壁に手を付いて歩いても、足が言う事を聞いてくれない。
腕と片足を動かして移動するが、捻挫した足を引きずるカタチになり激痛に顔を歪ませる。
変な汗も全身から出てきていて、壁に寄りかかり座る。
壁の向こうのパーティー会場の音が漏れていた。
皆パーティーにいるし、ここを通りかかる人なんて滅多にいない。
ウルもバルコニーから外に出たら廊下には戻らない。
さすがにパーティーが終わったり、トイレをしに誰かが通るだろうから不安はない。
唯一の不安はウルだけだが、この足でウルを止めるのは不可能に近い。
もしウルがなにかしたら一緒にまた怒られる覚悟をした。
それだけが不安で頭がいっぱいいっぱいになる。
元気なウルだから、悪戯なんかしたら大変な事になる。
お母さんの言葉は覚えているが、俺は別の事を考えていた。
このパーティーに主人公が来るのはゲームのシーンにある。
しかもウルの過去の出会いとして描かれている。
ウルにとって運命が変わる話だ、お母さんは知らないが、俺はウルが主人公と出会えば悪戯なんてしないと分かっている。
俺はただ、ウルを誘導するだけでいいんだ。
最終的に選ぶのは主人公だから、誰のルートに行くとかは俺は知らない。
ただ、共通のルートくらい手伝ってもいいだろ。
いつも兄弟喧嘩をしているが、ゲームのウルは嫌いではない。
どこまでゲームに忠実な世界なのかは分からない。
今のところは同じだ、仕立て屋が実家なのも…
「ウルを探してくるから、ナギは先に家を出てて」
「分かった」
お母さんは先に部屋を出て、俺は家の玄関である仕立て屋のドアの前に立った。
いつもはラフな服を着ているから慣れない。
首に触れて、ネクタイと襟に息苦しさを感じる。
この正装を着るのはこれが初めてだけど、これからもなにかパーティーとか大切な日に呼ばれた時に着なくてはいけない。
堅苦しいのは苦手だけど、お母さんがせっかく作ってくれたからな。
早く帰れば問題ないと明るい気持ちでドアを開けた。
お迎えの馬車が前にあって、お父さんが手を振っていた。
少ししたらウルを連れたお母さんが来た。
四人で馬車に乗り込み、社交パーティーがある家に向かって馬を走らせた。
高速で変わる背景を眺めていると、隣に座っているウルに頬を引っ張られた。
またお母さんに怒られて騒がしい中、馬車は目的地に到着した。
ここまで連れてきてくれた御者に頭を下げて、敷地内に入る。
美しい花がたくさん咲いている庭園を進むと大きな噴水が見えた。
さすが貴族の屋敷だ、俺の家が丸々庭園の中に収まりそうなほど広い。
ウルも初めてこんな広い庭に入ったからか、今にでも駆け出しそうにしていた。
実行する前に腕を掴んで止めたが、俺を引きずりながら走り回っていた。
俺の力じゃ、ウルの暴走は全く止まらなかった。
お母さんの鉄拳が頭の上に振り下ろされたのは言うまでもない。
俺はウルのとばっちりで、殴られて頭が痛い。
引きずられただけなのに、一緒に遊んでると思われたのかもしれない。
ウルを止められなかったのは俺の責任だから、怒られるのは仕方ない。
今度は羽交締めをしてでもウルを止める事を決意した。
屋敷の主である夫婦が出迎えてくれて、そのまま会場に案内された。
会場には既に大勢の人が集まっていて、賑やかだった。
俺とウルは色とりどりの食べた事がない料理に興味が湧いた。
でも両親はいろんな人に挨拶をしないといけないから、料理はまだ後だ。
俺はウルの服を掴んで、今度は行かないように足を踏ん張った。
両親の知り合いの人達に笑みを向けるけど、ちょっと顔が引き攣っているかもしれない。
少しでも気が緩むと、ウルの暴走が始まる。
何人かと同じ挨拶をしていたら、俺達のように子供連れの人達に挨拶していた。
両親の話の内容からして、お得意様のようだ。
お得意様には俺達と歳が近い少年が後ろにいた。
明るい茶髪に目が大きく、愛嬌のある少年だ。
俺達に笑いかけて、丁寧に頭を下げているがウルは興味がないのか横を向いていた。
俺がウルの分まで笑うが、やはり笑顔が引き攣っていた。
「初めまして、トーヤって言います」
「あ、俺はナギでこっちがウルです!よろしくお願いします」
「なんで勝手に名前言うんだよ!バカナギ!!」
頭をボカボカ殴られて、頬を引っ張られても笑顔を絶やさなかった。
その結果、トーヤの顔が引き攣る事になった。
怖がらせてごめん、いつもの事だから気にしないで。
トーヤは主人公の幼馴染みのキャラクターだ。
家はそれなりの貴族で、昔から主人公に片想いしていた。
いつも一緒にいるから、ここにいるのも頷ける。
トーヤの他にも優しそうなメガネを掛けた父親に連れられた少年はローゼンだ。
華やかな正装を着こなして、誰もが振り向くほどの美貌の少年。
積極的に主人公にアプローチするチャラい性格だ。
彼も攻略キャラだった、ウルのライバルはここだけで大変そうだな。
ウルは暴れていて、限界が近いみたいだ。
こんな猛獣みたいなウルを野放しに出来ない。
周りの人の視線が痛くて、誤魔化すために笑ってちょっと気が緩んだ。
その隙にウルが俺を突き飛ばして、走っていってしまった。
会場の隣にある扉の中に入り、俺も慌てて追いかける。
一般解放されているのは、この会場と右側の扉から行ける廊下とバルコニーだけだ。
確かゲームでは、主人公はバルコニーにいた筈だ。
人混みが苦手で、休憩しているんじゃなかっただろうか。
まさか、これで運命的な出会いになるのか?
廊下に出たらウルが居て、走り回っている。
そんなにほんの数分も耐えられなかったのか?
ゲームのウルも悪戯するところがあったが、ここまでとは思わなかった。
「おいウル!落ち着けって!」
ウルの腕を掴んで止めようとしたが、ウルに簡単に振り払われた。
足を挫いてしまい、尻餅を付いていたらウルは舌を出して走って行ってしまった。
バルコニーに続く扉の方に向かっていった。
立ち上がろうとしたけど、足に鋭い痛みが走った。
靴と靴下を脱いで足を見ると、痛々しい青痣がうっすらと浮かんでいた。
どうするか、ウルを追いかけないといけないのに…
とりあえず足を冷やしたい、会場に戻れば両親に頼める。
しかし、今の俺には会場への道は遠かった。
壁に手を付いて歩いても、足が言う事を聞いてくれない。
腕と片足を動かして移動するが、捻挫した足を引きずるカタチになり激痛に顔を歪ませる。
変な汗も全身から出てきていて、壁に寄りかかり座る。
壁の向こうのパーティー会場の音が漏れていた。
皆パーティーにいるし、ここを通りかかる人なんて滅多にいない。
ウルもバルコニーから外に出たら廊下には戻らない。
さすがにパーティーが終わったり、トイレをしに誰かが通るだろうから不安はない。
唯一の不安はウルだけだが、この足でウルを止めるのは不可能に近い。
もしウルがなにかしたら一緒にまた怒られる覚悟をした。
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