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毒を食らわば皿まで
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「そんな⁉︎ 一体なにが気に入らないんですか‼︎」
「完全な地雷を付属させてるところだよ‼︎」
アリアは何を言っているのか理解できないと言った顔をする。
その後苦渋の決断をするように顔を歪ませる。
「・・・・・・わかりました。それならば、そのスーツの引き換えに、このメイドをお譲りします」
「なんでだよ!」
地雷はメイドの方だろうが‼︎
「わかりました。でしたらメイドのオマケに三百万メルクつけましょう」
「結構です」
何故か金の方がオマケになっている。
「じゃあ、スーツいらないのでメイドだけ持っていくというのは?」
「俺に押し付けて、厄介払いをしようとするな‼︎」
こいつ、遂に本音を言いやがった。ていうかスーツいらないって、そこまで手放したいのか。このメイド。
「わかりました。ならばこうしましょう。ユキに決めてもらうということで」
「どうしてそうなる」
アスハのジト目を受けて目を逸らしながら、アリアは口早に言い募る。
「アスハさんは売られていく本人の意思を無視して事を進めようというのですか? 私はそんな人の道に外れたような方と取引をするつもりはないですよ?」
こいつ、此処ぞとばかりに正論言いやがって!
「そもそも、なんでメイドを売ること前提なんだよ‼︎ 買わないって言ってるだろ‼︎」
「じゃあスーツ買いません」
こいつ! 足元みやがって!
「ぐっ!ーーわかった、そのメイドがあんたを選んだら潔く俺に押し付けるのは諦めて、このスーツを買ってもらうぞ」
「はい! 良いですよ? それでは、ユキ選びなさい」
アリアは、ユキの顔を見ると顎をしゃくる。
「わかりました。ーーではアスハ様を選ばせていただきます」
「なんでだよ‼︎」
馬鹿な‼︎ 自分で言うのもなんだが、こんなどこの誰とも知らない人間を選ぶなんて、ありえない!
「とても悲しいことですが、本人が選んだことなら私としてはもう、何も言うことはありません。せめてもの情けです。そのスーツは買わせていただきます」
アリアは、ニヤニヤと笑いながら、売買契約書を差し出してくる。
屋敷を後にしたアスハは、何故か仲間になった青い髪のメイドに質問する。
「なぁ、なんで俺を選んだんだ?」
もしかしたら、一目惚れとかそういう可能性もなきにしもあらずだし。そんな、邪な考えが頭をよぎるアスハだった。
ユキは、澄んだ冷涼な声でその一言を告げる。
「メイドにとってご主人様の命令は絶対ですから」
それって。ーーなるほど、あの賭けに乗った時点で、俺には勝ち目が無かったわけか。
「ーーイカサマじゃねぇか」
アスハは、釈然としない気持ちになりながら、重くなった懐に手を当てる。
そのしばらく後、アリアの屋敷に特大魔法が放たれ、怪我人こそ出なかったものの、屋敷は半壊する。
「なるほど。こういう結果になるんですね。ユキの特性を甘く見ていたわ」
瓦礫の中でアリアは一人呟く。
「完全な地雷を付属させてるところだよ‼︎」
アリアは何を言っているのか理解できないと言った顔をする。
その後苦渋の決断をするように顔を歪ませる。
「・・・・・・わかりました。それならば、そのスーツの引き換えに、このメイドをお譲りします」
「なんでだよ!」
地雷はメイドの方だろうが‼︎
「わかりました。でしたらメイドのオマケに三百万メルクつけましょう」
「結構です」
何故か金の方がオマケになっている。
「じゃあ、スーツいらないのでメイドだけ持っていくというのは?」
「俺に押し付けて、厄介払いをしようとするな‼︎」
こいつ、遂に本音を言いやがった。ていうかスーツいらないって、そこまで手放したいのか。このメイド。
「わかりました。ならばこうしましょう。ユキに決めてもらうということで」
「どうしてそうなる」
アスハのジト目を受けて目を逸らしながら、アリアは口早に言い募る。
「アスハさんは売られていく本人の意思を無視して事を進めようというのですか? 私はそんな人の道に外れたような方と取引をするつもりはないですよ?」
こいつ、此処ぞとばかりに正論言いやがって!
「そもそも、なんでメイドを売ること前提なんだよ‼︎ 買わないって言ってるだろ‼︎」
「じゃあスーツ買いません」
こいつ! 足元みやがって!
「ぐっ!ーーわかった、そのメイドがあんたを選んだら潔く俺に押し付けるのは諦めて、このスーツを買ってもらうぞ」
「はい! 良いですよ? それでは、ユキ選びなさい」
アリアは、ユキの顔を見ると顎をしゃくる。
「わかりました。ーーではアスハ様を選ばせていただきます」
「なんでだよ‼︎」
馬鹿な‼︎ 自分で言うのもなんだが、こんなどこの誰とも知らない人間を選ぶなんて、ありえない!
「とても悲しいことですが、本人が選んだことなら私としてはもう、何も言うことはありません。せめてもの情けです。そのスーツは買わせていただきます」
アリアは、ニヤニヤと笑いながら、売買契約書を差し出してくる。
屋敷を後にしたアスハは、何故か仲間になった青い髪のメイドに質問する。
「なぁ、なんで俺を選んだんだ?」
もしかしたら、一目惚れとかそういう可能性もなきにしもあらずだし。そんな、邪な考えが頭をよぎるアスハだった。
ユキは、澄んだ冷涼な声でその一言を告げる。
「メイドにとってご主人様の命令は絶対ですから」
それって。ーーなるほど、あの賭けに乗った時点で、俺には勝ち目が無かったわけか。
「ーーイカサマじゃねぇか」
アスハは、釈然としない気持ちになりながら、重くなった懐に手を当てる。
そのしばらく後、アリアの屋敷に特大魔法が放たれ、怪我人こそ出なかったものの、屋敷は半壊する。
「なるほど。こういう結果になるんですね。ユキの特性を甘く見ていたわ」
瓦礫の中でアリアは一人呟く。
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