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3章 魔獣と神々
11. 裏設定集
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「もう人間領を平定したのですか!?」
私たちがエルフ領に戻り、リュートが滞在している神殿に行くと驚いた表情で聞いてくる。
……うん。まだです。ごめんなさい。
ちなみに帝都にはいい装備を渡したレヴィンを置いてきた。
レベル295のレヴィンがいればそれなりの対応はできるだろう。
しかもファルティナが召喚したレベル900の天使付きなのでちょっとやそっとじゃプレイヤーにやられる事もない。
旧死霊都市にも同じくファルティナが召喚した天使達がいるので私たちが離れた所で問題はないと思う。
私たちはある程度、準備を整えてからエルフ領のリュートの所まできたのだが……
「いえ、それはまだです。それよりsion殿はどこですか?」
物凄く真面目な顔でコロネが聞く。
「あ、はい彼ならあちらの部屋でポーションを作っているはずですが」
リュートが説明すると、そのままコロネはダッシュでかけていく。
その後を慌てて追うアルファー。
うん。待ちきれない子供か、お前は。
「あの……何かあったのでしょうか?」
リュートがひきつりながら私に聞くのだった。
▲△▲
「ああ、なるほど裏設定ですか……師匠が好きそうな言葉ですね」
神殿の中庭のテラスのような場所でリュートが用意していたお茶を飲んでいた。
リュートの後ろにはザンダグロムが控え、私の後ろにはファルティナとレイスリーネが控えている。
リリはもりもりと出されたお菓子を食べていた。
「にしても……随分メンバーが増えましたね」
ファルティナとレイスリーネを見てリュートが言う。
ちなみに、アルファーはダッシュしたコロネのあとについて行った。
「うん!猫の仲間100人計画まであと94人!」
とリリが嬉しそうに答える。
「……って友達100人できるかな♪みたいなその計画はまだ続行中だったのかっ!?
ってか確かに言われてみれば順調に仲間が増えてるし!?」
「仲間100人ですか……それでは猫様その仲間計画に私も是非」
と、リュートがにっこり微笑むが
「腹黒だから却下」
と速攻、却下する。
「ね、猫様酷いです」
リュートが涙目になるが無視だ無視。
「人を騙したのが悪い」
私の答えにリュートがぐちぐち言い訳しているが、あーあー聞こえないーでやり過ごす。
……うん。まぁ、もちろん冗談だけれども。
一応守るって約束はしたしね。
「あー猫さん、お久しぶりー!!」
私たちがお茶を飲んでいると、sionが嬉しそうに寄ってきて……レイスリーネとファルティナを確認してうっとなる。
「あー本当に守護天使を仲間にしたんですねー。
さっきいきなり部屋にアルファーが入ってきて本を貸してくれってきましたけど。
てっきり殺されるのかと思いましたよ」
とsion。そういえばsionはこの守護天使三人にこき使われていたらしいし、苦手意識があるのだろう。
それに守護天使を仲間にしたのも知らなかったろうし。
いくらコロネと一緒だったとはいえ、そりゃいきなり部屋に雪崩こんできたら驚くよね。
「ああ、驚かせたな。ごめんごめん。
どうだ調子は?何か不都合はないか?」
私の問いにsionはニコニコ顔になる。
「思いっきり順調っすよ!上級ポーションまで作れるようになりましたし!
待遇も前より全然いいですし!
錬金術はもともとスキルは100だから覚えるのははやいみたいっす」
「おーそれはすごいな。まだ一週間くらいしかたってないのに」
sionは嬉しげにえへへーと胸をはり
「猫さん時間あります?最高級ポーション作り方一通り軽くでもいいから教えてもらえると嬉しいんですけど」
「あー、うん」
私がリュート王子とリリを交互に見ると、リュート王子は微笑んで
「私の事はお気になさらず。sionさんが最高級ポーションを作れるようになっていただけるとこちらも助かりますし」
「リリ グラッドさん おうち遊びいってくる。コロネ ネコと同じ建物にいるなら心配ない」
と、お菓子を食べながらリリ。
「了解。じゃあファルティナ、リリなら大丈夫だと思うけど念のためリリの護衛にくっついていってやってくれ」
「はっ、かしこまりました」
「あ、それとリリ、友達の家にいくならちゃんとお菓子持参しないと。
菓子渡すからちゃんと持って行けよ?店の人たちやサラちゃんのお母さんにも挨拶も忘れずにな?」
「はーい!」
と、リリにアイテムボックスから取り出したお菓子を渡す。
その様子をみていたsionがへーっという表情をして
「あーー。猫さん、ひょっとして中身女性です?」
と、聞いてきた。
………なるほど。うん。
こういう所でバレるのな。
どうやら私には身体と中身の性別が違うと知っている人には男と騙すのは無理らしい。
私たちがエルフ領に戻り、リュートが滞在している神殿に行くと驚いた表情で聞いてくる。
……うん。まだです。ごめんなさい。
ちなみに帝都にはいい装備を渡したレヴィンを置いてきた。
レベル295のレヴィンがいればそれなりの対応はできるだろう。
しかもファルティナが召喚したレベル900の天使付きなのでちょっとやそっとじゃプレイヤーにやられる事もない。
旧死霊都市にも同じくファルティナが召喚した天使達がいるので私たちが離れた所で問題はないと思う。
私たちはある程度、準備を整えてからエルフ領のリュートの所まできたのだが……
「いえ、それはまだです。それよりsion殿はどこですか?」
物凄く真面目な顔でコロネが聞く。
「あ、はい彼ならあちらの部屋でポーションを作っているはずですが」
リュートが説明すると、そのままコロネはダッシュでかけていく。
その後を慌てて追うアルファー。
うん。待ちきれない子供か、お前は。
「あの……何かあったのでしょうか?」
リュートがひきつりながら私に聞くのだった。
▲△▲
「ああ、なるほど裏設定ですか……師匠が好きそうな言葉ですね」
神殿の中庭のテラスのような場所でリュートが用意していたお茶を飲んでいた。
リュートの後ろにはザンダグロムが控え、私の後ろにはファルティナとレイスリーネが控えている。
リリはもりもりと出されたお菓子を食べていた。
「にしても……随分メンバーが増えましたね」
ファルティナとレイスリーネを見てリュートが言う。
ちなみに、アルファーはダッシュしたコロネのあとについて行った。
「うん!猫の仲間100人計画まであと94人!」
とリリが嬉しそうに答える。
「……って友達100人できるかな♪みたいなその計画はまだ続行中だったのかっ!?
ってか確かに言われてみれば順調に仲間が増えてるし!?」
「仲間100人ですか……それでは猫様その仲間計画に私も是非」
と、リュートがにっこり微笑むが
「腹黒だから却下」
と速攻、却下する。
「ね、猫様酷いです」
リュートが涙目になるが無視だ無視。
「人を騙したのが悪い」
私の答えにリュートがぐちぐち言い訳しているが、あーあー聞こえないーでやり過ごす。
……うん。まぁ、もちろん冗談だけれども。
一応守るって約束はしたしね。
「あー猫さん、お久しぶりー!!」
私たちがお茶を飲んでいると、sionが嬉しそうに寄ってきて……レイスリーネとファルティナを確認してうっとなる。
「あー本当に守護天使を仲間にしたんですねー。
さっきいきなり部屋にアルファーが入ってきて本を貸してくれってきましたけど。
てっきり殺されるのかと思いましたよ」
とsion。そういえばsionはこの守護天使三人にこき使われていたらしいし、苦手意識があるのだろう。
それに守護天使を仲間にしたのも知らなかったろうし。
いくらコロネと一緒だったとはいえ、そりゃいきなり部屋に雪崩こんできたら驚くよね。
「ああ、驚かせたな。ごめんごめん。
どうだ調子は?何か不都合はないか?」
私の問いにsionはニコニコ顔になる。
「思いっきり順調っすよ!上級ポーションまで作れるようになりましたし!
待遇も前より全然いいですし!
錬金術はもともとスキルは100だから覚えるのははやいみたいっす」
「おーそれはすごいな。まだ一週間くらいしかたってないのに」
sionは嬉しげにえへへーと胸をはり
「猫さん時間あります?最高級ポーション作り方一通り軽くでもいいから教えてもらえると嬉しいんですけど」
「あー、うん」
私がリュート王子とリリを交互に見ると、リュート王子は微笑んで
「私の事はお気になさらず。sionさんが最高級ポーションを作れるようになっていただけるとこちらも助かりますし」
「リリ グラッドさん おうち遊びいってくる。コロネ ネコと同じ建物にいるなら心配ない」
と、お菓子を食べながらリリ。
「了解。じゃあファルティナ、リリなら大丈夫だと思うけど念のためリリの護衛にくっついていってやってくれ」
「はっ、かしこまりました」
「あ、それとリリ、友達の家にいくならちゃんとお菓子持参しないと。
菓子渡すからちゃんと持って行けよ?店の人たちやサラちゃんのお母さんにも挨拶も忘れずにな?」
「はーい!」
と、リリにアイテムボックスから取り出したお菓子を渡す。
その様子をみていたsionがへーっという表情をして
「あーー。猫さん、ひょっとして中身女性です?」
と、聞いてきた。
………なるほど。うん。
こういう所でバレるのな。
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