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2章 人間領へ行くことになりました
33.魅了の効果
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「ばっちり魅了されてたな」
神聖ナルティウス王国の王都の近くの土地に入った途端。
コロネは目をハートにして夢見る少女かとツッコみを入れたくなるような魅了をされた。
ああああ。もう情けない。
本人もショックだったのか、簀巻きにされたまま、魂が半分抜けている。
「リリ、大丈夫。
なんでコロネだけ魅了されるの?」
リリが小首をかしげながら聞けば、私はナルティウス城に視線を向けた。
私はそこに見覚えがあったのだ。
「……にしても、コロネが魅了されるのもわかった気がする」
「本当ですか猫様?」
簀巻きにされた状態で聞いてくるコロネ。
とっとと解いてやってもいいのだが、誘惑された罰としてもうちょっとその姿でいてもらおうと思う。
「ああ、たぶんシステムの関係だ。私はプレイヤーだから大丈夫だと思う」
言って、私も一応鎖を巻きつけ、リリに持ってもらい、そのまま領地に入れば、私には効果がない。
コロネが簀巻きにされたまま、魂が女性だからでしょうか?というが私は首を横に振る。
「いや、たぶん。プレイヤーだからだ。
ここはゲーム上では魅惑の魔女ララウドーナが、NPCの男性を連れ込み、塔の装置で魅了して男性を服従させて王国を築いていた。
たぶん、この国300年前は聖王国ララウデゥナっていう国じゃなかったか?」
「はい。そうです。
……しかし、その様な話は聞いたことがありませんが。
他二名のプレイヤーの記憶にもありませんでした」
「最近のイベントだったからかな?
カンストレベル200が解放されてから結構たってから実装されたイベントだったし。
それにイベントでは最後に学者のナトゥが全員の記憶と、装置を封印したから。
表にでることはなかっただろう」
私の言葉にコロネはなるほどと頷いた。
「どうやったか知らないが、300年前のゲームのシステムを作動させて、男を魅了して国を操っているらしい」
私が言えば、コロネは簀巻きでリリにコロコロと転がせられながら、真剣に頷いている。
それはギャグでやっているのだろうか。
「にしてもどうしよう、コロネは一緒にいけないの?」
「魅了されてしまうのでは、足でまといになるかと……」
コロネががっくりと項垂れる。
「じゃあ、コロネも女になってみるか?」
そう言って私が取り出したのは――性転換の腕輪だった。
△▲△
「おーコロネ女の人になった!」
リリちゃんが感動しながらコロネの胸をぺたぺたと叩いている。
「あ、あのリリ様、流石にそれは」
顔を真っ赤にしながら言うコロネ。
うん。あれだ。なんだ。ちょっと納得いかない。
コロネは歳相応の美人な女性に変身したのだが……こう、私よりすごいのだ。
何がってあれだよね。わかるよね。
胸だよ!胸!
マジ女の私よりコロネの方が巨乳って神様不公平じゃね?
「ねーねーネコ!リリも性転換の腕輪使いたい!男の子になりたい!」
と、言うリリちゃん。
「いや、男になったら誘惑されちゃうだろ。
また今度な」
私が言えばリリが はーい といい子に返事をする。
……にしても、横目でチラリとみれば、コロネが胸が大きすぎてどうしようと困ったように抑えている。
「それだけデカイと、歩くの大変だろう。
さらし巻いてやるから」
私が白い包帯を取り出していえば、コロネが顔を真っ赤にしてぶんぶんと胸を抑えて首をふる。
やばい乙女だ。どう見ても女子だ。私より女子力高い。
「いい、いやそれは流石に恥ずかしいです!!!」
「中身男なのに?」
「ね、猫様だって恥ずかしがったじゃないですか!?」
と、抗議するコロネの声は間違いなく女だ。
あれかな?私が男になるとコロネが大丈夫になるように、性別をかえると、その性別に思考誘導されるシステムでもあるのだろうか。
いつものコロネより大分思考が女性的になってるというか。
に、してもサラシもまかずにその胸で出歩くのはまずい。
目のやり場に困る。
別に興奮したりはしないがプルプルしてると視覚的にどうしても気になってしまう。
女性用のアバターがあればいいんだけどなぁ。
あ、そうか女性用の下着でも装備させれば、勝手にサイズがフィットするはずだから。
「じゃあ、あれだな。下着だな。確か、昔ゲーム内で買ったのがあるはず。
これならサイズはつけたときに勝手に丁度いいサイズになってくれるはずだ」
私がブラジャーをとりだせば――コロネは顔を真っ赤にするのだった。
神聖ナルティウス王国の王都の近くの土地に入った途端。
コロネは目をハートにして夢見る少女かとツッコみを入れたくなるような魅了をされた。
ああああ。もう情けない。
本人もショックだったのか、簀巻きにされたまま、魂が半分抜けている。
「リリ、大丈夫。
なんでコロネだけ魅了されるの?」
リリが小首をかしげながら聞けば、私はナルティウス城に視線を向けた。
私はそこに見覚えがあったのだ。
「……にしても、コロネが魅了されるのもわかった気がする」
「本当ですか猫様?」
簀巻きにされた状態で聞いてくるコロネ。
とっとと解いてやってもいいのだが、誘惑された罰としてもうちょっとその姿でいてもらおうと思う。
「ああ、たぶんシステムの関係だ。私はプレイヤーだから大丈夫だと思う」
言って、私も一応鎖を巻きつけ、リリに持ってもらい、そのまま領地に入れば、私には効果がない。
コロネが簀巻きにされたまま、魂が女性だからでしょうか?というが私は首を横に振る。
「いや、たぶん。プレイヤーだからだ。
ここはゲーム上では魅惑の魔女ララウドーナが、NPCの男性を連れ込み、塔の装置で魅了して男性を服従させて王国を築いていた。
たぶん、この国300年前は聖王国ララウデゥナっていう国じゃなかったか?」
「はい。そうです。
……しかし、その様な話は聞いたことがありませんが。
他二名のプレイヤーの記憶にもありませんでした」
「最近のイベントだったからかな?
カンストレベル200が解放されてから結構たってから実装されたイベントだったし。
それにイベントでは最後に学者のナトゥが全員の記憶と、装置を封印したから。
表にでることはなかっただろう」
私の言葉にコロネはなるほどと頷いた。
「どうやったか知らないが、300年前のゲームのシステムを作動させて、男を魅了して国を操っているらしい」
私が言えば、コロネは簀巻きでリリにコロコロと転がせられながら、真剣に頷いている。
それはギャグでやっているのだろうか。
「にしてもどうしよう、コロネは一緒にいけないの?」
「魅了されてしまうのでは、足でまといになるかと……」
コロネががっくりと項垂れる。
「じゃあ、コロネも女になってみるか?」
そう言って私が取り出したのは――性転換の腕輪だった。
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リリちゃんが感動しながらコロネの胸をぺたぺたと叩いている。
「あ、あのリリ様、流石にそれは」
顔を真っ赤にしながら言うコロネ。
うん。あれだ。なんだ。ちょっと納得いかない。
コロネは歳相応の美人な女性に変身したのだが……こう、私よりすごいのだ。
何がってあれだよね。わかるよね。
胸だよ!胸!
マジ女の私よりコロネの方が巨乳って神様不公平じゃね?
「ねーねーネコ!リリも性転換の腕輪使いたい!男の子になりたい!」
と、言うリリちゃん。
「いや、男になったら誘惑されちゃうだろ。
また今度な」
私が言えばリリが はーい といい子に返事をする。
……にしても、横目でチラリとみれば、コロネが胸が大きすぎてどうしようと困ったように抑えている。
「それだけデカイと、歩くの大変だろう。
さらし巻いてやるから」
私が白い包帯を取り出していえば、コロネが顔を真っ赤にしてぶんぶんと胸を抑えて首をふる。
やばい乙女だ。どう見ても女子だ。私より女子力高い。
「いい、いやそれは流石に恥ずかしいです!!!」
「中身男なのに?」
「ね、猫様だって恥ずかしがったじゃないですか!?」
と、抗議するコロネの声は間違いなく女だ。
あれかな?私が男になるとコロネが大丈夫になるように、性別をかえると、その性別に思考誘導されるシステムでもあるのだろうか。
いつものコロネより大分思考が女性的になってるというか。
に、してもサラシもまかずにその胸で出歩くのはまずい。
目のやり場に困る。
別に興奮したりはしないがプルプルしてると視覚的にどうしても気になってしまう。
女性用のアバターがあればいいんだけどなぁ。
あ、そうか女性用の下着でも装備させれば、勝手にサイズがフィットするはずだから。
「じゃあ、あれだな。下着だな。確か、昔ゲーム内で買ったのがあるはず。
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