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2章 人間領へ行くことになりました
1話 コルネリアの砦
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「ああ……我らを守りたもう聖神セシウス様
貴方は何故こうも無慈悲な試練を我々に課すのでしょう。
我々の信心が足りなかったのでしょうか?
何故――このような事に」
少女は目の前に広がる光景にただ、神を呪い立ち尽くした。
エルフが守る神聖なる森と、人間達の住まう領土とのその境目。
エルフと人間とを結ぶ架け橋とよばれる魔導士達の砦コルネリアの砦。
本来その砦は不可侵条約が結ばれ、いかなる場合でも手をだしてはいけない神聖な場所。
それがコルネリアの砦――のはずだった。
だが、彼女のいるその砦はいま陥落の危機に陥っていた。
砦から見えるその風景は――数え切れないほどの魔物が砦に向かい進軍しているのである。
砦の兵士達の怒号が聞こえ、混乱ぶりが、その少女――フランシスカにも伝わってきた。
そう、昨日までは、まったく魔物の気配などしなかったはずなのに、今日になり、突如山脈に現れた大量の魔物が、砦に向かってきたのである。
兵士たちが混乱するのも無理からぬ事だろう。
こんな事が出来るのは――。
フランシスカは考え――そして絶望した。
そう、誰がこんな無慈悲な事をしたのか、想像がついたからだ。
プレイヤーと呼ばれる異界より来た高レベルの強者達。
彼らは20年前、突如として現れ、この世界を蹂躙していった。
国々を乗取り、そして今は支配している。
彼女の住む国 スティア王国は島国の小国だったため、今までプレイヤーに目を付けられることなく、細々とやってこれたのだが――。
運悪く、プレイヤーの一人であるマナフェアスに、フランシスカが見初められてしまった。
自ら乗取った国々をまとめ『死霊都市ネクロミロス』などと名乗り王として君臨している男にである。
すぐにマナフェアスはフランシスカの父親である国王に、フランシスカを自分の妾に渡すように要求してきたが……。
父である国王はきっぱりと断り、彼女をひっそりと亡命させたのだ。
小国とはいえ、彼女達の間にもプレイヤーの悪行は広まっていた。
女性を大事にしていたかと思えば、何か気分を害すると、その時の気分で殺してしまう。
プレイヤーの妾になること――それは死を意味していた。
彼女の父親は国王という職務より、自らの娘の幸せを願ったのだ。
名もかえ、姫という身分も隠し、ひっそりとコルネリアの砦に亡命したはずだったが……どうやらマナフェアスに居場所を突き止められてしまったらしい。
この事態を招いてしまったのは自分なのだ。
彼女は罪悪感で押しつぶされそうになる。
もし、あのままあの男に嫁いでいれば、このような事にはならなかったのだろうか?
そもそも、あの日外出などせず城にこもっていればこんな事には――。
「姫様っ!!!!」
唐突に叫ばれ、フランシスカは後ろを振り返った。
そこにはゴブリンの群れと闘う兵士達の姿。
彼女を慕い付いてきてくれた彼女を守る騎士達だ。
いつの間にか砦の中にまでモンスターが侵入してきていたらしい。
「きっしゃあぁぁぁぁ!!」
モンスターを運んできたであろう大型の鳥の形をしたモンスターがまるで兵士達の奮闘をあざ笑うかのように咆哮をあげる。
そして――
「姫様っ!!!!」
騎士の一人が叫んだ。鳥型モンスターから飛び降りた、ゴブリンがフランシスカに剣を振り上げ降りてきたのである。
――間に合わない。
フランシスカが覚悟を決めたその瞬間。
――シュン。
風とともに。黒い、何かが横切った。
途端。
ザシュゥゥ!!
ゴブリンの頭が血飛沫をあげながら宙に舞う。
「――なっ!?」
フランシスカと騎士が同時に声を上げる。フランシスカに襲いかかってきたゴブリンと兵士達が奮闘していたはずのゴブリンが一瞬にして切り刻まれたのだ。
その黒い何かによって。
その黒い物体を目で追えば……そこには一人の少女が佇んでいた。
ゴブリンの頭や身体そして、血飛沫の舞うその中を、綺麗な銀色の髪をなびかせて。
「キシャァァァァァ!!」
仲間を殺された事に怒ったのか、大きな鳥型モンスターが奇声をあげながら少女に襲いかかった。
が。
次の瞬間、フランシスカや騎士達が目にしたのは、まっぷたつになった鳥型モンスターと、優雅に宙を舞う少女の姿。
そう――彼らの目では、少女の動きを追うことすらできない。
ずどぉぉぉん!!
鳥型モンスターがそのまま地に落ち、盛大な音をたてる。
いつの間にか、鳥型モンスターが砦の内部に運び込んだモンスターは一匹残らず少女の手によって駆逐されていたらしい。
「大丈夫ですか!姫!!」
フランシスカに彼女の付き人の騎士が駆け寄る。
「はい。大丈夫ですアベル。
……それにしても……あのお方は?」
言って、フランシスカは少女に視線をうつした。
銀髪の、まだあどけなさの残る少女。その手には身体には不釣合いなほど大きな鍵爪を装備している。
――ふと。
少女が振り向いた。
フランシスカ達の方に振り向いた少女に、思わずフランシスカはどきりとする。
その綺麗な顔立ちの少女は――フランシスカ達の方に振り向いた後。
「一番」
そう呟いた。
「……え?」
思いもしない言葉にフランシスカが思わず聞き返すと、少女はぐっと拳を突き上げて。
「リリ、一番乗り!!コロネに勝った!!」
元気に告げる。
――はい?
いきなり意味のわからない言葉に、フランシスカが疑問符を浮かべていると
「流石リリ様」
今度はフランシスカと騎士アベルの後ろから、男性の声が聞こえた。
「――な!?」
今まで気配すら感じなかった男性の突然の出現に、フランシスカとアベルが驚き振り返る。
そこには砦の防壁の上に立ち、まるで景色を楽しむかのように、下を見下ろしている魔導士の姿があった。
耳の形からするとエルフらしい――コロネと言えばエルフの大賢者も同じ名前のはずだが、彼は確か噂では死んだはずだ。
コロネと呼ばれた男性は、フランシスカとアベルの存在など気にしていないようで
「まさかここまでリリ様と差がつくとは思いませんでした。
やはり、視力の違いでしょうか?
これは後で検証してみる必要がありますね」
言って、フランシスカとアベルの後ろにいる少女――リリに振り返り、微笑む。
「さて、いろいろ検証したいところではありますが――
まずはこちらのモンスターの群れを何とかしておきましょう」
言葉とともに、コロネの手の指輪が淡く光り魔力の塊が現れる。
「この程度なら猫様のお手を煩わすほどでもありません。
――片付けておきましょう」
その言葉とともに、彼の手の中の魔力が爆ぜる。
『悠久に眠りし、我が母よ
その御身が与えたもう
天に憧れしその闇と
闇に憧れしその光
その狭間より生まれし
堕落した魂を
いま、その御身に返上せん』
紡がれる詠唱とともに 巨大な光が 全てを照らし出す。
砦の目前まで迫っていたモンスターの大群も、その光に見惚れるかのように、一斉に空を仰ぎ見た。
まるで煌々と降り注ぐ太陽のような光。
全ての慈愛とそして――無情なる死を宣告するその魔法。
『さぁ――帰るがいい。
あるべきその場所へ
冥魂四皇陣!!』
言葉と同時。モンスターの居たその場所を巨大な光が包みこむのだった――。
貴方は何故こうも無慈悲な試練を我々に課すのでしょう。
我々の信心が足りなかったのでしょうか?
何故――このような事に」
少女は目の前に広がる光景にただ、神を呪い立ち尽くした。
エルフが守る神聖なる森と、人間達の住まう領土とのその境目。
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本来その砦は不可侵条約が結ばれ、いかなる場合でも手をだしてはいけない神聖な場所。
それがコルネリアの砦――のはずだった。
だが、彼女のいるその砦はいま陥落の危機に陥っていた。
砦から見えるその風景は――数え切れないほどの魔物が砦に向かい進軍しているのである。
砦の兵士達の怒号が聞こえ、混乱ぶりが、その少女――フランシスカにも伝わってきた。
そう、昨日までは、まったく魔物の気配などしなかったはずなのに、今日になり、突如山脈に現れた大量の魔物が、砦に向かってきたのである。
兵士たちが混乱するのも無理からぬ事だろう。
こんな事が出来るのは――。
フランシスカは考え――そして絶望した。
そう、誰がこんな無慈悲な事をしたのか、想像がついたからだ。
プレイヤーと呼ばれる異界より来た高レベルの強者達。
彼らは20年前、突如として現れ、この世界を蹂躙していった。
国々を乗取り、そして今は支配している。
彼女の住む国 スティア王国は島国の小国だったため、今までプレイヤーに目を付けられることなく、細々とやってこれたのだが――。
運悪く、プレイヤーの一人であるマナフェアスに、フランシスカが見初められてしまった。
自ら乗取った国々をまとめ『死霊都市ネクロミロス』などと名乗り王として君臨している男にである。
すぐにマナフェアスはフランシスカの父親である国王に、フランシスカを自分の妾に渡すように要求してきたが……。
父である国王はきっぱりと断り、彼女をひっそりと亡命させたのだ。
小国とはいえ、彼女達の間にもプレイヤーの悪行は広まっていた。
女性を大事にしていたかと思えば、何か気分を害すると、その時の気分で殺してしまう。
プレイヤーの妾になること――それは死を意味していた。
彼女の父親は国王という職務より、自らの娘の幸せを願ったのだ。
名もかえ、姫という身分も隠し、ひっそりとコルネリアの砦に亡命したはずだったが……どうやらマナフェアスに居場所を突き止められてしまったらしい。
この事態を招いてしまったのは自分なのだ。
彼女は罪悪感で押しつぶされそうになる。
もし、あのままあの男に嫁いでいれば、このような事にはならなかったのだろうか?
そもそも、あの日外出などせず城にこもっていればこんな事には――。
「姫様っ!!!!」
唐突に叫ばれ、フランシスカは後ろを振り返った。
そこにはゴブリンの群れと闘う兵士達の姿。
彼女を慕い付いてきてくれた彼女を守る騎士達だ。
いつの間にか砦の中にまでモンスターが侵入してきていたらしい。
「きっしゃあぁぁぁぁ!!」
モンスターを運んできたであろう大型の鳥の形をしたモンスターがまるで兵士達の奮闘をあざ笑うかのように咆哮をあげる。
そして――
「姫様っ!!!!」
騎士の一人が叫んだ。鳥型モンスターから飛び降りた、ゴブリンがフランシスカに剣を振り上げ降りてきたのである。
――間に合わない。
フランシスカが覚悟を決めたその瞬間。
――シュン。
風とともに。黒い、何かが横切った。
途端。
ザシュゥゥ!!
ゴブリンの頭が血飛沫をあげながら宙に舞う。
「――なっ!?」
フランシスカと騎士が同時に声を上げる。フランシスカに襲いかかってきたゴブリンと兵士達が奮闘していたはずのゴブリンが一瞬にして切り刻まれたのだ。
その黒い何かによって。
その黒い物体を目で追えば……そこには一人の少女が佇んでいた。
ゴブリンの頭や身体そして、血飛沫の舞うその中を、綺麗な銀色の髪をなびかせて。
「キシャァァァァァ!!」
仲間を殺された事に怒ったのか、大きな鳥型モンスターが奇声をあげながら少女に襲いかかった。
が。
次の瞬間、フランシスカや騎士達が目にしたのは、まっぷたつになった鳥型モンスターと、優雅に宙を舞う少女の姿。
そう――彼らの目では、少女の動きを追うことすらできない。
ずどぉぉぉん!!
鳥型モンスターがそのまま地に落ち、盛大な音をたてる。
いつの間にか、鳥型モンスターが砦の内部に運び込んだモンスターは一匹残らず少女の手によって駆逐されていたらしい。
「大丈夫ですか!姫!!」
フランシスカに彼女の付き人の騎士が駆け寄る。
「はい。大丈夫ですアベル。
……それにしても……あのお方は?」
言って、フランシスカは少女に視線をうつした。
銀髪の、まだあどけなさの残る少女。その手には身体には不釣合いなほど大きな鍵爪を装備している。
――ふと。
少女が振り向いた。
フランシスカ達の方に振り向いた少女に、思わずフランシスカはどきりとする。
その綺麗な顔立ちの少女は――フランシスカ達の方に振り向いた後。
「一番」
そう呟いた。
「……え?」
思いもしない言葉にフランシスカが思わず聞き返すと、少女はぐっと拳を突き上げて。
「リリ、一番乗り!!コロネに勝った!!」
元気に告げる。
――はい?
いきなり意味のわからない言葉に、フランシスカが疑問符を浮かべていると
「流石リリ様」
今度はフランシスカと騎士アベルの後ろから、男性の声が聞こえた。
「――な!?」
今まで気配すら感じなかった男性の突然の出現に、フランシスカとアベルが驚き振り返る。
そこには砦の防壁の上に立ち、まるで景色を楽しむかのように、下を見下ろしている魔導士の姿があった。
耳の形からするとエルフらしい――コロネと言えばエルフの大賢者も同じ名前のはずだが、彼は確か噂では死んだはずだ。
コロネと呼ばれた男性は、フランシスカとアベルの存在など気にしていないようで
「まさかここまでリリ様と差がつくとは思いませんでした。
やはり、視力の違いでしょうか?
これは後で検証してみる必要がありますね」
言って、フランシスカとアベルの後ろにいる少女――リリに振り返り、微笑む。
「さて、いろいろ検証したいところではありますが――
まずはこちらのモンスターの群れを何とかしておきましょう」
言葉とともに、コロネの手の指輪が淡く光り魔力の塊が現れる。
「この程度なら猫様のお手を煩わすほどでもありません。
――片付けておきましょう」
その言葉とともに、彼の手の中の魔力が爆ぜる。
『悠久に眠りし、我が母よ
その御身が与えたもう
天に憧れしその闇と
闇に憧れしその光
その狭間より生まれし
堕落した魂を
いま、その御身に返上せん』
紡がれる詠唱とともに 巨大な光が 全てを照らし出す。
砦の目前まで迫っていたモンスターの大群も、その光に見惚れるかのように、一斉に空を仰ぎ見た。
まるで煌々と降り注ぐ太陽のような光。
全ての慈愛とそして――無情なる死を宣告するその魔法。
『さぁ――帰るがいい。
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