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「うーん!美味しー!!」
なんか色々と疲れた前回から一転、私は今、とっても幸せです!
ハンナのビーフシチューが食べれたのかって?
いえ、それはまだです。
なんと今、私の目の前には、あの有名なパティスリー・ロチアのケーキたちが並んでいます!
たとえここが魔の執務室であろうとも、たとえウィルの上に座らされていようとも、私、今、最高に、し・あ・わ・せ!
「相変わらず。食べ物で買収されるなんてシアはチョロいな。」
「買収なんかされてませんー」
「じゃあこのケーキたちはお預けだな。」
「嘘です。いくらでも買収されます!」
「それはそれで心配なんだが…」
ウィルは難しい顔で悩んでいるが、
ロチアのケーキを出されて買収されない人なんているだろうか、いや、いるはずがない!
「とにかく俺以外のやつからホイホイ貰うなよ。」
「はーい」
さっき、レーゼからクッキー貰ったのは黙っておこう…
「それで、いったいエルバスとどこで会ったんだ?」
「んー?なんのことでしょー?」
ウィルが無言でケーキの皿を奪った
「話すからー!私のケーキ返してー!」
ウィルが呆れた顔をして
「おっ」
何か思いついたようだ…絶対碌なことじゃない…
そんなことを思っていると、
私が持っていたフォークも奪われ、
「ほら、あーん?」
「何でそうなるの!?」
「ケーキ返せって言ったから、俺の自らの手で、返してやってるんだよ。ほら、あー」
「そういうことじゃない!」
やっぱり口じゃウィルに勝てないー!
「いらないなら俺が食うぞ」
「いえ、頂きます!」
結局、ウィルに餌付けされる私であった…
ウィル自ら入れてくれた紅茶を飲んで、一服。
それにしても、紅茶入れるのまで上手いとか、ハイスペック過ぎるだろ…
何をどう育ったらこんな奴が…
ケーキの余韻に浸りながら、そんなことを考えていると、
ウィルが突然話し出した、
「エルバスは特別講師のため普段は学園に来ていない。そして、クラス担任を持つこともない。そんな彼が昨日突然クラス担任を持つと言い出した。俺たちのクラスを名指ししてな。あいつの性格上、面倒なクラス担任を引き受けるのは、よっぽどな理由があったからだ。そのよっぽどな理由、おまえならわかるよな?」
「…」
さっきの今でもう調べ上げたの!?
相変わらず仕事が早いー。
…っとウィルの目が早く吐けって言ってる…恐い
「私だってよく分からないわよ。エルとはカボセで会っただけ…。」
「絶対それだろ」
そんな速攻突っ込まなくてもー!
「会ったって言っても、ちらっと姿見ただけだし!エル寝てたし!」
ウィルがすっごい疑いの目で見てくる。
本当のことを言っているのに、解せない
「それで、どこのカボセだ?」
「んーと。東の森に入る前にあるとこー。」
「…あの辺りは今立ち入り禁止になっているが?」
「えっ?私普通に入れたけど?」
「「…」」
「あの辺りに結界を張ったのは確か…エルバスだな。」
「なるほどー。通りで懐かしい気がするわけだ。」
「大方、シアの姿を見るまでもなく、結界で認識していたんだろうな。」
「これで謎が解けたね!」
「解けたね!じゃねえ!入る前に気づけよ!あんたそれでも…」
「あー。何も聞こえないー。ただの令嬢にそんな芸当、出来るわけ無いじゃないですかー。」(棒読み)
ウィルがすっごい馬鹿にした表情でこっち見てくる。
嘘は言ってないもーん。
「とにかく、エルバスの方はこっちでなんとかしとくから。これ以上余計な真似はするなよ。」
「はーい」
さすがウィル!持つべきものは有能な幼馴染!
「ほんとに分かってるか?」
ウィルが疑いの表情で見てくる
「もちろーん」
「…」
どうやら私は本当に信用がないらしい。
なんか色々と疲れた前回から一転、私は今、とっても幸せです!
ハンナのビーフシチューが食べれたのかって?
いえ、それはまだです。
なんと今、私の目の前には、あの有名なパティスリー・ロチアのケーキたちが並んでいます!
たとえここが魔の執務室であろうとも、たとえウィルの上に座らされていようとも、私、今、最高に、し・あ・わ・せ!
「相変わらず。食べ物で買収されるなんてシアはチョロいな。」
「買収なんかされてませんー」
「じゃあこのケーキたちはお預けだな。」
「嘘です。いくらでも買収されます!」
「それはそれで心配なんだが…」
ウィルは難しい顔で悩んでいるが、
ロチアのケーキを出されて買収されない人なんているだろうか、いや、いるはずがない!
「とにかく俺以外のやつからホイホイ貰うなよ。」
「はーい」
さっき、レーゼからクッキー貰ったのは黙っておこう…
「それで、いったいエルバスとどこで会ったんだ?」
「んー?なんのことでしょー?」
ウィルが無言でケーキの皿を奪った
「話すからー!私のケーキ返してー!」
ウィルが呆れた顔をして
「おっ」
何か思いついたようだ…絶対碌なことじゃない…
そんなことを思っていると、
私が持っていたフォークも奪われ、
「ほら、あーん?」
「何でそうなるの!?」
「ケーキ返せって言ったから、俺の自らの手で、返してやってるんだよ。ほら、あー」
「そういうことじゃない!」
やっぱり口じゃウィルに勝てないー!
「いらないなら俺が食うぞ」
「いえ、頂きます!」
結局、ウィルに餌付けされる私であった…
ウィル自ら入れてくれた紅茶を飲んで、一服。
それにしても、紅茶入れるのまで上手いとか、ハイスペック過ぎるだろ…
何をどう育ったらこんな奴が…
ケーキの余韻に浸りながら、そんなことを考えていると、
ウィルが突然話し出した、
「エルバスは特別講師のため普段は学園に来ていない。そして、クラス担任を持つこともない。そんな彼が昨日突然クラス担任を持つと言い出した。俺たちのクラスを名指ししてな。あいつの性格上、面倒なクラス担任を引き受けるのは、よっぽどな理由があったからだ。そのよっぽどな理由、おまえならわかるよな?」
「…」
さっきの今でもう調べ上げたの!?
相変わらず仕事が早いー。
…っとウィルの目が早く吐けって言ってる…恐い
「私だってよく分からないわよ。エルとはカボセで会っただけ…。」
「絶対それだろ」
そんな速攻突っ込まなくてもー!
「会ったって言っても、ちらっと姿見ただけだし!エル寝てたし!」
ウィルがすっごい疑いの目で見てくる。
本当のことを言っているのに、解せない
「それで、どこのカボセだ?」
「んーと。東の森に入る前にあるとこー。」
「…あの辺りは今立ち入り禁止になっているが?」
「えっ?私普通に入れたけど?」
「「…」」
「あの辺りに結界を張ったのは確か…エルバスだな。」
「なるほどー。通りで懐かしい気がするわけだ。」
「大方、シアの姿を見るまでもなく、結界で認識していたんだろうな。」
「これで謎が解けたね!」
「解けたね!じゃねえ!入る前に気づけよ!あんたそれでも…」
「あー。何も聞こえないー。ただの令嬢にそんな芸当、出来るわけ無いじゃないですかー。」(棒読み)
ウィルがすっごい馬鹿にした表情でこっち見てくる。
嘘は言ってないもーん。
「とにかく、エルバスの方はこっちでなんとかしとくから。これ以上余計な真似はするなよ。」
「はーい」
さすがウィル!持つべきものは有能な幼馴染!
「ほんとに分かってるか?」
ウィルが疑いの表情で見てくる
「もちろーん」
「…」
どうやら私は本当に信用がないらしい。
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