43 / 84
決心
しおりを挟む
次の日の朝、起きた時に手紙が置いてあった。
『一人で先に帰ります。なつみ』
あいつは一人になりたかったのか。俺はすぐに電話をかけた。
「もしもし。ヒロキくん?」
「今どこ?」
「電車を待ってるところ。」
「今行くよ。」
「いいの。来ないで。一人で帰りたいから。」
「・・・わかった。」
・
・
・
私は一人になりたくて、一人で帰りたかった。
あまり人も乗っていない早朝に電車に乗った。
楽しかったけど、やっぱりあの嫌がらせからも逃げてはいけない。
みんなに甘えていた自分が許せなくなってしまったのだ。
ボーっと電車に揺られこれからのことを考えていた。
やっぱり何もなかったことにはできないよ。
犯人はわかっていたから。
携帯を取り出し、メールを打ち始めた。
<話しましょう。あのカフェで今日の夜、待っています。>
安西さん、来てくれるかな。でもこのまま嫌がらせを受けるのは耐えられない。
友達になった日の事を思い出していた。
安西さんは、初めから知っていたのかもしれない。
私が好意を持ってしまったのもきっと気づいていたんだ。
私は、安西さんを傷つけてしまったんだ。
謝らなきゃいけない。そう思っていた。
少しの間だったけど懐かしくて、楽しかった。
いい思い出として胸にしまっておこう。
私は、あの家から出ていこう・・・。
電車の中で窓の外を眺めながら、そう決心した。
『一人で先に帰ります。なつみ』
あいつは一人になりたかったのか。俺はすぐに電話をかけた。
「もしもし。ヒロキくん?」
「今どこ?」
「電車を待ってるところ。」
「今行くよ。」
「いいの。来ないで。一人で帰りたいから。」
「・・・わかった。」
・
・
・
私は一人になりたくて、一人で帰りたかった。
あまり人も乗っていない早朝に電車に乗った。
楽しかったけど、やっぱりあの嫌がらせからも逃げてはいけない。
みんなに甘えていた自分が許せなくなってしまったのだ。
ボーっと電車に揺られこれからのことを考えていた。
やっぱり何もなかったことにはできないよ。
犯人はわかっていたから。
携帯を取り出し、メールを打ち始めた。
<話しましょう。あのカフェで今日の夜、待っています。>
安西さん、来てくれるかな。でもこのまま嫌がらせを受けるのは耐えられない。
友達になった日の事を思い出していた。
安西さんは、初めから知っていたのかもしれない。
私が好意を持ってしまったのもきっと気づいていたんだ。
私は、安西さんを傷つけてしまったんだ。
謝らなきゃいけない。そう思っていた。
少しの間だったけど懐かしくて、楽しかった。
いい思い出として胸にしまっておこう。
私は、あの家から出ていこう・・・。
電車の中で窓の外を眺めながら、そう決心した。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる