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第2話 いきなり大集合
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わたしが目を覚ますと、目の前にはたくさんの人の顔があった。
「ええっ?」
わたしはぎょっとなった。
びっくり驚いて声がしばらく出ない。
よおく知っている顔に、知らない顔が並んでいる。
しかも、わたしが意識が戻ったのが分かったからか、みんなにいっせいに覗き込まれてた。
「大丈夫か?」
一番ドアップの顔は、さっきの男の子だ。
瞳が……きれい。
なんだろう?
彼のじっと見つめる瞳が黒に茶色いけれど、……どこかに朱さを感じる。
心配そうに見つめる男の子の顔……。
ち、近い!
こんなに近くに同い年ぐらいの男の子がいるのって。
しかも……彼、わたしの手を握っていて。
ちょっと、恥ずかしいんですけど。
そしてわたしはベッドの上に寝かされてる……?
ここ、保健室だよね。
「お、お兄ちゃん! なんで? それに雪菜ちゃんにナナコちゃんまで……。あとは……」
さっきわたしを助けてくれた男子?
夢じゃなかったんだ。
じゃあ、……この子の背中に生えてた羽根は?
今はなさそう。
そうだよね、普通は背中に羽根が生えた人なんていないもの。
わたしったら、夢と現実がごっちゃになってるのかな。
「葵!」
「葵ちゃ~ん!」
「葵ちゃん、無事で良かった~!」
三人に一気に抱きつかれて、私は目をパチクリさせた。
わたしのお兄ちゃんなんてちょっと涙声で。
お兄ちゃんの恋人の雪菜ちゃんと、幼なじみのナナコちゃんはわたしの頭をよしよししてくれてる。
「あ、あの。……中等部のお兄ちゃんたちがなんでいるの?」
「だって倒れたんだろ? お前」
「……そうみたいだけど」
「お兄ちゃんはな、葵が倒れたって聞いたから心配で心配で! 可愛い妹の一大事には、すぐさま何を放り出しても駆けつけるに決まってんだろうが」
小学校と中学校が同じ敷地にあるけれど、建物は別だ。
もしかして私が倒れたって、お兄ちゃんたちに先生が教えたのかな?
「玄武も妹がそんなに大事ならしっかり守れよな」
……ゲンブ?
さっき私を助けてくれた子が、わたしのお兄ちゃんをゲンブって呼んでいる。
なんだろう? あだ名かな?
っていうか、お兄ちゃんとこの子って知り合いなの!?
「お前、本当に大丈夫か? さっきまで震えてたんだぞ」
「ああ、だから。……手を握っていてくれたの?」
まだ、男の子と手が繋がれていて、わたしは心臓がばくばくどきどきしちゃう。
それにしてもこの助けてくれた男の子……か、かっこいいなあ。
「ええーい! 俺の葵《あおい》にそんなに近づくな、緋勇《ひゆう》」
「……ヒユウ?」
この男の子の名前なのかな?
……っていうか!
「なんでお兄ちゃんが、その子の名前を知ってるの?」
「うっ、それは……」
お兄ちゃんがしどろもどろになっていると、横でお兄ちゃんの恋人の雪菜《ゆきな》ちゃんがにこにこ笑ってた。
それから雪菜ちゃんは、ぱんっとお兄ちゃんの背中を叩いた。
「とうとう葵ちゃんに私たちの秘密を話す時が来たわね、薫《かおる》」
「雪菜……。葵にほんとうに話すのかよ?」
まったく状況が飲み込めないよ。
わたしの知らないことが周りでは当たり前に起こっているような、わたしだけが取り残されてる気分になる。
「しっかし、身近な妹もろくに守れないとは。油断大敵っていつも言うあんたが。普段、玄武は俺にはさんざん偉そうに説教たれるくせに。平和ボケして気が緩んでんじゃねえの? 俺が稽古の相手になってやろうか?」
「大きなお世話だ。今まで葵は視えない体質だったし、護りの護符の式神は飛ばして守ってあった」
頭がまだぼんやりしているのと、ちょっとパニックになってて。
情報量が多すぎる。
やっぱりまだ夢のなかだったりして。
だって、一人おかしな服装で雰囲気の明らかに違う人が混じっているの!
「学校には結界も張っておったしのう。……つまるところは、神獣の術をかいまくぐる厄介な存在が現れおったか」
「邪気がしていたものね。すっかり消えたけど」
びっくりなのは、わたしとお兄ちゃんの幼なじみのナナコちゃんと話しているあの人!
綺麗な青い色の和服を着て、頭にはもふもふの獣耳がぴょこぴょこしてる。耳は耳としてあるから、コスプレ? 獣耳のカチューシャなのかな……。
しかもこの男の人、……し、しっぽが、大きなしっぽが生えてる!
「小賢しいあやかしめ。私の大事な未来の義妹になる葵ちゃんにとんでもないことをしてくれたわね。そいつが学校周辺にまだいないか、雪女のネットワークと狛犬たちを総動員させるわ」
どうしたわけか、雪菜ちゃんまで和服だ。
「雪女のネットワーク?」
くすくす、雪菜ちゃんとナナコちゃんが笑った。
「葵ちゃんにはもう全部話してあげなくっちゃ。ねっ、銀翔? 薫?」
ナナコちゃんが親しげな笑みを浮かべる先にいる獣耳和服の男の人は、優雅に微笑んだ。
甘い雰囲気を感じて、わたしは察した。
――この獣耳和服のかっこいいお兄さんは、ナナコちゃんの彼氏なんだ!
「わしの時止めの術の時間はもうすぐ解ける。……緋勇、葵殿の近くにいられるのはお主じゃ。事情もさっき出たあやかしの気配もお主が熟知した。……ならば分かるな?」
ヒユウくんは獣耳和服の男の人に言われて、神妙な顔つき……とうか、ちょっと不服そうに、首を縦に振った。
「分かってる」
ヒユウくんはそう返事をしたけど、まるでわたしは意味が分からない。
突然、たくさんのことが頭に入ってきて、でも知らないことばっかり。
頭がぐるぐるくらくらしてきそう。
「葵ちゃんは緋勇がしっかり守りなさいよ?」
「ああ、分かってるって言ってんだろ。雪菜は玄武と逃げた妖怪の行き先を探るのか?」
「授業が終わったらね」
ヒユウくんと雪菜ちゃんも親しげで、わたしは置いてきぼりにあったみたいな気分。
だって、だって。
みんな仲良しなの?
得も言われぬ仲間感が、わたしに疎外してる気持ちを加速させる。
「あとで話があるから。葵ももう俺たちの仲間だよ」
ヒユウくん、わたしの心を読んだ!?
「仲間って言ってくれた。……どうして? わたしがひとりぼっちな気分なの、分かったの?」
「いいや、俺にはそんな芸当は出来ない。妖怪サトリじゃあるまいし。まあ、なんとなく寂しそうだったから。慰めるつもりだっただけ。でもお前は一人じゃない。俺も、ここにいる奴らもお前の仲間で味方だ。事実は受け止めてみたら?」
ヒユウくんが急に大人びて見えた。
この子、本当にわたしと同じ小学生?
この時のわたしはまだ知らなかったんだ。
緋勇くんがすごく辛い境遇にいたこと――。
それから、とてつもない宿命を試練を彼は背負って生きていることを。
わたしは浮かれてた。
だって……、わたしは……。
こんなに胸がどきどきしてる。
止まらなくなる、どきどき。
どうやら、緋勇くんを見ていると、顔が熱くなって胸が騒ぎ出すの。
わたし、緋勇くんが好きです。
でもでも。
だけど、どうやらわたし、すぐに失恋することになるみたい。
だって緋勇くんってね、女子が苦手みたいなの。
それからこの後すぐに、緋勇くんがなんだかナナコちゃんだけには優しい目をしていることに気づいて、ショックを受けちゃうことになるんだ、私。
「ええっ?」
わたしはぎょっとなった。
びっくり驚いて声がしばらく出ない。
よおく知っている顔に、知らない顔が並んでいる。
しかも、わたしが意識が戻ったのが分かったからか、みんなにいっせいに覗き込まれてた。
「大丈夫か?」
一番ドアップの顔は、さっきの男の子だ。
瞳が……きれい。
なんだろう?
彼のじっと見つめる瞳が黒に茶色いけれど、……どこかに朱さを感じる。
心配そうに見つめる男の子の顔……。
ち、近い!
こんなに近くに同い年ぐらいの男の子がいるのって。
しかも……彼、わたしの手を握っていて。
ちょっと、恥ずかしいんですけど。
そしてわたしはベッドの上に寝かされてる……?
ここ、保健室だよね。
「お、お兄ちゃん! なんで? それに雪菜ちゃんにナナコちゃんまで……。あとは……」
さっきわたしを助けてくれた男子?
夢じゃなかったんだ。
じゃあ、……この子の背中に生えてた羽根は?
今はなさそう。
そうだよね、普通は背中に羽根が生えた人なんていないもの。
わたしったら、夢と現実がごっちゃになってるのかな。
「葵!」
「葵ちゃ~ん!」
「葵ちゃん、無事で良かった~!」
三人に一気に抱きつかれて、私は目をパチクリさせた。
わたしのお兄ちゃんなんてちょっと涙声で。
お兄ちゃんの恋人の雪菜ちゃんと、幼なじみのナナコちゃんはわたしの頭をよしよししてくれてる。
「あ、あの。……中等部のお兄ちゃんたちがなんでいるの?」
「だって倒れたんだろ? お前」
「……そうみたいだけど」
「お兄ちゃんはな、葵が倒れたって聞いたから心配で心配で! 可愛い妹の一大事には、すぐさま何を放り出しても駆けつけるに決まってんだろうが」
小学校と中学校が同じ敷地にあるけれど、建物は別だ。
もしかして私が倒れたって、お兄ちゃんたちに先生が教えたのかな?
「玄武も妹がそんなに大事ならしっかり守れよな」
……ゲンブ?
さっき私を助けてくれた子が、わたしのお兄ちゃんをゲンブって呼んでいる。
なんだろう? あだ名かな?
っていうか、お兄ちゃんとこの子って知り合いなの!?
「お前、本当に大丈夫か? さっきまで震えてたんだぞ」
「ああ、だから。……手を握っていてくれたの?」
まだ、男の子と手が繋がれていて、わたしは心臓がばくばくどきどきしちゃう。
それにしてもこの助けてくれた男の子……か、かっこいいなあ。
「ええーい! 俺の葵《あおい》にそんなに近づくな、緋勇《ひゆう》」
「……ヒユウ?」
この男の子の名前なのかな?
……っていうか!
「なんでお兄ちゃんが、その子の名前を知ってるの?」
「うっ、それは……」
お兄ちゃんがしどろもどろになっていると、横でお兄ちゃんの恋人の雪菜《ゆきな》ちゃんがにこにこ笑ってた。
それから雪菜ちゃんは、ぱんっとお兄ちゃんの背中を叩いた。
「とうとう葵ちゃんに私たちの秘密を話す時が来たわね、薫《かおる》」
「雪菜……。葵にほんとうに話すのかよ?」
まったく状況が飲み込めないよ。
わたしの知らないことが周りでは当たり前に起こっているような、わたしだけが取り残されてる気分になる。
「しっかし、身近な妹もろくに守れないとは。油断大敵っていつも言うあんたが。普段、玄武は俺にはさんざん偉そうに説教たれるくせに。平和ボケして気が緩んでんじゃねえの? 俺が稽古の相手になってやろうか?」
「大きなお世話だ。今まで葵は視えない体質だったし、護りの護符の式神は飛ばして守ってあった」
頭がまだぼんやりしているのと、ちょっとパニックになってて。
情報量が多すぎる。
やっぱりまだ夢のなかだったりして。
だって、一人おかしな服装で雰囲気の明らかに違う人が混じっているの!
「学校には結界も張っておったしのう。……つまるところは、神獣の術をかいまくぐる厄介な存在が現れおったか」
「邪気がしていたものね。すっかり消えたけど」
びっくりなのは、わたしとお兄ちゃんの幼なじみのナナコちゃんと話しているあの人!
綺麗な青い色の和服を着て、頭にはもふもふの獣耳がぴょこぴょこしてる。耳は耳としてあるから、コスプレ? 獣耳のカチューシャなのかな……。
しかもこの男の人、……し、しっぽが、大きなしっぽが生えてる!
「小賢しいあやかしめ。私の大事な未来の義妹になる葵ちゃんにとんでもないことをしてくれたわね。そいつが学校周辺にまだいないか、雪女のネットワークと狛犬たちを総動員させるわ」
どうしたわけか、雪菜ちゃんまで和服だ。
「雪女のネットワーク?」
くすくす、雪菜ちゃんとナナコちゃんが笑った。
「葵ちゃんにはもう全部話してあげなくっちゃ。ねっ、銀翔? 薫?」
ナナコちゃんが親しげな笑みを浮かべる先にいる獣耳和服の男の人は、優雅に微笑んだ。
甘い雰囲気を感じて、わたしは察した。
――この獣耳和服のかっこいいお兄さんは、ナナコちゃんの彼氏なんだ!
「わしの時止めの術の時間はもうすぐ解ける。……緋勇、葵殿の近くにいられるのはお主じゃ。事情もさっき出たあやかしの気配もお主が熟知した。……ならば分かるな?」
ヒユウくんは獣耳和服の男の人に言われて、神妙な顔つき……とうか、ちょっと不服そうに、首を縦に振った。
「分かってる」
ヒユウくんはそう返事をしたけど、まるでわたしは意味が分からない。
突然、たくさんのことが頭に入ってきて、でも知らないことばっかり。
頭がぐるぐるくらくらしてきそう。
「葵ちゃんは緋勇がしっかり守りなさいよ?」
「ああ、分かってるって言ってんだろ。雪菜は玄武と逃げた妖怪の行き先を探るのか?」
「授業が終わったらね」
ヒユウくんと雪菜ちゃんも親しげで、わたしは置いてきぼりにあったみたいな気分。
だって、だって。
みんな仲良しなの?
得も言われぬ仲間感が、わたしに疎外してる気持ちを加速させる。
「あとで話があるから。葵ももう俺たちの仲間だよ」
ヒユウくん、わたしの心を読んだ!?
「仲間って言ってくれた。……どうして? わたしがひとりぼっちな気分なの、分かったの?」
「いいや、俺にはそんな芸当は出来ない。妖怪サトリじゃあるまいし。まあ、なんとなく寂しそうだったから。慰めるつもりだっただけ。でもお前は一人じゃない。俺も、ここにいる奴らもお前の仲間で味方だ。事実は受け止めてみたら?」
ヒユウくんが急に大人びて見えた。
この子、本当にわたしと同じ小学生?
この時のわたしはまだ知らなかったんだ。
緋勇くんがすごく辛い境遇にいたこと――。
それから、とてつもない宿命を試練を彼は背負って生きていることを。
わたしは浮かれてた。
だって……、わたしは……。
こんなに胸がどきどきしてる。
止まらなくなる、どきどき。
どうやら、緋勇くんを見ていると、顔が熱くなって胸が騒ぎ出すの。
わたし、緋勇くんが好きです。
でもでも。
だけど、どうやらわたし、すぐに失恋することになるみたい。
だって緋勇くんってね、女子が苦手みたいなの。
それからこの後すぐに、緋勇くんがなんだかナナコちゃんだけには優しい目をしていることに気づいて、ショックを受けちゃうことになるんだ、私。
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