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第十話 濃姫が光秀と守る主君

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ここは、忍者の里である。

「はあっ!」

 三郎信長に突然、濃姫は手裏剣を投げつけた!

 愛する信長に投げつけたかに、――見えた。

 濃姫の手裏剣は三郎信長を狙ったわけではない!

 濃姫の愛用の手裏剣はそのまま三郎信長の肩をかすめて、背後の三郎信長を殺そうとした敵の忍者の額をかち割った。

 土田御前の放った刺客――、敵の忍者の男は驚いたそのままの顔で、刹那絶命した。

 濃姫の忍術は見事な腕前、主の敵を瞬殺である。

 これには三郎信長も、目をまん丸くして放心絶句し、その後感激して濃を思いっきり抱きしめた。
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