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1-5 井原悠太
一歩①
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ついにやってきてしまった、第3回実行委員会。
今日、佳奈に会う。
休もうと思っていた。でも前回休んでいたし、また拓斗に迷惑かけると思い、やめた。
朝から胃腸の調子が悪い。頭も痛い、最悪だ。
「顔色悪っ。帰るか?」
「いや、行くよ。」
拓斗は俺の背中をさする。
「きっと、なんとかなるから。」
俺は頷くことしかできなかった。
ガラガラと会議室のドアを開ける。
…まだ3年しか来ていなかった。
「2年生は学年集会があるそうで、先に始めましょう。」
このまま2年来なければいいのに、その願いもつかの間、
ガラガラ
「集会終わりました。」
はあはあ息を切らせながら、2年の先輩方が入ってきた。
その中に彼女もいた。
ポニーテールの茶髪と話してて俺の方に視線を向けない。
俺も机のプリントに意識を集中させた。
「今日はいよいよ文化祭での担当を発表します!学年混合でクラスごとにわけます。1組は一般客の受付をお願いします。2組は案内をお願いします。3組は文化祭での放送をお願いします。4組は舞台の手伝いをお願いします。そして5組、6組の国際科は天沢伝統のスタンプラリー運営をお願いします!」
俺は拓斗を見る。拓斗も俺を見る。スタンプラリー。国際科で行う、それはつまり。
はあ。
国際科のメンバーで会議室の左端に集まった。
気まずい。
3年生の太い眼鏡をかけたいかにも委員長って雰囲気の男子が仕切る。
「えースタンプラリーはオリジナルのものを毎年作ります。私は昨年も作りました。スタンプは6つで、4つは学校のどこかに設置します。この中から天沢文化祭、伝統の衣装を着る人を2人決め、それぞれスタンプをもってもらい、校内を歩きます。スタンプを集めたらスタンプ交換所ーこれはまた作ります、に持っていき、4つスタンプを集めたらくじびきを1回、6つスタンプを集めたらくじびきを3回できます。くじも作ります。景品はお菓子から日用品など様々です。簡単に説明しましたが、ここまで何か質問はありましたか?…なさそうなので、分担します。スタンプ作るグループを5組、くじをつくるグループを6組に分かれましょう。今日はとりあえず衣装を着る人を決めたいのですが、どうしましょうか。」
一日中校内を歩き回らないといけないのは足に負担がかかるし嫌だな。いろんな人に絡まれるだろうし。
「俺やります!」
拓斗が手を挙げる。
そうだ、彼は積極的に行う人だった。尊敬する。
「では1人決定です。もう1人どうしましょう。」
誰も何も言わない。
「…私じゃないんですけど、5組の井原くんが良いと思います!上杉くんと同じクラスだし、衣装似合うと思います!」
「私も彼が良いと思います!」
6組の女子2人が声を合わせて言う。
「では、2人目は井原さんでよろしいでしょうか?」
「はい!」
もうこれで決定みたいな雰囲気が漂う、そんな中。
「……待ってください。」
今日、佳奈に会う。
休もうと思っていた。でも前回休んでいたし、また拓斗に迷惑かけると思い、やめた。
朝から胃腸の調子が悪い。頭も痛い、最悪だ。
「顔色悪っ。帰るか?」
「いや、行くよ。」
拓斗は俺の背中をさする。
「きっと、なんとかなるから。」
俺は頷くことしかできなかった。
ガラガラと会議室のドアを開ける。
…まだ3年しか来ていなかった。
「2年生は学年集会があるそうで、先に始めましょう。」
このまま2年来なければいいのに、その願いもつかの間、
ガラガラ
「集会終わりました。」
はあはあ息を切らせながら、2年の先輩方が入ってきた。
その中に彼女もいた。
ポニーテールの茶髪と話してて俺の方に視線を向けない。
俺も机のプリントに意識を集中させた。
「今日はいよいよ文化祭での担当を発表します!学年混合でクラスごとにわけます。1組は一般客の受付をお願いします。2組は案内をお願いします。3組は文化祭での放送をお願いします。4組は舞台の手伝いをお願いします。そして5組、6組の国際科は天沢伝統のスタンプラリー運営をお願いします!」
俺は拓斗を見る。拓斗も俺を見る。スタンプラリー。国際科で行う、それはつまり。
はあ。
国際科のメンバーで会議室の左端に集まった。
気まずい。
3年生の太い眼鏡をかけたいかにも委員長って雰囲気の男子が仕切る。
「えースタンプラリーはオリジナルのものを毎年作ります。私は昨年も作りました。スタンプは6つで、4つは学校のどこかに設置します。この中から天沢文化祭、伝統の衣装を着る人を2人決め、それぞれスタンプをもってもらい、校内を歩きます。スタンプを集めたらスタンプ交換所ーこれはまた作ります、に持っていき、4つスタンプを集めたらくじびきを1回、6つスタンプを集めたらくじびきを3回できます。くじも作ります。景品はお菓子から日用品など様々です。簡単に説明しましたが、ここまで何か質問はありましたか?…なさそうなので、分担します。スタンプ作るグループを5組、くじをつくるグループを6組に分かれましょう。今日はとりあえず衣装を着る人を決めたいのですが、どうしましょうか。」
一日中校内を歩き回らないといけないのは足に負担がかかるし嫌だな。いろんな人に絡まれるだろうし。
「俺やります!」
拓斗が手を挙げる。
そうだ、彼は積極的に行う人だった。尊敬する。
「では1人決定です。もう1人どうしましょう。」
誰も何も言わない。
「…私じゃないんですけど、5組の井原くんが良いと思います!上杉くんと同じクラスだし、衣装似合うと思います!」
「私も彼が良いと思います!」
6組の女子2人が声を合わせて言う。
「では、2人目は井原さんでよろしいでしょうか?」
「はい!」
もうこれで決定みたいな雰囲気が漂う、そんな中。
「……待ってください。」
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