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1-1 井原悠太
最悪な再会
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5月。もう5月だと思うと時が過ぎるのはとてつもなく早い。
そんな朝、担任に呼び出された。何か悪いことでもしたのかなと思いながら職員室へ向かう。
「井原くん、正式に文化祭実行委員になりました!あなたと上杉くん以外にしたいって言う人がいませんでした。」
あーそういえばそんなことあったな。
「そこでですねー、今日全学年の実行委員が集まるんです。放課後第2会議室へ行って下さいね。」
「わかりました。」
文化祭実行委員、どんな人がいるんだろうな。ほかにも友達ができたらいいな~
「よかったな悠太!実行委員頑張ろ~」
「頑張ろ!」
「美女いたらいいな~」
「美女ね…」
「だって夢の中で出てきたもん。美女がいて、俺の隣の席に座ってきて、『一目ぼれしちゃった~』って言ってきてさ、俺にデレデレしてきて~」
一目ぼれ。その言葉を聞いて、この前の告白のことを思い出し、苦笑した。思い出したくない。
「あー恋愛興味ないって言ってたな、ごめん。」
「いや、拓斗が話すのはかまわない。」
「それなら良かった。」
第2会議室に着くと俺たちはガラガラとドアを開けて入った。
「失礼しまーす。」
「失礼します。」
ゆっくり後ろのドアを閉め、ほかの人が集まっている方向を見るとまさかのことに立ち尽くしてしまった。
彼女が、彼女がいたのだ。
遠崎佳奈。高校2年生。
なんで、なんで彼女がここに?
彼女は俺を見ると、顔が真っ白になった。
中学の時、俺は彼女にひどいことをしてしまった。そして謝ることができなかった。
彼女は有名な進学校である銀野学園に進学したって聞いていたのに。なんでここにいるんだ。
「なんで…」
かすかな声が聞こえ、佳奈は椅子から崩れ落ちた。
「人が倒れた!」
「救急車呼びましょか?」
周りの人たちがパニックを起こす。
すると彼女の隣にいた背の高い人が彼女を抱え上げ言った。
「大丈夫です。彼女はこういうことを何回か起こしたことがあります。保健室に連れて行くので気にせず、先に会議を始めて下さい。」
その人はささっと部屋から出ていった。
「あの先輩かっこいいな。悠太そう思わない?悠太…?」
俺のせいだ……。俺のせいで……。
会議の内容は何も覚えていない。
そんな朝、担任に呼び出された。何か悪いことでもしたのかなと思いながら職員室へ向かう。
「井原くん、正式に文化祭実行委員になりました!あなたと上杉くん以外にしたいって言う人がいませんでした。」
あーそういえばそんなことあったな。
「そこでですねー、今日全学年の実行委員が集まるんです。放課後第2会議室へ行って下さいね。」
「わかりました。」
文化祭実行委員、どんな人がいるんだろうな。ほかにも友達ができたらいいな~
「よかったな悠太!実行委員頑張ろ~」
「頑張ろ!」
「美女いたらいいな~」
「美女ね…」
「だって夢の中で出てきたもん。美女がいて、俺の隣の席に座ってきて、『一目ぼれしちゃった~』って言ってきてさ、俺にデレデレしてきて~」
一目ぼれ。その言葉を聞いて、この前の告白のことを思い出し、苦笑した。思い出したくない。
「あー恋愛興味ないって言ってたな、ごめん。」
「いや、拓斗が話すのはかまわない。」
「それなら良かった。」
第2会議室に着くと俺たちはガラガラとドアを開けて入った。
「失礼しまーす。」
「失礼します。」
ゆっくり後ろのドアを閉め、ほかの人が集まっている方向を見るとまさかのことに立ち尽くしてしまった。
彼女が、彼女がいたのだ。
遠崎佳奈。高校2年生。
なんで、なんで彼女がここに?
彼女は俺を見ると、顔が真っ白になった。
中学の時、俺は彼女にひどいことをしてしまった。そして謝ることができなかった。
彼女は有名な進学校である銀野学園に進学したって聞いていたのに。なんでここにいるんだ。
「なんで…」
かすかな声が聞こえ、佳奈は椅子から崩れ落ちた。
「人が倒れた!」
「救急車呼びましょか?」
周りの人たちがパニックを起こす。
すると彼女の隣にいた背の高い人が彼女を抱え上げ言った。
「大丈夫です。彼女はこういうことを何回か起こしたことがあります。保健室に連れて行くので気にせず、先に会議を始めて下さい。」
その人はささっと部屋から出ていった。
「あの先輩かっこいいな。悠太そう思わない?悠太…?」
俺のせいだ……。俺のせいで……。
会議の内容は何も覚えていない。
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