ヒメゴトー姫事ー

彼女にはヒメゴトが存在した。
喩えるなら花実に神秘を含ませながらも、外皮を刺で一面を覆い隠した薔薇のごとく。
それは決して第三者にも、ましてや親密な間柄の人間にも彼女の内面は図り知ることは出来ない。
内に秘めたるは毒か蜜か。そして僕が目の当たりにする光景は彼女の作る虚像なのか真実なのかー
今日も不快な夢想の旅へ誘われる…。
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