一妻多夫制

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番外編

一妻多夫制(番外編61・睾丸受精)

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 「睾丸受精」

 [睾丸を直接膣内に挿入する。無菌状態、しかも、精子を死滅させる酸性の環境。精液と精子は異なる。必要最低限の運動エネルギーを精子に与え、より深部で放出する]

 体外受精とは違い、確実に自分の遺伝子を残せる。
 と言うのも、夫に内緒でハイスペック男子の精子で妊娠し、養育は財力のある夫に頼る。
 自然界でもある托卵が実際のところ、人間の夫婦間でも行われているケースは稀にある。

 睾丸受精は夫婦共に手術室に入る。
 無菌状態の透明なケースに下半身だけ入れ男女共に向かい合う。
 男女の外性器がお互いから見える。
 通常の性交とは違い、陰茎は必要無い、、、、
 部分麻酔が効いた男の陰嚢にメスが入る。数センチの小さな切れ目。

 ピンセットで陰嚢の中から睾丸を一つ取り出し精管を切断。
 ウズラの卵より少し大きいだろうか。
 真っ白な白膜で覆われた睾丸にメスで切れ目を入れる。
 たった今まで製造されていた新鮮な精子が滲み出す。通常の精液とは比べ物にならない位の濃い真っ白なゼリー状の液体。
 
 その状態の睾丸を女医は向かい合う女性器の膣口に当て、ゆっくりと押し込んでいく。
 最後にタンポン状の器具で膣口に栓をして終わり。

 男の陰嚢には擬似睾丸を一つ入れ、小さな傷口を縫合する。

 男にとってみれば、2つしか無い睾丸を1つ失う事にはなるが、間違いなく自分の遺伝子で生殖出来る間違いない手術。

 その後、女は妊娠した。
 しかし、彼女は不満だった、、、

 A型という血液型性格だけでは説明出来ない程に、彼女は無駄なものが嫌いだった。
 日常の生活では良い方に力を発揮する。無駄なものを買わない、置かない事により節約にもつながる。
 家庭内は常に清潔でホコリ1つ無い。

 自分の美容にも手を抜かない。外出しなくともメイクをする。美容院、ネイルサロンは定期的に通い、全身脱毛でツルツルの肌を保つ。

 その反面、、、下半身の脱毛こそ強制的にやらせたものの、だらしない夫に腹をたてていた。

 パタパタと足音を立てて歩く。結局何回注意しても治らなかった。
 洗面台や浴室に髪の毛が落ちていても気にしない夫。それも、私が心の中で留めておけば済むこと。

 しかし、、、、
 週末の寝室では、女としての義務を求められる。
 妊娠中であろうと変わらなかった。

 ギシギシと音を立てるベットの上で、夫は後ろから私に挿入する。
 私はお互いに表情を確認出来る正常位が好きだけど、夫は私を四つん這いにさせ後ろから突いてくる。
 確かにお腹の子を考えると、正常位の様に上に乗っかられるのは良くない。

 でも、、バックでの性交は動物感丸出しで私は嫌いだった。

 [ペチン、ペチン。ペチンッ]

 私は、この接触音に萎える、、、
 私の下腹部に、夫にぶら下がっている陰嚢があたり音を立てる。

 私も雰囲気を壊したくないから、自らクリトリスを刺激し、興奮を保とうとするが、その手にもペチンと揺れながらあたる。

 全く実用的じゃ無い!男にとっては遺伝子を作ったり、ホルモンを作ったりと大事な所なんでしょうが、、、
 女の私には全く関係ない。
 陰茎さえあれば性交出来る。
 射精だって、無い方がゴムやティッシュの節約にもなる。

 「コレ、嫌なんだけど。手術で取ってくれない?」
 私は意を決し、行為中の夫の陰嚢を鷲掴みにした。

 夫は驚きながらも、私の意見を軽く却下し、身籠っている私の膣内に放精した。
 
 スッキリしたのか?夫は直後にイビキをかきながら寝てしまった、、
 私は、自分の股間から流れ出てくる精液を拭き取りながら決意した。

 人工妊娠中絶まで4週間だった。
 私は中絶手術を行なった夜に、夫に性交渉権破棄する書類を渡して去った。
 数週間後、私は彼を去勢した。
 一個の睾丸は生きていた為に、無痛レーザー去勢を行なった。

 私は他の夫たちと話し合った。
 私の条件は1つ。陰嚢ごと睾丸を除去する事。
 3人の夫には断られた。 
 私は条件を受け入れてくれた夫と性交渉権をかわした。

 手術にも立ち会う。
 大変な手術だろうと思っていただけに、拍子抜けした私がそこには居た。

 液体窒素が入った容器の上で女医は陰嚢に細いワイヤーを一周巻き付けた。
 「2つの睾丸内の精子には問題ありませんでした。冷凍保存は睾丸のみになります。陰嚢、、、袋の部分は持ち帰りなさいますか?」

 「いりません。捨てて下さい、、、」
 私が言った後、女医はワイヤーの両端を一気に引っ張った。
 麻酔が効いているのか?夫は微動だにしない。
 私の方が驚いたかも知れない。
 新しい夫の陰茎下部にぶら下がっていた陰嚢が、切断とともに下の容器に落ちるのが一瞬見えた。
 ジュッ!と言う音と共に液体の中に消えて行く。

 術後2週間が経ち、私たちの生活が始まる。
 彼のアソコを見て、私は感動した。
 お尻の辺りから硬く勃起した陰茎、、、フォルム的にも全く無駄がない。
 挿入が始まると、更なる凄さに私は喘いだ。
 深度が違うの!
 陰嚢がぶら下がっていた箇所、陰茎の付け根が全て私の中に入ってくる。
 プラス5センチ程の陰茎が挿入された瞬間は、子宮まで串刺しにされた様な痛みに近い感覚があったが、その後は徐々に慣れていく。

 動きは激しくなり、彼が吐息を漏らし射精した瞬間。
 私の頭の中は真っ白に弾けた!!初めて性交でイッた瞬間だった。

 睾丸が無いのに射精出来るんだ、、、驚きを隠し、私は射精を終えてもピクピクと動く彼の陰茎を口に含む。

 「ダメだよ、、、汚いよ!」
 彼は慌てて陰茎を引き抜く。
 でも、代わりにキスしてくれた。
 
 理想としていたSEX。
 正直、無駄の無いSEXに私は感動していた、、、
 「貴方とは上手くいきそう、、、さっそくだけど週末に睾丸1個解凍してもいい?」

 彼は頷きながら私を抱きしめてくれた。
 

 
 
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