一妻多夫制

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番外編

一妻多夫制(番外編58・復讐)

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 朝から大学の教室は騒がしかった。

 「週末のニュース見た?猟奇的殺人事件。犯人まだ捕まってないらしいぜ!」

 「それそれっ、、、エグいよなー!ってか、あれ七瀬リナの家らしいぜっ!」

 「マジかよ~!じゃあアイツも、、あっ」

 教室は一気に静まりかえった。

 教室の出入口は2箇所。
 前方の入口から入ってきたのが七瀬本人だったからだ。

 広い教室の中、彼女は1番前の席に着く。
 100人程は収容出来る室内に、学生は20人もいない。

 ....アイツ大丈夫なのかよ?.... 無傷ってありえなくねっ?....女だからチンポないから助かったとか?....

 教授が来るまでの数分間、周りは思い思いに囁く。と、言うのも七瀬の父親と兄の死因が男性器を切断されたことによる出血性のショック死だったからだ。

 オレはワザとカバンを椅子から落とした。

 ドスンッッ!!

 大きな音が静かな教室に響き渡り、皆んなはピクンと反応し静かになった。

 オレはカバンを拾い、七瀬リナの隣に座る。だって、リナはオレの彼女だから。

 直後に教授が入室し講義が始まった、、、


~~~~~、、、、

 
 その日の19時、オレは部屋の中でリナと2人っきりだった。

 あえて事件の話には触れなかったが、リナの方から
 「皆んな、色々言ってるでしょ?私なんか彼女にしちゃって後悔してるでしょ?」

 正直、返答には困ったが
 「リナだけでも無事でいてくれて良かった」

 リナはソファーに座るオレの横に項垂れるように座り、ズボンの上から股間に手を置く。
 「溜まってんでしょ?いいよ?ヤル?」

 本音ではやりたかった、、、だからこそ気持ちを見透かされたようで焦った。

 「いや、、、いまはこんな時だし、リナも大変だし、、、やめとこうよ、、」

 しかし、ズボンの上からでも感じるリナの柔らかい手の感触。
 自分の意思とは関係なく勃起していく、、

 「この子はヤリたいみたいよ?待ってね、先、シャワー浴びるから」

 あまりの自制心の無さに自己嫌悪に陥りながらも、しっかりと固くなった下半身だけはどうにもならなかった。

 
 お互いにシャワーを、浴びた後。
 ベットの上でキスから始まる情事、、、

 性器を指で触り合い、リナが濡れてきたらシックスナインでお互いの性器を舐め合う。
 何時も、このタイミングでリナから注意事項を言い渡される。
 「婚前性交(性交渉権未取得者)は犯罪だから、バレたらこのチンチン切られちゃうけどいい?」

 この状況下で「じゃあ、やめます!」なんて言える男は1人もいないだろう、、、

 オレは承諾するや否や、リナの割れ目に下半身を沈める、、、、

 ギュギュっと締め付けられる下半身。
 目の前にはリナの可愛い顔、、、最高だった!
 
 パンパンッッ、グチュ、ヌチュッッ、、、

 ギシギシとベットがきしむ、、いくら一人暮らしとはいえ、隣人や下の階の人に気付かれはしないか心配だった。

 しかし、オレも限界にきていた、、するとリナが
 「そう、男って出す前にタマがギュギュって縮むでしょ?だから、その瞬間に切ってやった、、、、」

 んっっ?空耳か?
 それよりも、気持ちよさの方が勝ったオレはゴムごしにリナの膣内に射精した。


~~~~~、、、


 リナは、翌朝オレの部屋を後にしたっきり音信不通になった。

 リナの家で起きた殺人事件。
 犯人がリナであると確定されるまで1週間程だった。

 母親が再婚し、連れ子であったリナは、母が病死した後に再婚相手の父親と、その息子に強制性交されていた。

 ここからは推測に過ぎないが、事件の夜もそうだったのだろう。

 父親と兄と性交し、男たちが至福を得る瞬間、陰茎と陰嚢をワイヤーカッターを巻き付け切断する。

 絶命した2人の男の口に、切り取ったモノをねじ込んでいることからも、相当な恨みを感じ取れる。

 そこから長い月日が経つが、リナの事を忘れる日は無かった。


~~~~、、、、、


 12年後、オレはリナを迎えにいった。

 何度も面会に通った刑務所、、、

 今までは強化プラスチック越しの 面会しかなかったが、刑務所から出てきたリナの温かい手を握りしめ、初めて現実の日常を手に入れられるような気がした。

 リナは車の助手席に乗るなり
 「溜まってんでしょ?いいよ?ヤル?」

 昔と同じ口調で聞いてくるリナに対して
 「ヤリたいけど、今はいい。それより、リナは何が食べたい?」

 リナは苦笑いしながら
 「チーズバーガーのダブル、、、でも、その前に役所に行かない?」

 ???

 首を傾げるオレに

 「婚姻届と、性交渉権の登録手続き!!嫌なら私をここで下ろして」

 強がるリナの表情が愛おしくて、思わずキスをしてしまった。

 オレは役所をナビに入力するや否や、意気揚々とアクセルを踏み込んだ。

 
 (リナの心の傷は決して癒えないし、2人の男の行為も許されるものではないと思う。

 でも、悪い過去に囚われていても、憎悪や後悔以外何も生まれない。

 それを踏まえた上で、リナと新しい生活をおくりたい。)

 、、、、その日も、仕事を終え帰宅した後、ソファーに座りスペースフォンに日記を書いていた。
 まさか、シャワーに行っていたリナが後ろから覗き込んでいるとも知らずに。

 オレがリナに気付き驚くと、リナは抱きついてきた。

 まだまだ、オレ達の時間は進み始めたばかりだった。
 



 

 
 
 
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