一妻多夫制

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短篇

一妻多夫制(短篇⑮)

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 薄暗い倉庫の中、湿気と不快な臭いで目が覚めた。
 下半身に鋭い痛みを感じ、手をやると下着がなかった、、、、。

 ヌルヌリと私のワレメから流れてくるものが、精液であると直ぐに理解した。
 何故ならば、横に敷いてあるカビが生えたマットの上で中年男性が必死に腰を振っていたから。

 私の中に精液を放った男は飽き足らず、友達の早苗ちゃんにも挿入していた。
 彼女は未だ気を失っているらしく、小さな体は男の動きに合わせて上下に揺れる。

 私の後方にドアが見え、隙間から光が差し込んでいる。
 私だけなら逃げれるかもしれない、、、でも、早苗ちゃんを置いていくわけにもいかない。

 徐々に記憶が戻ってきた。
 私は友達の早苗ちゃんと一緒に下校中だった。
 近道の公園の林を抜けて帰ろうとしていた。
 男の人が向こう側から歩いてくる。
 子供はよく通る抜け道だけど、大人の人が通るのは珍しい。
 特に何事も無くすれ違った直後だった!
 何か湿った布の様なもので、私たち2人は後ろから口を塞がれる。

 慌てて呼吸した瞬間に意識がなくなった。

 ペチンペチンと早苗ちゃんのワレメに腰を打ちつけながら男は喘いでいる。
 しかし、
 「クソっ!めっちゃ気持ちいいけど、中々いけそうにないな、、、」

 (そうだ、私だけでもここから逃げて助けを呼べば、早苗ちゃんも助ける事が出来る!)

 それが正しいのか?はたまた、恐怖のあまりに私だけでも逃げたいというのが本音だったのかは分からない。
 でも、何か行動しなきゃ!

 私は静かにドアの方へ向かおうとした時
 「お嬢ちゃん?変なこと考えるなよ!もう直ぐ終わるから。そしたら無事に帰してやる。」

 (!!私の動きはバレていた!!)

 身体が硬直して動けない.....

 すると男は
 「普通は2発くらい楽勝なのによ~!お嬢ちゃんの中が気持ち良すぎて出しすぎたかもしれね~」

 やはり、私の下半身から流れ出るものは男の精液で間違いないようだ。
 
 「お嬢ちゃん、この娘にもオレの神聖な孕ませ汁を注入したいから手伝ってくれよ?早く終わらせて帰りたいだろ?」

 私は
 「何したらいいんですか、、、本当に帰してくれるんですか?」

 男は気持ち悪い笑みを浮かべながら
 「お嬢ちゃんには付いてないから分からないか~、、、チンチンの下にぶら下がってるとこを握って搾ってくれね~か?」

 私は恐る恐る男の背後から、早苗ちゃんとの結合部を覗き込む。
 「えっ、、、タマですか?どうやるんですか!?」

 男は腰を振るのを止めない。
 「指でつまんでぎゅーッと押し潰してくれよ!」

 私は両手で男のタマを掴み、ユックリと力をいれる。
 「おーっ!たまんねー!痛気持ち良すぎるっ!!もう直ぐ、出そうになってきたー!」

 私は内心、手の中に握っているタマを握り潰したかった、、、、そこが、男の急所である事を知っていたから。

 でも、下手に反撃すると男に何をされるか分からない。
 もし、やるなら失敗は許されない。

 でも、握り潰すことに成功したとしても、タマの中身が全て早苗ちゃんの中に出たらヤバい。
 私は左手にしていた髪留めゴムに目をやる。

 それは、両親が護身用で私に持たせてくれていた去勢器具だった。
 1度も使ったことがないし、使わないに越したことは無かったが、私にも後がない。

 ちゃんと作動するかも分からない器具に、私は運命を託した。

 男のタマ袋のつけ根にゴムをはめる。
 男は全く気付いていないようだった。

 「おうっ、、ハアハア。そろそろイキそうだっ!」

 目の前で、男のタマ袋がギュッと縮こまり硬くなる。

 「やべっ!気持ちいいっ!出るっ!!」

 私は、髪留めゴムの飾りに着いてるハートの部分を躊躇せず押した。

 男が早苗ちゃんに深く挿入し、突き上げるより一瞬早かった。

 男にぶら下がっていたタマ袋は縮み上がり、ドス黒いテニスボールの様に丸まり、早苗ちゃんのお尻のワレメに沿って転がり落ちる。

 男は奇声をあげ、意識を失い崩れ落ちた。

 私はドアに駆け寄り、カギを開け助けを求めた。

 しかし、近くに人の気配がない、、、、
 私は、早苗ちゃんを叩き起こす。

 フラフラと状況が理解できていない早苗ちゃんを支えながら小屋を後にした。

 1時間後、犯人は小屋の中で倒れている状態で逮捕された。

 私も逃げるのに必死だった。
 男のタマ袋を切断した髪留めゴムを、今度はチンチンに巻きつけハートのスイッチを入れた。

 万が一にも、男が目を覚まし追いかけて来たらどうしよう!
 そんな不安な気持ちから生まれた行動だった。

 真っ黒なテニスボールにも見える男のタマ袋を思いっきり勢いをつけ踏み潰す。
 3回ほど踏みつけるとグチャりと潰れる。

 その後、検査を受けた私たち。
 陰部裂傷はあったものの、妊娠はしていなかった。
 身体の傷は癒えても、心に残った傷は癒えない。
 
 今、私は去勢器具メーカーの開発部署にいる。
 過去の記憶と戦うために。そして、同じ様な被害を受ける女性を1人でも救う為に。
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