一妻多夫制

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番外編

一妻多夫制(番外編51・習慣)

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 去勢科の部屋の中、オレは机を挟み嫁と向かいあっていた。
 本来なら嫁の新しい性交渉権利者が一緒に来るらしいが、今回は都合がつかずに不在とのこと。

 それだけで、オレの気持ちは大分軽くなった。
 本来なら、3週間前に去勢術を受ける予定だった。
 しかし、様々なストレスや不安からくる睡眠不足でオレは人生初の入院生活を送っていた。
 
 急な予定変更により、嫁の新しい性交渉権利者は立ち会う事が出来なかった。

 「今回は無痛去勢で間違いないわね?説明文を読んで同意書にサインしといてね。その間に、私は器具の説明を受けるから」

 嫁と顔を合わせるのは約1ヶ月振りだ。
 最初はお互いよそよそしかったが、数分も経つと昔みたいに笑いあっていた。

 それもそのはず、嫁とは幼稚園からの幼なじみ。
 付き合ったのも初めて。
 結婚して、エッチしたのも初めて同士だった。

 オレは、1番目に性交渉権利者に選ばれた。
 その後、嫁は他の男性4人とも結婚した。

 身長は小柄だか、ずっとスポーツをしていたせいかスタイルも良く、オレの自慢の嫁だった。

 一緒に住み、お互い求め合うように性交渉を重ねた。
 2人とも初めての相手だったこもあり、お互いの身体に興味津々だったのだ。

 しかし、半年を過ぎてもオレたちの元に赤ちゃんは来てくれなかった。
 様々な検査をした結果、原因はオレにあった。

 精子の数が極端に少なく運動量も低い。
 「とてもじゃないですが妊娠は無理ですね」

 、、、、診察結果を聞いた時は、2人共に心底落胆した。

 度重なる話し合いの結果、性交渉権を別の夫に渡す事が決まった。

 オレは悔し過ぎて涙も出なかった。
 しかし、まだまだ若い嫁の人生をダメにしてしまうのは本当に嫌だった。

 性交渉権を移行した翌日に嫁の引っ越しを手伝った。
 新しい権利者は歳下だった。 
 お互いに親戚という立場なので、挨拶程度の会話をした事はある。

 彼もまたスポーツをずっとしてきたらしく、オレより身体はひと回り大きく鍛え上げられていた。
 なのに、礼儀正しいせいか?威圧感を他者に与える事もなく爽やかな青年という印象だった。

 レンタカーのトラックの助手席に嫁を乗せて、彼の家に行き荷物を皆んなで運んだ。
 作業中は余り考える事は無かったが、帰りに空になったトラックを1人で運転している時に何故か涙が溢れた。

 1人の夜は寒く、来週には去勢刑も行われる。
 今回の件はオレに全く非がない為、無痛去勢刑が施術される。

 陰嚢にレーザーを照射し、睾丸の精管内にある原始生殖細胞を死滅させる。

 痛みはなく、術後の性行為も可能と言われたが、、、、もう相手がいない。

 まっ、レーザーをあてなくても、そもそも無精子みたいなオレだしな。

 施術に対する不安は大きかったものの、それ以上に嫉妬心が芽生え辛かった。

 (今頃2人は抱き合っているのだろうか?)
 (嫁はオレしか経験が無いって言っていたからちゃんと出来るのだろうか?)

 普通に考えても、性交渉をする為の権利なのだから、2人が何をしようとオレには関係のない話しだった。
 しかし、考えれば考えるほど頭の中に情景が浮かび、いつしか眠れなくなっていた。

 去勢刑の前日にオレの精神と体力は限界を迎えていた。
 激しい胃痛と嘔吐、下痢による脱水で動けなくなり救急車で運ばれそのまま入院となった。

 点滴のみで食事は取れない。
 自由が効かない中、嫁と新しい夫が2人でお見舞いに来てくれた時には嬉しかった反面、自分の不甲斐なさを悔やんだ。

 ※※※※※※

 退院後に、裁判所より刑の再執行日が書面により届いた。
 その後、嫁から連絡がある。
 「新しい夫の都合がつかず私だけの立ち会いになるけどいい?」
 との事。

 良いも悪いもしょうがない。
 どちらかと言えば、どうでも良かったが同性に、男としての繁殖能力の除去を見られないだけでもマシだと感じた。


 当日、裁判所に隣接する病院のロビーで嫁と待ち合わせをした。
 コツコツコツとコチラに近付いてくるハイヒールの足音でオレは振り返った。
 カジュアルな服装のオレに対して嫁はスーツスタイル。
 
 「元気になったじゃない!良かった~」

 嫁の笑顔は変わらず可愛かった。


 一緒にエレベーターに乗り去勢科へ。
 「スーツなんか着て、もしかしてオレに対する警戒心?」

 と言うのも、嫁はスカートを履くことが多くパンツスタイルは長年連れ添ってきたが記憶に少なかったからだ。

 「そうよ!、、、な~んてね。だってこういうとこは普通スーツじゃないの?あなたの方こそダラシなくな~い?」

 いつの間にか昔の様な会話を始めていた。
 (これが長年一緒に生きてきた習慣ってやつなんだろうな~)
 などと感慨深く浸っていたが、その後に嫁の新しい習慣を知り嫉妬することになるとは.......


 説明文を読み同意書にサインを終えた。
 処置室に入ると女医から下半身を脱ぐ様に指示される。

 大掛かりな器具が出てくるものと思いきや?バリカンの様な手のひらサイズの器具があるだけ。
 ベットの上で四つん這いになり、股間からダラリと情けなく垂れるオレの陰嚢に、嫁は器具を近づける。

 カチカチ カチカチという小さな音が装置から聞こえるが痛みなど全くない。
 3分ほどかけて左右前後とレーザーを照射し処置は終わる。

 その間、真面目な顔で陰嚢を凝視する嫁の顔が笑えた。
 処置が終わり次にトレーに乗って現れたのは2本の細長い注射器。
 流石にオレも何をされるのか怖くなった。

 「最後に睾丸から精子を抜いて検査して終わりね!」
 女医はジェル状の麻酔クリームを陰嚢に塗り数分後に直接副睾丸に針を刺し中身を抜き取ると言った。

 「えっ!痛そう~、、、あの?こうやって擦って出したらダメなんですか?」

 嫁はもともと天然系というか、変わったことをたまーに発言する癖があったが、まさかこんなとこで、、、

 手を上下に動かしながら聞く嫁に女医は失笑しながら
 「じゃあ貴女がしてあげたらどう?」

 「絶対イヤですっっ!」

 即答する嫁。何の解決にもならなかった、、、

 
 [トン トン トン]
 ドアをノックし1人の白衣をきた中年男性が顔を覗かせて女医を手招きする。

 「あら、院長先生?どうされました?」

 「ごめんなさい、すぐ戻るから、、」

 女医は処置室の向こう側で院長先生と話しているが明らかに2人の仕草は異常だった。

 院長先生は女医を抱き寄せキスをした!
 片手はスカートを巻き上げている。

 あまりの急な展開にオレと嫁は顔を見合わせ声が出ない様に笑った。

 女医は直ぐに処置室に戻ると
 「ちょっと急患が来たから20分?いや、10分で終わらせるから精子採取しといてよ!無理なら後から私が注射器で抜くから宜しく」

 オレは
 「去勢して生殖能力を失った男性器はディルド(ペニスの形をした作り物)に区分されるから性交しても罰せられないんだって!だから最後にしちゃダメ?」

 勢いのまま本音を言った。

 「そういう問題じゃないのっ!ダメなものはダメだから。そんな事言うなら私、もう帰るっ!」

 嫁は処置室を後にしようとドアノブに手をかけたが、向こう側では既に始まっていた。

 女医を待合室のイスに押し倒して腰を振る院長先生。

 「は~、なんかどうでも良くなってきた~、、、」
 首を分かりやすく項垂れ戻ってきた嫁。

 「やるからには向こう側の人より早く終わらせて!」

 オレは素早く嫁の上着を脱がした。

 小さなベットの上に嫁を仰向けに寝かせると、同時に脚を開き秘部に顔を埋めた。

 嫁の顔の前には、去勢されたばかりのオレの男性器がぶらさがる。
 「このチンチン、なんか懐かしいかも、、」

 そのままペニスを口に含む嫁の変わり様に驚いた。 
 昔はお願いしても、頑なに断っていたのに1ヶ月でこんなにかわるのか、、、

 嫁のマンコは薄いピンク色になっており膣口は昔と違い5ミリ程の穴が確認出来た。
 オレは意地悪で
 「もしかして昨日エッチした?穴が空いてるよ?彼の方がチンチン大きいとか?」

 嫁はペニスを口に咥えたまま
 「ないしょ!!」とだけ答えた。

 そこからは無我夢中でお互いの身体を求め合った。
 
 数分後
 [ドクン、ドク、ビュ]
 オレのペニスは、激しく痙攣し嫁の膣内へと射精した。

 しかし、勃起が治らない。
 そのまま抱き合い、更に数分後
 [ビュー、ビュル、ビュー]

 嫁の膣内の容量を超えたのだろう。
 結合部からは、空気と混じり泡になった精液がダラダラと流れ出る。

 オレは新しい嫁の夫に対する嫉妬を、全て嫁の中に出した。

 ペニスを膣からゆっくりと抜き取ると、広がった膣口から白濁液が溢れ出て来る。
 (去勢しても精子は白いんだ~、、)
 そんな事を考えていた。

 ※※※※※※

 数分後、、、

 処置室に戻ってきた女医。

 「も~最悪ー!院長先生なかなかイカないし。それに何これ?精液取れてるけど、、、唾液や愛液まみれ?こんな精液じゃまともに検査できないし、、、あれっ?去勢したのに精子が動いてる??」 

 女医は電子顕微鏡で採取された精液を確認しながら独り言を呟く。

 暫くして、女医は慌てて去勢器具を確認する。
 
 「あらら~、私ったら電極板を逆さに取り付けちゃってるしー、、これじゃ去勢出来てないよ~。まっ、なんかあったら院長先生のせいにしちゃおっ!」

 ※※※※※※※※

 10ヶ月後、立会い出産の場に居たのはオレだった。
 別の男性を受け入れ、数ミリ程広がった、当時の嫁の膣口に嫉妬していた自分が馬鹿馬鹿しかった。

 10センチ以上に広がった嫁の膣口から我が子が産まれた。
 性交渉権が戻されたオレは、全てに積極的になった。
 仕事、プライベートに関係なく感謝の気持ちを忘れない、、、もちろん夜の夫婦生活に至るまで。

 「ハアハア、気持ち良いっっ!そろそろ出るっっ!」

 「いいわよ!出して!種少ないんだからいっぱい出してっ!!」

 一言余計な?嫁の膣内に全てを放出した。

 締め付けてくる嫁の膣内に、吸い取られるかの様にオレのペニスは痙攣しながらドクンドクンと薄い?精液を注ぎ込んだ、、。


 
 

 

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