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季節は、秋だった。
ひらりと窓から風が舞い込み、机の上に置かれていた手紙を攫っていく。
磨かれた床の上を転がっていくその手紙を、アデラは冷めた目で見つめていた。
少し前ならば、それなりに大切にしていたはずの、婚約者からの手紙だ。
でも今のアデラにとっては、風に吹かれて外から舞い込んできた落ち葉のようなものでしかない。
「お嬢様……。あの、よろしいのですか?」
吹き飛ばされていく手紙を見つめながら、侍女が戸惑ったようにアデラにそう尋ねる。
「ええ」
ゆっくりと頷いたアデラは、ふと首を傾げる。
赤みを帯びた美しい金色の髪が、さらりと背に流れた。
「ああ、でも塵はきちんと拾わなくては。ごめんなさい、処分しておいてくださる?」
そう告げると、狼狽える侍女を残して自分の部屋に戻って行く。
手紙の内容など、読まずともわかる。
きっとまた、義妹のシンディーのために約束を守れなくなったという言い訳の手紙だろう。
リィーダ侯爵家のひとり娘であるアデラの婚約者は、オラディ伯爵家の嫡男、レナードだ。
彼はアデラと結婚して、リィーダ侯爵家を継ぐことになっていた。
婚約はふたりの両親が決めたものだが、穏やかで優しい彼のことを、アデラはそれなりに好ましく思っていた。
それにレナードもまた、アデラのことを大切にしてくれていた。
そんな彼に最近、義妹ができた。
彼の父であるオラディ伯爵が再婚した女性の連れ子で、シンディーという名前だった。
噂では、新しいオラディ伯爵夫人は庶民出身であり、伯爵家の縁戚である男爵家の養女となったのち、伯爵と再婚したのだと言われていた。
もともとは、町の食堂で働いていた女性だという。
そんな女性と伯爵家の当主が、どうやって知り合ったのだろう。しかも伯爵の前妻が亡くなってから、まだ二年しか経過していない。
レナードの亡き母は男爵家の令嬢で、伯爵と熱烈な恋をして駆け落ちのような結婚した。そう聞いていたので、レナードの父が再婚したという話を聞いたときは驚いたものだ。
レナードは次男で、跡取りの長男は母が亡くなったあとにティガ帝国に留学していて不在である。
彼の兄は、知らない間に義母と義妹ができて驚くかもしれない。
だがレナードは父と再婚した義母を歓迎し、義妹となったシンディーもとても可愛がった。
アデラも彼女と何度も対面したが、たしかに愛らしい女性だった。
ふわふわの巻き毛に、大きな瞳。
年齢よりも少し幼く見えることを気にしていると言って、はにかんだように笑っていた。
少し困ったことに、いきなり伯爵家の養女となって心細いのか、どんなときでもレナードの傍を離れようとしない。
シンディーが心細いと言っている。
傍にいてほしいと言っている。
急に具合が悪くなったそうなので、付き添っていたい。
そんな理由で、出かける約束をしてもキャンセルされることも多くなってきた。
ただ、彼らはまだ家族になったばかりである。
今はそんな時間も必要であろうと、多少のことは我慢してきたつもりだ。
けれど約束はほとんど反故にされ、たまに出かけることができても、シンディーが付いてくる。
そんな生活に疲れかけていたとき、アデラはふたりの会話を聞いてしまったのだ。
それは、彼の屋敷を訪ねた日のことだった。
アデラはこの日、婚約者のレナードとふたりきりでゆっくりとお茶会を楽しんだ。
シンディーがいないのは、本当にひさしぶりだった。
だから今日はふたりの将来の話などを、じっくりとすることができた。
(よかった……。ちゃんと話し合うことができて)
ほっとして、深く息を吐く。
いつもならシンディーが口を挟んできて、何も話し合うことができないのだ。
レナードは相変わらず穏やかで優しく、こんなにも優しい彼だから、新しい義兄に甘えたいシンディーを無下にすることができないのだろう。
このときまでは、アデラもそう思っていた。
そろそろ帰らなくてはならない時間になり、アデラはレナードに挨拶をして退出した。
「あ……」
歩き出してすぐに、机の上にハンカチを置いてきてしまったことに気が付く。
「ここで待っていて。すぐに戻るわ」
そう言って侍女をその場に待たせ、お茶会をしていた部屋の前まで急いで引き返した。
今出てきたばかりなので、レナードはまだこの中にいるはずだ。
そう思って扉を叩こうとした、そのときのことだった。
「お義兄さまは、わたしよりもアデラさまの方が大切なのでしょう?」
部屋の中から、シンディーの涙声が聞こえてきた。
(え?)
アデラは思わず手を止めて、様子を伺う。
まだアデラが部屋を出てから、それほど時間は経過していない。
それなのに、もうシンディーがレナードのところに居ることに、まず驚いた。
「そんなことはないよ。シンディーのことが一番大切だよ。当たり前だろう?」
レナードの声が、扉の向こう側から聞こえてきた。
義妹が泣いていたら、そう答えるのも無理はない。
だが。
「だって、今日のお茶会に参加させてくれなかったわ。お義兄さまと一緒に食べようと思って、お菓子を作っていたのに」
「ああ、そうだったのか。それはすまなかった」
レナードの少し困ったような声が、泣いている子どもを宥めるような困惑したものから、恋人に向けるような甘いものに変わる。
「今日は父に、たまにはアデラとふたりきりで会うようにと言われてしまってね」
「本当に? アデラさまがそう頼んだのかしら?」
シンディーの声には、不満そうな色が宿っていた。
アデラは、思わず溜息を付きそうになる。
そんなことをわざわざ彼の父に頼んだりしない。
レナードは、アデラの婚約者なのだ。改善してほしいことがあれば、きちんと彼に伝える。
レナードだって、それをわかってくれていると思っていた。
だが聞こえてきたのは、シンディーの言葉を肯定する彼の声だった。
「ああ、そうかもしれない。最近、不満そうだったからね。もう少し、気を遣ってくれると思っていたよ」
信じられない彼の言葉に、息を呑む。
たしかに、義妹ばかりを優先させるレナードを少し不満に思っていたのは事実だ。
でもそれを言葉にしたことはもちろん、態度にだって出したことは一度もない。
むしろ新しい家族を迎えたばかりの彼を労わり、急な約束のキャンセルにも笑顔で対応してきたつもりだ。
ひらりと窓から風が舞い込み、机の上に置かれていた手紙を攫っていく。
磨かれた床の上を転がっていくその手紙を、アデラは冷めた目で見つめていた。
少し前ならば、それなりに大切にしていたはずの、婚約者からの手紙だ。
でも今のアデラにとっては、風に吹かれて外から舞い込んできた落ち葉のようなものでしかない。
「お嬢様……。あの、よろしいのですか?」
吹き飛ばされていく手紙を見つめながら、侍女が戸惑ったようにアデラにそう尋ねる。
「ええ」
ゆっくりと頷いたアデラは、ふと首を傾げる。
赤みを帯びた美しい金色の髪が、さらりと背に流れた。
「ああ、でも塵はきちんと拾わなくては。ごめんなさい、処分しておいてくださる?」
そう告げると、狼狽える侍女を残して自分の部屋に戻って行く。
手紙の内容など、読まずともわかる。
きっとまた、義妹のシンディーのために約束を守れなくなったという言い訳の手紙だろう。
リィーダ侯爵家のひとり娘であるアデラの婚約者は、オラディ伯爵家の嫡男、レナードだ。
彼はアデラと結婚して、リィーダ侯爵家を継ぐことになっていた。
婚約はふたりの両親が決めたものだが、穏やかで優しい彼のことを、アデラはそれなりに好ましく思っていた。
それにレナードもまた、アデラのことを大切にしてくれていた。
そんな彼に最近、義妹ができた。
彼の父であるオラディ伯爵が再婚した女性の連れ子で、シンディーという名前だった。
噂では、新しいオラディ伯爵夫人は庶民出身であり、伯爵家の縁戚である男爵家の養女となったのち、伯爵と再婚したのだと言われていた。
もともとは、町の食堂で働いていた女性だという。
そんな女性と伯爵家の当主が、どうやって知り合ったのだろう。しかも伯爵の前妻が亡くなってから、まだ二年しか経過していない。
レナードの亡き母は男爵家の令嬢で、伯爵と熱烈な恋をして駆け落ちのような結婚した。そう聞いていたので、レナードの父が再婚したという話を聞いたときは驚いたものだ。
レナードは次男で、跡取りの長男は母が亡くなったあとにティガ帝国に留学していて不在である。
彼の兄は、知らない間に義母と義妹ができて驚くかもしれない。
だがレナードは父と再婚した義母を歓迎し、義妹となったシンディーもとても可愛がった。
アデラも彼女と何度も対面したが、たしかに愛らしい女性だった。
ふわふわの巻き毛に、大きな瞳。
年齢よりも少し幼く見えることを気にしていると言って、はにかんだように笑っていた。
少し困ったことに、いきなり伯爵家の養女となって心細いのか、どんなときでもレナードの傍を離れようとしない。
シンディーが心細いと言っている。
傍にいてほしいと言っている。
急に具合が悪くなったそうなので、付き添っていたい。
そんな理由で、出かける約束をしてもキャンセルされることも多くなってきた。
ただ、彼らはまだ家族になったばかりである。
今はそんな時間も必要であろうと、多少のことは我慢してきたつもりだ。
けれど約束はほとんど反故にされ、たまに出かけることができても、シンディーが付いてくる。
そんな生活に疲れかけていたとき、アデラはふたりの会話を聞いてしまったのだ。
それは、彼の屋敷を訪ねた日のことだった。
アデラはこの日、婚約者のレナードとふたりきりでゆっくりとお茶会を楽しんだ。
シンディーがいないのは、本当にひさしぶりだった。
だから今日はふたりの将来の話などを、じっくりとすることができた。
(よかった……。ちゃんと話し合うことができて)
ほっとして、深く息を吐く。
いつもならシンディーが口を挟んできて、何も話し合うことができないのだ。
レナードは相変わらず穏やかで優しく、こんなにも優しい彼だから、新しい義兄に甘えたいシンディーを無下にすることができないのだろう。
このときまでは、アデラもそう思っていた。
そろそろ帰らなくてはならない時間になり、アデラはレナードに挨拶をして退出した。
「あ……」
歩き出してすぐに、机の上にハンカチを置いてきてしまったことに気が付く。
「ここで待っていて。すぐに戻るわ」
そう言って侍女をその場に待たせ、お茶会をしていた部屋の前まで急いで引き返した。
今出てきたばかりなので、レナードはまだこの中にいるはずだ。
そう思って扉を叩こうとした、そのときのことだった。
「お義兄さまは、わたしよりもアデラさまの方が大切なのでしょう?」
部屋の中から、シンディーの涙声が聞こえてきた。
(え?)
アデラは思わず手を止めて、様子を伺う。
まだアデラが部屋を出てから、それほど時間は経過していない。
それなのに、もうシンディーがレナードのところに居ることに、まず驚いた。
「そんなことはないよ。シンディーのことが一番大切だよ。当たり前だろう?」
レナードの声が、扉の向こう側から聞こえてきた。
義妹が泣いていたら、そう答えるのも無理はない。
だが。
「だって、今日のお茶会に参加させてくれなかったわ。お義兄さまと一緒に食べようと思って、お菓子を作っていたのに」
「ああ、そうだったのか。それはすまなかった」
レナードの少し困ったような声が、泣いている子どもを宥めるような困惑したものから、恋人に向けるような甘いものに変わる。
「今日は父に、たまにはアデラとふたりきりで会うようにと言われてしまってね」
「本当に? アデラさまがそう頼んだのかしら?」
シンディーの声には、不満そうな色が宿っていた。
アデラは、思わず溜息を付きそうになる。
そんなことをわざわざ彼の父に頼んだりしない。
レナードは、アデラの婚約者なのだ。改善してほしいことがあれば、きちんと彼に伝える。
レナードだって、それをわかってくれていると思っていた。
だが聞こえてきたのは、シンディーの言葉を肯定する彼の声だった。
「ああ、そうかもしれない。最近、不満そうだったからね。もう少し、気を遣ってくれると思っていたよ」
信じられない彼の言葉に、息を呑む。
たしかに、義妹ばかりを優先させるレナードを少し不満に思っていたのは事実だ。
でもそれを言葉にしたことはもちろん、態度にだって出したことは一度もない。
むしろ新しい家族を迎えたばかりの彼を労わり、急な約束のキャンセルにも笑顔で対応してきたつもりだ。
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