嘘からはじまる恋愛。

田池 宥生

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憂季と宏高

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――4年前


「・・・」


何で私は、コイツと視聴覚室で映画を観てるんだ。


「・・・」


しかも、私が見たいと思ってた映画・・・。


この映画が観たいだなんて誰にも言ってない・・・。


だから、余計に怖い・・・。


「・・・」


さっきから煙草吸ってるし・・・。


しかも頭ツンツン・・・。


「・・・」


何か教師らしく――


「・・・んっ・・・///」


瞼を開けると景色が動いた。


「・・・起きたか?」


横を見ると先生がハンドルを握っていた。


「寝てた・・・」


「・・・後半がっつり」


ああ、ヤバい・・・。


文化祭の期間だからって朝まで描いてたんだ。


とんだ失態・・・。


「・・・憂季ちゃんは何で後夜祭行かなかったの?」


「・・・ああ言うの苦手だから。藤沢グループのパーティーだって30分居るのが限界だから」


「・・・」


「だから・・・」


ヤバい・・・まだ眠い・・・?


いや、先生の運転が・・・


「・・・ひ・・・かせん・・・りたく・・・い・・・」


「・・・憂季ちゃん?」


「・・・帰り・・・たく・・・ない」


「はっ・・・///?!」


「・・・家に・・・1人だと・・・寂しい・・・」


眠たいせいで・・・私何を・・・


「・・・ひろ・・・たか・・・」


数日の完徹&睡眠不足が今になって・・・


よりにもよって・・・。


「・・・んっ・・・///」


重い瞼を開けると見慣れぬ物があった。


そう思うのと同時に珈琲のニオイがして、私は飛び起きた。


すると、先生がスウェットパンツを穿いて・・・上半身半裸で煙草を吸っていた。


「な、何で先生が・・・///!!」


「・・・ここ俺ん。昨日、帰りたくないって言うから、仕方がなく泊めたの」


「なっ・・・///?!」


「・・・つうか、憂季ちゃん・・・おっぱいデカかったんだな」


煙草を吸ってる先生は、アゴで指すと


私は視線をしたに落とすと、


我ながら、ご立派なおっぱいが男物のシャツのマエタテから見えた。


「先生ぃッ・・・///!!」


私がそう言うと先生はお腹を抱えて笑っていた。


「やっぱ憂季ちゃん、面白おもしれぇ・・・!!」


「この変態教師ぃ・・・///!!」


「・・・そーだよ」


先生は吸いかけの煙草を灰皿に置き、ベッドにあがると私を押し倒した。


「・・・お前、藤沢 憂季・・・・じゃないだろ」


そう言う先生のは、いつもの優しい感じではなく怖かった・・・。


「私は・・・私よ・・・」


先生に力強く掴まれている両手首が痛く、その上、変なドキドキ感がする・・・。


「いや、違う・・・」


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