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間話
「真夏の青空の下には」番外編 夏目のスマッシュショット
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暑い。ただひたすらに暑い。
それでもなお打ち続けられるのは過酷な部活動の賜物なんだろうか?
夏目はテニスに明け暮れた中学時代を思い返しながら、飛んできたテニスボールを打ち返す。
反対側のコートでは、同じテニス部に所属する小池美奈が肩まで伸ばした艶やかな黒髪をなびかせながら夏目のラリーを全て打ち返している。美奈は部のNo.2の腕前であり副部長を務める実力者だ。
夏目にはまだまだ敵わないが。
そんな美奈を夏目は少し苦手だった。
小学校のときに初めてラケットを握った日からさまざまな大会で賞を獲得してきた夏目にとって、中学から始めた美奈と対等にラリーをしているということは、美奈に才能で負けていることに他ならないからだ。
ふいにそのことを嫌に思った夏目は、コーナーのラインギリギリに打ち込む。さすがの美奈でもこの変化球は返せず、そこでラリーが止まる。
…やっぱ嫌いだな、あの子。
それよりも。夏目は来てからずっとベンチから離れようとしない、あの木偶の坊がどうしても腹立たしい。幼馴染とはいえ、どうも最近、異様にあいつが視界に入る。
いつも一緒にいるから当然といえば当然かもしれないが、…なぜだろう。
とにかく、あいつを動かさないと。でもどうしたらいいのだろう。
どうするべきか考えた時には、すでに夏目の両手はスマッシュを放っていた。
あ、、まぁ大丈夫か。
跳ね返ってきたテニスボールを拾い上げながらベンチに近づいて行く。
「いつまでそこで油売る気なの?」
それでもなお打ち続けられるのは過酷な部活動の賜物なんだろうか?
夏目はテニスに明け暮れた中学時代を思い返しながら、飛んできたテニスボールを打ち返す。
反対側のコートでは、同じテニス部に所属する小池美奈が肩まで伸ばした艶やかな黒髪をなびかせながら夏目のラリーを全て打ち返している。美奈は部のNo.2の腕前であり副部長を務める実力者だ。
夏目にはまだまだ敵わないが。
そんな美奈を夏目は少し苦手だった。
小学校のときに初めてラケットを握った日からさまざまな大会で賞を獲得してきた夏目にとって、中学から始めた美奈と対等にラリーをしているということは、美奈に才能で負けていることに他ならないからだ。
ふいにそのことを嫌に思った夏目は、コーナーのラインギリギリに打ち込む。さすがの美奈でもこの変化球は返せず、そこでラリーが止まる。
…やっぱ嫌いだな、あの子。
それよりも。夏目は来てからずっとベンチから離れようとしない、あの木偶の坊がどうしても腹立たしい。幼馴染とはいえ、どうも最近、異様にあいつが視界に入る。
いつも一緒にいるから当然といえば当然かもしれないが、…なぜだろう。
とにかく、あいつを動かさないと。でもどうしたらいいのだろう。
どうするべきか考えた時には、すでに夏目の両手はスマッシュを放っていた。
あ、、まぁ大丈夫か。
跳ね返ってきたテニスボールを拾い上げながらベンチに近づいて行く。
「いつまでそこで油売る気なの?」
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