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第1部
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「私、やっぱりあの国に行かなくちゃ」
「は?お前が言って、なんになる。死に行くだけだぞ。戦えるのか?戦えないだろ?無駄死にだ。ポッドは、お前にそんな死に方は望んでない」
「だったら、あなたが私を助けて」
「は?」
ジェイフが、ぽかんと私を見た。
何言ってんだ、こいつって顔に書いてある。もちろん、私は本気だ。私は、絶対にあの国に行かなくちゃいけない。私だって、あの国の人間だったのだ。それに私たちがきっかけであの国が滅ぶのだとしたら、私には見届ける義務がある。
それに私は聖女候補なのだ。
もし、あの国にまだ私のような人間が残されていたのであれば、救わなくてはいけない。私がしてもらったように。不条理に殺されようとしている人を救わなくてはいけない。
何もしていないのに、魔力がないという理由だけで、生きていてはいけない理由にはならないはずだから。
私は、いっぱいもらったから、だから私も返したい。
それに、
「それに私ポッドにまだ願いごと叶えてもらってないの」
「え、は?願い事?」
「私の願い、なんでもかなえてくれるんですって。本当は、殺してほしいって言ったんだけど、その願いはかなえてくれなかったから」
「…そんなことをあいつに頼んだのか。…そりゃあ怒るはずだな…」
「だから、私はポッドに会いにいく。私と同じように理不尽に殺されようとしている人たちを助けに行く。妹にも会いたいし」
「最後のはわかんねぇ。妹って、お前を虐めてたやつなんだろ。それなのに会いに行きたいのか?」
「お礼参りってやつ」
「なるほど。お前も性格悪くなったんだな」
「そりゃあ、聖女候補の修行中いろいろありましたから。それに神様もきっと私に来てほしいと思ってるんじゃないかな」
「なんで、そうわかるんだ?」
「だって、強く星が輝いていたもの。あの星の下は、きっとあの国だわ。なんで私をあの国に来させたがっているのかわからないけど、やっぱり逃げるべきじゃないのよ。私」
「…はぁあああ。それ、早く言えよ。なんだ上の奴に呼ばれてんのかよ。まぁ、そりゃユニコーンなんて連れてんだから、考えてみりゃわかったことだな」
「ユニコーン?あの馬の名前?」
「種族名だ。天馬とも呼ばれてるけどな。戦場を駆ける馬だから、戦事は得意だ。…俺も行くことになるとはな…ほかのやつらと一緒にもっと遠くに逃げてりゃよかったな」
「あなたのほかの妖精は、逃げたの?あの国には、もうポッド以外に妖精はいない?」
「いや。上のやつと仲がいいのはいる。それどころか世界中の妖精が選ばれて呼ばれて行ってると思う。妖精にも人間に恨みを持ってるやつがいるからな。そういう意味じゃ、怖いんだよな…」
「人間に恨みを持つ妖精…」
「は?お前が言って、なんになる。死に行くだけだぞ。戦えるのか?戦えないだろ?無駄死にだ。ポッドは、お前にそんな死に方は望んでない」
「だったら、あなたが私を助けて」
「は?」
ジェイフが、ぽかんと私を見た。
何言ってんだ、こいつって顔に書いてある。もちろん、私は本気だ。私は、絶対にあの国に行かなくちゃいけない。私だって、あの国の人間だったのだ。それに私たちがきっかけであの国が滅ぶのだとしたら、私には見届ける義務がある。
それに私は聖女候補なのだ。
もし、あの国にまだ私のような人間が残されていたのであれば、救わなくてはいけない。私がしてもらったように。不条理に殺されようとしている人を救わなくてはいけない。
何もしていないのに、魔力がないという理由だけで、生きていてはいけない理由にはならないはずだから。
私は、いっぱいもらったから、だから私も返したい。
それに、
「それに私ポッドにまだ願いごと叶えてもらってないの」
「え、は?願い事?」
「私の願い、なんでもかなえてくれるんですって。本当は、殺してほしいって言ったんだけど、その願いはかなえてくれなかったから」
「…そんなことをあいつに頼んだのか。…そりゃあ怒るはずだな…」
「だから、私はポッドに会いにいく。私と同じように理不尽に殺されようとしている人たちを助けに行く。妹にも会いたいし」
「最後のはわかんねぇ。妹って、お前を虐めてたやつなんだろ。それなのに会いに行きたいのか?」
「お礼参りってやつ」
「なるほど。お前も性格悪くなったんだな」
「そりゃあ、聖女候補の修行中いろいろありましたから。それに神様もきっと私に来てほしいと思ってるんじゃないかな」
「なんで、そうわかるんだ?」
「だって、強く星が輝いていたもの。あの星の下は、きっとあの国だわ。なんで私をあの国に来させたがっているのかわからないけど、やっぱり逃げるべきじゃないのよ。私」
「…はぁあああ。それ、早く言えよ。なんだ上の奴に呼ばれてんのかよ。まぁ、そりゃユニコーンなんて連れてんだから、考えてみりゃわかったことだな」
「ユニコーン?あの馬の名前?」
「種族名だ。天馬とも呼ばれてるけどな。戦場を駆ける馬だから、戦事は得意だ。…俺も行くことになるとはな…ほかのやつらと一緒にもっと遠くに逃げてりゃよかったな」
「あなたのほかの妖精は、逃げたの?あの国には、もうポッド以外に妖精はいない?」
「いや。上のやつと仲がいいのはいる。それどころか世界中の妖精が選ばれて呼ばれて行ってると思う。妖精にも人間に恨みを持ってるやつがいるからな。そういう意味じゃ、怖いんだよな…」
「人間に恨みを持つ妖精…」
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