11 / 28
11話
しおりを挟む木ノ実さんには彼氏がいない。
他の人は知らないし。
直接頼むほかないですね。
とにかく男子に教えてもらいましょう。
クラスの中を見渡し探していると、窓際で一人、うつ伏せになって寝ている男子がいた。
あの男子に聞いてみよう。
「 あの すみません 起きてください 」
近くに行き、寝ている彼を起こそうとすると、誰かに肩を叩かれた。
トントン
「 あなた、彼の知り合い? 」
「 いいえ、知りませんが? 」
「 忠告しておくけど、彼には絡まないほうがいいと思うよ 」
「 なぜでしょう? 」
「 寝起きの彼マジやばいよ、メチャ不機嫌だから、それにこいつ不良だから 」
「 ふりょう?でも、私には時間がないのでこのまま進めます 」
「 あ、そ、どうなってもしらないよ 」
忠告を押し切って彼を再度起こすことにした。
「 私、魔子と言います。起きてください! お話があります 」
声をかけても、一向に起きる気配の無い不良の人。
そうか、よく見たらこっちは頭、聞こえるわけないですね、反対側へ行って呼べば起きてくれるでしょうか。
「 すみません 起きてください! 」
熟睡しているようですねぇ。
「 すみません!起きてください! 」
この人、まったく起きない、かわりに今の声でクラスメイト達は騒ぎ始め、視線が私に集中してしまった。
ガヤガヤガヤと、噂が交じったみんなの声が聞こえてくる。
〈 マジうぜえなこいつ…ひとが寝てんのに、誰だよ!ったく! 〉
? え ?
今、確かにはっきりと聞こえた!…
ひとが寝てんのにって…
誰ですか?
クラス中見渡してもそれらしい人はいない。
寝ているのは私が声をかけていたこの人だけ。
けれど、この人は寝ている。
でも声が聞こえた。しかも、はっきりと。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる