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出発 2
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村を出て数時間がたち、その間異常な程にスライムと戦った。
スライムと戦っただけでもうすでにLv10はいったなとおもう。
なんでこうスライムとばかり出くわすのだろう。まぁ強い敵に出くわすよりはマシか。
っと思いつつ20キロほど先にあるコポルという街を僕は目指して歩いていた。
仲間ができないかななんて希望を抱きつつ一歩一歩足を進めていたのだ。
迫り来る脅威にも気づかずに。
そんなこんなでコポル到着。
「ここがコポルかぁ。もう暮れてきたしどっか宿でも探すかな。」
独り言を言いながらスライムから手に入れた金で宿に泊まることにした。
「いらっしゃい!見かけない顔だね、どっからきたんだい坊や。」
「20キロ離れたコルル村です。あと僕坊やじゃないです。これでも21なので。」
「え……」
はい出ました「嘘でしょ」と言わんばかりの驚き顔。ですよねぇーそうゆう顔になりますよねぇー。平凡で童顔な顔なばっかりにこうゆう反応めっちゃされますよ。
「あの、それよりここに泊まりたいんですけど代金いくらですか?」
「あ、あぁ。35ユーロンだよ」
「安いですね、それじゃ一部屋お願いします。」
「え?一部屋なのかい?その後ろのことは一緒の部屋に泊まんのかい?あ、妹さん?」
(ん?後ろ……?)
振り向くとしっかりと僕の服の裾を掴んでいる。身長は僕よりだいぶ低く152cmぐらいだろうか。服装からして魔法使いっぽいのだが……
「え?だれ?」
「私……お金ない……だから一緒に泊まらせて……お願い…。」
うるうると目を潤ませて今にも泣きそうな顔に胸を突かれる。しかし見ず知らずの子供…?を同じ部屋に泊まらせる訳にも行かない。かといって放っておくのも人として、勇者としてだめだ。
「すみません…この子の分もお願いします…」
「あいよ!まいど~。2階の奥の部屋だよ、ゆっくりして行きな!夕飯は後で運ぶよ」
この時僕は知りもしなかった。
このちびっ子が自分の運命を左右することになるだなんて。
自室(宿内)にて。
「で、だ。きみいつから俺の後ろに?」
「あなたがこの宿に入る時。」
(気づかなかった……)
「きみ名前は?何歳なの?ご両親は?」
「あなた私の事子供だと思ってるわね。」
「はい?」
「私の名前はマロン・カルナーデ。ゆっておきますが私こう見えて22です。小さいからと子供扱いしないで頂きたい。ちなみに両親は殺され、その復讐のため旅に出たの。」
(疑問が多すぎて何も言えない……つか僕より歳上!?全っっっぜん見えない。)
「そ、そうですか…。えと、カルナーデ、さん。僕はコルル村から来た田中悠介と言います。一応勇者として旅を始めたところです。お金はきちんと払いますのでどうぞごゆっくりしてってください、話はだいたい分かったので自分の部屋へどうぞ」
めんどくさいことは勘弁だと思いチャチャッと話を終わらそうとしたその時。
「まてぇい!!もう少し話を聞くのだ!いや聞いてくれ!そして私を助けてくれ!」
(えぇ……)
強引に頼まれ結局話を聞くことに。
「えぇと、つまり両親の復讐を手伝ってくれ。でいいんですよね。」
「そのとおとりだ!」
「それはまぁいいんですけど、さっきも言った通り僕は旅を始めたばかり。まぁ見ての通りまだ弱いですから、役には立たないですよ。」
「そんなの見て分かる!でも私1人じゃダメなんだ。私はこの見た目のせいで、どこの店にも入れてもらえず宿もとれず、お酒だって飲めない。だからもう1人大人がいるの!こうでもしないと今日だって追い返されていたもの。」
「なら僕じゃなくても…」
「あなたじゃなきゃだめ!あなた勇者って言ったじゃない?勇者だと色々と優遇されるし。」
「なるほど……まぁ事情知っちゃいましたし、一応勇者ですし。分かりました。これから復讐が終わるまで付き合います。等価交換として、僕が死にそうになった時は力貸してくださいね。見たところ僕よりは断然強そうですし、装備品からしても。」
「あら、よくお分かりね。私これでも魔女なの。しかも一族の中ではトップのね。だから私の両親を殺した奴らを、獣族を根絶やしにしてやるんだから…。」
こうして物騒な魔女との旅が始まった。
スライムと戦っただけでもうすでにLv10はいったなとおもう。
なんでこうスライムとばかり出くわすのだろう。まぁ強い敵に出くわすよりはマシか。
っと思いつつ20キロほど先にあるコポルという街を僕は目指して歩いていた。
仲間ができないかななんて希望を抱きつつ一歩一歩足を進めていたのだ。
迫り来る脅威にも気づかずに。
そんなこんなでコポル到着。
「ここがコポルかぁ。もう暮れてきたしどっか宿でも探すかな。」
独り言を言いながらスライムから手に入れた金で宿に泊まることにした。
「いらっしゃい!見かけない顔だね、どっからきたんだい坊や。」
「20キロ離れたコルル村です。あと僕坊やじゃないです。これでも21なので。」
「え……」
はい出ました「嘘でしょ」と言わんばかりの驚き顔。ですよねぇーそうゆう顔になりますよねぇー。平凡で童顔な顔なばっかりにこうゆう反応めっちゃされますよ。
「あの、それよりここに泊まりたいんですけど代金いくらですか?」
「あ、あぁ。35ユーロンだよ」
「安いですね、それじゃ一部屋お願いします。」
「え?一部屋なのかい?その後ろのことは一緒の部屋に泊まんのかい?あ、妹さん?」
(ん?後ろ……?)
振り向くとしっかりと僕の服の裾を掴んでいる。身長は僕よりだいぶ低く152cmぐらいだろうか。服装からして魔法使いっぽいのだが……
「え?だれ?」
「私……お金ない……だから一緒に泊まらせて……お願い…。」
うるうると目を潤ませて今にも泣きそうな顔に胸を突かれる。しかし見ず知らずの子供…?を同じ部屋に泊まらせる訳にも行かない。かといって放っておくのも人として、勇者としてだめだ。
「すみません…この子の分もお願いします…」
「あいよ!まいど~。2階の奥の部屋だよ、ゆっくりして行きな!夕飯は後で運ぶよ」
この時僕は知りもしなかった。
このちびっ子が自分の運命を左右することになるだなんて。
自室(宿内)にて。
「で、だ。きみいつから俺の後ろに?」
「あなたがこの宿に入る時。」
(気づかなかった……)
「きみ名前は?何歳なの?ご両親は?」
「あなた私の事子供だと思ってるわね。」
「はい?」
「私の名前はマロン・カルナーデ。ゆっておきますが私こう見えて22です。小さいからと子供扱いしないで頂きたい。ちなみに両親は殺され、その復讐のため旅に出たの。」
(疑問が多すぎて何も言えない……つか僕より歳上!?全っっっぜん見えない。)
「そ、そうですか…。えと、カルナーデ、さん。僕はコルル村から来た田中悠介と言います。一応勇者として旅を始めたところです。お金はきちんと払いますのでどうぞごゆっくりしてってください、話はだいたい分かったので自分の部屋へどうぞ」
めんどくさいことは勘弁だと思いチャチャッと話を終わらそうとしたその時。
「まてぇい!!もう少し話を聞くのだ!いや聞いてくれ!そして私を助けてくれ!」
(えぇ……)
強引に頼まれ結局話を聞くことに。
「えぇと、つまり両親の復讐を手伝ってくれ。でいいんですよね。」
「そのとおとりだ!」
「それはまぁいいんですけど、さっきも言った通り僕は旅を始めたばかり。まぁ見ての通りまだ弱いですから、役には立たないですよ。」
「そんなの見て分かる!でも私1人じゃダメなんだ。私はこの見た目のせいで、どこの店にも入れてもらえず宿もとれず、お酒だって飲めない。だからもう1人大人がいるの!こうでもしないと今日だって追い返されていたもの。」
「なら僕じゃなくても…」
「あなたじゃなきゃだめ!あなた勇者って言ったじゃない?勇者だと色々と優遇されるし。」
「なるほど……まぁ事情知っちゃいましたし、一応勇者ですし。分かりました。これから復讐が終わるまで付き合います。等価交換として、僕が死にそうになった時は力貸してくださいね。見たところ僕よりは断然強そうですし、装備品からしても。」
「あら、よくお分かりね。私これでも魔女なの。しかも一族の中ではトップのね。だから私の両親を殺した奴らを、獣族を根絶やしにしてやるんだから…。」
こうして物騒な魔女との旅が始まった。
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