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10:はじめての夜
しおりを挟む凪咲の体がソファに沈むと、武流が続くように覆い被さってきた。
彼の手が腰に触れ、徐々に上に滑っていく。洋服越しに胸を柔く揉み、肌と肌の合間にある布がもどかしいと言いたげにブラウスのボタンを一つ一つ外しだした。
その間も何度もキスを交わし、時に耳元や首にキスをしてくる。熱っぽい吐息が耳に掛かるたびにぞわりと背が震え、「あ、」と小さな声が凪咲の口から漏れた。
「柴坂さん、もっと触れても良いですか?」
武流が耳元で尋ねてくる。低く、優しく、それでいて熱っぽい声。
その声にすらも愛撫されているような気がして、凪咲はもどかしい気持ちで頷いた。抗わないとという気持ちは既に消え失せ、その代わりにじわりじわりと期待が浮かぶ。
凪咲の返事を受けて武流の手が再び体に触れてきた。ボタンを外し終えるとシャツをはだけさせ、下着をずらし、直接胸に。彼の手が肌に触れ、胸の頂を軽く指で擦る。そこが硬く主張しだすのを促すように指先で何度も触れ、きゅうと軽く摘まんできた。
「あっ、……ん、」
漏れ出た声は自分のものとは思えないほどに甘い。
そこに拒否の色は一切無く、喘ぎ声を了承と取ったのか胸に触れていた武流の手が徐々に下へと下がっていった。
腰を撫で、更にその下へと。スカートをたくし上げて太腿に触れる。そして……。
「んぅ……」
他者の手が秘部に触れる感覚に、凪咲はくぐもった声をあげた。
滲むような感覚が少しずつ下腹部に溜まっていく。じりじりと焦がすように、まだショーツ越しだというのに息が荒くなる。
武流の手が凪咲の反応を探るように触れる箇所や強さ、触り方を変え、そして一点、一際弱い場所を指先で押してきた。
「あっ!」
今までのもどかしい感覚ではなく明確な快感が体を走り抜け、びくんっと凪咲の体が跳ねた。
だが武流は凪咲の声を聞いても手の動きを止めることなく、それどころかまるでようやくその場所に触れられたと言いたげに指先で押して擦り上げてと責め立ててきた。
「んぅ、ん、あん……、あっ、は、あ」
「ここ、気持ち良いんですね」
「ぁん……、ふぅ、ん」
指先で押して捏ねるように動かされると快感に足が震え、爪先で軽く引っ掻かれると腰が揺れる。
花芽への愛撫で与えらえる快感はせり上がるように体中を支配し、無意識に体を捩ろうとするも武流の体に覆いかぶされてはうまく動けず、震える足がずりとカーペットを滑った。
「武流さん、んぅ、だめ、それ以上は……あん、んっ」
「柴坂さん、声、押さえて」
「んっ、ふぅ……、だって、武流さんが……、あぁん、んん!」
押さえてと言いながらも武流の手は止まらず、ショーツ越しに花芽を擦りあげてくる。
そのうえそれだけでは足らず、彼の指先がゆるりと動くとショーツの隙間から中に入り込んできた。ゆっくりと凪咲の秘部に触れ、己の指に愛液を絡ませるように何度も擦りつけ、そして徐々に奥へと押し入ってくる。
「ふぁ、あっ……」
異物感と圧迫感に自然を背が逸れる。
ゆっくりと中を擦られる感覚はまだ快感とは言い難いが、それでも不快感とは言えず、もどかしくて意識がそこに集中してしまう。
「痛くはないですか?」
「はい……、大丈夫、です……んぅ……」
中に触れられる感覚にふるりと背を震わせながら答えれば、その返事を聞いた武流が顔を寄せてキスをしてきた。
舌を絡める深いキスをし、離れると今度は耳に唇を寄せる。耳に軽くキスをされるとむず痒いようなくすぐったさが伝わり、吐息交じりに「力を抜いてください」と囁かれるとまるで耳を愛撫されているような感覚に甘い声が漏れた。
耳に、首筋に、武流の唇が触れる。まるで一か所ずつ丁寧に熱を灯すように。
そうして再び凪咲の唇へと戻ってきた。深く口付け、互いに舌を絡める。
その瞬間に凪咲の体が跳ねたのは、武流の指先がまたも花芽に触れたからだ。それも今度はショーツ越しではなく直接。
指先で撫で、かと思えば強めに推し、指の先で弾く。そのたびに強い刺激に凪咲の体はびくびくと震え、快感に体中が蕩けそうになる。中を擦られる圧迫感さえも今はもう気持ちがいい。
「あ、んあぁ……! んぅ!」
与えられる快感に嬌声をあげ、彼の体の下で身を捩る。
強い快感に逃げるように動くも武流の手はそれを許さず、指の抜き差しを繰り返し時に軽く指を曲げて中を擦り、花芽を捏ねる。どれだけ凪咲が体を捩っても彼の手の愛撫からは脱がれることが出来ず、ただひたすらに昂らされる。
下腹部に快感が溜まり愛液が溢れるのが自分でも分かる。水音が聞こえるが、その卑猥な音さえも今は興奮する要素の一つでしかない。
「武流さん、私、あ、だめ……っ!!」
もう、と訴えかけた瞬間、深く武流が口付けてきた。
「っ、んぅうう!」
唇を塞がられたことにより、凪咲の嬌声は外には発せられずくぐもった声に終わった。まるでその声ごと武流に飲み込まれたかのようだ。
彼の唇がゆっくりと離れていく。ツゥと艶めかしい銀の糸が互いの唇を繋いだ。
「は、ぁ……はぁ……」
達した直後に体の力が一気に抜け、凪咲は力なく四肢を投げ出した。体にはまだ熱が残っていて、暖房のきいた部屋の暖かさと合わさって体も意識も火照る。
きっとこのまま眠れたらとても気持ちが良いだろう。
だが再びびくりと体を震わせ「んっ!」と鼻にかかった声をあげてしまったのは、武流の手が再び秘部を撫でたからだ。
彼の指がゆっくりと中に入ってくるのが分かる。指を増やしたのか先程よりも異物感は大きく、抜き差しを繰り返されると先程よりも増して水音が聞こえてきた。
「あっ、武流さん……、私、あんっ、ぅん」
「……柴坂さん、良いですか?」
覆い被さったまま武流が見つめて尋ねてくる。
彼の瞳の奥にぎらついた色が見え隠れしているのは気のせいではないだろう。今の彼は乃蒼の伯父ではなく、隣人でもなく、ただの一人の男だ。
そんな『男』が、快楽に溺れる『女』を前に何の許可を求めるのか。
それが分からないわけではなく、凪咲は「断らなきゃ」という意志の元……、
「……ん」
と、まだ少し乱れる呼吸の中で小さく答えた。
体は再び熱を持ち、中に触れる武流の指に期待してしまっている。
先程よりも熱く、気持ちよくなりたい……と。
それに男の性を纏わせながらも最後の一線で許可を求めてくる武流が愛おしくて堪らないのだ。弱音を聞いたばかりだからか甘えているようにさえ思えてしまう。
これを断れるわけがない。一瞬浮かんだ「断らなきゃ」という考えは既に熱に溶けて消えた。頭の中にあるのも、胸に湧くのも、今はもう快楽への期待だけだ。
「んっ、ふ、……あぁ!」
指とは比べものにならない熱が己の中に押し込められたのを感じ、今までよりも高く声をあげた。熱く、堅く、ゆっくりと着実に奥へと押し入ってくる……。
痛みはないが圧迫感はある。それとじわじわと高まっていく快感。
自分の体は抗うことなく武流の熱を受け入れ、快感を得ようとしている。
「きつ……、柴坂さん、痛くはないですか?」
「ん、ふぅ……だい、じょうぶです……。あ、はぁ……」
「痛かったら言ってください。声も、できればおさえて」
「んっ、んぅ」
了承の言葉を返す余裕は既になく、代わりに声を我慢してコクコクと頷いて返した。
それを見た武流が凪咲の足に手をかけてグイと大きく開かせ、足の間に割り込むように身を寄せてきた。それによりさらに彼の熱が奥深くに埋まり、凪咲の体が大きく震える。
体が熱い。その熱が頭の中まで蕩けさせる。
「あん、んぅ、くっ、……ぁあ」
「すごい、熱い……、動きますね……」
荒い呼吸ながらに武流が告げ、ゆっくりと動きだした。
凪咲の下腹部の中にあった熱がずるりと引き抜かれ、再び奥へと押しいってくる。奥を押すように動き、かと思えばまた引き抜かれ、再び奥へと……。
熱が行き来するたびに凪咲の下腹部に快感がたまり、呼吸のために開いた口からは甘い嬌声が漏れた。汗が額を伝っていくのが分かるがそれを拭う余裕はない。
「あ、あっ、ん、武流さんっ……あ、ぁあ!」
声を我慢する余裕もなく、息も絶え絶えに武流を呼び、無意識に手を伸ばした。
その手を武流が掴んだ。彼の手が、片手は凪咲の腰を掴み、そして片手は凪咲の手を強く握り、気遣う余裕もないのか揺さぶりだした。
最初こそゆっくりだった彼の動きも熱に浮かされるように荒くなり、ソファがきしむ音がする。
「柴坂さん、俺、もうっ……!」
武流の声は掠れており、限界が近いのが分かる。その声もまた凪咲の体には快感に変わった。
彼の熱い吐息が、必死に求める声が、部屋の中に続く水音と肌の触れる音と合わさってなんて卑猥なのか。その卑猥な音を自分も発しているのだと考えれば体が快感に震える。
腹に貯まっていた熱の渦は既に限界が近く、せり上がるように責め立ててくる快感に凪咲は逃れるように背をそらした。
だがそれを許すまいと武流の体がさらにのし掛かり強く抱きしめてくる。その動きにより、凪咲の秘部を荒々しく突いていた雄々しい熱がより深く押し込まれ、最奥を暴くように押し上げた。
視界がはじける。
白く、意識ごと瞬く。熱い。
「ふ、う、ぁあ! ん……! っぁあ!!」
武流の腕の中で、凪咲は大きく体を震わせた。
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