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ベビーシッターなんて言わせないっ!
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今日も夕食後はいつものように俺の部屋で勉強会。
あんなことがあって、どんな顔をして海里を見たらいいのかわからない。でも嫌悪感とかそういうのはなくて、恥ずかしくて顔が熱くなった。
「申し訳ありません、玲さん」
「え?」
突然海里に謝罪をされて、なんのことかと驚いた。
「私が至らないばかりに玲さんに辛い思いをさせました」
「え、いやっ……」
至らない、と言われても何に対してなのかわからない。むしろあんな粗相の始末を海里にさせてしまったことが今では申し訳ないばかりで。
「急に知識ばかりを押し付けて、それが玲さんには早急だったことを考えていませんでした」
「あ、ああ、まぁ……」
確かに急にいろいろなことを脳に詰め込まれてパンクしてしまった感はある。感情の処理の仕方までは教わらなかったから。
「朝のことは、夢精という現象です。健康な男性には至極普通のことですから、恥ずかしがることはありません」
「あっいや、わ、わかってるから……」
だからそうダイレクトに言わないで欲しい。それぐらいは自分でもわかっている。朝はあれがなんなのかがわからなくて泣いた、というより、それをどう海里に見つからないようにしたらいいのかわからなくて泣いた、という方が正しいのだから。
「そうなる前に自分で処理することも必要ですから、わからなければ私を呼んで下さい」
「は!? だ、大丈夫だよ……!」
よ、呼んでどうするんだ! そんな恥ずかしいこと一人でも難しいのに、海里がいてできるはずがないのになんてことを言い出すんだ。しかも真顔で。
「とにかく無理はしないで、私を頼って下さい」
「わ、わかったよ……!」
とは言ってみたものの、さすがにそんなことまで海里には頼れない。
ただ、なんとなく安心することが出来た。いざという時に一人で悩まなくてもいいのだと思えたから。
安心、したとはいえ思春期だ。ふと気を抜けばすぐにいやらしい妄想をしてしまう。最近勉強にも身が入らない。ベッドに寝転がってゴソゴソと下半身に手を伸ばしてしまって躊躇ったり、少し触れてみたりみなかったり。
一瞬海里にいろいろ教えてもらおうかと思ってしまうこともあったが幾度となく思い止まった。
最初はあの岡田に入れられた雑誌を思い浮かべていたのに、こういう妄想をする度に海里の顔が浮かぶようになってしまっていた。海里だったらどんな風にするんだろう。最近ではそこに絡む顔にモザイクのかかった女の人も浮かばない。不思議と海里だけがいて、妄想の中で俺にいろいろと教えてくれているんだ。
どうやってどこに触れて、どんな風に気持ち良くなって、果てるのか。
「こんなの、おかしい……」
そう思いながらもやめられない。妄想が止まらない。
遠慮なく呼んでくれ、とは言われたものの、かといって海里自身を呼ぶことも出来ない。
妄想だけが広がって、自分の中で海里の立ち位置ばかりがどんどんと変化していった。
少し前までただの口うるさいベビーシッターだと思っていた海里が、性の対象へと変化していく。それをなんだかすごく生々しく感じて、なんて自分は薄汚いのだと思いながらも止められない。
自分は男性が好きなのか? それとも海里が? まだそれすらもわからない。
ただ、海里に触れられたい、そんな感情だけが膨らんでいく。
今まで怒鳴るように反発していた海里への接し方が、避けるように変わっていた事に気がついていなかった。
海里は今まで通り変わらなかった。
でも心の中までは、今も昔もわからなかった。
変わったのは、そんな海里の気持ちを俺が知りたいと、思うようになったこと。
そんな折、クラスメイトの倉橋に昼休みこんなことを言われた。
「隣のクラスの佐藤、知ってる?」
「ん? ああ」
小学校から一緒だから、何度か同じクラスにもなったことがあるし、高校になってからもうちのクラスに友達がいるのか良く尋ねてきていたからもちろん知っている。
「光辻のこと、好きなんだって」
「へぇ」
そんな素振り、見せたことがないのに。意外だった。
「まぁ、光辻好きな奴って結構いるみたいだけど、佐藤が一番可愛いと思うんだよな~。声、かけてみたら?」
「え~、なんで」
確かに佐藤は女子の中では可愛いと思う。でも意識したりしたことはない。小学校から知っているんだ。今更恋愛感情もないだろう。
でも、海里だってオムツをしている時から知っているんだ。なのに意識してしまう。この違いはなんだろうか。
そんなことをぼんやり考えていたら、無意識に昼休みクラスにやってきていた佐藤をジッと見つめていたらしい。厳密にいえば、佐藤を通り越して海里のことを考えていたのだけれど、佐藤が俺に見られている事に気がついたのかそっと近づいてきた。
「あ、あの……、光辻君」
「あ、うん」
ふと視線を向けた倉橋がニヤリと笑って目を逸らした。
「良かったら、ご飯。一緒に食べない?」
「え? いいけど」
断る理由が思いつかない。
「あの俺、弁当だけどいい?」
海里に毎日持たされているそこそこ量のある弁当を、好き嫌いせずに食べ切らないといけないから、ゆっくり話す時間は取れないかもしれないけれど。
「あ、私もお弁当だから」
もう一度倉橋に目を向けると我関せず。頑張って来いよ、と良くわからない雰囲気を背中に感じ取ったが頑張るも何も。と、教室を後にした。
中庭のベンチにやってきた。
二人して弁当を広げる。
両手を合わせていただきます、をすると、佐藤がクスクスと笑った。
「光辻君行儀がいいね」
「あー、ちゃんとしないと怒られるから」
こういう細かいことに海里はうるさいから、そういう言いつけはちゃんと守っている。
「すごくいいと、思うよ」
そうして佐藤も、いただきますをして、弁当に口を付けた。
昼ご飯を食べながら、隣に並んで座る佐藤に視線を向ける。
確かに佐藤は可愛かった。大きくクリクリとした瞳に、綺麗に通った鼻筋。全体的に整った顔立ちをしている。フワフワとしたロングヘアで、香水をつけているのかいい香りがした。
可愛いとは思う。きっとこんな子と恋愛をして、キスをして、触れ合って、そんな感じが、普通なんだろうな。そんな風に思う。
また無意識に考え事をしながら佐藤を見てしまっていたのか、佐藤がそれに気づいて恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「あのね、光辻君。私、光辻君のこと」
「うん」
「好き、なんだ」
倉橋から言われていたから、驚かなかった。
驚いたのは、そう言われてなんの感情も、動かなかったこと。
こんなに可愛い子が、俺に告白をしてくれたのに何も感じない。心が、動かない。なんだかそれが寂しかった。
彼女なら、胸の内の渦巻く欲望を受け止めてくれるかもしれない。いや、きっと受け止めてくれるだろう。
でも、そんなことは絶対にしたくなかったし、そんなに簡単に告白をされたからといって、美人だからといって、心を許したりは出来ないものなのだとわかった。
「うん。ありがとう。でも、ごめんね」
「あ……、うん、うん。ありがとう。ありがとう光辻君」
佐藤はすぐに察したのか少し寂しそうな笑顔を浮かべて弁当箱に視線を落とした。その目尻にはうっすらと涙が浮かんでいたけれど、俺には何も、してあげられなかった。
教室に戻って倉橋にどうだった? と聞かれたが、別に。ご飯を一緒に食べただけだと答えたら、人ごとなのになんだか残念そうだった。
告白されたのも初めてだった。
そして初めて、人をフった。
まさかこんなに辛いことだとは思わなかった。
ここのところ、これまでとは全く違った人生が畳みかけてくるように繰り広げられていて追いつけない。
これが大人になっていくということだろうか。
だったら大人って大変だな。
何も知らない子供でいた方が、幸せなのかもしれない。と、俺も少しだけ滲んだ涙をバレないように拭った。
あんなことがあって、どんな顔をして海里を見たらいいのかわからない。でも嫌悪感とかそういうのはなくて、恥ずかしくて顔が熱くなった。
「申し訳ありません、玲さん」
「え?」
突然海里に謝罪をされて、なんのことかと驚いた。
「私が至らないばかりに玲さんに辛い思いをさせました」
「え、いやっ……」
至らない、と言われても何に対してなのかわからない。むしろあんな粗相の始末を海里にさせてしまったことが今では申し訳ないばかりで。
「急に知識ばかりを押し付けて、それが玲さんには早急だったことを考えていませんでした」
「あ、ああ、まぁ……」
確かに急にいろいろなことを脳に詰め込まれてパンクしてしまった感はある。感情の処理の仕方までは教わらなかったから。
「朝のことは、夢精という現象です。健康な男性には至極普通のことですから、恥ずかしがることはありません」
「あっいや、わ、わかってるから……」
だからそうダイレクトに言わないで欲しい。それぐらいは自分でもわかっている。朝はあれがなんなのかがわからなくて泣いた、というより、それをどう海里に見つからないようにしたらいいのかわからなくて泣いた、という方が正しいのだから。
「そうなる前に自分で処理することも必要ですから、わからなければ私を呼んで下さい」
「は!? だ、大丈夫だよ……!」
よ、呼んでどうするんだ! そんな恥ずかしいこと一人でも難しいのに、海里がいてできるはずがないのになんてことを言い出すんだ。しかも真顔で。
「とにかく無理はしないで、私を頼って下さい」
「わ、わかったよ……!」
とは言ってみたものの、さすがにそんなことまで海里には頼れない。
ただ、なんとなく安心することが出来た。いざという時に一人で悩まなくてもいいのだと思えたから。
安心、したとはいえ思春期だ。ふと気を抜けばすぐにいやらしい妄想をしてしまう。最近勉強にも身が入らない。ベッドに寝転がってゴソゴソと下半身に手を伸ばしてしまって躊躇ったり、少し触れてみたりみなかったり。
一瞬海里にいろいろ教えてもらおうかと思ってしまうこともあったが幾度となく思い止まった。
最初はあの岡田に入れられた雑誌を思い浮かべていたのに、こういう妄想をする度に海里の顔が浮かぶようになってしまっていた。海里だったらどんな風にするんだろう。最近ではそこに絡む顔にモザイクのかかった女の人も浮かばない。不思議と海里だけがいて、妄想の中で俺にいろいろと教えてくれているんだ。
どうやってどこに触れて、どんな風に気持ち良くなって、果てるのか。
「こんなの、おかしい……」
そう思いながらもやめられない。妄想が止まらない。
遠慮なく呼んでくれ、とは言われたものの、かといって海里自身を呼ぶことも出来ない。
妄想だけが広がって、自分の中で海里の立ち位置ばかりがどんどんと変化していった。
少し前までただの口うるさいベビーシッターだと思っていた海里が、性の対象へと変化していく。それをなんだかすごく生々しく感じて、なんて自分は薄汚いのだと思いながらも止められない。
自分は男性が好きなのか? それとも海里が? まだそれすらもわからない。
ただ、海里に触れられたい、そんな感情だけが膨らんでいく。
今まで怒鳴るように反発していた海里への接し方が、避けるように変わっていた事に気がついていなかった。
海里は今まで通り変わらなかった。
でも心の中までは、今も昔もわからなかった。
変わったのは、そんな海里の気持ちを俺が知りたいと、思うようになったこと。
そんな折、クラスメイトの倉橋に昼休みこんなことを言われた。
「隣のクラスの佐藤、知ってる?」
「ん? ああ」
小学校から一緒だから、何度か同じクラスにもなったことがあるし、高校になってからもうちのクラスに友達がいるのか良く尋ねてきていたからもちろん知っている。
「光辻のこと、好きなんだって」
「へぇ」
そんな素振り、見せたことがないのに。意外だった。
「まぁ、光辻好きな奴って結構いるみたいだけど、佐藤が一番可愛いと思うんだよな~。声、かけてみたら?」
「え~、なんで」
確かに佐藤は女子の中では可愛いと思う。でも意識したりしたことはない。小学校から知っているんだ。今更恋愛感情もないだろう。
でも、海里だってオムツをしている時から知っているんだ。なのに意識してしまう。この違いはなんだろうか。
そんなことをぼんやり考えていたら、無意識に昼休みクラスにやってきていた佐藤をジッと見つめていたらしい。厳密にいえば、佐藤を通り越して海里のことを考えていたのだけれど、佐藤が俺に見られている事に気がついたのかそっと近づいてきた。
「あ、あの……、光辻君」
「あ、うん」
ふと視線を向けた倉橋がニヤリと笑って目を逸らした。
「良かったら、ご飯。一緒に食べない?」
「え? いいけど」
断る理由が思いつかない。
「あの俺、弁当だけどいい?」
海里に毎日持たされているそこそこ量のある弁当を、好き嫌いせずに食べ切らないといけないから、ゆっくり話す時間は取れないかもしれないけれど。
「あ、私もお弁当だから」
もう一度倉橋に目を向けると我関せず。頑張って来いよ、と良くわからない雰囲気を背中に感じ取ったが頑張るも何も。と、教室を後にした。
中庭のベンチにやってきた。
二人して弁当を広げる。
両手を合わせていただきます、をすると、佐藤がクスクスと笑った。
「光辻君行儀がいいね」
「あー、ちゃんとしないと怒られるから」
こういう細かいことに海里はうるさいから、そういう言いつけはちゃんと守っている。
「すごくいいと、思うよ」
そうして佐藤も、いただきますをして、弁当に口を付けた。
昼ご飯を食べながら、隣に並んで座る佐藤に視線を向ける。
確かに佐藤は可愛かった。大きくクリクリとした瞳に、綺麗に通った鼻筋。全体的に整った顔立ちをしている。フワフワとしたロングヘアで、香水をつけているのかいい香りがした。
可愛いとは思う。きっとこんな子と恋愛をして、キスをして、触れ合って、そんな感じが、普通なんだろうな。そんな風に思う。
また無意識に考え事をしながら佐藤を見てしまっていたのか、佐藤がそれに気づいて恥ずかしそうに頬を赤らめた。
「あのね、光辻君。私、光辻君のこと」
「うん」
「好き、なんだ」
倉橋から言われていたから、驚かなかった。
驚いたのは、そう言われてなんの感情も、動かなかったこと。
こんなに可愛い子が、俺に告白をしてくれたのに何も感じない。心が、動かない。なんだかそれが寂しかった。
彼女なら、胸の内の渦巻く欲望を受け止めてくれるかもしれない。いや、きっと受け止めてくれるだろう。
でも、そんなことは絶対にしたくなかったし、そんなに簡単に告白をされたからといって、美人だからといって、心を許したりは出来ないものなのだとわかった。
「うん。ありがとう。でも、ごめんね」
「あ……、うん、うん。ありがとう。ありがとう光辻君」
佐藤はすぐに察したのか少し寂しそうな笑顔を浮かべて弁当箱に視線を落とした。その目尻にはうっすらと涙が浮かんでいたけれど、俺には何も、してあげられなかった。
教室に戻って倉橋にどうだった? と聞かれたが、別に。ご飯を一緒に食べただけだと答えたら、人ごとなのになんだか残念そうだった。
告白されたのも初めてだった。
そして初めて、人をフった。
まさかこんなに辛いことだとは思わなかった。
ここのところ、これまでとは全く違った人生が畳みかけてくるように繰り広げられていて追いつけない。
これが大人になっていくということだろうか。
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