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手のひらの子猫
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このお話なのですが、昔保存した小説を漁っていたら見つかりましたので折角なので載せちゃいましたっ。
多分これまでどこにも出してなかったお話なんじゃないかな~~と。
【黒き龍は服従の虜】の主人公、九条がお相手役の黒龍ではないお相手、本編にも登場し2冊目の主役である久住君と、立ち位置が逆転して(本編では受なのですがこれは攻になってます)エッチなことをしちゃっているお話なのでその点ご理解の上お読み下さいませ~~。
よろしくお願い致します!
++++++++++++++++++++
最近、迷子の子猫を一匹拾った。
久住俊矢とは、九条が社長を務める遊郭椿屋で出会った。椿屋にほど近い森の麓で、部下が保護をしたのだと聞かされた。
初対面の時、久住はまったく日本語を話せなかった。中国語しか話せないようで、日本語で話しかける九条に、酷く戸惑った素振りを見せていた。日本名を持っているということは日系人なのだろうかと思ったけれど、はっきりとはわからない。
わかるのは、スレンダーで幼い容姿をしているけれど、実は二十歳ということ。
中世的な美人だけれど、胸の膨らみはないということ。
久住は九条が今まで出会ったことのある中で、一番と言って良いほどの美形だった。
だから、世話をしたいと駄々を捏ね、久住の一切の面倒を見ることにした。
行き場を失った捨て猫を拾うように、家に連れて帰った。
久住を連れ帰ってから数ヶ月が経ったけれど、久住はまだ日本語には慣れないようで、会話は大分たどたどしかった。
九条は、一人寝が寂しいと言ってはよく、久住をベッドに引きずり込んで抱き枕にしていた。
「……うー……タイガ……? 一人は……いや……?」
不安そうに瞳を濡らして、抱きこんだ九条を見上げてくる。それが九条には、可愛くてたまらなかった。
「うん、嫌。それに久住、温かいから落ち着く」
ぎゅっと抱き込むと、久住の身体は折れそうだった。到底二十歳とは思えない。男っぽさのカケラもない。
美しくて綺麗で、猫っ可愛がりしたくなる。
「いや……? うん、……わかった、……抱かれてるね……?」
少し頬を染めて、そう恥らう久住に胸が騒ぐ。毎晩抱き枕だけなんて、耐えられそうにない。
「……うー、……っ……ね、……ね、タイガ……っ……その……ん、あの……ね」
突然抱き込んでいた久住が慌てだす。腕の中でジタバタとし始める。
「ん? どうした?」
それでも九条は離す気にはなれなくて、がっしり抱き込んだまま問いかける。
「あ……あ、……うん……と……ね」
至近距離で顔を覗き込む。久住の顔が朱色に染まっていた。淡く開いたピンク色の艶やかな唇から、途切れ途切れの言葉が漏れる。それが吐息交じりで、いやらしい。
「何? 久住……」
誘っているようも見えて高揚してくる。
「……んっ……やっ……当てない、で……っ」
あえぐように言われてドキリと胸が鳴る。
「可愛いー……って、ん~……何かな」
久住の悩みの種を探して、すぐに思い当たる。
「ああ、ごめんごめん」
下の方が反応して、久住の股間に押し上げてしまっていたみたいだった。ヤバイ、いつの間にか硬くなってしまっていた。久住から甘い匂いがするからだ。そのせいで、無意識に身体が反応を示してしまう。
性的な香りがしないようで、久住は淫乱に見えた。首筋や、チラリと衣類が捲れた肌に、いくつかそれらしき痕があった。しかも密集している。久住は、おそらく男に抱かれたことがあるのだろう。しかも、激しく抱かれていたに違いない。だから、小さな刺激にもこんなに恥らってしまうのではないかと思えた。
「……タイガ、やだっ……離してーっ……」
「なんだ、酷いなぁ」
久住は、そういうことを嫌がった。押しつけられるそれから、身体を離そうとする。
「じゃあ、チューくらいさせてよ。そしたら大人しく寝るから」
「うー……」
久住は小さく唸って、ちゅっと本当に軽く九条の唇に口づけた。
「これで……いい……? おやすみ、するんだよ」
あまりに初々しい反応につい、顔の筋肉が緩んでしまう。
「はいはい。おやすみ」
ぐるりと背を向けて、久住が寝息を立て始める。
久住は九条よりも一回り小さいぐらいだった。細身の九条からしても、久住は可愛い身体をしていた。どうしてこんなに綺麗な生き物がこの世に存在しているのかと疑問に思う。
しかもこんな状況なのに手を出すのが許されないのを呪う。神様は非情だ。
「すー……すー」
何十分か経って、久住の寝息が聞こえ始める。
そこで九条は行動に出る。ゆるゆると気づかれないように掛け布団を剥ぎ取ると、久住を仰向けにした。そっとその上に覆い被さると、パジャマの前に手をかける。
ボタンを静かに外していき、すべて外し終えるとゆるりとそこを開いた。
「……す、げ……なんだこれ……」
久住の身体には、数え切れない痕が刻まれていた。まるで触れるなと主張するような痕だった。誰かが、この身体を占有している証しに見えた。
ごくりと唾を飲み込むと、そのいくつかに触れてみる。
「う……ん……」
久住が小さく唸って声をあげる。
出来心で、胸の飾りをピンと跳ねてみる。
「んっ」
すると、ピクリと久住の身体が跳ねた。まだ起きない。案外、眠りが深いらしかった。
「なんだよ……すげぇ、可愛い……」
九条は欲情で身体が火照ってくる。駄目だ駄目だと思いながらも、また乳首をキュッと摘んだ。クリクリと緩くそこをこねる。
「……ぁっ……んっ……」
眠りながら久住の身体が反応する。切なげな表情にズキリと胸が締め付けられる。
「ねー、久住……。俺やっちゃっていいかな……、もう我慢きかなくて……あー、犯罪だよー、超可愛いんだけどこの生き物……」
小さく息を荒らげながら、ぶつぶつと呟く。部屋は暗闇で、目がなれないと相手の姿はわからない。もし久住が目覚めても、夢だったと言い張ろう。そんな無謀な決心をして、愛撫を本格的に再開する。
「可愛いよー、食べちゃっていいかな」
本格的に久住の腰をまたぐと、両手で胸をもみしだき始める。突起をかすらせるように手を動かしていたら、ぷっくりと膨らみを増した。それの片方を指先で刺激して、片方は身を屈めて唇で摘む。
「……んっ……」
久住が、強くなった刺激に、確実に反応し始める。多分まだ寝ているのだろう。鼻にかかった甘い声がする。その声を聞いただけで、ゾクゾクと肌が震える。こんな興奮はいつぶりだろうか。
初めて出会ったあの時から、こうしてみたいと思っていた。ずっと耐えてきたが今日は抑制がきかない。
唇に含んだそれを、舌先で弾く。唇で摘んで、チロチロと舐めるとビクビクと久住の身体が震えた。指先でも負けじと刺激する。グリグリと少し力を入れてこね回す。
「……ん、んん……っ!」
そろそろ起きてしまいそうだけれど、愛撫を続ける。胸を刺激していた手を下に伸ばすと、そこがしっかりと持ち上がり始めていた。やはり久住は経験豊富なのだろう。こんなに早く立ち上がって、しかも、もう先が濡れている。ズボンの前がお漏らししたように濡れている。
「……はぁ、なんか……たまらん……入れてぇー」
こんなに感じやすい相手は抱いたことがない。一つ一つの反応が誘っているようでそそる。
下着の中に手を入れる。すると、それを掴んで上下に扱き始めた。
「……はっ……あっ……んんーっ……いやっ……」
久住が目を覚ましてしまったらしい。手を突っぱねてくる。でももう、止まりそうにもない。
「……超可愛いー……もうぐちょぐちょ」
次から次に先走りの液があふれ出して、それだけでグチュグチュと卑猥な音が出ていた。先端をカリッと引っかくと、久住の身体が大きく跳ねる。
「……あんっ! い……や……っ……!」
ゆるりと後ろに手を伸ばす。窄まりに指を入れると、すんなりそれを受け入れて飲み込んでいった。
「すっげ。もうゆるいんだ。でも締めつけもちゃんとあるんだなー。中も濡れてるなんて、超エロい」
九条は陶酔したようにいいながら、ダイレクトに前立腺を刺激する。
「はっ……ん……!!」
すると、久住の身体がビクリビクリと震えて下着の中で液がびゅくっと飛び出した。
「うわっ……マヂ……。もう、イった……?」
これほどまでとは思わず久住は唖然とする。調教でもされたのか、あまりにも反応が良すぎる。少し前立腺を刺激しただけでイってしまうなんて、並じゃない。
『軍狼っ……や……だよぉ……っ……』
虚ろな久住が、中国語で誰かの名前を呼ぶ。おそらく久住を抱いてきた男の名前だろうと直感的に気がついた。
少し、ムッとする。
「俺。俺だよー、久住。俺の名前呼んでよ、タイガって」
暗闇の中で自分に覆い被さる影に、久住は不審そうにしている。
「……タイガ……? やだ……っ……なにっ……?」
慌てて布団を被ろうとしたから、それを床に放り投げた。
「そうタイガ。でもこれはすっごいリアルな夢なわけ。だからね、エッチしようー……ね? ほら、足……開いて……?」
子供に言い聞かせるように言ってみても、当然だが久住は疑っている。
「じゃー、強行手段!」
久住の足を無理やり大きく開かせると、ぱぱっと下着ごとパジャマを取り去った。
「……やっ……タイガっ……いやだ……ってばぁ……!」
たどたどしい日本語が、より久住を可愛く思わせる。
「そう俺の名前呼んでてね。他の男の名前じゃあ、悲しいー」
足を大きく開かせて、カプリと股間にくらいつく。先ほど出た液体を舌で舐めとり、根元までくわえ込むと上下に刺激し始めた。
「んーーーっ……!」
久住の身体がガクガクと震えだす。快楽には抗えない身体らしい。ちゅうっと吸い上げると、また液が溢れてガクガクと身体が震えた。
「……はぁっ……。久住、慣らさなくても全然入るんじゃね……」
態勢を整えて、股間に身体をねじ込む。ズボンの前を開いて猛ったそれを、お尻の窄まりにググッと押し込む。
「タイガっ……だめ……や……ああ!」
ぐにぐにとした内部が、太い九条のそれをいとも簡単にくわえ込んでいく。中がしまって、内壁が絡み付いてくる。
「んっ……んー、すっげ、温かい……っ……」
酷い締めつけもなく、根元までそれが埋まっていく。ぺたりと肌を合わせて、グリグリと動かす。
「……あっ……んんっ……タイガぁっ……や……んっ」
ペタリペタリと触れる皮膚が、甘い刺激を生み出す。
「動くよ、ちょっとはげしめー」
そう言うと、久住の太股を掴んで大きく足を開かせる。腰を動かしてずぼずぼと出し入れを繰り返す。
「はっ……あ! やぁ……んっ……!」
眠っていた時に襲ったのが幸をそうしたのか、久住は激しく声を漏らして反応してくれる。余裕なく感じてくれているらしい。
「あ、気持ちいぃっ……ちょー、イきそう。中に出すからねー。……っ……!」
パンパンと触れ合う肌を、グッと奥深くに埋め込むと、びゅくんと白濁した液体を内部に吐き出した。ドロドロとしたそれを、久住の腹の中に注いでいく。
ガクガクと身体を震わせて、すべてを吐き出すと中から自身を引き出した。
「あ、あ……ぁっ……」
ぴゅっと久住自身も液を吐き出しながら、後ろからはコプリと九条のものを漏らしていく。
「いやらしい……ね、騎乗位してよ……主導で動いていいからさ」
ぐったりとしている久住の身体を自分の上に乗せる。また猛りだしたそれを緩々のお尻にググッと埋めると、久住の身体が弓なりに跳ねる。
「あぁっ! や……だぁっ……タイガ……と、エッチ……しないもんっ……!」
久住が、真上でいやいやをする。キュッと両手で乳首を刺激してやる。
「ひんっ……!」
ぐりぐりと触ってやると、心なしか小さく腰が揺れた。
「もう駄目。二回も入っちゃったし、中でも出しちゃったしねー」
「うぅっ……ばか……っ……」
悲しそうな顔をして、久住が目を潤ませる。なんて、淫猥な表情。
「泣き顔も可愛い。ねっ……」
グッと思い切り突き上げると、久住が大きく反応する。
「ひぁんっ……!」
腰を支えて律動を始める。鞠のように久住の身体が跳ねた──
次の瞬間、目を覚ました。
室内は白み始めていた。腕の中にはすやすやと眠る久住の姿。
「なんて、古典的な……ガキか……俺は……」
どこからが夢だったのか。それとも全部、夢? やけにリアルな夢だった。
かろうじて夢精はしていないみたいだけれど、これではまるで欲求不満な思春期の子供みたいだ。
「ん……タイガ……?」
久住が腕の中で身動ぎをして九条の名前を呼ぶ。信頼しきった声で、懐に擦り寄ってくる。
だから、九条は久住に手を出せない。安心しきっているからこそ、裏切るわけにはいかない。
「ったく、厄介なもの、拾っちまったな」
ゆるりと久住の頬を撫でる。
「まだ早いから、もう少し寝てな」
「……うん……」
すぅっとまた寝息を立て始める久住を見届けてから、九条もそっと瞳を閉じる。
可愛い子猫を抱きしめるように、優しく腕の中にその身体を包み込んで。
多分これまでどこにも出してなかったお話なんじゃないかな~~と。
【黒き龍は服従の虜】の主人公、九条がお相手役の黒龍ではないお相手、本編にも登場し2冊目の主役である久住君と、立ち位置が逆転して(本編では受なのですがこれは攻になってます)エッチなことをしちゃっているお話なのでその点ご理解の上お読み下さいませ~~。
よろしくお願い致します!
++++++++++++++++++++
最近、迷子の子猫を一匹拾った。
久住俊矢とは、九条が社長を務める遊郭椿屋で出会った。椿屋にほど近い森の麓で、部下が保護をしたのだと聞かされた。
初対面の時、久住はまったく日本語を話せなかった。中国語しか話せないようで、日本語で話しかける九条に、酷く戸惑った素振りを見せていた。日本名を持っているということは日系人なのだろうかと思ったけれど、はっきりとはわからない。
わかるのは、スレンダーで幼い容姿をしているけれど、実は二十歳ということ。
中世的な美人だけれど、胸の膨らみはないということ。
久住は九条が今まで出会ったことのある中で、一番と言って良いほどの美形だった。
だから、世話をしたいと駄々を捏ね、久住の一切の面倒を見ることにした。
行き場を失った捨て猫を拾うように、家に連れて帰った。
久住を連れ帰ってから数ヶ月が経ったけれど、久住はまだ日本語には慣れないようで、会話は大分たどたどしかった。
九条は、一人寝が寂しいと言ってはよく、久住をベッドに引きずり込んで抱き枕にしていた。
「……うー……タイガ……? 一人は……いや……?」
不安そうに瞳を濡らして、抱きこんだ九条を見上げてくる。それが九条には、可愛くてたまらなかった。
「うん、嫌。それに久住、温かいから落ち着く」
ぎゅっと抱き込むと、久住の身体は折れそうだった。到底二十歳とは思えない。男っぽさのカケラもない。
美しくて綺麗で、猫っ可愛がりしたくなる。
「いや……? うん、……わかった、……抱かれてるね……?」
少し頬を染めて、そう恥らう久住に胸が騒ぐ。毎晩抱き枕だけなんて、耐えられそうにない。
「……うー、……っ……ね、……ね、タイガ……っ……その……ん、あの……ね」
突然抱き込んでいた久住が慌てだす。腕の中でジタバタとし始める。
「ん? どうした?」
それでも九条は離す気にはなれなくて、がっしり抱き込んだまま問いかける。
「あ……あ、……うん……と……ね」
至近距離で顔を覗き込む。久住の顔が朱色に染まっていた。淡く開いたピンク色の艶やかな唇から、途切れ途切れの言葉が漏れる。それが吐息交じりで、いやらしい。
「何? 久住……」
誘っているようも見えて高揚してくる。
「……んっ……やっ……当てない、で……っ」
あえぐように言われてドキリと胸が鳴る。
「可愛いー……って、ん~……何かな」
久住の悩みの種を探して、すぐに思い当たる。
「ああ、ごめんごめん」
下の方が反応して、久住の股間に押し上げてしまっていたみたいだった。ヤバイ、いつの間にか硬くなってしまっていた。久住から甘い匂いがするからだ。そのせいで、無意識に身体が反応を示してしまう。
性的な香りがしないようで、久住は淫乱に見えた。首筋や、チラリと衣類が捲れた肌に、いくつかそれらしき痕があった。しかも密集している。久住は、おそらく男に抱かれたことがあるのだろう。しかも、激しく抱かれていたに違いない。だから、小さな刺激にもこんなに恥らってしまうのではないかと思えた。
「……タイガ、やだっ……離してーっ……」
「なんだ、酷いなぁ」
久住は、そういうことを嫌がった。押しつけられるそれから、身体を離そうとする。
「じゃあ、チューくらいさせてよ。そしたら大人しく寝るから」
「うー……」
久住は小さく唸って、ちゅっと本当に軽く九条の唇に口づけた。
「これで……いい……? おやすみ、するんだよ」
あまりに初々しい反応につい、顔の筋肉が緩んでしまう。
「はいはい。おやすみ」
ぐるりと背を向けて、久住が寝息を立て始める。
久住は九条よりも一回り小さいぐらいだった。細身の九条からしても、久住は可愛い身体をしていた。どうしてこんなに綺麗な生き物がこの世に存在しているのかと疑問に思う。
しかもこんな状況なのに手を出すのが許されないのを呪う。神様は非情だ。
「すー……すー」
何十分か経って、久住の寝息が聞こえ始める。
そこで九条は行動に出る。ゆるゆると気づかれないように掛け布団を剥ぎ取ると、久住を仰向けにした。そっとその上に覆い被さると、パジャマの前に手をかける。
ボタンを静かに外していき、すべて外し終えるとゆるりとそこを開いた。
「……す、げ……なんだこれ……」
久住の身体には、数え切れない痕が刻まれていた。まるで触れるなと主張するような痕だった。誰かが、この身体を占有している証しに見えた。
ごくりと唾を飲み込むと、そのいくつかに触れてみる。
「う……ん……」
久住が小さく唸って声をあげる。
出来心で、胸の飾りをピンと跳ねてみる。
「んっ」
すると、ピクリと久住の身体が跳ねた。まだ起きない。案外、眠りが深いらしかった。
「なんだよ……すげぇ、可愛い……」
九条は欲情で身体が火照ってくる。駄目だ駄目だと思いながらも、また乳首をキュッと摘んだ。クリクリと緩くそこをこねる。
「……ぁっ……んっ……」
眠りながら久住の身体が反応する。切なげな表情にズキリと胸が締め付けられる。
「ねー、久住……。俺やっちゃっていいかな……、もう我慢きかなくて……あー、犯罪だよー、超可愛いんだけどこの生き物……」
小さく息を荒らげながら、ぶつぶつと呟く。部屋は暗闇で、目がなれないと相手の姿はわからない。もし久住が目覚めても、夢だったと言い張ろう。そんな無謀な決心をして、愛撫を本格的に再開する。
「可愛いよー、食べちゃっていいかな」
本格的に久住の腰をまたぐと、両手で胸をもみしだき始める。突起をかすらせるように手を動かしていたら、ぷっくりと膨らみを増した。それの片方を指先で刺激して、片方は身を屈めて唇で摘む。
「……んっ……」
久住が、強くなった刺激に、確実に反応し始める。多分まだ寝ているのだろう。鼻にかかった甘い声がする。その声を聞いただけで、ゾクゾクと肌が震える。こんな興奮はいつぶりだろうか。
初めて出会ったあの時から、こうしてみたいと思っていた。ずっと耐えてきたが今日は抑制がきかない。
唇に含んだそれを、舌先で弾く。唇で摘んで、チロチロと舐めるとビクビクと久住の身体が震えた。指先でも負けじと刺激する。グリグリと少し力を入れてこね回す。
「……ん、んん……っ!」
そろそろ起きてしまいそうだけれど、愛撫を続ける。胸を刺激していた手を下に伸ばすと、そこがしっかりと持ち上がり始めていた。やはり久住は経験豊富なのだろう。こんなに早く立ち上がって、しかも、もう先が濡れている。ズボンの前がお漏らししたように濡れている。
「……はぁ、なんか……たまらん……入れてぇー」
こんなに感じやすい相手は抱いたことがない。一つ一つの反応が誘っているようでそそる。
下着の中に手を入れる。すると、それを掴んで上下に扱き始めた。
「……はっ……あっ……んんーっ……いやっ……」
久住が目を覚ましてしまったらしい。手を突っぱねてくる。でももう、止まりそうにもない。
「……超可愛いー……もうぐちょぐちょ」
次から次に先走りの液があふれ出して、それだけでグチュグチュと卑猥な音が出ていた。先端をカリッと引っかくと、久住の身体が大きく跳ねる。
「……あんっ! い……や……っ……!」
ゆるりと後ろに手を伸ばす。窄まりに指を入れると、すんなりそれを受け入れて飲み込んでいった。
「すっげ。もうゆるいんだ。でも締めつけもちゃんとあるんだなー。中も濡れてるなんて、超エロい」
九条は陶酔したようにいいながら、ダイレクトに前立腺を刺激する。
「はっ……ん……!!」
すると、久住の身体がビクリビクリと震えて下着の中で液がびゅくっと飛び出した。
「うわっ……マヂ……。もう、イった……?」
これほどまでとは思わず久住は唖然とする。調教でもされたのか、あまりにも反応が良すぎる。少し前立腺を刺激しただけでイってしまうなんて、並じゃない。
『軍狼っ……や……だよぉ……っ……』
虚ろな久住が、中国語で誰かの名前を呼ぶ。おそらく久住を抱いてきた男の名前だろうと直感的に気がついた。
少し、ムッとする。
「俺。俺だよー、久住。俺の名前呼んでよ、タイガって」
暗闇の中で自分に覆い被さる影に、久住は不審そうにしている。
「……タイガ……? やだ……っ……なにっ……?」
慌てて布団を被ろうとしたから、それを床に放り投げた。
「そうタイガ。でもこれはすっごいリアルな夢なわけ。だからね、エッチしようー……ね? ほら、足……開いて……?」
子供に言い聞かせるように言ってみても、当然だが久住は疑っている。
「じゃー、強行手段!」
久住の足を無理やり大きく開かせると、ぱぱっと下着ごとパジャマを取り去った。
「……やっ……タイガっ……いやだ……ってばぁ……!」
たどたどしい日本語が、より久住を可愛く思わせる。
「そう俺の名前呼んでてね。他の男の名前じゃあ、悲しいー」
足を大きく開かせて、カプリと股間にくらいつく。先ほど出た液体を舌で舐めとり、根元までくわえ込むと上下に刺激し始めた。
「んーーーっ……!」
久住の身体がガクガクと震えだす。快楽には抗えない身体らしい。ちゅうっと吸い上げると、また液が溢れてガクガクと身体が震えた。
「……はぁっ……。久住、慣らさなくても全然入るんじゃね……」
態勢を整えて、股間に身体をねじ込む。ズボンの前を開いて猛ったそれを、お尻の窄まりにググッと押し込む。
「タイガっ……だめ……や……ああ!」
ぐにぐにとした内部が、太い九条のそれをいとも簡単にくわえ込んでいく。中がしまって、内壁が絡み付いてくる。
「んっ……んー、すっげ、温かい……っ……」
酷い締めつけもなく、根元までそれが埋まっていく。ぺたりと肌を合わせて、グリグリと動かす。
「……あっ……んんっ……タイガぁっ……や……んっ」
ペタリペタリと触れる皮膚が、甘い刺激を生み出す。
「動くよ、ちょっとはげしめー」
そう言うと、久住の太股を掴んで大きく足を開かせる。腰を動かしてずぼずぼと出し入れを繰り返す。
「はっ……あ! やぁ……んっ……!」
眠っていた時に襲ったのが幸をそうしたのか、久住は激しく声を漏らして反応してくれる。余裕なく感じてくれているらしい。
「あ、気持ちいぃっ……ちょー、イきそう。中に出すからねー。……っ……!」
パンパンと触れ合う肌を、グッと奥深くに埋め込むと、びゅくんと白濁した液体を内部に吐き出した。ドロドロとしたそれを、久住の腹の中に注いでいく。
ガクガクと身体を震わせて、すべてを吐き出すと中から自身を引き出した。
「あ、あ……ぁっ……」
ぴゅっと久住自身も液を吐き出しながら、後ろからはコプリと九条のものを漏らしていく。
「いやらしい……ね、騎乗位してよ……主導で動いていいからさ」
ぐったりとしている久住の身体を自分の上に乗せる。また猛りだしたそれを緩々のお尻にググッと埋めると、久住の身体が弓なりに跳ねる。
「あぁっ! や……だぁっ……タイガ……と、エッチ……しないもんっ……!」
久住が、真上でいやいやをする。キュッと両手で乳首を刺激してやる。
「ひんっ……!」
ぐりぐりと触ってやると、心なしか小さく腰が揺れた。
「もう駄目。二回も入っちゃったし、中でも出しちゃったしねー」
「うぅっ……ばか……っ……」
悲しそうな顔をして、久住が目を潤ませる。なんて、淫猥な表情。
「泣き顔も可愛い。ねっ……」
グッと思い切り突き上げると、久住が大きく反応する。
「ひぁんっ……!」
腰を支えて律動を始める。鞠のように久住の身体が跳ねた──
次の瞬間、目を覚ました。
室内は白み始めていた。腕の中にはすやすやと眠る久住の姿。
「なんて、古典的な……ガキか……俺は……」
どこからが夢だったのか。それとも全部、夢? やけにリアルな夢だった。
かろうじて夢精はしていないみたいだけれど、これではまるで欲求不満な思春期の子供みたいだ。
「ん……タイガ……?」
久住が腕の中で身動ぎをして九条の名前を呼ぶ。信頼しきった声で、懐に擦り寄ってくる。
だから、九条は久住に手を出せない。安心しきっているからこそ、裏切るわけにはいかない。
「ったく、厄介なもの、拾っちまったな」
ゆるりと久住の頬を撫でる。
「まだ早いから、もう少し寝てな」
「……うん……」
すぅっとまた寝息を立て始める久住を見届けてから、九条もそっと瞳を閉じる。
可愛い子猫を抱きしめるように、優しく腕の中にその身体を包み込んで。
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